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童話パロ:シンデレラ
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【前書き】
童話パロディ企画。
※全てif話。物語の進行上にはまったく関係ございません。
※書きたかったからかいた、それだけです。苦情は受け付けません。
・童話シンデレラモチーフ。世界観はファンタジー。
・女の子達のみきゃっきゃするだけ。しかも落ちないグダグダ感。
・会話のみテキスト。
・キャストは以下のとおり。
シンデレラ→多岐環
姉1→聖利音
姉2→天城美香
継母→暮先愛理香
シンデレラの友人→藤崎香織
・キャラ崩壊しているかも?気をつけてご生還ください。
・本編のネタバレ要素はありませんが、本編読後がもちろん推奨
以上、了解の場合は以下どうぞ↓
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
利音 「さて、美香ちゃん」
美香 「はい、利音お姉さま」
利音 「では、『環ちゃんにドレスを着せて一緒に舞踏会に行こう』作戦会議を始めます」
パチパチパチ
美香 「でも利音お姉さま、なぜ私たちは環お姉さまにドレスを着せて舞踏会に行かせようとしているのでしょう?」
利音 「それはもちろん、アタシが環ちゃんを連れて舞踏会に行きたいからだよ!
ドレス姿の環ちゃんを愛でながら、一緒に出かけたいのよ!普段、地味な服着て遊びに誘ってもなかなか行ってくれないんだから!
今回の舞踏会には国中の娘が呼ばれているから、一緒に行ってくれるはず!?」
美香 「……確か、今回の舞踏会は蒼矢国の王子様が花嫁を選ぶためのものだと聞いていたので、
もしかして環お姉さまを連れて行くのはそのためかと思っていたんですけど、違っていたんですね」
利音 「うん、美香ちゃん。こちらの言うことまるっと無視した、素敵な状況説明ありがとう。
でもね、一応貴方、姉設定だから環ちゃんをお姉さまと呼んだらおかしいんだけど?」
美香 「ああ、申し訳ありません。つい癖で……」
利音 「まあ、いいけど。それよりこの問題は早期に話し合う必要があります」
美香 「そうですね。そもそも舞踏会今夜ですし。環お姉さまはお買い物、愛理香お母様はドレスの新調に行ってて留守ですから」
利音 「お母様もいい年をして王子様をゲットしたいって張り切ってたものね。ないわー」
美香 「利音お姉さま。一応母親設定ですけど、お母様はさほど私たちと年齢が変わりません。その言いようはちょっと……」
利音 「そのへんの設定が曖昧なのは作者のせい」
美香 「あと、キャラ崩壊していません?」
利音 「そんなことは…ないと思う?まあ、所詮パロなんだから置いておきましょう」
美香 「そうですね」
利音 「美香ちゃんも結構キャラ崩壊してない?」
美香 「気のせいですよ。所詮パロディです」
利音 「……まあいいわ。それより肝心なのは、どうやって環ちゃんのドレスを来てもらうかよね」
美香 「そうですね。あ、でもドレスはどうするのです?我が家の家計はお母様が握っていますよ」
利音 「お母様は自分のドレスと私たち二人のドレスは新調するのに環ちゃんのだけは買ってくれないものね」
美香 「それには語弊がある気がします。
お母様は環お姉さまに何度となく買ってあげようとしたけど、その度に 「いらない」 「勿体無い」と突っぱねた挙句、
選ぶものが地味な灰色一辺倒という悲しさからお声がけしなくなったというのが真相です。
それに今でもこっそりお姉さまのためにタンスに新しいの入れているのを見たことがあります」
利音 「悲しきツンデレの性ってやつかしら?」
美香 「お母様もお姉さまもツンデレですからね」
利音 「お母様の一方的な愛は環ちゃんには通じないか?結構天然だものね」
美香 「お母様が環お姉さまにドレスを買ってあげようとするときの言葉が、
『アタクシの娘がそんなぼろを纏ってるなんて外聞が悪いから、ドレスを新調なさい!
