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第5話 生理中のフタナリが可愛いんですけど……
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小学生の頃、クラスメイトの女子たちがセックスの知識をひけらかしてきたことがあった。
男性器と女性器が結合して子供ができるという話が信じられず、生理的嫌悪から顔をしかめたものだ。
キスには淡い憧れを抱いていたが、性体験に関しては全く想像もつかない未知の次元であり、自分とは関係のない世界だと当時は思っていた。
けれど少しずつではあるが、私も官能の世界に足を踏み入れつつあった。
「今日も放課後に農田さんの家、行っていい?」
「二也井さんなら大歓迎だよ♡」
私は二也井さんと一緒に午後の授業という名の自習をしながら和やかに談笑していた。
「それにしても今日は一限目から五限目に至るまで授業らしいことは何一つやらなかったねwww」
「まあ、いつものことでしょwww」
底辺バカ高校の生徒にとってこれほど有難い学校はない。ただ3年間在籍しているだけで高卒の資格をもらえるのだから。
昼食を終えたばかりで満腹感から眠気に襲われ、すやすやと心地よさそうな寝息を立てる者がいれば、私たちのように雑談に花を咲かせる者もいる。
実に有意義なスクールライフではないだろうか(笑)
「まったく、どいつもこいつもバカばっかり……」
クラスメイトたちが好き勝手にアホみたいな楽しい時間を過ごす中、1人だけイライラを募らせる女子生徒がいた。
喪女カーストの中ではリーダー格であり、クラスのクソギャル軍団とは対立関係にある貴腐寺院 喪子さんだ。
貴腐寺院さんは学年でもトップクラスの成績を誇る秀才なのだが、女子で唯一スラックスで登校している彼氏いない歴=年齢のオタク喪女であり、性格はヒステリックで男子生徒からは大幅に距離を置かれている可哀想な人だった。
ウネウネとした癖毛が至るところでピンと跳ねまくったキノコ頭をボリボリと掻きむしりながら怒りでチー牛顔を歪ませていた。
「ギャハハ、男か女か分からないレベルのキモブスがイキってて笑えるんだけどwww」
喪女にマウントを取るのが生き甲斐のクソギャル軍団のリーダー格である黒井 亜帆が例によって貴腐寺院さんに絡んでいく。
「なんで女なのにスラックスなんかで学校来てんの~? スカートにコンプレックスでもあんのwww」
「昨今のジェンダー事情を考慮して今時の学校は女子でもスラックス着用は可になってんの知らないの? むしろアンタらみたいに制服を着崩して胸や脚を大幅に露出させてるバカ女の方が世間の風当たりは強いよ」
貴腐寺院さんのド正論に怒りの沸点が低い黒井が盛大にファビョり始める。
「てめえ、ちょっとばかし勉強ができるからって調子こいてんじゃねえ!」
ご多分に漏れず黒井は貴腐寺院さんに掴みかかっていった。
教室内で勃発するいざこざが日常の一コマになっているせいか、誰一人として気に留める者はいない。それどころか、女同士のキャットファイトをオカズにオナニーし始める野郎が出る始末だった。
「あらら、ま~た始まった……」
「相変わらず平和とは無縁の学校だね」
二也井さんと私は呆れ果てながらも暇つぶしに事の顛末を見届けることにした。
「勉強なんか出来なくたって、アタシに引き寄せられる男なんか腐るほどいるわけで、そん中から適当に金持ち漁れば人生勝ち組っしょwww」
清々しいほどに自らの頭の悪さを露呈させる黒井の発言に辟易しながら貴腐寺院さんは反論する。
「頭の悪い女の所には同レベルのクソ男しか群がらないのよ。要するにバカは次世代に貧困を連鎖させるだけの社会のお荷物ってこと。お分かりかしら?」
親ガチャに失敗した全ての人が共感するであろうド正論に場が凍りついた。
精神障害と知的障害を親から受け継いだ私も将来的には社会のお荷物となるのだろう。
「こんにゃろ~、言わせておけばッ!」
「まあまあ、亜帆。落ち着きなって」
激昂する黒井を制止したのは黒髪ロングの清楚系ヤリマンビッチで有名な唖座戸井 不理子だ。男受けのいい清楚な容姿と得意の可愛い子ぶりっ子で男子やオジサン教師を虜にする一番厄介な女だった。
「ねえ、貴腐寺院さん。頭の悪い女の所には同レベルのクソ男しか群がらないって言ってたけどさ。貴腐寺院さんの周囲にはクソ男さえ寄りつかないよね。なんで頭が良い貴腐寺院さんの所には同レベルの優秀な男が群がらないんだろ? 不理子、バカだから分かんな~いwww」
不理子の取り巻き連中も挙って、貴腐寺院さんを中傷する。
「ぶっちゃけ勉強とか女のステータスにならないし、インテリ気取りの女とか近寄りがたいわ~」
「つか、底辺高校で優等生だとしても実社会では同じバカ扱いだろ」
「それな。井の中の蛙にも程があるわwww」
底辺高校あるあるなのだが、勉強ができる生徒は非常に肩身が狭い。そのため成績がスクールカーストに直結することはなく、反知性主義の塊であるDQNやギャルが幅を利かす。
そうこうするうちにチャイムが鳴り、時間を無駄にするだけの授業が一通り終わった。
「はぁ~、やっと下らない授業という名の自習が終わった……」
「うん、さっそく帰る支度をするとしましょうか」
二也井さんにそう言われて、私は全く使わない教科書やノートを鞄に詰め込みながら貴腐寺院さんの方をふと見つめた。
「あら、何か私に用かしら? 農田さ~ん」
いきなり貴腐寺院さんに話しかけられて思わずビクンと身体が痙攣してしまう。
「えっと……いや、その……」
「農田さんは貴腐寺院さんのことを心配してるんだよね♡」
コミュ障丸出しの応答をした私を二也井さんは透かさずフォローしてくれた。
「私を心配? なんで私が農田さんに心配されなきゃならないのかしら?」
本当は凹んでるくせに喪女特有のプライドの高さが災いして素直になれないらしい。
「まあまあ、そう言わずに。さっきは大変だったでしょ。相変わらずウザいよね、あいつらwww」
「まあ、いつものことよ。気にしちゃいないわ」
女同士が仲良くなるには共通の敵を作るのが一番らしいが、早くも貴腐寺院さんは二也井さんに心を開き始めていた。
「貴腐寺院さんほど優秀な人にうちの学校の男子がそもそも釣り合うわけないしね。あいつら、バカだから分かってないんだよ」
「そうそう、底辺の野郎なんかに言い寄られてもキモいだけだっつーのwww」
二也井さんの巧みなコミュ力によって見事に貴腐寺院さんの機嫌が良好となる。
「スラックスがよく似合うよ。すごく貴腐寺院さんらしくて素敵だと思う。つい最近までは貴腐寺院さんもスカート穿いてたけど、何か心境の変化でもあったの?」
私も薄々疑問に思っていたことを二也井さんが尋ねた。
「ほら、この学校の男子ってケダモノばかりでしょ。いきなりスカートに手を突っ込んでくるマジキチ野郎もいるしさ。だから、女らしくしないように男みたいな格好してるってわけ」
この学校に慣れてきたせいで感覚が麻痺していたが、女なら見境なく襲うようなサル未満の知能しかない男子ばかりだったのをすっかり忘れていた。
「二也井さんって、すごく可愛いよね♡ 男子がいつも話題にしてるの知ってる?」
「…………」
見た目は美少女でも中身は男の子である二也井さんにとっては考えたくもないことだった。
「体育の時なんか二也井さんの胸の揺れがすごかったとか、ブルマの食い込み具合がいいとか変なトコばかり見てんのよ。男子ってホント変態よね。授業中、二也井さんを見ながらチンポを擦り出すヤツもいるんだからwww」
「うん、知ってる……いつも背筋が凍りつくような思いだよ」
二也井さんは常日頃から自分が男子にどんな目で見られているか知っている。
そう考えると二也井さんの人生は我慢の連続だったのかもしれない。
心は男の子でも身体の方は嫌でも女らしくなっていくことに二也井さんは時折悩んでいるような節があるのだ。
「僕も貴腐寺院さんみたいに自分らしく生きられたらなぁ……」
そう呟くと、二也井さんは私の手を取って帰路につくのだった。
ーーー
今夜も私の家に泊まっていくことになった二也井さんと同じベッドで肌を重ね合う。
