僕らは性欲が一致しない

風崎なをき/次作は四月くらい

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第十四話 今夜は一緒に*

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※ハル視点です

 2月の朝は寒い。今日の天気はピカピカの晴れで嬉しいが、冬は青空の方が寒かったりするから油断ならない。冬はただでさえ悪い夕の寝起きがさらに悪くなる。
「夕、朝だよ、俺バイト行っちゃうよ。入ってもいい?」
 ノックをしたけど返事はない。インターンに行くならそろそろ起きないとまずい時間だ。仕方がなく、俺はそっと夕の部屋に入った。遮光カーテンのせいで真っ暗だ。
 几帳面な夕の部屋は余計なものが床に転がっていないので目が暗闇に慣れなくてもスイスイと夕の枕元まで来れた。
 夕はすやすやと寝ていた。俺は昨日のことを回想する。昨夜、夜中にふと目が覚めた俺はついでにトイレに行こうと忍び足でバスルームと夕の部屋がある階下に降りた。
 寝ていると思っていた夕を起こさないように物音を立てなかったのもよくなかったし、夕はノイズキャンセラーのイヤフォンをしていたようでそれも悪かった。俺は夕の喘ぎ声を呻き声だと思い、俺の名前を呼んでいるのを助けを呼んでいるものかと勘違いして、思い切りドアを開けてしまったのだ。結果、夕は無事で良かったが、夕にとっては災難だっただろう。
 別に夕が1人でエッチな事をしてたって何とも思わない。俺だってする。問題は。
「……」
 問題は、夕がバックに何かをいれていた気がするということだ。
 悪いと思いつつ周りを見回したけど昨日の痕跡は何も残ってなかった。見間違い…?いや見間違えないだろう。見間違えるわけなくない?
 お尻になんか挿れて俺の名前を呼んで1人で抜いてた。でしかない。
「……」
 俺は夕の寝顔を見ながらうーんと首を捻った。マジ?あの夕が?そんな事する?なんでそんな事を?俺の知らない間に新たな性癖に目覚めたのだろうか。
「ゆーーうーーー起きてーー」
 とりあえず、自分も出る時間が迫っているのでゆさゆさと夕を揺らした。
「んーー、うーーーーん...」
 夕が目を覚ました。
「あ、よかった。夕、朝だよ」
「…今日…明日…休み…」
 まだ半分寝ているようなぼわっとした声だ。
「あ、そうだったんだ。起こしてごめんね。俺バイト行ってくるから。じゃあゆっくりしてて」
 俺は立ち上がって部屋を出ようとした。その時、
「ハル………」
 とくぐもった声で夕が呼び掛けてくる。
「ん?」
「俺に聞くことない?」
 な、何を言ってるんだこいつは!?俺は心臓が飛び跳ねた。
「え、えっ?ないよ!?」
「あ、そう………」
 俺は硬直して息も詰まってしまったが、数秒後には夕の寝息が聞こえてきた。二度寝である。俺の心臓がどっどっどっと嫌な音を立てて鳴っている。は?どういう事?昨夜のことつっこんだ方がよかった?寝ぼけてたのかな。
 そもそも一人でやってた現場を見られて気まずいのは夕の方なのに、なんで俺のがドキドキしなきゃならないんだ。俺はとりあえず考えるのをやめてアルバイトに向かった。

 
 誰にだって秘密くらいある。性的な事ならなおさら。パートナーに言えない性癖だってあるだろう。明かされたら受け止めるが、わざわざ暴くようなことはしたくないしされたくない。
 俺はいつもこのスタンスで恋人と過ごしていた。俺自体は性欲強めでも至ってノーマルだったが、今まで付き合って来た人たちはまあまあ特殊な性癖を持っている人もいた。望まれれば出来る範囲で付き合うし、望まれなければ触れない。
 夕に関していえば、夕はセックスどころか恋愛の経験がなかったし、性的な言動に嫌悪感を示していたので、そういう話題になることがあまりなかった。男同士でしがちな下ネタも夕の前では極力言わないように気を付けていた。
 そもそも俺は、夕とセックスをもうしていないし今後も見通しがたっていない。だから今更、夕と性的な話をしようとは全く思っていなかった。
 