べ、別に貴方にドレスを買って喜んでもらおうなんて考えたわけではありませんからね!』
ですものね。お姉さまには通じないかも?」
利音 「それに対して環ちゃんは『いえ、あたしのドレスなど今あるだけで十分。それより老後の蓄えを残したいので、その分を貯金に回してください』だものね。ああ、悲しき、ツンデレキラー」
美香 「あの後、お母様ちょっと涙目でした」
利音 「頑固で経済観念のあるそんな環ちゃんが大好きです!」
美香 「でも利音お姉さま、環お姉さまとお出かけしたことないんですよね?
私、先日環お姉さまと懇意にしているケーキ屋に連れて行ってもらったんです。
お姉さまと一緒にケーキ食べてお話して楽しかったですよ」
利音 「え?そんなの聞いていない!?」
美香 「あ、御免なさい。そう言えば『内緒よ?』って笑いながら約束していたんでした。御免なさい、環お姉さま」
利音 「ええ!?そんな!環ちゃんの笑顔なんてレア物なのに!なんでなの!美香ちゃんばっかり!?」
美香 「日頃の行いのせいでは?」
利音 「美香ちゃん、なにげにひどい!」
?? 「……おーい。環―?誰かいるかい?」
利音 「あれ、誰か来たみたい?」
美香 「誰かしら?……あら、香織お姉さま?」
香織 「あ、美香ちゃん…だっけ?この間はどうも」
美香 「いえ、こちらこそ。ごちそうさまでした。」
利音 「え?美香ちゃん知り合いなの?」
美香 「ええ、先日環お姉さまといったケーキ屋さんです。」
香織 「あ、貴方が利音さん?環からいろいろ聞いているわ」
利音 「いろいろって?」
香織 「……いろいろはいろいろよ。まあ、いいじゃないそれは」
利音(………すっごい気になる)
美香 「香織お姉さま。環お姉さまは外出中なのですけど、今日はどのようなご用向きで?」
香織 「あ、そうなの。別にいいわよ。いないなら。ちょっと匿ってもらおうと思っただけだから」
美香 「あ、もしかして追われているのですか?」
利音 「え?追われているって?」
美香 「実は香織お姉さまは隣国の岩崎国の王子様と親密な仲なのです。
でも香織お姉さまは街のケーキ屋ですので周囲が反対しているのです。
そのため連日嫌がらせとか暴漢に襲われたりとかしているとか」
利音 「なにそれ、怖い」
香織 「いやー、暴漢とかは別にいいんだけどね?」
利音 「いいんだ!?」
香織 「なんか今夜って舞踏会があるじゃない?なんか食料足りないって、家に舞踏会で出されるケーキの発注来ててね。
作業で大わらわしているところに暴漢襲ってきて、撃退したのはいいけど、仕事遅れたら大変って、家追い出されたのよ」
利音 「……娘が心配ではないの?」
香織 「あ、暴漢はものの五秒で伸したんだけど」
美香 「香織お姉さまは国一番の武道会で女性の部で並み居る冒険者を打倒して、一位をとった強者なのです!憧れますぅ~」
利音 「……なにそれ、怖い」
香織 「いやー、そんなに褒めても何も出ないわよ。で?二人共一体何の話をしていたの?」
美香 「環お姉さまを舞踏会にさそうにはどうしたらいいのか話し合っていたんです」
香織 「へ?環を?いやー、それは無理なんじゃない?あの子目立つこと極端に嫌ってるし」
美香 「やっぱりそうですよねえ」
利音 「そこをなんとかしたいって話し合ってたんじゃない!あたしも環ちゃんと出かけたいー!」
香織 「でも、あのこ頑固だしな。騙し討ちくらいしか思いつかないけど、後で確実に恨まれるわよ?」
美香 「やっぱり、利音お姉さま、お一人でやってください」
利音 「美香ちゃん…」
香織 「でもさ、実際問題あの子を舞踏会に誘うにしてもドレスどうすんのさ。あの子持ってないんじゃないの?華やかなドレスなんて」
利音 「それは問題ないわ。そんな時のために縫っておいたものが、ほら!」
香織 「あら、綺麗なサテンのドレス…。環に似合いそうね」