「ハアハア、農田さんと同じベッドで絡み合うだけでチンポの先端が濡れてきちゃうよ♡」
「濡れてきちゃうって……もしかしてオシッコ?」
「違うよ、男の子が性的に興奮すると出てくる方の汁だよ♡」
「いやん……よく分かんないけど、イヤらしい~♡」
二也井さんの捲れたスカートからヘソの下まである厚手の生理用ショーツが見えた。ナプキンが股間部分で長方形に膨らんでいる。
「へぇ~、二也井さんにも生理が来るんだね」
「もう言わないでぇ~、気にしてるんだから」
気にせずに私は二也井さんのナプキンで膨らんだショーツに手を伸ばした。
「ああ、触っちゃダメだよぉ~」
「ふふふ、オチンチンついてても身体の方は女の子なんだね」
私はハアハア喘ぎながら指で股間部分を突っついてみる。
「あぁ、刺激したら出ちゃうよ……」
「ふ~ん、何が出ちゃうのかなぁ~?」
「もぉ~、分かってるくせに……」
「ふふふ……生理中の二也井さん、すごく可愛い~♡」
私が男の子だったら、とっくの昔に二也井さんを襲っているかもしれない。
大きな瞳が見開かれ、二也井さんの頬はみるみる薔薇色に染まる。必死に下唇を噛みながら私の責めに耐える二也井さんを狂おしいほどに愛おしく感じる。
「二也井さんって、すごく敏感なんだね。もう感じちゃってるんでしょ~?」
うっとりしたような表情を浮かべながら二也井さんは何も言わずに可愛いらしい喘ぎ声だけを出し続けた。
「あらら、口の周りが涎まみれになってるよ~♡ 女の子なのにはしたないぞぉwww」
「あ、ああ……僕は女の子じゃないもん……」
そう言いながら二也井さんは顔を隠そうとしたが、隙をついて口周りを舐め回してやった。
最初は少しばかり抵抗してきたが、舌を伸ばすと二也井さんも舌を絡めてきた。
上気した頰に、いつものように涼やかな目ではなく、トロンと潤んだ眼差し。長いまつ毛までが濡れてツヤツヤ輝き、美しかった。
私たちの快感は完全に燃え上がり、お互いの悦楽の源をさぐり当てようとネチネチ絡み合う。
セックスを通して自分自身が人間社会に受け入れられたような気がして心の底から喜びが爆発した。
今までずっと性的なものを毛嫌いしてきた自分が、やっと普通に恋ができることに大層興奮しながらエクスタシーの階段を駆け昇っていくのであった。
男性器と女性器が結合して子供ができるという話が信じられず、生理的嫌悪から顔をしかめたものだ。
キスには淡い憧れを抱いていたが、性体験に関しては全く想像もつかない未知の次元であり、自分とは関係のない世界だと当時は思っていた。
けれど少しずつではあるが、私も官能の世界に足を踏み入れつつあった。
「今日も放課後に農田さんの家、行っていい?」
「二也井さんなら大歓迎だよ♡」
私は二也井さんと一緒に午後の授業という名の自習をしながら和やかに談笑していた。
「それにしても今日は一限目から五限目に至るまで授業らしいことは何一つやらなかったねwww」
「まあ、いつものことでしょwww」
底辺バカ高校の生徒にとってこれほど有難い学校はない。ただ3年間在籍しているだけで高卒の資格をもらえるのだから。
昼食を終えたばかりで満腹感から眠気に襲われ、すやすやと心地よさそうな寝息を立てる者がいれば、私たちのように雑談に花を咲かせる者もいる。
実に有意義なスクールライフではないだろうか(笑)
「まったく、どいつもこいつもバカばっかり……」
クラスメイトたちが好き勝手にアホみたいな楽しい時間を過ごす中、1人だけイライラを募らせる女子生徒がいた。
喪女カーストの中ではリーダー格であり、クラスのクソギャル軍団とは対立関係にある貴腐寺院 喪子さんだ。
貴腐寺院さんは学年でもトップクラスの成績を誇る秀才なのだが、女子で唯一スラックスで登校している彼氏いない歴=年齢のオタク喪女であり、性格はヒステリックで男子生徒からは大幅に距離を置かれている可哀想な人だった。
ウネウネとした癖毛が至るところでピンと跳ねまくったキノコ頭をボリボリと掻きむしりながら怒りでチー牛顔を歪ませていた。
「ギャハハ、男か女か分からないレベルのキモブスがイキってて笑えるんだけどwww」
