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「はぁぁぁぁぁぁ……」
朝礼で天野さんを課員に紹介し、課内の説明は部下たちに任せた。
すぐに俺はフロアを離脱して、廊下にある給湯室に逃げ込んだ。
「バカ、俺のバカ…バカ…」
給湯室はドアがないものの、外からは見えにくい構造になっている。
誰もいないのをいいことに給湯室の壁に頭を打ち付けた。
「なんで…今更…しかも、男に……」
俺、そういう気はなかったはずなのに。
どうして?なんで?
いくら逡巡してもわからなかった。
「うわっ…課長?なにやってるんですか?」
壁に頭を打ち付けていると、課員が給湯室に入ってきた。
「ああ…いや、まだ粉がセットされていなくて…コーヒーが飲めない…」
「あ、ああ…じゃあ僕がやりますから、ちょっと待ってくださいね?」
中部統括課の部下である宮下がコーヒーメーカーの粉をセットしてくれている。
こいつも細身でイケメンの部類に入る男だ。
じっと見つめてみる。
じーっと…じーっと…見つめてみる。
「……桜木課長?僕の顔になにか付いていますか?」
「うん…目と鼻と口…」
「…そんなに見つめるのやめてくれます?」
どうして…他のやつにはあんな気分にはならない。
「すまない…人生の考察をしていたんだ」
「はあ…?なんの考察…?」
「気にすんな」
「なんか熱あります?今日帰ったら?課長」
「是非には及ばん」
「はあ……」
やっぱりこれは、天野さんだけだ。
天野さんだけが、俺の心をこんなにするんだ。
俺は、天野さんに…
天 野 さ ん に 惚 れ た ん だ !
「クリビツテンギョだぜ……」
「は?なんか言いました?課長」
「いや、なんでもない。続けてくれ給え」
「はあ……」
奇っ怪なものを見る目で見られているが、そんなことは今の俺には気にならなかった。
今まで生きてきて、一番衝撃的なことがわかった俺には…
宮下に淹れて貰ったコーヒを持って、給湯室を出た。
その途中、廊下を歩く天野さんが見えた。
かなり遠い、先の方にいる天野さんが、見えた。
他にも人が歩いていたのに、天野さんだけが認識できた。
「課長?なんかありました?」
いきなり立ち止まってしまった俺の後ろを歩いていた宮下が、迷惑そうに声をかけてくる。
「いや…俺、目がおかしい」
「え?ちょっと。本当に医者、行ったほうがいいんじゃないですか?」
「いや、是非には及ばん」
「またそれ…信長のゲームでも嵌ってるんすか?」
どこにいても、そのシルエットだけで俺の目は天野さんを見つけることができるような仕様になってしまったらしい。
いつ仕様変更したんだ。俺は許可した覚えはないぞ。
「課長……課長…?」
昼前に天野さんが俺の魔窟の前に立った。
目が勝手に天野さんを認識しないように、極力そちらを見ることを避けていたから気づくのが遅れてしまった。
「へ?あ、ああ…どうした?なんかあった?」
天野さんは何も言わず、俺の魔窟を眺め渡していた。
こ、これは…
「い、今、片付けようと思ってたんだ!」
「え?」
「へ?」
「あ、ああ…そうですね」
くすっと天野さんは笑った。
「お片付け、手伝いましょうか?」
「い、いえ…滅相もございません…」
「でも……」
気の毒そうに俺の周囲を見ている。
一人でできるわけないって言いたいのか…?
「じゃ、じゃあ、片付けたらコーヒー奢ってくれ!」
「…コーヒー?」
あっ…
俺ってば何を言ってるんだ。
部下に奢らせるなんて。
「そんなものでいいんですか?」
「え?」
「ランチとかでもいいですけど…」
そう言って、また俺の魔窟を見てくすっと笑った。
「そんなの賭けなくてもできるもんっ!」
思わず叫んだら、一瞬オフィスがしーんとした。
それから少しずつ…少しずつ。
笑いがじわじわとフロアに広がっていった。
大人気なかったのは、認める。
「…わかりました。ではコーヒーにしておきましょう」
天野さんは爽やかに笑って、俺に住所と緊急連絡先を記入した用紙を提出してくれた。
デスクが汚いって言いに来たわけじゃなかったのね…
つか、よく考えたらそんなこと天野さんが言うわけないよな。
もう…しっかりしろ!課長桜木 周!
