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第二十五章 モーテルで
イケメン教師の過去と、神崎の懺悔
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「どんな風になったんだい?」
校長が小坂に問い詰めてきた。小坂は、もう何もかも正直に白状するしかなかった。
「腿を密着されて、もう気が変に……勃起してしまって、あとは無我夢中で……」
「いやらしいね、君は、女性にも犯されるのが好きなのか?」
「わからないんですけど……」
「保護者の時もそうだったじゃないか」
村田の母のことを言っていると思われた。
「あの時は、嫌だったんです、脅されていたし、好きじゃないし……身体が反応しただけです」
「そうか。今回は、そうではないと。うちの女房のことが好きか?」
「えっ……ええと……好きっていうか……」
夫を前に、奥さんを好きなどと言えるわけがない。上司の妻なのに。
「嫌ではない?」
「嫌ではないっていうか……すごく興奮しました……」
「また、したいか?」
「えっ……?」
「女房に聞いてみないとわからんがな」
「え?」
それは、どういうこと?
「おお、女房からメールが来ていた。『小坂さん、とても良かったです。機会があれば、またお願いしたいです』だとさ」
「えっ……」
どういうことだろう。
「さあ、正直に話したまえ。小坂くんも、よかったのか」
「そりゃあ、もう、そう言っていただけるなら、僕だって……」
内心ドキドキしながら、小坂は答えた。
「いやいや、まだ私が許可していないよ。小坂くんの口から、詳細な報告がないと、安心して任せられないからね」
「そりゃあ、その……何発も発射してしまうくらい、それはもう、夢中で……」
頂点に達した快感は強烈で、人の奥方を盗んだ罪悪感とない混ぜになり、欲情は否が応でも高まった。
「小坂くんは年上の女が好きなのか?」
そういう自覚はなかったというか意識したくはなかったが、思い当たる節はある。
「それはそういうわけでもないと思うんですけど……あの、僕、最初がそうでしたから」
「ああ、知っている。君の初めては君の義母とだったね」
高校生の時、神崎先生が家に来て、そのことを知られてしまった……。
「はい……それで癖がついて……」
めまいと吐き気がした。
「よしよし、無理しなくていい」
「すごかったんです、だから僕、せまられると断れなくて、それで、小父さんにも攻められて、すごく興奮して……」
「いいよ、いいよ。小坂くんは悪くない。興奮するのは生理的なことだ」
「はい……。でも僕、それが気持ちよかったんです……ずっと、そういうのしたくて、でもほんとに無理矢理は怖いんです、嫌だから……好きかって言われるとちょっと違う気もしてきて……」
「うん、いいよ。悪かったね。そんなことまで話させて」
「いいんです。話したかったから。先生に聞いてほしかったんです。だって高校生の時も、先生、聞いてくれたし。僕のこと、心配して……」
「ああ、そうだったね。でも私はダメな教師だ。君の魅力に負けてしまって今、こんな風に君にはまって」
「いいんですよ。だって僕、高校生の時から、神崎先生としたかったから。拒否られて落ち込んで自暴自棄になって……」
「あああ、すまない、小坂くん……だが、ダメだったんだよ。高校生は、未成年はそういうことをしちゃいかん。それに私は君の教師だった。絶対にダメだった」
「わかってますよ……今はわかってます。ごめんなさい。無理を言って、僕は先生を困らせてました」
「いいんだよ。君は悪くない。私の方が、もっとうまく教え導かなければいけなかったのに。逃げていた。君と向き合うことが怖くて、できなかった。自分の欲望が怖くて。抑えられないのがわかっていたから。近寄れなかった。だったらもっといい方法があったかもしれないのに。君を独占したかった。私のものにしたかった。だから君と再び会えて歓喜した。今度こそ君を離しはしまいと」
「先生……」
校長が小坂に問い詰めてきた。小坂は、もう何もかも正直に白状するしかなかった。
「腿を密着されて、もう気が変に……勃起してしまって、あとは無我夢中で……」
「いやらしいね、君は、女性にも犯されるのが好きなのか?」
「わからないんですけど……」
「保護者の時もそうだったじゃないか」
村田の母のことを言っていると思われた。
「あの時は、嫌だったんです、脅されていたし、好きじゃないし……身体が反応しただけです」
「そうか。今回は、そうではないと。うちの女房のことが好きか?」
「えっ……ええと……好きっていうか……」
夫を前に、奥さんを好きなどと言えるわけがない。上司の妻なのに。
「嫌ではない?」
「嫌ではないっていうか……すごく興奮しました……」
「また、したいか?」
「えっ……?」
「女房に聞いてみないとわからんがな」
「え?」
それは、どういうこと?
「おお、女房からメールが来ていた。『小坂さん、とても良かったです。機会があれば、またお願いしたいです』だとさ」
「えっ……」
どういうことだろう。
「さあ、正直に話したまえ。小坂くんも、よかったのか」
「そりゃあ、もう、そう言っていただけるなら、僕だって……」
内心ドキドキしながら、小坂は答えた。
「いやいや、まだ私が許可していないよ。小坂くんの口から、詳細な報告がないと、安心して任せられないからね」
「そりゃあ、その……何発も発射してしまうくらい、それはもう、夢中で……」
頂点に達した快感は強烈で、人の奥方を盗んだ罪悪感とない混ぜになり、欲情は否が応でも高まった。
「小坂くんは年上の女が好きなのか?」
そういう自覚はなかったというか意識したくはなかったが、思い当たる節はある。
「それはそういうわけでもないと思うんですけど……あの、僕、最初がそうでしたから」
「ああ、知っている。君の初めては君の義母とだったね」
高校生の時、神崎先生が家に来て、そのことを知られてしまった……。
「はい……それで癖がついて……」
めまいと吐き気がした。
「よしよし、無理しなくていい」
「すごかったんです、だから僕、せまられると断れなくて、それで、小父さんにも攻められて、すごく興奮して……」
「いいよ、いいよ。小坂くんは悪くない。興奮するのは生理的なことだ」
「はい……。でも僕、それが気持ちよかったんです……ずっと、そういうのしたくて、でもほんとに無理矢理は怖いんです、嫌だから……好きかって言われるとちょっと違う気もしてきて……」
「うん、いいよ。悪かったね。そんなことまで話させて」
「いいんです。話したかったから。先生に聞いてほしかったんです。だって高校生の時も、先生、聞いてくれたし。僕のこと、心配して……」
「ああ、そうだったね。でも私はダメな教師だ。君の魅力に負けてしまって今、こんな風に君にはまって」
「いいんですよ。だって僕、高校生の時から、神崎先生としたかったから。拒否られて落ち込んで自暴自棄になって……」
「あああ、すまない、小坂くん……だが、ダメだったんだよ。高校生は、未成年はそういうことをしちゃいかん。それに私は君の教師だった。絶対にダメだった」
「わかってますよ……今はわかってます。ごめんなさい。無理を言って、僕は先生を困らせてました」
「いいんだよ。君は悪くない。私の方が、もっとうまく教え導かなければいけなかったのに。逃げていた。君と向き合うことが怖くて、できなかった。自分の欲望が怖くて。抑えられないのがわかっていたから。近寄れなかった。だったらもっといい方法があったかもしれないのに。君を独占したかった。私のものにしたかった。だから君と再び会えて歓喜した。今度こそ君を離しはしまいと」
「先生……」
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