美香 「そうですね。綺麗な色。…でもサイズはどうなのでしょう?そんな体のラインに沿ったデザイン」
利音 「問題ないです。環ちゃんのことならなんでもわかります。スリーサイズも完璧です!」
香織 「……………」
美香 「……………」
利音 「な、なに?なんで離れるの?なんなの?変態かストーカーを見るその目は!?」
香織 「いや、流石読者にストーカー疑惑かけられるだけあるなあ、と」
美香 「ヤンデレ一歩手前ですね。怖いです」
利音 「と、ともかく、どうやってこれを環ちゃんに着せて舞踏会に連れて出るかよ!」
香織 「あー、そうね。……無理じゃない?」
利音 「舞踏会に言ったら金一封出るとか、騙すとか」
香織 「恨まれるわよ?お金の恨みは恐ろしいからね。環は根に持つタイプだから」
美香 「利音お姉さま、お一人でどうぞ」
利音 「いやー!」
?? 「……どうして、そんなに連れ出したいのよ。」
利音 「だってぇ、環ちゃん。一緒に全然出かけてくれないし。それに自慢したいのよ!あたしの妹はこんなに可愛いこなのよ!って……て環ちゃん!?」
美香 「た、環お姉さま。おおおおおかえりなさい。……えっと、一体いつから?」
環 「いや、さっきだけど」
香織 「おやおや、王子様のご帰還ですねぇ。お疲れ様です!」
環 「香織…、あんたがいながらなんなの?この騒ぎは?あんたお店は?」
香織 「追い出されたのよ」
環 「どうせ、隣国のトラブルメーカーのせいでしょう?まったく迷惑な…」
香織 「ちょっと、亮ちゃんを悪く言わないでくれる。ただちょっと天然なだけなんだから」
環 「はいはい、ごちそうさま。それより一体何をなさっていたんですか?お姉様がた。それになんですか?利音姉さま。そのドレス。……なんですか?その顔は」
利音 「いえ、環ちゃんが名前で呼んでくれたから……」
香織 「ツンデレだからね~」
環 「いやいやいや、突っ込むところはそこじゃないし。なんで三人してあたしを舞踏会なんかに連れて行きたいのかってこと!」
香織 「なんだ、趣旨気づいてんじゃん」
環 「見慣れぬドレスを広げてる時点でそれしか思い浮かばなかったのよ。」
香織 「……環、あんたなんかあった?」
環 「なんでよ?」
香織 「あんたの思考で今日の舞踏会のことが直結で出てくるとは思ってなかったからよ。普段だったら、そもそも舞踏会の日付すら覚えていないでしょ!?」
環 「う、それは…さっき変な男に会ったから…」
美香 「え?変な男ですか?」
環 「なんかさっき赤毛でメガネの変な喋り方の男が 「自分は魔女だから」とか言って、無理やりドレスを押し付けられて、かぼちゃの馬車に乗せられそうになったのよ」
香織 「なにそれ、大丈夫なの」
環 「ダッシュで逃げた。なんかどう考えても舞踏会とは違うところに連れて行かれそうだったし。」
香織 「やだ、怖い。物騒ね。それに男なのに魔女って……」
環 「突っ込むところは突っ込むのね。うん、だからあたしは今日はもう外に出ないことにします。お姉さまがたはどうぞ、行ってきてくださいね。」
利音 「えーなんでよ!環ちゃんが行かないなら、あたしだって…」
環 「お姉様がたはすでにエスコートしてくれる方がいらっしゃるでしょ?早く支度しないと遅れますよ。支度手伝いますから。」
利音 「い・や!いいもん!絆様には病気だって嘘つくもん。環ちゃんが行かないならいかないもん!」
環 「わがまま言わないでください。お姉様。それでバレて、あの魔王に睨まれるのは誰だと思っているんですか?」
美香 「ほんとすごいです!利音お姉様は。ある日突然勇者に選ばれたかと思ったら、世界を滅ぼそうとした魔王を虜にして帰ってきたんですから」
香織 「ええ、その噂マジ本当だったんだ。うわっ、それはヤバイって環。あんたも一緒に行きなよ!世界平和のためと思えば、それで解決じゃない」
