どうしよう、俺の公子様がXXに。

小夜時雨

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ちょっとだけよ、の会話 ちょっとだけ。リヒト×ルフス ※R指定と言うほどでもないただの会話。

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 「色仕掛けっていっても……」
 「リヒト様。
  公子様は、まだお話されていない情報があるはずですよ」
 「うっ」

 それを言われると不甲斐ない。

 「……確かに、まだ何か握ってそうなんだよね」
 「ナニを握るべきです」
 「何を?」
 「ナニを」

 ルフスさんが手で卑猥な動きをしてみせたため、僕はやめて、と言ってしまった。

 「うう、僕の使用人が素でセクハラしてくるよぉ」
 「大丈夫です。
  ああ見えて、年齢の差を気にしていらしゃいますから。
  手を出すのが早いのだけは貴族らしいところですが」
 「うう、僕の使用人が婚約者をディスってくるよぉ」
 
 顔を覆って項垂れながらふかふか椅子に倒れ込むけど、ルフス氏による追及は止まない。

 「猫の本性は、好きなことには嬉しいと尻尾で表現しますから。
  リヒト様が近づけば近づくほど物理的に離れていきますけれども、
  尻尾が雄弁に語ってらっしゃいます。もっと構え、と」
 「えっ……うん」
 「逃げ場を失わせ、しっかりとこう」
 「おお……」
 「さくっと」
 「ほう」

 身振り手振りで教えてもらった。

 「なるほど……しかし、
  これって……捕獲してるみたい」
 「公子様に限っては喜びでしょう」 
 「そうかな……」
 
 そうかも……。

 「……ルフスさんって本当に技を知ってるよね」
 「ええ。そうじゃないといつ捨てられるかと……」
 「ああ、なるほど……」
 「心配でしたからね。年長者でしたから」
 「うん」
 
 しみじみとしてしまった……。

 「では、実践の前に練習ですね。
  俺相手では不足かもしれませんが、
  どうぞ、やってみてください」
 「う、うっす」

 (師匠)
なんだか急にでかい壁が出現したみたいな雰囲気になってきて、わくわくしてきた。
 
 ふう、と息をついてまずは、ルフスさんの頬に手をあて、すりすり。
すると、彼もまた同じように目を閉じてするすると、僕の手を味わうようにして頬で撫で返してきた。

 (つるつる……)

 手入れをしているらしい……。
すごい美男子である。ニュアンスは少し違うけど、けど、地味な色味なのは僕と一緒なのに、どこか儚げな雰囲気が急に、ルフスさんの伏せた目から放たれてる感じがする。唇はつるぷや。健康を気にしていると公言するだけある。

 「リヒト様……」

 そうなんだか不思議とどこか湿っぽい声で、僕の名を呼びながら、ルフスさんは頬を撫でていた僕の手にさらに指を重ねるようにしておいてきた。

 「ん……柔らかくて、美味しそうなお手です」
 「そう、かな……?」
 「ペンだこも熱心に嗜められた証です」
 
 ここ最近のレポートの枚数(フリードや鳩へのための報告もあって)は多かった。
けど。

 「ルフスさんの先っぽも、硬いね」
 
 手の甲をなぞられるけど、その指先が硬い。
ルフスさんが日夜勉強している証だ。本や紙の買い物が多い、そうだから。
 ルフスさんは少しだけ、伏せた目を開けて、んんっ、と軽い咳払いをした。
 
 「リヒト様……俺の、硬いですか?」
 「うん、頑張ってる」
 
 急に眉間に力が入り始めたルフス氏だったが、シワが出てきたな、と眺めてたら、彼はさらに咳払いをして、

 「ちなみになんですが、ど、こらへんが……?」
 「この二番目に長いところ、
  芯が通っていてとっても硬くて柔くない。
  維持してるんだね、先端がいじらしい」
 「くっ」

 なんでか間髪入れず、またも苦しげに唇を真一文字に引き締めてぷるつやの唇をぷるぷるし始めた。

 「ルフスさん?」
 「……すみません、
  俺、とても……いけない子です。
  ……たまに、こうしてお褒めのお言葉、
  いただけませんか……?」
 「え? 別にいいけど……」
 「ありがとうございます!」

 よくよく考えると、僕は逆セクハラしてるみたいだなあ、と思いました。
幸いにもフリードに聞かれてなくて良かったです。
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