昼飯を食って、午後からは外回りの予定だった。
昨日言った通り、天野さんを連れて行かねばならなかった。
今日はそんなに遠くに行くことなく、新宿周辺に東京本社がある取引先を回る。
これから新しい案件に取りかかるところなんだが、リサーチが必要で。
車の運転は、日本じゃほとんど運転したことがないと天野さんが言うから、俺。
よく考えたらふたりっきりになってしまうことに、車に乗り込んでから気づいて。
少し狼狽したのは内緒だ。
「中学生か、俺は…」
「え?なんか言いました?」
「い、いやなんでもない」
乗り込んで車を出すと、天野さんは車窓から外ばかり見ている。
そういえば、初日もビルの窓の外ばかり眺めていた。
好きなのかな。町並みを見るのが。
「…なんか珍しいものでもあった?」
「あ、すいません」
慌てて天野さんが俺を見る。
ふわりと、いい匂いが漂ってきて焦った。
「い、いや、いいんだよ?見てても…」
「18で日本を離れたので、なんだか懐かしいんです」
「ああ、そっか…そうだよね」
「昔の面影がある場所もありますし、全く知らない場所みたいに変わっている場所もあります」
ちらりと助手席の天野さんを見ると、遠くを見つめて微笑んでいる。
銀縁のメガネには昼の空が反射して。
輝いて見えた。
「アメリカに行く前までは、ずっと東京だったの?」
「ええ。ずっと調布市で…高校からは私立でしたが…」
「そうなんだ」
調布市は23区外の都下だ。
しかし都下と言っても、世田谷区のすぐ隣で住宅地としても結構値が張る土地だ。
確か夏には大きな花火大会があったはず。
「課長は?」
「あ、ああ…俺は、小さい頃は港区で…」
「えっ…シティボーイじゃないですか」
「し、してぃぼーい」
「あれ…この言い方、もう古いんですか…?」
ちょっと声が小さくなった。
思わず天野さんの顔を見たら、真っ赤になっていた。
「日本に…いなかったので、ちょっと…あの…だから、言葉がちょっと古くてすいません」
なんだか、もじもじしてビジネスバッグをいじっている。
ちょ、待て。
「そ、そ、そんなことないよ!うん!大丈夫だよ!天野さん!」
激烈かわいいんですけど
「本当ですか…?俺、言葉変じゃないですか…?」
「だ、大丈夫だよ、そのくらい!な?」
「そうですか…あの、おかしかったら言ってください。直しますから」
「大丈夫だって!」
赤信号で停まって。
ふとまた天野さんを見たら、まだ赤い顔をして俺を見ていた。
「え?」
「…あっ…すいません…」
真っ赤になって手で顔を覆ってしまった。
なんだどうしたんだ。
「は、恥ずかしいぃ…」
恥じらう姿は、まるで乙女のようで。
いやでも、天野さんは立派な男性だ。
肩幅なんかは俺よりもあるくらいだ。
なのに…なのに…
もう、だめだ。
いくら否定してみても。
いくら頭から消そうとしても。
天野さんが俺の頭から離れていかない。
それどころかどんどん占領してくる。
認めよう
俺は、天野さんに惚れたんだって。
朝礼で天野さんを課員に紹介し、課内の説明は部下たちに任せた。
すぐに俺はフロアを離脱して、廊下にある給湯室に逃げ込んだ。
「バカ、俺のバカ…バカ…」
給湯室はドアがないものの、外からは見えにくい構造になっている。
誰もいないのをいいことに給湯室の壁に頭を打ち付けた。
「なんで…今更…しかも、男に……」
俺、そういう気はなかったはずなのに。
どうして?なんで?
いくら逡巡してもわからなかった。
「うわっ…課長?なにやってるんですか?」
壁に頭を打ち付けていると、課員が給湯室に入ってきた。
「ああ…いや、まだ粉がセットされていなくて…コーヒーが飲めない…」
「あ、ああ…じゃあ僕がやりますから、ちょっと待ってくださいね?」
中部統括課の部下である宮下がコーヒーメーカーの粉をセットしてくれている。
こいつも細身でイケメンの部類に入る男だ。
じっと見つめてみる。
じーっと…じーっと…見つめてみる。
「……桜木課長?僕の顔になにか付いていますか?」
「うん…目と鼻と口…」
「…そんなに見つめるのやめてくれます?」
どうして…他のやつにはあんな気分にはならない。
「すまない…人生の考察をしていたんだ」
「はあ…?なんの考察…?」
「気にすんな」
「なんか熱あります?今日帰ったら?課長」
「是非には及ばん」
「はあ……」
やっぱりこれは、天野さんだけだ。
天野さんだけが、俺の心をこんなにするんだ。
俺は、天野さんに…
天 野 さ ん に 惚 れ た ん だ !