環 「絶対やだ。人ごとだと思って勝手に話をまとめない!あんなキラキラしいところに行って無事に帰れるとは思えないんだから」
利音 「無事に帰れないって、別に戦場に行くわけじゃあるまいし。」
環 「……なんだか死亡フラグ臭がするのよね。あの城は…」
利音 「は?死亡フラグ臭?」
環 「いや、なんでもないです。気にしないで。
さ、美香お姉さまも、早く支度しないと黄土様方がみえられますよ?」
美香 「まあ、大変。」
香織 「え?黄土様って、あの有名な双子の?嘘、環のお姉さんって二人から同時にお誘い受けているの?両手に花じゃない!あ、この場合違うの?」
利音 「……正確には一方は環ちゃんを誘いたがってたけど、環ちゃんの鈍さ炸裂で断念したっているのが本当のところだけどねぇ」
香織 「え。ホント?やば、やばいって。環、あんたお貴族様のお誘い断るなんて、なんて悪女っ!」
環 「……そんなわけないでしょ?翔瑠様の態度見たって、からかっているだけでしょ?
そもそも数合わせの為って仕方なく誘われただけなのに、どうして着いていかなきゃならないのよ?
利音お姉さまも勝手な憶測でモノを言わないでくださいよ」
利音 「憶測じゃないよー。本当のことだもん。」
環 「馬鹿言ってないで、ほら支度!
香織、あんたもよ。今日の舞踏会行くって言ってたじゃない。流石にそろそろ家に帰って支度しないとヤバくない?」
香織 「あ。そうだった。やばっ、亮ちゃんが迎えに来るって言ってたんだった。じゃ、」
環 「……あいかわらず行動力は半端ないわね」
美香 「それで、あの。環お姉様?」
環 「……あの、美香お姉様。妹のあたしにいい加減お姉様を付けるのはやめてもらえませんか?」
美香 「あ、御免なさい。つい。なおさなければならないと思ってはいるのですけど…」
環 「……まあ、いいです。なんですか?お支度の手伝いですか?」
美香 「い、いえ、あの環お姉さまは…本当に行かれませんの?」
環 「行きませんよ。好き好んであのような場所に顔を出せるような容姿もしておりませんし」
美香 「そんなことはございません!環お姉さまはどなたよりお綺麗です」
環 「……ありがとうございます。でも本当によいのです。あたしには舞踏会より大事にしたいものがありますし」
美香 「大事にしたいもの?」
環 「家族です。お姉様方。
産みのお母様がいなくなってからお父様と二人きり、でもお忙しいお父様はあたしに構ってくださらなくて、寂しかった時に来られたのがお母様とお姉様方です。
三人がいてくださったから寂しくなかった。
だから三人がいつでも楽しくいられるよう家を守ることがあたしの生きがいで居場所なのです。
家のことをするのも家計を守るのもそのため。
お母様のご好意を無にするのは心苦しいですけど。あたしのために使うより三人に綺麗でいてほしいのです。
お城の舞踏会はあたしの居場所ではないんので、ドレスも綺麗なものも必要はないのです」
美香 「…た、環お姉様!そんなふうに私たちのことを…!」
環 「だから、お姉様方は楽しんできてくださいな。あたしは家にいることが幸福なんです。
お姉さまやお母様が帰ってこられた時に、家にいて迎える立場にいたいから。
あたしは出かけないのです」
利音 「…わ、わかったわ。環ちゃん。ごめんね。環ちゃんの気持ちも考えずに……!」
環 「わかっていただけて嬉しいです。お姉様方。それではお支度しましょうか?」
利音 「ええ!張り切って帰ってくるから、環ちゃんも頑張って迎えてね?」
環 「…深夜ですから静かにですね。あとできれば張り切るのは舞踏会でにしてください」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
都合よく丸め込まれた二人の姉。シンデレラ=環が溺愛対象の女の子ネタでした。
童話パロディ企画。
※全てif話。物語の進行上にはまったく関係ございません。
※書きたかったからかいた、それだけです。苦情は受け付けません。
・童話シンデレラモチーフ。世界観はファンタジー。
・女の子達のみきゃっきゃするだけ。しかも落ちないグダグダ感。
・会話のみテキスト。
・キャストは以下のとおり。
シンデレラ→多岐環
姉1→聖利音
姉2→天城美香
継母→暮先愛理香
シンデレラの友人→藤崎香織
・キャラ崩壊しているかも?気をつけてご生還ください。
・本編のネタバレ要素はありませんが、本編読後がもちろん推奨
以上、了解の場合は以下どうぞ↓
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利音 「さて、美香ちゃん」
美香 「はい、利音お姉さま」
利音 「では、『環ちゃんにドレスを着せて一緒に舞踏会に行こう』作戦会議を始めます」
パチパチパチ
美香 「でも利音お姉さま、なぜ私たちは環お姉さまにドレスを着せて舞踏会に行かせようとしているのでしょう?」
利音 「それはもちろん、アタシが環ちゃんを連れて舞踏会に行きたいからだよ!
ドレス姿の環ちゃんを愛でながら、一緒に出かけたいのよ!普段、地味な服着て遊びに誘ってもなかなか行ってくれないんだから!
今回の舞踏会には国中の娘が呼ばれているから、一緒に行ってくれるはず!?」
美香 「……確か、今回の舞踏会は蒼矢国の王子様が花嫁を選ぶためのものだと聞いていたので、
もしかして環お姉さまを連れて行くのはそのためかと思っていたんですけど、違っていたんですね」
利音 「うん、美香ちゃん。こちらの言うことまるっと無視した、素敵な状況説明ありがとう。
でもね、一応貴方、姉設定だから環ちゃんをお姉さまと呼んだらおかしいんだけど?」
美香 「ああ、申し訳ありません。つい癖で……」
利音 「まあ、いいけど。それよりこの問題は早期に話し合う必要があります」
美香 「そうですね。そもそも舞踏会今夜ですし。環お姉さまはお買い物、愛理香お母様はドレスの新調に行ってて留守ですから」
利音 「お母様もいい年をして王子様をゲットしたいって張り切ってたものね。ないわー」
美香 「利音お姉さま。一応母親設定ですけど、お母様はさほど私たちと年齢が変わりません。その言いようはちょっと……」
利音 「そのへんの設定が曖昧なのは作者のせい」
美香 「あと、キャラ崩壊していません?」
利音 「そんなことは…ないと思う?まあ、所詮パロなんだから置いておきましょう」
美香 「そうですね」
利音 「美香ちゃんも結構キャラ崩壊してない?」
美香 「気のせいですよ。所詮パロディです」
利音 「……まあいいわ。それより肝心なのは、どうやって環ちゃんのドレスを来てもらうかよね」
美香 「そうですね。あ、でもドレスはどうするのです?我が家の家計はお母様が握っていますよ」
利音 「お母様は自分のドレスと私たち二人のドレスは新調するのに環ちゃんのだけは買ってくれないものね」
美香 「それには語弊がある気がします。
お母様は環お姉さまに何度となく買ってあげようとしたけど、その度に 「いらない」 「勿体無い」と突っぱねた挙句、
選ぶものが地味な灰色一辺倒という悲しさからお声がけしなくなったというのが真相です。
それに今でもこっそりお姉さまのためにタンスに新しいの入れているのを見たことがあります」
利音 「悲しきツンデレの性ってやつかしら?」
美香 「お母様もお姉さまもツンデレですからね」
利音 「お母様の一方的な愛は環ちゃんには通じないか?結構天然だものね」
美香 「お母様が環お姉さまにドレスを買ってあげようとするときの言葉が、
『アタクシの娘がそんなぼろを纏ってるなんて外聞が悪いから、ドレスを新調なさい!
