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17話 道中
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パッシャーン。
鈍色に鱗を輝かせる魚が宙を舞った。
水面から引き上げられて水滴が弾ける。
「ゲットです!」
釣り糸を手繰り寄せたルシャが笑顔を弾けさせた。
俺達は二人そろって綺麗な川辺で釣りに勤しんでいた。
水が透き通るように透明で泳ぐ魚や色とりどりの石が地上から見える。聞いていた監獄世界の風景とはかけ離れて美しいものだった。
釣竿はそこら辺の木の棒に植物の蔓を糸にして、錆びて抜けていた釘を加工して針にした自作のものだ。成果は上々、壺の中では取れた魚が何匹も元気に泳いでいた。
「これで結構持つな」
「はい!」
隣にいるルシャもなかなか戦力になってくれている。自分の食べる分ぐらいは自分で取ってもらわないと困ると思っていたが、この分ならば心配はなさそうだった。
「そろそろいいか」
「そうですね」
ある程度で切り上げることにした。
川沿いに旅歩き食料に不安はないのはありがたいが、こうも魚ばかりだと肉が欲しくなる。と考えていたところで、立ち止まる。少し遠くの草むらの茂みを揺らしたのは猪型の魔物だ。筋肉が盛り上がり、身体は丸々と太っている。
「あれは食えるのか?」
「はい。ご馳走にしている部族もいます」
「そうか」
言葉と同時に抜刀しざまに剣を放る。
風を切り裂き飛んだ剣は狙い違わず猪の脳天をかち割った。
「お見事です!」
ルシャは感嘆して、ぱちぱちと手を鳴らした。
俺はいったい何をやっているのだろうと思わないでもない。監獄都市から逃げ出し、命を失い、そして今こうやってここにいる。
呑気に釣りなどに興じている。
だが焦る必要はない、これも生きるために必要なことだ。着実に道を進んでいる。とにかく情報が必要なのだ、人里を訪れるのが待ち遠しかった。
最近の俺の気分はやや暗く沈んでいた。
女々しいがアステールとの別れを引きずっていたのだ。
ずっと一人で生きてきた俺にとって、あれほどの好意を向けてきた人は他にはいなかった。親ですらも俺に愛情を注いでくれたとは言い難かった。
しかしだからこそ、俺はあそこまで強くなったのだ。他の楽しみや、まともな生活を犠牲にして剣のみに生きた。一度は夢見て誰もが諦める世界最強という称号を求め続けた。
「解体して飯を作っておいてくれ」
ルシャに指示を出して俺はその場を離れる。
血の臭いが魔物を呼び寄せる。
寝床は別の場所を確保する必要があった。
周囲を遮られた小さな洞穴などあればちょうどいいのだが。なければ簡易テントを準備することになる。これらは出立の前の旅支度で調達しておいたものだ。
さてどうしようかと付近を散策しながら思考を巡らせて、簡易テントを設置する手ごろな場所を見つけ、さて準備するかと──その寸前で作業の手を止める。
大きい声が届いたからだ。
「師匠!」
「なんだ!」
叫び声に叫んで返す。
「私料理できません!」
「なんだとお!」
それは想定外だ。弟子という名目でていよく雑用をさせるという魂胆が脆くも砕け散ってしまう。しかしよく考えればあのお茶の不味さだ。料理ができなくとも不思議ではなかった。
「料理できません!」
「聞こえなかったんじゃない! 聞こえてる!」
もう一度大声で叫び、ずかずかと急ぎ足で戻る。
ルシャは俺に気が付いて振り向いた。
「どこまでいった」
「ここまでです」
ルシャはひょいと身を滑らせて場所を開けた。
俺は作業を確認するため視線を落す。
取って来た猪をまな板代わりの平らな岩の上に置いた。終了。
ルシャは物言わぬ猪を警戒するように距離を取っていた。
「どこまでもいってないじゃないか」
「やり方が分からないです」
「こうやるんだよ」
ナイフを奪い──ずぶりと深く心臓付近に刃を突き立てた。太い血管を切り裂いて血を抜いて、多少荒っぽくバリバリと皮をはいでゆく。
俺が猪を解体している最中、当のルシャと言えば「ひええ」と口元を手で押さえて怖気づいていた。俺も初見で生きたイカを捌いた時はきつかったから気持ちは分かる。個人的見解として生き物の捌き難さは目の大きさに比例している気がする。が、しかしだ。
「おい、しっかりしろ。解体もできないでなにが悪党だ」
「そ、そうですね。頑張ります!」
意味不明な発破をかけるとルシャは素直にも頷いた。
もっともこの程度で怯えてるようで何が悪党かとしか思えなかった。
いや──と内心を引き締める。魔帝側の住人としてこの監獄世界にいる以上は何かしらの懲役をくらっているはずだ。猫を被っているんじゃないかと、むしろ疑念が沸き上った。
俺はもう軽々と人を信じたりはしない。そう心に誓っていた。
「じゃ簡易テントを設置しておくように」
見つけておいたポイントに寝床を作るよう指示を出して俺は川辺に向かう、仕方がないので役割を逆にして俺が料理の準備にかかることにしたのだ。
──その寸前で作業の手を止める。大きく物音が轟いたからだ。
ドンガラガッシャーン。という。
「どうした!」
急いで向かえば、組み途中の簡易テントの下敷きになってルシャは転がっていた。いったいどうやってそうなったのか、とんでもないどん臭さだ。
「いたた」
ルシャは腰を打ち付けたのか手で押さえていた。
「気を付けろよ」
「はい」
しょんぼりしたように返事をする。
「あの、師匠」
「なんだ」
「実は私こういうことやったことありません」
愕然とする。まさか手取り足取り教えなければならないのか。
どれだけ箱入りだったのかと思いたくもなる。
だがそれも不思議ではないか。ルシャはまだ15程度に見える。
この年齢では家では親の庇護を受け、この監獄世界に来てまだ間もないのだろう。魔帝側にいるというのも、そんなに警戒するような事情はなく、単にその珍しい容姿で東の住人に連れて行かれたとかその程度の理由かもしれない。
なんにせよ、なんとも頭が痛い思いだった。
鈍色に鱗を輝かせる魚が宙を舞った。
水面から引き上げられて水滴が弾ける。
「ゲットです!」
釣り糸を手繰り寄せたルシャが笑顔を弾けさせた。
俺達は二人そろって綺麗な川辺で釣りに勤しんでいた。
水が透き通るように透明で泳ぐ魚や色とりどりの石が地上から見える。聞いていた監獄世界の風景とはかけ離れて美しいものだった。
釣竿はそこら辺の木の棒に植物の蔓を糸にして、錆びて抜けていた釘を加工して針にした自作のものだ。成果は上々、壺の中では取れた魚が何匹も元気に泳いでいた。
「これで結構持つな」
「はい!」
隣にいるルシャもなかなか戦力になってくれている。自分の食べる分ぐらいは自分で取ってもらわないと困ると思っていたが、この分ならば心配はなさそうだった。
「そろそろいいか」
「そうですね」
ある程度で切り上げることにした。
川沿いに旅歩き食料に不安はないのはありがたいが、こうも魚ばかりだと肉が欲しくなる。と考えていたところで、立ち止まる。少し遠くの草むらの茂みを揺らしたのは猪型の魔物だ。筋肉が盛り上がり、身体は丸々と太っている。
「あれは食えるのか?」
「はい。ご馳走にしている部族もいます」
「そうか」
言葉と同時に抜刀しざまに剣を放る。
風を切り裂き飛んだ剣は狙い違わず猪の脳天をかち割った。
「お見事です!」
ルシャは感嘆して、ぱちぱちと手を鳴らした。
俺はいったい何をやっているのだろうと思わないでもない。監獄都市から逃げ出し、命を失い、そして今こうやってここにいる。
呑気に釣りなどに興じている。
だが焦る必要はない、これも生きるために必要なことだ。着実に道を進んでいる。とにかく情報が必要なのだ、人里を訪れるのが待ち遠しかった。
最近の俺の気分はやや暗く沈んでいた。
女々しいがアステールとの別れを引きずっていたのだ。
