シスターヴレイヴ!~上司に捨て駒にされ会社をクビになり無職ニートになった俺が妹と異世界に飛ばされ妹が勇者になったけど何とか生きてます~

尾山塩之進

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第191話 特別

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「そして体力が戻ってきていることを実感させてくれたふたりに感謝するよ。
ありがとうミリィ、ポーラ」

 俺は床に良き絶え絶えで転がっている二人の妹に向けて感謝の言葉を述べた。

「…はぁ…はぁ…お礼を言われた訳は良くわからないけど…
兄君様あにぎみさまのお役に立てたのなら光栄だよ…」

「…ふぅ…ふぅ…お兄様のお役に立てて何よりですわ…」

 声を荒げながら俺に言葉を返す二人の異世界ロイヤルな妹。
 その可憐な声も衣服も乱れて、
 とても煽情的せんじょうてきな光景である。
 一歩間違えば誤解を招きかねないであろう。
 だが勘違いしないで欲しい、
 俺はあくまで鉛筆で彼女たちの頬を突いただけなのである。
 やましいことは一切していない。
 兄として清廉潔白である。
 俺は悪くない。

「…それにしても兄君様あにぎみさまの”ぷにぷに”良かったよぉ…」

「…ポーラもお兄様の”つんつん”素晴らしかったですの…」

 ふたりの妹は自身の頬を抑えながら
 夢心地の様に幸福感に満ちた表情かおを浮かべている。
 そ、そんなに良かったのかなあ?
 俺が時々優羽花ゆうか
 していた行為ではあるのだが、
 優羽花ゆうか本人は嫌がっていたからなあ。
 まあ、ふたりが喜んでくれたのなら何よりである。
 兄としては感無量である。
 俺は自身の顔が綻んで笑顔になるのを感じた。

「…お兄、にやにやしちゃって…いやらし」

俺の横からぼそりと声が聞こえた。
目線を向ければそこには机に突っ伏したまま、
ジト目で俺を見つめる妹歴16年の我が愛しい妹の姿である。

「おはよう優羽花ゆうか
何時から起きていたんだ?」

「…お兄がミリィさんを突いていた辺りから           」

「ははっ、結構最初からなんだなあ」

「…あんなに騒がしかったら起きるわよ」

「もしかしたら俺が二人と楽しそうにしているのを見て、
 寂しかったとか?」

「…んな訳無いでしょ!
調子に乗んな馬鹿お兄!」

「ははっ、そんな強がらなくてもいいんだぞ?
お前も二人と同じ分だけ、
兄さんが頬を突いてあげるぞ?」

俺は鉛筆を優羽花ゆうかに向けるとにやりと笑った。

「要らないわよ! この馬鹿お兄! スケべお兄!」

「ふふふっ…はははっ」

「…何よう。何でそんなに笑っているのよ?
あたし何か変な事言った?」

「いやさっきミリィに、
優羽花ゆうかだけ妹として特別扱いして
ズルイみたいなことを言われてなあ。
俺はお前を特別扱いしているつもりは無かった。
だけどこう改まって見ると俺、
優羽花ゆうかにだけは
今みたいに何の遠慮も無く頬を突こうするじゃないか?
ミリィとポーラ姫に対してはあんなに躊躇していたのになあ…。
つまり俺に取って優羽花ゆうか
妹の中でも"特別"なのかなあと思ってな」
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