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正解に辿り着くのはいつの日なのか
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そうして、案内された家が5回目である。
そうなのだ、5回目なのだ、ローラン・グアランが滞在していると思わしき家が。
どうも彼はあちこちの彼女宅に転々と暮らしているらしく、初めの頃は怒り心頭だったピルク少年も、段々と諦めの表情をその顔に漂わせ、悲壮感たっぷりになってきた……控えめにいっても可哀想である。
(彼もまた、ルフスさんと同じく身請けされた男娼だけに)
違いがはっきりと現れて哀れですらある。
なんたって、ルフスさんは自立しているのである。
「どうして、ローラン……どうして……、
騙されたのかな、でも……」
段々と疑心暗鬼になり、悲しみを帯びた心理になりつつあった。
ルフスさんもなんとも言いようのない悲しみを理解し、よるべのない彼のために、慰めの言葉をかけてやることしかできないでいる。
「一番長くローランが滞在したのは、
ピルクのところですから……ね?」
(あんまりナイスフォローじゃないな……)
とはいえ、僕だって初対面相手に何か言えるようなものこそ想像つかない。
あれだ、まるで似ているのだ、仕事をやめて結婚した夫婦のその後みたいな……。離婚したら、女性からしてみれば、食べていくたつきがない。仕方なくピルクはその身を再び売ることになったが、しかし、このまま見て見ぬふりもまるで人の道を、獣人として、あんまりよろしくはない。
打ちひしがれているピルクをみていると、僕だって人のことはいえないな、と思う。
「……今度こそいるといいね」
「……そうですね」
段々とルフスさんのほんわかな笑みが引き攣り、背後に何やら般若が見える気がするが……まあいいか。
結果的に、いなかったため、ピルク少年をご自宅へとエスコート、悲壮感たっぷりの彼の後ろ姿を尻目に、僕とルフスさんはなんともトボトボとした足取りでヴォル邸へと帰ることに。
「リヒト様。
……人生とは、ままならないものですね」
身に染みる言葉だ。
(しかし、本当に雲隠れのうまい獣人だなあ)
僕は一筆書きで、ピルク少年への一時金、しばらくの援助資金を与えるようにとうまく理由をこねくり回して体裁を整えた書類をしたためたあと、のびーと背中を伸ばし。自室にてウロウロと歩き回る。うむ。
思ってた以上に、厄介な存在かもなあ、ローラン・グアラン。
情報を扱うグアラン家、あなどりがたし。
僕の能力を使って、といいたいが、獣人としての秘密を開けっぴろげにするのはあんまりよろしくない。
ほんのわずかな時間なら、一時的に良いが、範囲を広げるのは厄介だろう。
(僕の広げた友人たちの輪、
はまだほんのわずかな広がりでしかないから、
心許ない)
タイザー連中だってあんまり知らないだろう。
まるっきり貴族の古いほうだからな、グアラン家。しかも反乱までやってるし。
若者の集まりでしかない僕の友人たちでは、歯が立たないな、これは……。
じゃあ、どうする?
……そういえば、なんかあったな。
ごそごそ、と僕はこのヴォル邸へと生まれて初めてきた時、懐にいれられた違和感を取り出す。
妙な紙片だが、狼の一族への共通の、吠え声、そのものの伝達。
その情報共有ためのものが、紙の中に大事に包まれて存在していた。
犬笛ならぬ、それは、狼の笛。
そうなのだ、5回目なのだ、ローラン・グアランが滞在していると思わしき家が。
どうも彼はあちこちの彼女宅に転々と暮らしているらしく、初めの頃は怒り心頭だったピルク少年も、段々と諦めの表情をその顔に漂わせ、悲壮感たっぷりになってきた……控えめにいっても可哀想である。
(彼もまた、ルフスさんと同じく身請けされた男娼だけに)
違いがはっきりと現れて哀れですらある。
なんたって、ルフスさんは自立しているのである。
「どうして、ローラン……どうして……、
騙されたのかな、でも……」
段々と疑心暗鬼になり、悲しみを帯びた心理になりつつあった。
ルフスさんもなんとも言いようのない悲しみを理解し、よるべのない彼のために、慰めの言葉をかけてやることしかできないでいる。
「一番長くローランが滞在したのは、
ピルクのところですから……ね?」
(あんまりナイスフォローじゃないな……)
とはいえ、僕だって初対面相手に何か言えるようなものこそ想像つかない。
あれだ、まるで似ているのだ、仕事をやめて結婚した夫婦のその後みたいな……。離婚したら、女性からしてみれば、食べていくたつきがない。仕方なくピルクはその身を再び売ることになったが、しかし、このまま見て見ぬふりもまるで人の道を、獣人として、あんまりよろしくはない。
打ちひしがれているピルクをみていると、僕だって人のことはいえないな、と思う。
「……今度こそいるといいね」
「……そうですね」
段々とルフスさんのほんわかな笑みが引き攣り、背後に何やら般若が見える気がするが……まあいいか。
結果的に、いなかったため、ピルク少年をご自宅へとエスコート、悲壮感たっぷりの彼の後ろ姿を尻目に、僕とルフスさんはなんともトボトボとした足取りでヴォル邸へと帰ることに。
「リヒト様。
……人生とは、ままならないものですね」
身に染みる言葉だ。
(しかし、本当に雲隠れのうまい獣人だなあ)
僕は一筆書きで、ピルク少年への一時金、しばらくの援助資金を与えるようにとうまく理由をこねくり回して体裁を整えた書類をしたためたあと、のびーと背中を伸ばし。自室にてウロウロと歩き回る。うむ。
思ってた以上に、厄介な存在かもなあ、ローラン・グアラン。
情報を扱うグアラン家、あなどりがたし。
僕の能力を使って、といいたいが、獣人としての秘密を開けっぴろげにするのはあんまりよろしくない。
ほんのわずかな時間なら、一時的に良いが、範囲を広げるのは厄介だろう。
(僕の広げた友人たちの輪、
はまだほんのわずかな広がりでしかないから、
心許ない)
タイザー連中だってあんまり知らないだろう。
まるっきり貴族の古いほうだからな、グアラン家。しかも反乱までやってるし。
若者の集まりでしかない僕の友人たちでは、歯が立たないな、これは……。
じゃあ、どうする?
……そういえば、なんかあったな。
ごそごそ、と僕はこのヴォル邸へと生まれて初めてきた時、懐にいれられた違和感を取り出す。
妙な紙片だが、狼の一族への共通の、吠え声、そのものの伝達。
その情報共有ためのものが、紙の中に大事に包まれて存在していた。
犬笛ならぬ、それは、狼の笛。
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