ずっと一人で生きてきた俺にとって、あれほどの好意を向けてきた人は他にはいなかった。親ですらも俺に愛情を注いでくれたとは言い難かった。
しかしだからこそ、俺はあそこまで強くなったのだ。他の楽しみや、まともな生活を犠牲にして剣のみに生きた。一度は夢見て誰もが諦める世界最強という称号を求め続けた。
「解体して飯を作っておいてくれ」
ルシャに指示を出して俺はその場を離れる。
血の臭いが魔物を呼び寄せる。
寝床は別の場所を確保する必要があった。
周囲を遮られた小さな洞穴などあればちょうどいいのだが。なければ簡易テントを準備することになる。これらは出立の前の旅支度で調達しておいたものだ。
さてどうしようかと付近を散策しながら思考を巡らせて、簡易テントを設置する手ごろな場所を見つけ、さて準備するかと──その寸前で作業の手を止める。
大きい声が届いたからだ。
「師匠!」
「なんだ!」
叫び声に叫んで返す。
「私料理できません!」
「なんだとお!」
それは想定外だ。弟子という名目でていよく雑用をさせるという魂胆が脆くも砕け散ってしまう。しかしよく考えればあのお茶の不味さだ。料理ができなくとも不思議ではなかった。
「料理できません!」
「聞こえなかったんじゃない! 聞こえてる!」
もう一度大声で叫び、ずかずかと急ぎ足で戻る。
ルシャは俺に気が付いて振り向いた。
「どこまでいった」
「ここまでです」
ルシャはひょいと身を滑らせて場所を開けた。
俺は作業を確認するため視線を落す。
取って来た猪をまな板代わりの平らな岩の上に置いた。終了。
ルシャは物言わぬ猪を警戒するように距離を取っていた。
「どこまでもいってないじゃないか」
「やり方が分からないです」
「こうやるんだよ」
ナイフを奪い──ずぶりと深く心臓付近に刃を突き立てた。太い血管を切り裂いて血を抜いて、多少荒っぽくバリバリと皮をはいでゆく。
俺が猪を解体している最中、当のルシャと言えば「ひええ」と口元を手で押さえて怖気づいていた。俺も初見で生きたイカを捌いた時はきつかったから気持ちは分かる。個人的見解として生き物の捌き難さは目の大きさに比例している気がする。が、しかしだ。
「おい、しっかりしろ。解体もできないでなにが悪党だ」
「そ、そうですね。頑張ります!」
意味不明な発破をかけるとルシャは素直にも頷いた。
もっともこの程度で怯えてるようで何が悪党かとしか思えなかった。
いや──と内心を引き締める。魔帝側の住人としてこの監獄世界にいる以上は何かしらの懲役をくらっているはずだ。猫を被っているんじゃないかと、むしろ疑念が沸き上った。
俺はもう軽々と人を信じたりはしない。そう心に誓っていた。
「じゃ簡易テントを設置しておくように」
見つけておいたポイントに寝床を作るよう指示を出して俺は川辺に向かう、仕方がないので役割を逆にして俺が料理の準備にかかることにしたのだ。
──その寸前で作業の手を止める。大きく物音が轟いたからだ。
ドンガラガッシャーン。という。
「どうした!」
急いで向かえば、組み途中の簡易テントの下敷きになってルシャは転がっていた。いったいどうやってそうなったのか、とんでもないどん臭さだ。
「いたた」
ルシャは腰を打ち付けたのか手で押さえていた。
「気を付けろよ」
「はい」
しょんぼりしたように返事をする。
「あの、師匠」
「なんだ」
「実は私こういうことやったことありません」
愕然とする。まさか手取り足取り教えなければならないのか。
どれだけ箱入りだったのかと思いたくもなる。
だがそれも不思議ではないか。ルシャはまだ15程度に見える。
この年齢では家では親の庇護を受け、この監獄世界に来てまだ間もないのだろう。魔帝側にいるというのも、そんなに警戒するような事情はなく、単にその珍しい容姿で東の住人に連れて行かれたとかその程度の理由かもしれない。
なんにせよ、なんとも頭が痛い思いだった。
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