 だが。明らかに今日の夕はソワソワしている。俺がアルバイトから帰ると、珍しく夕は自室に籠りきりで姿を見せなかった。それもそうか。あんなところ見られたら俺だってまぁまぁ辛い。
 忘れるから気にしなくていいよ、とか言われたら余計に落ち込むと思い、俺は昨夜のことはスルーすることにした。
 しかし、ご飯だよ、と夕を呼ぶと夕はあからさまに顔を赤くして視線が泳がせたのでこっちが動揺してしまった。
 せっかくこっちが「なかった事」にしてあげようとしているのに夕は逆に何か言いたげにしていた。夜ご飯も夕は落ち着かない様子であまり箸が進んでいなかった。急に考え込むように動作が止まったり、かと思うとこっちの様子を視線で伺ってくる。

「………」
 また、夕が茶碗と箸を持ったまま固まった。
「夕、どしたの?お腹いっぱい?」
 仕方なく俺は助け舟を出すことにした。
「えっ、ううん、大丈夫!」
 まるで油切れのロボのようにぎこちない動作で料理を口に運んでは咀嚼する。しかしガムでも食べているかのように、飲みこまない。
「そう?」
 何かを言いたげにしているのは分かる。昨夜のことは触れないでいるより、もしかして茶化して笑ってあげた方が親切なのか?どうしたらいいんだろうと頭を悩ませていると、
「あのさ」
 と夕が口を開いた。
「なにー?」
 俺は努めてなんでもないように聞き返す。
「あの、」
「ん?」
「やっぱ、なんでもない」
 と言い淀んでしまった。昨日の事どう思ってるのか聞きたいんだろうか。気にしてないよ。と言ってあげるべき?何か変な罪悪感でも抱いているなら可哀想だ。
 それはそれとして普段はスンっとしてるだけにキョドってる夕を観察するのはちょっと面白かった。その後も味噌汁でむせたり、箸を落としたり夕はご飯を食べるのが下手になっていた。俺はそのたびニヤニヤしそうになるのをこらえていた。
 