「クリビツテンギョだぜ……」
「は?なんか言いました?課長」
「いや、なんでもない。続けてくれ給え」
「はあ……」
奇っ怪なものを見る目で見られているが、そんなことは今の俺には気にならなかった。
今まで生きてきて、一番衝撃的なことがわかった俺には…
宮下に淹れて貰ったコーヒを持って、給湯室を出た。
その途中、廊下を歩く天野さんが見えた。
かなり遠い、先の方にいる天野さんが、見えた。
他にも人が歩いていたのに、天野さんだけが認識できた。
「課長?なんかありました?」
いきなり立ち止まってしまった俺の後ろを歩いていた宮下が、迷惑そうに声をかけてくる。
「いや…俺、目がおかしい」
「え?ちょっと。本当に医者、行ったほうがいいんじゃないですか?」
「いや、是非には及ばん」
「またそれ…信長のゲームでも嵌ってるんすか?」
どこにいても、そのシルエットだけで俺の目は天野さんを見つけることができるような仕様になってしまったらしい。
いつ仕様変更したんだ。俺は許可した覚えはないぞ。
「課長……課長…?」
昼前に天野さんが俺の魔窟の前に立った。
目が勝手に天野さんを認識しないように、極力そちらを見ることを避けていたから気づくのが遅れてしまった。
「へ?あ、ああ…どうした?なんかあった?」
天野さんは何も言わず、俺の魔窟を眺め渡していた。
こ、これは…
「い、今、片付けようと思ってたんだ!」
「え?」
「へ?」
「あ、ああ…そうですね」
くすっと天野さんは笑った。
「お片付け、手伝いましょうか?」
「い、いえ…滅相もございません…」
「でも……」
気の毒そうに俺の周囲を見ている。
一人でできるわけないって言いたいのか…?
「じゃ、じゃあ、片付けたらコーヒー奢ってくれ!」
「…コーヒー?」
あっ…
俺ってば何を言ってるんだ。
部下に奢らせるなんて。
「そんなものでいいんですか?」
「え?」
「ランチとかでもいいですけど…」
そう言って、また俺の魔窟を見てくすっと笑った。
「そんなの賭けなくてもできるもんっ!」
思わず叫んだら、一瞬オフィスがしーんとした。
それから少しずつ…少しずつ。
笑いがじわじわとフロアに広がっていった。
大人気なかったのは、認める。
「…わかりました。ではコーヒーにしておきましょう」
天野さんは爽やかに笑って、俺に住所と緊急連絡先を記入した用紙を提出してくれた。
デスクが汚いって言いに来たわけじゃなかったのね…
つか、よく考えたらそんなこと天野さんが言うわけないよな。
もう…しっかりしろ!課長桜木 周!
昼飯を食って、午後からは外回りの予定だった。
昨日言った通り、天野さんを連れて行かねばならなかった。
今日はそんなに遠くに行くことなく、新宿周辺に東京本社がある取引先を回る。
これから新しい案件に取りかかるところなんだが、リサーチが必要で。
車の運転は、日本じゃほとんど運転したことがないと天野さんが言うから、俺。
よく考えたらふたりっきりになってしまうことに、車に乗り込んでから気づいて。
少し狼狽したのは内緒だ。
「中学生か、俺は…」
「え?なんか言いました?」
「い、いやなんでもない」
乗り込んで車を出すと、天野さんは車窓から外ばかり見ている。
そういえば、初日もビルの窓の外ばかり眺めていた。
好きなのかな。町並みを見るのが。
「…なんか珍しいものでもあった?」
「あ、すいません」
慌てて天野さんが俺を見る。
ふわりと、いい匂いが漂ってきて焦った。
「い、いや、いいんだよ?見てても…」
「18で日本を離れたので、なんだか懐かしいんです」
「ああ、そっか…そうだよね」
「昔の面影がある場所もありますし、全く知らない場所みたいに変わっている場所もあります」
ちらりと助手席の天野さんを見ると、遠くを見つめて微笑んでいる。
銀縁のメガネには昼の空が反射して。
輝いて見えた。
「アメリカに行く前までは、ずっと東京だったの?」
「ええ。ずっと調布市で…高校からは私立でしたが…」
「そうなんだ」
調布市は23区外の都下だ。
しかし都下と言っても、世田谷区のすぐ隣で住宅地としても結構値が張る土地だ。
確か夏には大きな花火大会があったはず。
「課長は?」
「あ、ああ…俺は、小さい頃は港区で…」
「えっ…シティボーイじゃないですか」
「し、してぃぼーい」
「あれ…この言い方、もう古いんですか…?」
ちょっと声が小さくなった。
思わず天野さんの顔を見たら、真っ赤になっていた。
「日本に…いなかったので、ちょっと…あの…だから、言葉がちょっと古くてすいません」
なんだか、もじもじしてビジネスバッグをいじっている。
ちょ、待て。
「そ、そ、そんなことないよ!うん!大丈夫だよ!天野さん!」
激烈かわいいんですけど
「本当ですか…?俺、言葉変じゃないですか…?」
「だ、大丈夫だよ、そのくらい!な?」
「そうですか…あの、おかしかったら言ってください。直しますから」
「大丈夫だって!」
赤信号で停まって。
ふとまた天野さんを見たら、まだ赤い顔をして俺を見ていた。
「え?」
「…あっ…すいません…」
真っ赤になって手で顔を覆ってしまった。
なんだどうしたんだ。
「は、恥ずかしいぃ…」
恥じらう姿は、まるで乙女のようで。
いやでも、天野さんは立派な男性だ。
肩幅なんかは俺よりもあるくらいだ。
なのに…なのに…
もう、だめだ。
いくら否定してみても。
いくら頭から消そうとしても。
天野さんが俺の頭から離れていかない。
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