10 / 12
第3章 望月
十重奏
しおりを挟む
話には聞いていたがTOHOシネマズの周辺はやはり想像より酷かった。少なくとも居場所の無い者が集まっているが私のような綺麗な流浪人には居場所はやはりなかった。体を売る少女、喧騒に呑まれて狂って行く少年、見回りに引っかかり涙を流す子ども。光が強くなれば影は濃くなる。その影はここなどの場所に残っていた。そんな風景を脇目に私は誰もいない暗い路地で身を潜めながらひたすら日の目を待った。
そして夜が明け、看守だった者に再び言葉を送った。
「この伝える事の意味が理解出来たらそっちに向かってあげる。」
「あなた達は道を違えた。」
「支配する夢を一つ失ったと判れば理解できる筈。」
今日突き立てる凶器は『選択肢』だ。
「あなた達も私も道を間違い続けた。」
「そんな間違った『選択肢』を重ねた結果、私達は決裂した。」
「選ばされた『選択肢』を恨む私と、」
「それをねじ伏せようとするあなた達」
「人間なら誰しも間違える。」
「でもある程度取り繕うことはできる。」
「実際私はこの『選択肢』を選んで修繕を試みている。」
「でもあなた達は悪化させた。」
「『仕方ないから。』、『お金の都合があるから。』と言い訳して。」
「反論はないはず。何もしなかったのだから。」
「努力でなんでも解決すると思うな。」
「だから私は全て戻す為に平和的な方法を取った。」
「不条理に異を唱える者がいなくなれば安泰だと。」
「でもそれにすら異を唱えるあなた達は何?」
「3歳児でもないから、環境活動家みたいな者?」
けれどそんなことは関係なかった。それらが答える内容も知っていた。そして予想通りに返事が返ってきた。それに予め作った言葉を吹っ掛けた。
「違えた道の正当化をする時間があるなら、今を変えればいいじゃない。」
「少なくとも私はそうした。数十年経験積んだあなた達と違って。」
そして再び交信は途絶した。私は再びメッセージを送信した。
天高く浮かぶ月に覚悟を誓って、望みを明日に託した。
「今日のヒントは『dandelion』と『狂うシンパサイザー』。」
そして夜が明け、看守だった者に再び言葉を送った。
「この伝える事の意味が理解出来たらそっちに向かってあげる。」
「あなた達は道を違えた。」
「支配する夢を一つ失ったと判れば理解できる筈。」
今日突き立てる凶器は『選択肢』だ。
「あなた達も私も道を間違い続けた。」
「そんな間違った『選択肢』を重ねた結果、私達は決裂した。」
「選ばされた『選択肢』を恨む私と、」
「それをねじ伏せようとするあなた達」
「人間なら誰しも間違える。」
「でもある程度取り繕うことはできる。」
「実際私はこの『選択肢』を選んで修繕を試みている。」
「でもあなた達は悪化させた。」
「『仕方ないから。』、『お金の都合があるから。』と言い訳して。」
「反論はないはず。何もしなかったのだから。」
「努力でなんでも解決すると思うな。」
「だから私は全て戻す為に平和的な方法を取った。」
「不条理に異を唱える者がいなくなれば安泰だと。」
「でもそれにすら異を唱えるあなた達は何?」
「3歳児でもないから、環境活動家みたいな者?」
けれどそんなことは関係なかった。それらが答える内容も知っていた。そして予想通りに返事が返ってきた。それに予め作った言葉を吹っ掛けた。
「違えた道の正当化をする時間があるなら、今を変えればいいじゃない。」
「少なくとも私はそうした。数十年経験積んだあなた達と違って。」
そして再び交信は途絶した。私は再びメッセージを送信した。
天高く浮かぶ月に覚悟を誓って、望みを明日に託した。
「今日のヒントは『dandelion』と『狂うシンパサイザー』。」
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜
桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。
上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。
「私も……私も交配したい」
太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。
「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる