33 / 50
2、保健室
自衛官
しおりを挟む
窓の外で、バババババ……と激しい音がした。窓から外を見ると、激しい土ぼこりだ。風圧で窓ガラスがたわんでいる。校庭の砂が舞い上がって、小石がピチピチと窓ガラスに当たった。竜巻!?
そうではない。
自衛隊のヘリだ。制服を着た自衛官がヘリから降りてきた。誰かが、通報してくれたらしい。
廊下からガヤガヤと人の声が聞こえた。自衛官が駆け足で保健室に踏みこんできた。
安田は、駆けつけた若くたくましい自衛隊員の腕に抱かれて……射精した。なぜ、このタイミングで。安田は、恥辱につつまれた。恥ずかしさのあまり、安堵のあまり、精神の均衡が崩壊して、安田の目から涙が流れた。
緑色系のカーキ色の迷彩服を着た、日焼けした顔の、訓練で鍛え上げられたたくましい身体つきの、若い陸上自衛官に抱かれて射精した安田を、生徒の西島は、ぼうぜんと見ていた。
全裸同様だった安田の身体は、すぐに救援毛布にくるまれた。
「大丈夫であります。人間は、危機に際しては、そのようなこともあると聞いております。生徒を守った貴方の行いは、立派であります」
と、若い自衛官は、敬礼して言ってくれた。
自分を恥じて、責め、涙を流しながら咆哮する安田は、それで、報われたような気がした。
そうではない。
自衛隊のヘリだ。制服を着た自衛官がヘリから降りてきた。誰かが、通報してくれたらしい。
廊下からガヤガヤと人の声が聞こえた。自衛官が駆け足で保健室に踏みこんできた。
安田は、駆けつけた若くたくましい自衛隊員の腕に抱かれて……射精した。なぜ、このタイミングで。安田は、恥辱につつまれた。恥ずかしさのあまり、安堵のあまり、精神の均衡が崩壊して、安田の目から涙が流れた。
緑色系のカーキ色の迷彩服を着た、日焼けした顔の、訓練で鍛え上げられたたくましい身体つきの、若い陸上自衛官に抱かれて射精した安田を、生徒の西島は、ぼうぜんと見ていた。
全裸同様だった安田の身体は、すぐに救援毛布にくるまれた。
「大丈夫であります。人間は、危機に際しては、そのようなこともあると聞いております。生徒を守った貴方の行いは、立派であります」
と、若い自衛官は、敬礼して言ってくれた。
自分を恥じて、責め、涙を流しながら咆哮する安田は、それで、報われたような気がした。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
122
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる