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一章
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私はクリスティーナ・ライファ=ディオニュリス。ライファ王国の麗しく気高い王女よ。
光を束ねて編んだ様な美しい金髪に青空を映し取った様な瞳。白磁の様な肌に艶めかしい薄紅色の唇。
王国一の美少女だと自負しているわ。
美しく愛らしい外見に加えて、私は性格も良いの。
先程も私の素晴らしさに震えて紅茶を溢してしまったメイドに、そんなに私の側にいるのが辛いのならばもう来なくていいわと気遣って差し上げたの。
メイドは私の寛大な心に涙していたわ。
『それ感動の涙じゃないと思う』
うるさいわね。今いかに私が素晴らしい人間か説明しているところなのよ。陰気な悪霊女は黙って成仏しなさい。
『悪霊だから陰気なのは仕方がないのです。陽気な悪霊なんていないもの。』
開き直ってんじゃないわよ。
そもそもキラキラ爽やかな私に、あんたみたいなジメジメ湿っぽい悪霊が取り憑いてんのよ。
さっさと離れなさいよ。
『離れられたらいいんだけどねー。私もお城以外にも探検したいし。』
腹が立つことにコイツは私からある程度の距離以上離れることが出来ないらしい。
なぜこの様な珍妙なことになってしまったのか。きっかけはきっとあの不運な事故のせいだろう。
光を束ねて編んだ様な美しい金髪に青空を映し取った様な瞳。白磁の様な肌に艶めかしい薄紅色の唇。
王国一の美少女だと自負しているわ。
美しく愛らしい外見に加えて、私は性格も良いの。
先程も私の素晴らしさに震えて紅茶を溢してしまったメイドに、そんなに私の側にいるのが辛いのならばもう来なくていいわと気遣って差し上げたの。
メイドは私の寛大な心に涙していたわ。
『それ感動の涙じゃないと思う』
うるさいわね。今いかに私が素晴らしい人間か説明しているところなのよ。陰気な悪霊女は黙って成仏しなさい。
『悪霊だから陰気なのは仕方がないのです。陽気な悪霊なんていないもの。』
開き直ってんじゃないわよ。
そもそもキラキラ爽やかな私に、あんたみたいなジメジメ湿っぽい悪霊が取り憑いてんのよ。
さっさと離れなさいよ。
『離れられたらいいんだけどねー。私もお城以外にも探検したいし。』
腹が立つことにコイツは私からある程度の距離以上離れることが出来ないらしい。
なぜこの様な珍妙なことになってしまったのか。きっかけはきっとあの不運な事故のせいだろう。
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