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第3章
第2話
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土曜日、漣と真司は少し離れた町の駅で合流した。
2人してつばのある帽子をかぶっている。
「じゃあ、行きますかね。下調べはしてあって、あっちが良さそうなんだ」
真司はテンションが高い様子で漣に言うと先導して歩いていく。
2人が来ていたのは高級住宅街だ。
オシャレな店が多いが、大きなショッピングセンターなどは無いから高校生はまずいない。
「もう、能力は発動しているんだろ?」
「ええ、今朝すぐに発動させました。『お願い』の体裁でないと効果がないので気をつけてください」
「ああ、分かってる。あと、女性限定だろ?」
「そうです」
漣は能力を使って〈三日月 漣と藤原 真司のお願いを女性は必ず叶えないとならない〉というのを今朝から発動していた。
女性に限定したのは、ある程度限定があった方が多少の無理がきくのと、男性にお願いする場面は無いと考えているからだ。
漣の能力で大概が片付くので、対象とする女性をどうやって連れ出すかや、どこに連れ出すかは真司が担当することになっていた。
「叶えられるか分からんが、希望があれば一応聞くぞ」
「いえ、真司が直感的にいいなと思った相手でいいです」
「そう言ってもらえると助かる」
漣と真司は、小規模の高級ブティックやオシャレなカフェが立ち並ぶエリアを歩いていた。
あるカフェの前で真司の足が止まった。
「……ちょっと行ってくる」
「ええ、構いませんよ」
真司は獲物に近寄るが如く、ある1点を見つめながらカフェに入っていった。
しばらくして、真司が漣の元に戻ってきた。
「どうでした?」
「上手くいったぞ。会計が終わったら、こっちに来るはずだ」
「流石ですね」
「あと、質問責めにされたり、叫ばれたりすると面倒だから、こっちの質問に答える時以外は極力喋らないように『お願い』しといたから」
「分かりました」
カフェからかなり目立つ4人の女性が出てきて、漣と真司の方に歩いてくる。
4人とも遠目から見てもかなりの美形でスタイルも良く、ファッションも自己への自信を表すかのごとく露出が多い。
「え?もしかして、あれですか?」
「そうだ、あれだ。
……おし、じゃあ、お願いなんだけど、オレらの後について来てくれ。
さっきも言ったけど、誰かに連絡したり、スマホのカメラを使ったりはしないことも改めてお願いしとくわ」
真司は4人の女性にそう言うと歩き出した。
「てっきり2人組を狙うのかと」
「まぁ、オレもそのつもりだったけど、ピンときたのが4人だったんだからしょうがない」
漣と真司が話しながら歩く後ろを4人の女性が黙ってついて来るという不思議な構図だ。
そして、ラブホについた。
「じゃあ、ここのパーティールームに入るから、受付で4人で割勘で支払ってくれ」
女性陣に金を払わせて鍵を受け取ると、パーティールームに総勢6名は入った。
クイーンサイズの大きなベッドが2つと、ソファーなどかなり豪華な内装になっている。
漣と真司はようやく帽子を脱いで、一息ついた。
「よし、じゃあ、これから許可なくこの部屋から出るのはダメだからな……あーと、これはお願いだ。
あと、荷物は適当に部屋の隅に置いてソファーに腰掛けて欲しい」
真司がそう言う、女性陣はその指示に従う。
漣と真司は4人とテーブルを挟んで反対側の椅子に座り、向かい合う。
「よし、まずは自己紹介をしてもらわないとな。
全員、服を全て脱いでくれ」
真司は淡々と言った。
2人してつばのある帽子をかぶっている。
「じゃあ、行きますかね。下調べはしてあって、あっちが良さそうなんだ」
真司はテンションが高い様子で漣に言うと先導して歩いていく。
2人が来ていたのは高級住宅街だ。
オシャレな店が多いが、大きなショッピングセンターなどは無いから高校生はまずいない。
「もう、能力は発動しているんだろ?」
「ええ、今朝すぐに発動させました。『お願い』の体裁でないと効果がないので気をつけてください」
「ああ、分かってる。あと、女性限定だろ?」
「そうです」
漣は能力を使って〈三日月 漣と藤原 真司のお願いを女性は必ず叶えないとならない〉というのを今朝から発動していた。
女性に限定したのは、ある程度限定があった方が多少の無理がきくのと、男性にお願いする場面は無いと考えているからだ。
漣の能力で大概が片付くので、対象とする女性をどうやって連れ出すかや、どこに連れ出すかは真司が担当することになっていた。
「叶えられるか分からんが、希望があれば一応聞くぞ」
「いえ、真司が直感的にいいなと思った相手でいいです」
「そう言ってもらえると助かる」
漣と真司は、小規模の高級ブティックやオシャレなカフェが立ち並ぶエリアを歩いていた。
あるカフェの前で真司の足が止まった。
「……ちょっと行ってくる」
「ええ、構いませんよ」
真司は獲物に近寄るが如く、ある1点を見つめながらカフェに入っていった。
しばらくして、真司が漣の元に戻ってきた。
「どうでした?」
「上手くいったぞ。会計が終わったら、こっちに来るはずだ」
「流石ですね」
「あと、質問責めにされたり、叫ばれたりすると面倒だから、こっちの質問に答える時以外は極力喋らないように『お願い』しといたから」
「分かりました」
カフェからかなり目立つ4人の女性が出てきて、漣と真司の方に歩いてくる。
4人とも遠目から見てもかなりの美形でスタイルも良く、ファッションも自己への自信を表すかのごとく露出が多い。
「え?もしかして、あれですか?」
「そうだ、あれだ。
……おし、じゃあ、お願いなんだけど、オレらの後について来てくれ。
さっきも言ったけど、誰かに連絡したり、スマホのカメラを使ったりはしないことも改めてお願いしとくわ」
真司は4人の女性にそう言うと歩き出した。
「てっきり2人組を狙うのかと」
「まぁ、オレもそのつもりだったけど、ピンときたのが4人だったんだからしょうがない」
漣と真司が話しながら歩く後ろを4人の女性が黙ってついて来るという不思議な構図だ。
そして、ラブホについた。
「じゃあ、ここのパーティールームに入るから、受付で4人で割勘で支払ってくれ」
女性陣に金を払わせて鍵を受け取ると、パーティールームに総勢6名は入った。
クイーンサイズの大きなベッドが2つと、ソファーなどかなり豪華な内装になっている。
漣と真司はようやく帽子を脱いで、一息ついた。
「よし、じゃあ、これから許可なくこの部屋から出るのはダメだからな……あーと、これはお願いだ。
あと、荷物は適当に部屋の隅に置いてソファーに腰掛けて欲しい」
真司がそう言う、女性陣はその指示に従う。
漣と真司は4人とテーブルを挟んで反対側の椅子に座り、向かい合う。
「よし、まずは自己紹介をしてもらわないとな。
全員、服を全て脱いでくれ」
真司は淡々と言った。
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