 夕飯を食べたあと、夕は片づけをしてくれたけど、それが済むとピュ~っと部屋に逃げ帰ってしまった。けれど日付が変わる少し前に
「もう寝る?」
 と俺の部屋を覗いてきた。
「一緒に寝る?」
 と聞いてあげると
「うん」
 と言って夕は俺の布団に入り込んできた。頭を俺の胸にすりつけてくる。相変わらず猫みたいなところがある。可愛いなあ。俺は夕の頭にキスをしてあげてから
「じゃあ電気消すね」
 と言った。俺がリモコンで電気を消そうとした瞬間、
「待って」
 と夕が止めてきた。夕は俺の腕にぎゅうとくっついてくる。そして何か覚悟を決めたかのように、バッと俺を見上げてくると
「昨日何してたか聞いて」
 と一息で言ってきた。
(は!?)
 夕がものすごく真剣な目で俺を見てくる。
「昨日何してたか聞いて」
 2回言った…。
「き、昨日何してたの…」
 夕の鬼気迫るかんじに気圧され、俺はそのまま鸚鵡返しのように尋ねた。
 夕はゴソゴソとどこからか何かを取り出して見せてきた。
「あの、ね、俺ずっとこれで練習してた…」
「!?」
 俺は突然視界に飛び込んできたものにギョっとする。ちょっと待って、それ、それー!?
「それ!!エネふぁふゴぉ!?」
「あー!言わないで!」
 夕に手で口を抑え付けられた。恥ずかしいなら出さなきゃよくない!?なんで出した!?それより練習って何!?
「これで…ずっと1人でしてた。昨日も…」
 モゴモゴと何か言っていたが最後の方は聞き取れなかった。
「………」
「なんか言ってよ」
 俺はポカンとして何も返せなかった。みるみる夕の顔が真っ赤になっていく。…なんだか俺まで恥ずかしくなってきた。
「え、いや、え、なんで?」
 俺は混乱していた。夕が自慰行為をするのは全然どうでもいい。しかし何故、内容を俺に告げてくる!?1人羞恥プレイでもしてるのか!?
「後ろで気持ちよくなったらハルも怖くないかなと思って…」
(ん!?)
「え、え、えっと?」
「俺がんばるって言ったじゃん…」
 あーーー!!頑張るってそっち!?そういう事!?えー!?斜め上すぎない!?
 確かに以前、夕が俺を連れて地元を散策した時にもっと頑張るとかなんとか言っていた気がするが…この事だったの?俺は精神的な話だと思っていたので、こんな物理で解決しようとする話だとは本当に予想もしてなかったのだ。
「そんな事しなくていいのに…」
「そう言うと思った」
 夕は拗ねたような口調で言った。え!?喜ぶべきだった!?俺はもう夕とはセックス以外でも愛されてると感じられていたし、俺の気持ちも夕に伝わってると実感できていた。だからもう本当にできなくてもまあいいか、と思えるようになっていたのだ。
 もちろん、夕とやれるものならやりたい。という気持ちもあるにはあった。だけど俺のそこは、相変わらず夕とエロい事をしても勃ってはくれないのだ。一時的に反応しても夕に触られたり見られたりすると萎えてしまう。
 夕が俺のED状態をずっと気にかけているのは分かっていた。自分のせいだと思って気に病んでいるのだろう。俺としてはもう夕とセックスしたいという悩みから解放されていっそ良かったと思えてもいたのだ。
 それはそうと夜な夜な1人でおもちゃを突っ込んで変な努力をしていたとは。
「俺、ちょっとできるようになったよ」
 何が!?
「してみたい?」
 と上目遣いで言われて俺のハートはキュンと鳴った。性欲と関係なく夕はやっぱりちょっとおかしくて可愛い。
 これはつまり誘われてるんだろうか。というかしろって事?どうしようどうしようどうしようどうしよう。これで勃たなかったら夕の努力が無駄になるし絶対に夕が落ち込む。
「あ、ここじゃなくていいからハルの指いれてほしい」
 夕は俺の迷いを察したように俺の股間をすすっとさすった後、手を握ってきた。
「う、うん!?」
 夕がごろんと体勢を変えて俺にバックハグされるように背中を向けた。そのまま俺の手を掴んでお尻にぴとっと触れさせた。夕のお尻は形がいい。思わず撫でる。
「ねえ、してみて」
「えっ」