べ、別に貴方にドレスを買って喜んでもらおうなんて考えたわけではありませんからね!』
ですものね。お姉さまには通じないかも?」
利音 「それに対して環ちゃんは『いえ、あたしのドレスなど今あるだけで十分。それより老後の蓄えを残したいので、その分を貯金に回してください』だものね。ああ、悲しき、ツンデレキラー」
美香 「あの後、お母様ちょっと涙目でした」
利音 「頑固で経済観念のあるそんな環ちゃんが大好きです!」
美香 「でも利音お姉さま、環お姉さまとお出かけしたことないんですよね?
私、先日環お姉さまと懇意にしているケーキ屋に連れて行ってもらったんです。
お姉さまと一緒にケーキ食べてお話して楽しかったですよ」
利音 「え?そんなの聞いていない!?」
美香 「あ、御免なさい。そう言えば『内緒よ?』って笑いながら約束していたんでした。御免なさい、環お姉さま」
利音 「ええ!?そんな!環ちゃんの笑顔なんてレア物なのに!なんでなの!美香ちゃんばっかり!?」
美香 「日頃の行いのせいでは?」
利音 「美香ちゃん、なにげにひどい!」
?? 「……おーい。環―?誰かいるかい?」
利音 「あれ、誰か来たみたい?」
美香 「誰かしら?……あら、香織お姉さま?」
香織 「あ、美香ちゃん…だっけ?この間はどうも」
美香 「いえ、こちらこそ。ごちそうさまでした。」
利音 「え?美香ちゃん知り合いなの?」
美香 「ええ、先日環お姉さまといったケーキ屋さんです。」
香織 「あ、貴方が利音さん?環からいろいろ聞いているわ」
利音 「いろいろって?」
香織 「……いろいろはいろいろよ。まあ、いいじゃないそれは」
利音(………すっごい気になる)
美香 「香織お姉さま。環お姉さまは外出中なのですけど、今日はどのようなご用向きで?」
香織 「あ、そうなの。別にいいわよ。いないなら。ちょっと匿ってもらおうと思っただけだから」
美香 「あ、もしかして追われているのですか?」
利音 「え?追われているって?」
美香 「実は香織お姉さまは隣国の岩崎国の王子様と親密な仲なのです。
でも香織お姉さまは街のケーキ屋ですので周囲が反対しているのです。
そのため連日嫌がらせとか暴漢に襲われたりとかしているとか」
利音 「なにそれ、怖い」
香織 「いやー、暴漢とかは別にいいんだけどね?」
利音 「いいんだ!?」
香織 「なんか今夜って舞踏会があるじゃない?なんか食料足りないって、家に舞踏会で出されるケーキの発注来ててね。
作業で大わらわしているところに暴漢襲ってきて、撃退したのはいいけど、仕事遅れたら大変って、家追い出されたのよ」
利音 「……娘が心配ではないの?」
香織 「あ、暴漢はものの五秒で伸したんだけど」
美香 「香織お姉さまは国一番の武道会で女性の部で並み居る冒険者を打倒して、一位をとった強者なのです!憧れますぅ~」
利音 「……なにそれ、怖い」
香織 「いやー、そんなに褒めても何も出ないわよ。で?二人共一体何の話をしていたの?」
美香 「環お姉さまを舞踏会にさそうにはどうしたらいいのか話し合っていたんです」
香織 「へ?環を?いやー、それは無理なんじゃない?あの子目立つこと極端に嫌ってるし」
美香 「やっぱりそうですよねえ」
利音 「そこをなんとかしたいって話し合ってたんじゃない!あたしも環ちゃんと出かけたいー!」
香織 「でも、あのこ頑固だしな。騙し討ちくらいしか思いつかないけど、後で確実に恨まれるわよ?」
美香 「やっぱり、利音お姉さま、お一人でやってください」
利音 「美香ちゃん…」
香織 「でもさ、実際問題あの子を舞踏会に誘うにしてもドレスどうすんのさ。あの子持ってないんじゃないの?華やかなドレスなんて」
利音 「それは問題ないわ。そんな時のために縫っておいたものが、ほら!」
香織 「あら、綺麗なサテンのドレス…。環に似合いそうね」
美香 「そうですね。綺麗な色。…でもサイズはどうなのでしょう?そんな体のラインに沿ったデザイン」