喪女にマウントを取るのが生き甲斐のクソギャル軍団のリーダー格である黒井 亜帆が例によって貴腐寺院さんに絡んでいく。
「なんで女なのにスラックスなんかで学校来てんの~? スカートにコンプレックスでもあんのwww」
「昨今のジェンダー事情を考慮して今時の学校は女子でもスラックス着用は可になってんの知らないの? むしろアンタらみたいに制服を着崩して胸や脚を大幅に露出させてるバカ女の方が世間の風当たりは強いよ」
貴腐寺院さんのド正論に怒りの沸点が低い黒井が盛大にファビョり始める。
「てめえ、ちょっとばかし勉強ができるからって調子こいてんじゃねえ!」
ご多分に漏れず黒井は貴腐寺院さんに掴みかかっていった。
教室内で勃発するいざこざが日常の一コマになっているせいか、誰一人として気に留める者はいない。それどころか、女同士のキャットファイトをオカズにオナニーし始める野郎が出る始末だった。
「あらら、ま~た始まった……」
「相変わらず平和とは無縁の学校だね」
二也井さんと私は呆れ果てながらも暇つぶしに事の顛末を見届けることにした。
「勉強なんか出来なくたって、アタシに引き寄せられる男なんか腐るほどいるわけで、そん中から適当に金持ち漁れば人生勝ち組っしょwww」
清々しいほどに自らの頭の悪さを露呈させる黒井の発言に辟易しながら貴腐寺院さんは反論する。
「頭の悪い女の所には同レベルのクソ男しか群がらないのよ。要するにバカは次世代に貧困を連鎖させるだけの社会のお荷物ってこと。お分かりかしら?」
親ガチャに失敗した全ての人が共感するであろうド正論に場が凍りついた。
精神障害と知的障害を親から受け継いだ私も将来的には社会のお荷物となるのだろう。
「こんにゃろ~、言わせておけばッ!」
「まあまあ、亜帆。落ち着きなって」
激昂する黒井を制止したのは黒髪ロングの清楚系ヤリマンビッチで有名な唖座戸井 不理子だ。男受けのいい清楚な容姿と得意の可愛い子ぶりっ子で男子やオジサン教師を虜にする一番厄介な女だった。
「ねえ、貴腐寺院さん。頭の悪い女の所には同レベルのクソ男しか群がらないって言ってたけどさ。貴腐寺院さんの周囲にはクソ男さえ寄りつかないよね。なんで頭が良い貴腐寺院さんの所には同レベルの優秀な男が群がらないんだろ? 不理子、バカだから分かんな~いwww」
不理子の取り巻き連中も挙って、貴腐寺院さんを中傷する。
「ぶっちゃけ勉強とか女のステータスにならないし、インテリ気取りの女とか近寄りがたいわ~」
「つか、底辺高校で優等生だとしても実社会では同じバカ扱いだろ」
「それな。井の中の蛙にも程があるわwww」
底辺高校あるあるなのだが、勉強ができる生徒は非常に肩身が狭い。そのため成績がスクールカーストに直結することはなく、反知性主義の塊であるDQNやギャルが幅を利かす。
そうこうするうちにチャイムが鳴り、時間を無駄にするだけの授業が一通り終わった。
「はぁ~、やっと下らない授業という名の自習が終わった……」
「うん、さっそく帰る支度をするとしましょうか」
二也井さんにそう言われて、私は全く使わない教科書やノートを鞄に詰め込みながら貴腐寺院さんの方をふと見つめた。
「あら、何か私に用かしら? 農田さ~ん」
いきなり貴腐寺院さんに話しかけられて思わずビクンと身体が痙攣してしまう。
「えっと……いや、その……」
「農田さんは貴腐寺院さんのことを心配してるんだよね♡」
コミュ障丸出しの応答をした私を二也井さんは透かさずフォローしてくれた。
「私を心配? なんで私が農田さんに心配されなきゃならないのかしら?」
本当は凹んでるくせに喪女特有のプライドの高さが災いして素直になれないらしい。
「まあまあ、そう言わずに。さっきは大変だったでしょ。相変わらずウザいよね、あいつらwww」
「まあ、いつものことよ。気にしちゃいないわ」
女同士が仲良くなるには共通の敵を作るのが一番らしいが、早くも貴腐寺院さんは二也井さんに心を開き始めていた。
「貴腐寺院さんほど優秀な人にうちの学校の男子がそもそも釣り合うわけないしね。あいつら、バカだから分かってないんだよ」
