要石の巫女と不屈と呼ばれた凡人

イチ力ハチ力

文字の大きさ
29 / 165
第二章 錬磨

王女のお願いと唯の凡人

しおりを挟む
 セアラは、俺に泣き顔を向けていた。

「なんだ、泣けるじゃないか。もっと笑って泣いて、怒って楽しんでいいんだぞ?」

「それは……」

 セアラが俺に何かを言うまえに、目の前のガルガオウ公爵・・・・・・・が叫びだした。

「フハハハ! そいつは、悪神様の聖痕を受けている! 感情の昂りで、聖痕の効果が上がるのだ! まるで石像の様になっていなければ、我らにすぐ見つかり周りにも災厄が及ぶのだよ! 何処に隠れていたか知らんが、お前にもすぐに災厄を届けてやる!」

「やかましいわ!」

 先ほど受け止めたガルガオウ公爵の剣を、大太刀『烈風』で受けたままニ本目の大太刀『涼風』でガルガオウ公爵に斬りかかった。流石に簡単には斬らしてはくれないらしく、ガルガオウ公爵は後方に距離をとった。

「てめぇの話は、ずっとセアラを通して聴いてたからもう黙れ。うるさい。俺は、セアラと話してるんだ。どれだけここまで来るのに苦労したと思ってやがる。変な結界なぞ張りやがって、慌てて塔に来てみても何にもなっていないのに、声だけは聞こえるし。近付こうとしたら何故か戻されるし。なんかその様子を見てた人から、ちょっと可哀想な人を見る目を向けられるし……すぐ相手してやるから、黙っとけぇええ!」

 実際かなり頭にきていたので、今の・・全力の威圧と殺気をガルガオウ公爵にぶつけた。

「ぐぅおお……」

 ガルガオウ公爵が苦悶に満ちた表情で黙り片膝をついたので、改めてセアラに顔を向けた。

「大丈夫か? 一応伝えとくと、アメノもエイダも無事だからな? 俺が応急処置ファーストエイドで取り敢えずの処置はしておいた。俺の神隠し隠密技能であいつから二人を隠して、離れた所に寝かせてある。そんなことやってたら、セアラを助けるのがギリギリになっちまった、ごめんな」

「……なんで……なんで来たのですか!? 回線切断ハングアップするのを忘れていたから……全部、聞こえていたのでしょう?」

「あぁ、全部聞いていたな」

「私が既に絶望していて、すぐにでも魔族に殺してほしいと言っていたのも……聞いていたでしょう?」

「それも、ちゃんと聞いていたぞ」

「私は悪神の巫女……人からも魔族からも狙われる……この塔からも出られず、何も世界を見ることもできず……生きているだけで、災厄を呼ぶ……貴方にも、それは関係なしに襲いかかる……本当にごめんなさい……」

「ん? なんで謝るんだ? まだ俺もセアラの周りも、その災厄とやらに襲われていないぞ? アメノとエイダは俺との鍛錬の時に、俺が受けていた傷と対して変わらんぐらいだし、そもそも既に手当もしたしな」

 俺は笑顔で、極力ゆっくりと話し続ける。何の問題もないと、セアラに聞かせる為に。

「俺と一緒に来たクックルさんが、手当てした二人を守ってるし大丈夫だ。セアラは、何もまだされていないだろ? この結界の所為でここの外も、全く騒がしくなっていないから、日常のままだぞ。それにな……これのお蔭魔族の襲撃運良く・・・すぐにまたセアラに会えて俺は嬉しいぞ? ん? どうだ? 後は、アレを斬って捨てて終いだろ?」

「私と会えて……嬉しい?」

「そうだぞ? それに俺は冒険者だぞ? これからこの程度・・・・だったら、日常茶飯事だろ。そうでないと俺のレベルも上がらないしな? むしろこんな感じがセアラといると向こうから来てくれるなら、セアラと一緒に旅したいくらいだな、ハハハ」

