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第1章 成り上がったら、成り下がった(8995字)
13話 いおりんと歩む道(※メタ描写あり)
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まあ、ともあれ、これで上司を倒したことによって、しばらくはヤツもこの世界にはやってこないと思うので、スローライフとやら(夢にまで見ましたの!)を楽しんでみようと思う。
伊織ちゃんがトコトコと島を歩き始めた。「なーに、いおりん?」わたしは、また甘えた声を出してしまう。だって仕方ないじゃない、伊織ちゃんが可愛いんだから!
誰かに向かって勝手にむくれているわたしを無視して、伊織ちゃんは進んだ。あーんいおりん、ちょっとはこっちを見てよ……しゅん
でも、ちょっとひまになったのは確かだ。「アマトリ」でネット小説を配達しよう。
——『信長殿。』明智は信長の元へ急いだ。
「ちがーう! わたし、異世界に来てまで現代の歴史モノ読みたいんじゃなーい!!」
いや、歴史物が特別嫌いなわけじゃないし、現代のわたし桜井として小説は読む時間ないんだけどー、とわたしは人差し指と人差し指をくっつけては離す。くっつけては離す。ゲーム世界に来てまで読みたいか、歴史物?
——『ナイト!』と叫ぶと少女は魔法を使った。
現代ファンタジーモノの青春あたりかな? いや、一文からジャンル特定できるわたしすごッ? これだと逆に親近感湧かないのよねー、とまた人差し指をくっつけては離す。指、そろそろ変えようかな。変えんでよろしい。変えるのはその態度じゃ。伊織ちゃんの目が物語っている。真っとうだー。
もうそろそろ好きなやつを探り当てねば……
——今日はもうね、るんるーんって気持ち。
わたしの冒険譚じゃんかこれ! なんでこれネットで公開されてんの!? 恥ずかしいんだけど!!
んで上司いいね押してるやん! なんで!?
メタい展開になってきたぞー。
次の小説はどんなかな。
——或る日、男がいた。
あ、もうこっから暗唱できるよ。っていうかさっきからなんで同じ作者ばっかり当たるの?
もういいわ。配達はやめよう。
じゃあ、書籍版にしようかな。
伊織ちゃんとわたしは、迷った末に、わたしの冒険譚を目で追い始めた。
伊織ちゃんがトコトコと島を歩き始めた。「なーに、いおりん?」わたしは、また甘えた声を出してしまう。だって仕方ないじゃない、伊織ちゃんが可愛いんだから!
誰かに向かって勝手にむくれているわたしを無視して、伊織ちゃんは進んだ。あーんいおりん、ちょっとはこっちを見てよ……しゅん
でも、ちょっとひまになったのは確かだ。「アマトリ」でネット小説を配達しよう。
——『信長殿。』明智は信長の元へ急いだ。
「ちがーう! わたし、異世界に来てまで現代の歴史モノ読みたいんじゃなーい!!」
いや、歴史物が特別嫌いなわけじゃないし、現代のわたし桜井として小説は読む時間ないんだけどー、とわたしは人差し指と人差し指をくっつけては離す。くっつけては離す。ゲーム世界に来てまで読みたいか、歴史物?
——『ナイト!』と叫ぶと少女は魔法を使った。
現代ファンタジーモノの青春あたりかな? いや、一文からジャンル特定できるわたしすごッ? これだと逆に親近感湧かないのよねー、とまた人差し指をくっつけては離す。指、そろそろ変えようかな。変えんでよろしい。変えるのはその態度じゃ。伊織ちゃんの目が物語っている。真っとうだー。
もうそろそろ好きなやつを探り当てねば……
——今日はもうね、るんるーんって気持ち。
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んで上司いいね押してるやん! なんで!?
メタい展開になってきたぞー。
次の小説はどんなかな。
——或る日、男がいた。
あ、もうこっから暗唱できるよ。っていうかさっきからなんで同じ作者ばっかり当たるの?
もういいわ。配達はやめよう。
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伊織ちゃんとわたしは、迷った末に、わたしの冒険譚を目で追い始めた。
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