青春、残り3泊4日。—Boys Aoharu— (原題:3泊4日の青春)

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第四話 3泊4日

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 決行は自然とゴールデンウィークに決まった。ゴールデンウィークは4月29日~5月6日で、5月7日は高校の創立記念日の休暇(これは中学も対象)、そして8日はショウの通っている付属中学の創立記念日の休暇で、これは高校も対象となる。つまり、4月29日から5月8日までの、十日間が逃走期間である。

 二十九日まではあと四日。……要するに、四日間で移動用の”乗り物”を完成させなければならない。しかも、これは車として政府に認定されたわけではない——言えない。”これは家出するための即席自家用車です”なんて。
 このところハルキは地獄を見るような面持おももちでいた。自律神経は完全に乱れ、ボサボサの髪をかきあげていた。挙げ句の果てには、毎日のように美恵子に叩き起こされるようになった。

「ハルキ。家出するのか。」智宏ともひろが興味津々にハルキを見た。ハルキは曖昧な返事をした。智宏とは親友というわけでもないし、智宏は、クラスメートの前で堂々と誰かの秘密を暴露ばくろするようなやつだった。
 「口のかたさ」という単語を知らないようなやつだから、ハルキは俯いた。それに、自分たちでさえ何なのかすらよくわからない、得体に知れない「旅」の計画だから、首を振ることもできなかった。——あながち、間違っていないのかも知れないし。

 ハルキはどうしようか迷ったのだ。

「本当なんか」たまたま廊下を通りかかっていたクロタ先生まで近づいてきた。

「最悪だ」ハルキが頭を抱えた。

 すると——。

「それでもいいんよ?」クロタ先生が低い声で聞いた。「別に、俺は平島を叱ったりしないし、むしろいいと思っている。……これは高校生に言っちゃ本当はOUTなんだけどな。だけれど——3泊4日にしとけ、5日目空は必ず飽きるから」

「はい。家出ではありませんが、近いようなものなので。肝に銘じておきます」

「うん。それでいいそれでいい」クロタ先生は満足そうに笑って、さっていった。
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