 思えば夕は思い詰めるといつも突飛な行動をしていたような気がする。なんというか極端なのだ。性的な事をめちゃくちゃ拒否ってたくせに、こんなふうに突然大胆なことをしてくる。
 数ヶ月前だってそうやって夕が無理矢理挿れようとした結果、俺ができなくなったわけだし。あまり良い予感がしない。
 しかし、こういう事をしてしまう夕を放っておけない。拒否ったらもっと変な事をやり出す気がする。のでとりあえず付き合う事にした。
「えっと、指入れて欲しいの?」
「うん………」
 夕は耳まで真っ赤になっていた。ダメだ。健気すぎる。俺は久しぶりに少しスイッチが入ってしまった。そういえばここのところ夕はインターンに行っていたので、一緒に夜を過ごすのも久しぶりだった。
「じゃ、じゃあ脱いでみて」
「うん」
 夕は俺に背を向けて寝転がったまま素直に下着とスウェットのズボンを脱いだ。布団の中の出来事なので状態は見えない。それがかえってエロい。
「ちょっと仰向けになって」
 俺は体を起こすと夕の太ももの横に座る。
「え、うん……」
 夕は少しだけ恥ずかしそうに体を上に向けた。俺が布団をそっとめくると夕のそこは既に少し勃っていた。
(珍しいなあ…)
 今まで夕は直接刺激を与えるまで、大体ガン萎えしていた。下手すると何しても勃たない時もあった。それくらい夕は性的な行為に抵抗があったのだ。
「ちょっと膝立てられる?」
「うん…」
 夕はやたら素直に足をM字に曲げてくれた。久しぶりに見る夕の秘所にドキドキしてきた。夕は恥ずかしそうに顔を横に背けて俺を視界に入れないようにしていた。
 俺は久しぶりに指用のコンドームをして、ローションを指に塗りつけると、そっと穴の近くに触れてみた。
「っ!」
 夕の腰がびくりと跳ねる。今まで逃げるように腰を引かせていた時とは明らかに違っていた。緊張してるんじゃなくて多分興奮してるんだ。
 俺は優しくマッサージして強張りをほぐす。夕の唇から吐息のような艶っぽい息の音が漏れる。
(やばい、エロい…)
 俺も気分が上がってくる。そっと中指の先を挿入させる。
「……んう…」
 夕は口許に手を置いて声が漏れるの耐えている。その表情は明らかに以前の苦痛に耐えてる顔ではなかった。快感や羞恥心に耐えてる顔だ。
 俺はさらに指をぐっと曲げるようにしながら夕の中に侵入した。
「あっ、はっ、あ、」
 夕が息を吐くたびに甘い声を漏らす。やばい。ゾクゾクする。夕の中は温かくて、奥へ奥へ誘うように指が吸い付いてくる。
「すごい入りやすくなってるけど、どこまで慣らしたの?」
 俺は夕の中を探りながら問いかける。
「多分…頑張れば指でイケると思う…」
 夕は下半身をもぞもぞさせながら答える。
「ここは、挿れてみないと分かんないけど…」
 と言いながら俺の股間を撫でる。めっちゃ触ってくるな。
「ふーん……」
「あっ、あ、あ!」
 夕の声がひときわ高くなる。夕の後ろは、前立腺まですんなりと指の侵入を許してくれた。
「ここ気持ち良い?」
「う、うん」
 夕がこくこく頷く。夕の前立腺は夕の努力によって気持ち良さを得たらしい。前はここに辿り着くまで一苦労だったし、触り続けると痛がるし怒るので、ちゃんと触ってあげるのは初めてだ。
「どんなふうにされたい?」
「や、優しくトントンして……」
 こんな事を聞いても今までの夕は何も言ってくれなかったが、今日の夕は素直に答えてくれた。
「わかった」
 俺は言われた通りに指をゆっくり規則的に動かす。
「んっあっあっ、あぁ」
 指の動きに合わせて夕の声帯と腰が震える。夕自身もしっかり勃起していた。
 夕の胸は空気を取り込もうと大きく上下している。その先端も勃っていた。俺の指に夕のあらゆる箇所が応えてくれるのが面白くて、俺の気持ちも昂っていく。
「はは、夕、可愛い。顔とろとろじゃん」
 夕の顔は紅潮して、目が蕩けている。髪の生え際は汗でわずかに濡れていた。
「はぁ、あー、あ、あ、んん…」
 半分開いた口から夕の声と思えないような甘い声が漏れ続けている。
「ねぇほんとにきもちーの?」
 夕が可愛すぎて意地悪したくなる。夕の良いところをゆっくりと刺激してあげながら、夕に尋ねる。
「うん、うんっ」
 夕は子供みたいに首を縦に振る。
