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一章
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『おはようクリスティーナ。
扉の前に置いてあったお地蔵さんはなぁに?
この世界にもああいうのってあったんだねぇ。ちょっと懐かしくなっちゃったなぁ。』
のんびりと言いながらふよふよと浮かんでやってきたそいつを私はキッと睨みつけた。
「あれはお地蔵さんではないわ。オッジ・zoo!という東洋の大国に伝わる魔除けよ。残念な事に貴方には効かなかったようねっ!」
ふんっと顔を背けると、そいつは肩をポンっと叩くふりをしながら『どんまい』と謎の呪文を唱えた。
意味は分からないけれども、なんだか腹が立ったわ。
肩までしかない漆黒の髪。黒曜石の様な瞳はいつも陰っていて哀しげだ。平べったく幼い顔だが成人しているらしい。白いワンピースも象牙色の肌も透けており、この世の者ではないと嫌でも分かる。
「…いつになったら成仏するのよ。」
『神のみぞ知る…だろうねぇ』
私は異世界からきた悪霊女に取り憑かれている。
扉の前に置いてあったお地蔵さんはなぁに?
この世界にもああいうのってあったんだねぇ。ちょっと懐かしくなっちゃったなぁ。』
のんびりと言いながらふよふよと浮かんでやってきたそいつを私はキッと睨みつけた。
「あれはお地蔵さんではないわ。オッジ・zoo!という東洋の大国に伝わる魔除けよ。残念な事に貴方には効かなかったようねっ!」
ふんっと顔を背けると、そいつは肩をポンっと叩くふりをしながら『どんまい』と謎の呪文を唱えた。
意味は分からないけれども、なんだか腹が立ったわ。
肩までしかない漆黒の髪。黒曜石の様な瞳はいつも陰っていて哀しげだ。平べったく幼い顔だが成人しているらしい。白いワンピースも象牙色の肌も透けており、この世の者ではないと嫌でも分かる。
「…いつになったら成仏するのよ。」
『神のみぞ知る…だろうねぇ』
私は異世界からきた悪霊女に取り憑かれている。
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