「そうそう、底辺の野郎なんかに言い寄られてもキモいだけだっつーのwww」
二也井さんの巧みなコミュ力によって見事に貴腐寺院さんの機嫌が良好となる。
「スラックスがよく似合うよ。すごく貴腐寺院さんらしくて素敵だと思う。つい最近までは貴腐寺院さんもスカート穿いてたけど、何か心境の変化でもあったの?」
私も薄々疑問に思っていたことを二也井さんが尋ねた。
「ほら、この学校の男子ってケダモノばかりでしょ。いきなりスカートに手を突っ込んでくるマジキチ野郎もいるしさ。だから、女らしくしないように男みたいな格好してるってわけ」
この学校に慣れてきたせいで感覚が麻痺していたが、女なら見境なく襲うようなサル未満の知能しかない男子ばかりだったのをすっかり忘れていた。
「二也井さんって、すごく可愛いよね♡ 男子がいつも話題にしてるの知ってる?」
「…………」
見た目は美少女でも中身は男の子である二也井さんにとっては考えたくもないことだった。
「体育の時なんか二也井さんの胸の揺れがすごかったとか、ブルマの食い込み具合がいいとか変なトコばかり見てんのよ。男子ってホント変態よね。授業中、二也井さんを見ながらチンポを擦り出すヤツもいるんだからwww」
「うん、知ってる……いつも背筋が凍りつくような思いだよ」
二也井さんは常日頃から自分が男子にどんな目で見られているか知っている。
そう考えると二也井さんの人生は我慢の連続だったのかもしれない。
心は男の子でも身体の方は嫌でも女らしくなっていくことに二也井さんは時折悩んでいるような節があるのだ。
「僕も貴腐寺院さんみたいに自分らしく生きられたらなぁ……」
そう呟くと、二也井さんは私の手を取って帰路につくのだった。
ーーー
今夜も私の家に泊まっていくことになった二也井さんと同じベッドで肌を重ね合う。
「ハアハア、農田さんと同じベッドで絡み合うだけでチンポの先端が濡れてきちゃうよ♡」
「濡れてきちゃうって……もしかしてオシッコ?」
「違うよ、男の子が性的に興奮すると出てくる方の汁だよ♡」
「いやん……よく分かんないけど、イヤらしい~♡」
二也井さんの捲れたスカートからヘソの下まである厚手の生理用ショーツが見えた。ナプキンが股間部分で長方形に膨らんでいる。
「へぇ~、二也井さんにも生理が来るんだね」
「もう言わないでぇ~、気にしてるんだから」
気にせずに私は二也井さんのナプキンで膨らんだショーツに手を伸ばした。
「ああ、触っちゃダメだよぉ~」
「ふふふ、オチンチンついてても身体の方は女の子なんだね」
私はハアハア喘ぎながら指で股間部分を突っついてみる。
「あぁ、刺激したら出ちゃうよ……」
「ふ~ん、何が出ちゃうのかなぁ~?」
「もぉ~、分かってるくせに……」
「ふふふ……生理中の二也井さん、すごく可愛い~♡」
私が男の子だったら、とっくの昔に二也井さんを襲っているかもしれない。
大きな瞳が見開かれ、二也井さんの頬はみるみる薔薇色に染まる。必死に下唇を噛みながら私の責めに耐える二也井さんを狂おしいほどに愛おしく感じる。
「二也井さんって、すごく敏感なんだね。もう感じちゃってるんでしょ~?」
うっとりしたような表情を浮かべながら二也井さんは何も言わずに可愛いらしい喘ぎ声だけを出し続けた。
「あらら、口の周りが涎まみれになってるよ~♡ 女の子なのにはしたないぞぉwww」
「あ、ああ……僕は女の子じゃないもん……」
そう言いながら二也井さんは顔を隠そうとしたが、隙をついて口周りを舐め回してやった。
最初は少しばかり抵抗してきたが、舌を伸ばすと二也井さんも舌を絡めてきた。
上気した頰に、いつものように涼やかな目ではなく、トロンと潤んだ眼差し。長いまつ毛までが濡れてツヤツヤ輝き、美しかった。
私たちの快感は完全に燃え上がり、お互いの悦楽の源をさぐり当てようとネチネチ絡み合う。
セックスを通して自分自身が人間社会に受け入れられたような気がして心の底から喜びが爆発した。
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