利音 「問題ないです。環ちゃんのことならなんでもわかります。スリーサイズも完璧です!」
香織 「……………」
美香 「……………」
利音 「な、なに?なんで離れるの?なんなの?変態かストーカーを見るその目は!?」
香織 「いや、流石読者にストーカー疑惑かけられるだけあるなあ、と」
美香 「ヤンデレ一歩手前ですね。怖いです」
利音 「と、ともかく、どうやってこれを環ちゃんに着せて舞踏会に連れて出るかよ!」
香織 「あー、そうね。……無理じゃない?」
利音 「舞踏会に言ったら金一封出るとか、騙すとか」
香織 「恨まれるわよ?お金の恨みは恐ろしいからね。環は根に持つタイプだから」
美香 「利音お姉さま、お一人でどうぞ」
利音 「いやー!」
?? 「……どうして、そんなに連れ出したいのよ。」
利音 「だってぇ、環ちゃん。一緒に全然出かけてくれないし。それに自慢したいのよ!あたしの妹はこんなに可愛いこなのよ!って……て環ちゃん!?」
美香 「た、環お姉さま。おおおおおかえりなさい。……えっと、一体いつから?」
環 「いや、さっきだけど」
香織 「おやおや、王子様のご帰還ですねぇ。お疲れ様です!」
環 「香織…、あんたがいながらなんなの?この騒ぎは?あんたお店は?」
香織 「追い出されたのよ」
環 「どうせ、隣国のトラブルメーカーのせいでしょう?まったく迷惑な…」
香織 「ちょっと、亮ちゃんを悪く言わないでくれる。ただちょっと天然なだけなんだから」
環 「はいはい、ごちそうさま。それより一体何をなさっていたんですか?お姉様がた。それになんですか?利音姉さま。そのドレス。……なんですか?その顔は」
利音 「いえ、環ちゃんが名前で呼んでくれたから……」
香織 「ツンデレだからね~」
環 「いやいやいや、突っ込むところはそこじゃないし。なんで三人してあたしを舞踏会なんかに連れて行きたいのかってこと!」
香織 「なんだ、趣旨気づいてんじゃん」
環 「見慣れぬドレスを広げてる時点でそれしか思い浮かばなかったのよ。」
香織 「……環、あんたなんかあった?」
環 「なんでよ?」
香織 「あんたの思考で今日の舞踏会のことが直結で出てくるとは思ってなかったからよ。普段だったら、そもそも舞踏会の日付すら覚えていないでしょ!?」
環 「う、それは…さっき変な男に会ったから…」
美香 「え?変な男ですか?」
環 「なんかさっき赤毛でメガネの変な喋り方の男が 「自分は魔女だから」とか言って、無理やりドレスを押し付けられて、かぼちゃの馬車に乗せられそうになったのよ」
香織 「なにそれ、大丈夫なの」
環 「ダッシュで逃げた。なんかどう考えても舞踏会とは違うところに連れて行かれそうだったし。」
香織 「やだ、怖い。物騒ね。それに男なのに魔女って……」
環 「突っ込むところは突っ込むのね。うん、だからあたしは今日はもう外に出ないことにします。お姉さまがたはどうぞ、行ってきてくださいね。」
利音 「えーなんでよ!環ちゃんが行かないなら、あたしだって…」
環 「お姉様がたはすでにエスコートしてくれる方がいらっしゃるでしょ?早く支度しないと遅れますよ。支度手伝いますから。」
利音 「い・や!いいもん!絆様には病気だって嘘つくもん。環ちゃんが行かないならいかないもん!」
環 「わがまま言わないでください。お姉様。それでバレて、あの魔王に睨まれるのは誰だと思っているんですか?」
美香 「ほんとすごいです!利音お姉様は。ある日突然勇者に選ばれたかと思ったら、世界を滅ぼそうとした魔王を虜にして帰ってきたんですから」
香織 「ええ、その噂マジ本当だったんだ。うわっ、それはヤバイって環。あんたも一緒に行きなよ!世界平和のためと思えば、それで解決じゃない」
環 「絶対やだ。人ごとだと思って勝手に話をまとめない!あんなキラキラしいところに行って無事に帰れるとは思えないんだから」
利音 「無事に帰れないって、別に戦場に行くわけじゃあるまいし。」
環 「……なんだか死亡フラグ臭がするのよね。あの城は…」
利音 「は?死亡フラグ臭?」
