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525話 グリンジスの顛末
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「フフッ、
こう言うと良いことづくめでは無いかしらバイアン殿。
むしろ…感謝して欲しいところかしら?」
「はっはっはっ、
随分といけしゃあしゃあと言ってくれますなクロカワ殿?
ですが帝国の後ろ盾前提とはいえ、
身の上が保障されるというのは悪くはありませんな。
帝国の傘下とはいえ商売も出来るのでしたら…
まあ良しとしましょうか」
この異世界エゾン・レイギスに召喚される前は、
日本のとある大企業の部長を務めていた黒川部長。
そしてエクスラント聖王国の元御用商人であり
商会の長も務めていた大商人バイアン。
野心に溢れるふたりは互いに見つめ合うとニヤリと笑った。
「ぐっぐっぐっ、
どうやら互いに話は纏まった様じゃなあ?
朕の文官が今後について話し合いたいという事じゃ。
ふたりともくれぐれも相手を頼むぞ!」
黒川とバイアンのやり取りを見ていた
サイザンド皇帝が言葉を述べる。
そして皇帝の下に控えていた文官が
黒川とバイアンの側へとやってきた。
「了解しましたわ陛下」
「了解です陛下」
ふたりはサイザンド皇帝に頭を垂れた。
そして文官のほうに視線を移した。
********
「…そうですか。
クロカワ様が再度現れましたか。
そして元御用商人で今は重犯罪者であるバイアンを
シノブたちの手から無事逃がすとは…
敵ながら見事な手腕と言わざるを得ないですね」
「はっ、姫様。
このシノブ一生の不覚でございます…」
「良いのです。
話を聞く限り、
例え姫騎士団が全員揃って居たとしても
クロカワ様一派を止める事は難しかったでしょうから。
むしろ貴女たちが無事だったことを喜ぶべきでしょう」
「姫様にその様な言葉を頂けて…
このシノブ感激の至りです」
此処はエクスラント聖王国の謁見の間。
姫騎士団の団長シノブは、
玉座に鎮座する聖王国国王代理ポーラ姫に
グリンジスでの起こった出来事の顛末を報告した。
「それにしても、
魔界に生息するドラゴン、魔竜だけでは無く、
大魔王直属の高位魔族である魔界五軍将が
ふたりも姿を現すなんてね…
いやあボクも実際にお目に掛かりたかったなあ?」
ポーラ姫の隣に佇んでいたハーフエルフの少女で
この聖王国の公爵でもあるミリィは
半ば興奮気味に言葉を述べた。
「ミリィお姉様は魔導学者であられますから…
その溢れる知識欲から其の様に
気楽におっしゃられるのでしょうけれど…
聖王国を治めるわたくしとしては
魔界五軍将が直々にふたりも国内に姿を現した事は、
とても気疲れしてしまう事実ですわ…」
ポーラ姫はミリィにその様に言葉を返すと、
心を落ち着かせる様に大きく息を吐いて呼吸を整えた。
こう言うと良いことづくめでは無いかしらバイアン殿。
むしろ…感謝して欲しいところかしら?」
「はっはっはっ、
随分といけしゃあしゃあと言ってくれますなクロカワ殿?
ですが帝国の後ろ盾前提とはいえ、
身の上が保障されるというのは悪くはありませんな。
帝国の傘下とはいえ商売も出来るのでしたら…
まあ良しとしましょうか」
この異世界エゾン・レイギスに召喚される前は、
日本のとある大企業の部長を務めていた黒川部長。
そしてエクスラント聖王国の元御用商人であり
商会の長も務めていた大商人バイアン。
野心に溢れるふたりは互いに見つめ合うとニヤリと笑った。
「ぐっぐっぐっ、
どうやら互いに話は纏まった様じゃなあ?
朕の文官が今後について話し合いたいという事じゃ。
ふたりともくれぐれも相手を頼むぞ!」
黒川とバイアンのやり取りを見ていた
サイザンド皇帝が言葉を述べる。
そして皇帝の下に控えていた文官が
黒川とバイアンの側へとやってきた。
「了解しましたわ陛下」
「了解です陛下」
ふたりはサイザンド皇帝に頭を垂れた。
そして文官のほうに視線を移した。
********
「…そうですか。
クロカワ様が再度現れましたか。
そして元御用商人で今は重犯罪者であるバイアンを
シノブたちの手から無事逃がすとは…
敵ながら見事な手腕と言わざるを得ないですね」
「はっ、姫様。
このシノブ一生の不覚でございます…」
「良いのです。
話を聞く限り、
例え姫騎士団が全員揃って居たとしても
クロカワ様一派を止める事は難しかったでしょうから。
むしろ貴女たちが無事だったことを喜ぶべきでしょう」
「姫様にその様な言葉を頂けて…
このシノブ感激の至りです」
此処はエクスラント聖王国の謁見の間。
姫騎士団の団長シノブは、
玉座に鎮座する聖王国国王代理ポーラ姫に
グリンジスでの起こった出来事の顛末を報告した。
「それにしても、
魔界に生息するドラゴン、魔竜だけでは無く、
大魔王直属の高位魔族である魔界五軍将が
ふたりも姿を現すなんてね…
いやあボクも実際にお目に掛かりたかったなあ?」
ポーラ姫の隣に佇んでいたハーフエルフの少女で
この聖王国の公爵でもあるミリィは
半ば興奮気味に言葉を述べた。
「ミリィお姉様は魔導学者であられますから…
その溢れる知識欲から其の様に
気楽におっしゃられるのでしょうけれど…
聖王国を治めるわたくしとしては
魔界五軍将が直々にふたりも国内に姿を現した事は、
とても気疲れしてしまう事実ですわ…」
ポーラ姫はミリィにその様に言葉を返すと、
心を落ち着かせる様に大きく息を吐いて呼吸を整えた。
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