「私と一緒に……いたいのですか?……一緒に旅を……」

「まぁ、一緒に旅しようとしたら、セアラはもうちょっとお転婆に強くなって、戦える様にならないとな」

「強く……戦える様になれば……ヤナ様と一緒に、旅ができますか?」

 セアラが、これまでで一番瞳を輝かせて俺を見ていた。

「そうだな、その時は俺も一緒に王様とかにお願いしてやるよ」

「本当ですよね! 絶対ですよ!」

「ははは、あぁ絶対だ。約束してやるよ。まずはそんな感じで、大声出せる様にならないとな? くくく」

 セアラは顔を赤らめながら、それでも俺から視線を外すことなく、俺に"お願い"をした。

「頑張ります。なのでヤナ様、お願いです。早く鍛錬を始めたいので、あの魔族を討ち取ってくれませんか? 時間が勿体無いです」

「おうおう、その調子だな。さっさと終わらせないと、セアラに怒られちゃうからな……だそうだぞ?」

 俺は再び、ガルガオウ公爵と名乗る魔族に顔を向けた。

「大分律儀に待っててくれたな? 公爵って名乗る位だから紳士なのか? それとも……俺の威圧で、動けないわけじゃないよなぁ?」

「クソがぁ! なめるなぁあああ!」

 ガルガオウ公爵が咆哮を轟かせ、先程までの人の貴族の様な姿から、異形の怪物へと変身・・した。

「グハハハハ! 悪神サマより頂いタこの力! この状態は魔王サマにも匹敵するパワーを得ているノダ! その目障りな巫女をコロサセロ! 悪神様の邪魔ダ!」

「おうおうおう、悪役お約束のテンプレ変身かよ。やっぱり悪神とやらが、セアラの様な巫女を殺したいんだな?」

「ソウダ! 神に目を付けられてイルノダ! これ以上の絶望などナイダロ! 貴様巫女は、早く逝け!」

「やっぱり巫女ってのは、何人もいるんだな。もうちょっと教えてくれよ、なんで巫女が邪魔なんだ?」

「教えるワケナイダロ! 死ねぇエエエエ!」

「やっぱりそうだよなぁ……まぁしょうがないか。『黒炎の大剣』『収束コンバージェンス』『対象:ガルガオウ公爵』!」

 事前に『神隠し隠密技能』で隠しておいた獄炎魔法で創った『黒炎の大剣』をガルガオウ公爵を指定して『収束コンバージェンス』させる。

「逃げても無駄だぞ? お前・・に集まるように指定しておいたから、何処までも追いかける自動追尾ってとこだな」

「グァアアアア! なんだそれは! 獄炎魔法ではないのか!? なんだこの形は!」

形状変化デフォルマシオン』で形状をもたせた魔法は威力が上がるらしい。次々に向かってくる『黒炎の大剣』に怪物は身体が徐々に斬り刻まれていく。そして十本全てが突き刺さり、黒炎の塊となった。

「グルアアアア!……ガハッ……フ……フハハハ! 耐えたぞ! あれ程の威力は人間にしては中々ヤルが、それでもワレには届かないヨウダナ! 見てみろこの身体を! もう自己修復が始まり傷が無かったことになってオルワ!」

 先程までズタボロなっていた異形の怪物の身体は、確かに時間が経つにつれて元の姿に戻っている様に見えた。

「めんどくさい身体してるなぁ、全く」

「貴様の攻撃などでワレを倒せんことがワカッタカ! 『絶望』セヨ! ココからはワレが直接『絶望』をトドケテやる! グルアアアア!」

 異形の怪物から瘴気が溢れだし、魔力が膨れ上がった。そして、一瞬で俺の前に現れ豪腕を思いっきり叩きつけられた。

「ぐぅううう! がはっ! なんのぉ!」

 頭から叩きつけられた豪腕を二本の刀で受け止め、耐え切った所で相手の身体を蹴り飛ばした。

「ごふっ……がはっ……なんだ……? 身体が……」

「ヤナ様!?」

 直接攻撃は食らわなかったはずなのに吐血した。まるでクックルさんの毒料理を食べた・・・様だった。

「フハハハ! 瘴気は貴様らにとっては毒だからな! そのままでもシヌだろうが、己が守る姫の前で燃え尽きロ! 『侵食されしダーティ獄炎ヘルフレイム大円サークル』! 魂まで燃えつきロ!」