環 「いや、なんでもないです。気にしないで。
さ、美香お姉さまも、早く支度しないと黄土様方がみえられますよ?」
美香 「まあ、大変。」
香織 「え?黄土様って、あの有名な双子の?嘘、環のお姉さんって二人から同時にお誘い受けているの?両手に花じゃない!あ、この場合違うの?」
利音 「……正確には一方は環ちゃんを誘いたがってたけど、環ちゃんの鈍さ炸裂で断念したっているのが本当のところだけどねぇ」
香織 「え。ホント?やば、やばいって。環、あんたお貴族様のお誘い断るなんて、なんて悪女っ!」
環 「……そんなわけないでしょ?翔瑠様の態度見たって、からかっているだけでしょ?
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利音お姉さまも勝手な憶測でモノを言わないでくださいよ」
利音 「憶測じゃないよー。本当のことだもん。」
環 「馬鹿言ってないで、ほら支度!
香織、あんたもよ。今日の舞踏会行くって言ってたじゃない。流石にそろそろ家に帰って支度しないとヤバくない?」
香織 「あ。そうだった。やばっ、亮ちゃんが迎えに来るって言ってたんだった。じゃ、」
環 「……あいかわらず行動力は半端ないわね」
美香 「それで、あの。環お姉様?」
環 「……あの、美香お姉様。妹のあたしにいい加減お姉様を付けるのはやめてもらえませんか?」
美香 「あ、御免なさい。つい。なおさなければならないと思ってはいるのですけど…」
環 「……まあ、いいです。なんですか?お支度の手伝いですか?」
美香 「い、いえ、あの環お姉さまは…本当に行かれませんの?」
環 「行きませんよ。好き好んであのような場所に顔を出せるような容姿もしておりませんし」
美香 「そんなことはございません!環お姉さまはどなたよりお綺麗です」
環 「……ありがとうございます。でも本当によいのです。あたしには舞踏会より大事にしたいものがありますし」
美香 「大事にしたいもの?」
環 「家族です。お姉様方。
産みのお母様がいなくなってからお父様と二人きり、でもお忙しいお父様はあたしに構ってくださらなくて、寂しかった時に来られたのがお母様とお姉様方です。
三人がいてくださったから寂しくなかった。
だから三人がいつでも楽しくいられるよう家を守ることがあたしの生きがいで居場所なのです。
家のことをするのも家計を守るのもそのため。
お母様のご好意を無にするのは心苦しいですけど。あたしのために使うより三人に綺麗でいてほしいのです。
お城の舞踏会はあたしの居場所ではないんので、ドレスも綺麗なものも必要はないのです」
美香 「…た、環お姉様!そんなふうに私たちのことを…!」
環 「だから、お姉様方は楽しんできてくださいな。あたしは家にいることが幸福なんです。
お姉さまやお母様が帰ってこられた時に、家にいて迎える立場にいたいから。
あたしは出かけないのです」
利音 「…わ、わかったわ。環ちゃん。ごめんね。環ちゃんの気持ちも考えずに……!」
環 「わかっていただけて嬉しいです。お姉様方。それではお支度しましょうか?」
利音 「ええ!張り切って帰ってくるから、環ちゃんも頑張って迎えてね?」
環 「…深夜ですから静かにですね。あとできれば張り切るのは舞踏会でにしてください」
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都合よく丸め込まれた二人の姉。シンデレラ=環が溺愛対象の女の子ネタでした。
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〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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***
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