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第5話 避妊するべきか迷った件〜前編〜

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 今更ながら一護いちごくんに何回か中出しされていることにちょっぴり不安を抱くようになった。
 レイプ被害に遭った時は未だ初経を迎えていなかったため、妊娠の心配はなかった。でも、今は違う。
 もう生理がきているΩの身体なのだから、何度か中出しされれば妊娠してしまっても不思議ではない。
 無論、数回の性交渉で身籠もるとは限らない。しかし、性の知識に乏しい僕にとって、精液を注ぎ込まれることは、そのまま妊娠を意味していた。


「う~ん……やっぱり、次やる時はゴムつけてもらった方がいいのかなぁ~」


 一護いちごくんの子種で妊娠したらと考えただけで身体中が思わず熱くなってくる。


「あれ? 中出しされるのが恐いはずなのに、何故か身体が火照ってきちゃった♡」


 もしかしたら、本音では一護いちごくんの子を孕みたいと思っているのかもしれない。


「あぁ~、もう、しっかりしなきゃ! まだ未成年なんだから妊娠するわけにはいかないってのに……」


 そう自分に言い聞かすが、本能に抗っているせいか、無性にもどかしくなってくる。なんだか自分がΩだということを思い知った。裸に剥かれてチンポを突っ込まれれば、ヒイヒイよがり狂うだけの淫らな肉の塊なのだと悟らせられる。


「あぁ……いったい僕はどうすれば……」
「どうしたんだ、アオイ? そんな欲求不満な顔したりして……」


 気がつくと、目の前で一護いちごくんが僕の顔を覗き込んでいた。


「わぁッ! 一護いちごくん、いつの間に⁉︎」
「さっきからいたぞ。アオイが一人でぶつぶつと『中出し』とか『妊娠』とか言ってる時からなぁwww」


 どうやら一護いちごくんに僕の独り言が部分的に聞かれていたらしい。


「大丈夫、俺にはアオイの気持ちが分かっている。だから安心してくれ♡」
「ありがとう、一護いちごくん♡ 僕ね……」
「みなまで言うな。アオイの言いたいことは分かっている♡」


 すると次の瞬間、僕は一護いちごくんのペニスをつかまされていた。


「???」


 状況を飲み込めずに呆然としている僕の頭を一護いちごくんは優しくポンポン撫でる。


「俺にされてしたかったんだろ? そんなふうに独り言で呟かれちゃ断るわけにはいかねえなぁ♡ 俺も男だ。責任もってアオイを一生守ってみせるぜ!」
「う~ん……ちょっと違うような気がしなくもないんだけど、あながち間違いでもない気がする。ああ、もう、どうにでもなれ~ッ!」


 直接触れたペニスは前よりもはるかに熱い感触で僕をドギマギさせた。本当に僕を妊娠させようと躍起になっているのがペニスから伝わってくる。
 舐めようとして角度を変えると、猛る勃起はそっちに向けられるのがいやでならないというように、すぐさまもとの向きに戻ろうとする。


一護いちごくんのオチンポが僕を求めてる……」
「ああ、1秒でも早く中出ししたいって騒いでやがるぜ♡」


 とくとくと心臓が弾み、それまで以上に頭がぼうっと痺れてきた。
 僕に向かって突き出されるかたちになった亀頭はぷっくりとふくらんで、先っぽのワレメから透明な滴を滲み出している。


「はうう……一護いちごくん♡」


 さあ行こうと自らに発破をかけ、僕はいよいよ口唇奉仕を開始した。
 前かがみの体勢になるや、ビクビクと震える一護いちごくんのペニスに顔を近づけ、ヌチョリと舌を飛び出させる。
 ――ピチャ。


「うひょおおおおお~♡」


 よほど気持ちいいらしい。
 亀頭をねろんとひと舐めするなり、一護いちごくんはビクンと身体を震わせて妙な声をあげた。
 舌先からじわりとひろがったのは、ピリッと塩味の効いた思いのほか柔らかな亀頭の感触だった。一護いちごくんの男根に愛着が湧いてきたせいか、とっても美味しく感じられた。
 鈴のようにふくらむ大きなそれは柔らかでプニプニとしている。


「はうう、一護いちごくん♡……こんな感じ? これで気持ちよくなれる?」


 過敏な反応を示した一護いちごくんに、僕はΩの本能を刺激された。
 正直に言うならセックスにノリノリだった前回よりもエッチに対して臆する気持ちはあるけれど、一護いちごくんを想う気持ちに突き動かされるがまま、さらに必死に舌を動かし、ピンクの鈴口をピチャピチャと舐める。


「うおお……ああ、気持ちいいぜ、アオイ♡」
「うふふ、一護いちごくん、可愛い♡」


 一護いちごくんはへっぴり腰のような情けない格好になり、ペニスを舐められるはしたない悦びに夢中になっていた。
 かっこいい一護いちごくんでも、こんなふうに性器を舐めると子供みたいになってしまうことに母性本能のような衝動が湧いてくる。
 さらに自分を奮い立たせ、僕は亀頭への奉仕をつづけた。
 僕が舌を擦り付けるたび、ヒクン、ヒクンと収縮した。
 先っぽのいやらしいワレメから、透明な汁があふれる。
 そこが尿口なのだろうとぼんやりと思いながら、僕はひくつく亀頭を涎まみれにする。
 ひと舐めごとに、僕の中の抵抗感が霧散霧消していく。
 当初は未知の生物のようにも感じられた一護いちごくんの持ち物が、少しずつ自分の涎にまみれていく眺めに安心感を覚える。


「んッ、んッ……一護いちごくん、大好き♡ んッ、気持ちよくなって……」
「うおお、アオイ♡」


 だんだん一護いちごくんの舐め方は、大胆なものになってきた。
 こういうことに関する知識は、この年相応のものしかない。
 だが逆の見方をするならば、経験が足りないその分だけ、耳年増ともいえるそれなりの知識は持っているという言い方もできる。
 頭の中に卑猥な知識を総動員して、一護いちごくんの官能を刺激にかかった。
 たしか、肉傘の一番出っ張った部分はペニスの中でもとりわけ繊細で過敏な場所だったはずだ。
 そこをもっと集中して舐めれば、一護いちごくんはさらに気持ちよくなってくれるだろう。
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