「ヤナ様! やめてぇええ!」

 俺の後ろでセアラが泣き叫んだ。本当に申し訳なく・・・・・思いながら、異形の怪物に話しかける。

「ぐぅうううう!……最後なんだ……おい……公爵なんて大貴族なら……冥土に土産ぐらい持たせろ……何故巫女達を……狙う……ぬぅううう」

「ほう、中々燃え尽きぬナ。フハハハ! 死ぬ間際までそんな事をキニスルノカ! いいだろう、最後に飛びっきりの『絶望』をくれてやろう! 悪神様の巫女は、その昔に悪神様を女神と共に封印した巫女の魂なのだ! 本来なら貴様らの希望ナノダガナ? それを悪神様によって聖痕を付けられ、人からも魔族からも狙われるのだ! 滑稽で嗤えるぞ! 自分たちで絶望に向かっているのだからナ!」

「そんな……私は……」

「そうか……ぐぅううう……もう一つ、悪神に伝えて欲しい事が有るんだが、どうすればいい?」

「ソンナコトカ、我は『悪魔の目と耳』。我が見たこと聞いたことは、今も魔王サマに直接伝わり、そのまま悪神様も魔王サマを通じて今も見ておるわ!」

「……なるほどな……そうか……今も見てやがるのか……セアラ、危ないから少し離れていろ」

「ヤナ……様……?」

「フハハハ! 貴様をマモル男が、燃え尽きる様をみて『絶望』するがイイ!」

 俺は目の前の異形の怪物の、を見る様にして叫ぶ。

「おい! 悪神だか何だか知らんがな! 良く見ておけよ俺の顔を……お前を殺しに行く男の顔をなぁ!」

「ナニを言っているの……ダ? ハ? お前、ナゼ燃えていない!」

「当たり前だろう? より強い炎に守られている俺が、燃える道理がどこにある?」

「なにを……ナニを言っている……?」

「あぁ、隠してたから見えてなかったな。『神隠し隠密技能』『解除リリース』!」

神隠し隠密技能』によって認識できない様に隠していた俺の今の状態を『解除リリース』し、誰からも見える様にした。

「ナンダその姿は! その鎧は……獄炎で出来ているノカ!」

「お前の汚れた炎よりも、俺の炎の方がらしいな」

「そんなバカな! 悪神様より授かった『侵食されしダーティ獄炎ヘルフレイム』なのだゾ!」

 どうやらあの瘴気を纏った炎は、悪神とやらの力らしい。

「おいおいおいおい、何をそんなに焦って・・いるんだ? 俺はさぁ、怒っているんだぜ? 旅立ちを邪魔されるわ、俺が切り捨てる予定だった師匠達を倒すわ……セアラに絶望・・なんぞをこれまで与え続けやがって……焦せらすだけで終われると思うなよ?」

 俺は『豪傑殺しの腕輪』と『魔導師殺しの指輪』を外し、エイダさんのくれたバッグにしまった。簡単に外れた事に若干の二人へのイラつきを感じつつも、これまでに感じたことのない解放感が俺を襲う・・。抑えきれない力が漲り、魔力が身体中から迸る。

「これが、てめぇらの絶望・・の姿だぁああああああ!」

 初めて抑えつけられていた力と魔力を、全開放した。

【『心堅石穿火事場の馬鹿力』が『起死回生窮地:能力倍増』に能力進化しました】

【『一騎身体/魔力当千回復増強』が『天下身体能力/魔力無双増幅増強』に能力進化しました】

【『臥薪嘗胆物理/魔法耐性』が『威風堂々物理魔法耐性倍増』に能力進化しました】

【『能工魔法制御巧匠詠唱省略』が『正確魔法完全制御無比無詠唱』へ能力進化しました】

【『神隠し隠密技能』が『神出鬼没隠蔽/隠密/偽装』へ能力進化しました】

【『神殺し限界超越』を取得しました】

【『獄炎魔法』が『神火魔法』へ能力進化しました】

 全力を一気に解放した瞬間、立て続けに能力が進化若しくは取得したとのアナウンスが頭に流れた。

「バ……化け物か……オマエは!……何なんだ、オマエはぁあ!」

「お前達に『絶望』を届ける、唯の〝凡人』さ〟


 さぁ、安心して逝け

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!

ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。 ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!? 「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」 理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。 これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

喪女だった私が異世界転生した途端に地味枠を脱却して逆転恋愛

タマ マコト
ファンタジー
喪女として誰にも選ばれない人生を終えた佐倉真凛は、異世界の伯爵家三女リーナとして転生する。 しかしそこでも彼女は、美しい姉妹に埋もれた「地味枠」の令嬢だった。 前世の経験から派手さを捨て、魔法地雷や罠といったトラップ魔法を選んだリーナは、目立たず確実に力を磨いていく。 魔法学園で騎士カイにその才能を見抜かれたことで、彼女の止まっていた人生は静かに動き出す。

異世界の花嫁?お断りします。

momo6
恋愛
三十路を過ぎたOL 椿(つばき)は帰宅後、地震に見舞われる。気付いたら異世界にいた。 そこで出逢った王子に求婚を申し込まれましたけど、 知らない人と結婚なんてお断りです。 貞操の危機を感じ、逃げ出した先に居たのは妖精王ですって? 甘ったるい愛を囁いてもダメです。 異世界に来たなら、この世界を楽しむのが先です!! 恋愛よりも衣食住。これが大事です! お金が無くては生活出来ません!働いて稼いで、美味しい物を食べるんです(๑>◡<๑) ・・・えっ?全部ある? 働かなくてもいい? ーーー惑わされません!甘い誘惑には罠が付き物です! ***** 目に止めていただき、ありがとうございます(〃ω〃) 未熟な所もありますが 楽しんで頂けたから幸いです。

魔法属性が遺伝する異世界で、人間なのに、何故か魔族のみ保有する闇属性だったので魔王サイドに付きたいと思います

町島航太
ファンタジー
 異常なお人好しである高校生雨宮良太は、見ず知らずの少女を通り魔から守り、死んでしまう。  善行と幸運がまるで釣り合っていない事を哀れんだ転生の女神ダネスは、彼を丁度平和な魔法の世界へと転生させる。  しかし、転生したと同時に魔王軍が復活。更に、良太自身も転生した家系的にも、人間的にもあり得ない闇の魔法属性を持って生まれてしまうのだった。  存在を疎んだ父に地下牢に入れられ、虐げられる毎日。そんな日常を壊してくれたのは、まさかの新魔王の幹部だった。

薬師だからってポイ捨てされました!2 ~俺って実は付与も出来るんだよね~

黄色いひよこ
ファンタジー
薬師のロベルト=グリモワール=シルベスタは偉大な師匠(神様)とその脇侍の教えを胸に自領を治める為の経済学を学ぶ為に隣国に留学。逸れを終えて国(自領)に戻ろうとした所、異世界の『勇者召喚』に巻き込まれ、周りにいた数人の男女と共に、何処とも知れない世界に落とされた。 『異世界勇者巻き込まれ召喚』から数年、帰る事違わず、ロベルトはこの異世界で逞しく生きていた。 勇者?そんな物ロベルトには関係無い。 魔王が居るようだが、倒されているのかいないのか、解らずとも世界はあいも変わらず巡っている。 とんでもなく普通じゃないお師匠様とその脇侍に薬師の業と、魔術とその他諸々とを仕込まれた弟子ロベルトの、危難、災難、巻き込まれ痛快世直し異世界道中。 はてさて一体どうなるの? と、言う話のパート2、ここに開幕! 【ご注意】 ・このお話はロベルトの一人称で進行していきますので、セリフよりト書きと言う名のロベルトの呟きと、突っ込みだけで進行します。文字がびっしりなので、スカスカな文字列を期待している方は、回れ右を推奨します。 なるべく読みやすいようには致しますが。 ・この物語には短編の1が存在します。出来れば其方を読んで頂き、作風が大丈夫でしたら此方へ来ていただければ幸いです。 勿論、此方だけでも読むに当たっての不都合は御座いません。 ・所々挿し絵画像が入ります。 大丈夫でしたらそのままお進みください。

処理中です...