「また演技してるんじゃないのー?」
 いつぞや、夕が俺を勃たせようと下手な演技をしていたのを思い出した。
「っ、違うから!忘れろっ!」
 顔をさらに赤くしながら、頑張って睨んでくる。前にその件を突っ込んだらボカスカ叩いてきたので思い出したくない記憶らしい。
(やばい。夕いじめるの楽しすぎ)
 俺は少しだけ指の動きを早めてみた。
「あ、あぁ、っあ、あぁ、んんッッ」
 夕は敏感に俺の指に反応する。やっぱり夕って感じやすいんだろうな…。あらゆる刺激への耐性が低いのだろう。だから性的な刺激が苦手なのかもしれない。
 くちゅくちゅとエロい水音が夕から鳴っている。俺はその音に頭がぼうっしてくる。脳がくつくつ温められているみたい。
 夕もめちゃくちゃよがってる。こんな夕を見るのは初めてだった。
 嬉しい。嬉しい。楽しい。
「ふふ、めちゃくちゃ感じてるじゃん…」
「っ、う、うん…」
 夕が少し我にかえったように口元を手で覆う。呼吸を頑張って整えているようだった。
「後ろ使って何回くらいイったの?」
 俺は再びスローペースに戻して夕のお尻をいじる。
「えっ…まだ昨日初めて……」
「昨日初めてイったの!?」
 それを俺が運悪く見てしまったのか…夕、運悪すぎる……。
「あっ、あっ、う…ん…そう」
「初めても俺がイカせたかったなー」
「…そうだね…俺も初めては、ハルが、よかった………」
 夕が困ったような顔で俺を見てくる。夕のこういう顔が好きだ。俺しかすがるものがないような顔。
「じゃあ俺の指でもイってね」
 俺は再び少しだけ速度を早めて指を動かす。と同時に空いてる片方の手で夕のものを扱いてやる。夕のそこは透明な液体がすでにたらりと垂れていた。
「あっ!」
 本当は口で啜り上げたいけど、夕のことを見てたいから我慢する。それにこれ以上の刺激は今の夕には強すぎるだろう。
「どうイキそ?」
「あっ、あっ、だめだめっ」
 夕は腰を激しく動かして快感を逃そうとしていた。枕をギュッと掴んで堪えてる。
「何がダメ?」
「いく、いっちゃう……!」
「いいよ、イッてみて」
 夕がばたばた快感にもがいているのを見て、俺の中心にも血液が集まっていくのがわかる。
 好きな人がいくところがたまらなく好きだ。そう、好きだった。のを思い出した。
 俺は夕がこんなふうに俺に乱されていくところをずっと見たかった。だってそれは俺にしか見れない夕だ。俺しか知らない夕なのだ。
「ちゃんと見ててあげるからね」
 俺は夕に覆い被さると耳元で舐るようにささやいた。夕はそれに反応したのかビクビクと腰を跳ねさせた。
「んんっ…あっ…!」
 夕が俺の背中に手を回してしがみつく。
「はっ、ハル、ハルぅっ」
 夕は鼻にかかった掠れ声で俺の名前を呼ぶ。
 俺の背中の服をギュウッと掴む。
 夕が熱い。夕が熱を帯びてる。夕のシャツも脱がしておけばよかった。俺も脱いでおけばよかった。夕の体温を俺の肌で測りたい。
「あっ!」
 夕が一際高い声をあげると、夕の精液が夕のおへその辺りに散った。
「はぁっはっ…はっ…」
 夕が息を整えてるうちに俺はティッシュで汚れを拭いてあげた。夕はダッシュでもしたかのように頬を紅潮させて酸素を取り込んでいる。
 嬉しい。俺の与える快感に夕がこんなに感じ入ってくれるなんて。俺は思わずにやけそうになるのを必死にこらえた。
「冷えたらまた風邪引くよ。ちゃんと着な」
 俺は夕に下着とズボンを履かせてあげようといそいそと夕の足先に触れた。
「待って。いれないの?ハルの…」
 夕はフラフラと起き上がって下半身を隠しもせずに出したまま俺と向き合う。
「え、いいよ…俺」
「見せて。ハルの……」
 夕はむんずと俺のスウェットと下着を同時に掴むと思い切り下に引っ張った。
「ちょっ!」
「………」
 夕は俺自身を見つめたあと俺の目をじっと見つめてきた。俺が勃ってて安心したのか単にそれが面白かったのか知らないが口元が微かに笑ってる。そして、ぽつりと

「いれよ?」

 と言った。
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