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第1章
魔導具工房の手伝い3
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こうしてココニク魔導具工房の手伝いは終わった。4人はアダムさんとエレーナさんから王都ケトマスに行くことを強く勧められたので王都ケトマスへ行くことを決めたのだった。
「ヒロシさん、エレーナが食事を用意してくれたので食べていってくれ」
「アダムさん、ありがとうございます」
4人はエレーナさんが作ってくれたロキシア料理を堪能した。エレーナさんはロキシアチキンカツレツを揚げてくれた。
「サブロー、この鶏肉の揚げ物美味しいね」
「ダリナさん、うま」
ダリナとサブローはロキシアチキンカツレツにかぶりついていた。
「サブロー、ゆっくり食べなさい」
「ミサエさん、美味しいね」
「そうね、お肉にハーブが入っているのが特徴ね」
「ミサエさんはさすがだね、使っているのはデイルだよ」
エレーナさんはデイルを見せてくれた。
「ヒロシさん、マリティレスから目を付けられているようだね」
「えっ、アダムさん、何で知っているのですか?」
「商人の情報網さ」
「それと、ヒロシさんたち4人が峠の魔物を退治してくれたのは広く商人に知れ渡っているよ」
「エレーナの話では君たちの魔力量は上級魔導師の3倍以上だから高位の魔物が倒せたと思うよ」
「確かに俺たちがギルドで目立ちすぎたからマリティレスに目を付けられたのは事実です」
「ヒロシさん、冒険者として成功したかったら早めにロキシア国か周辺の国に移住して名を売ることだ」
アダムさんは手作りクワスをヒロシとミサエさんに勧めながら話を続けた。クワスとはロキシアの微炭酸アルコール飲料だとエレーナさんが教えてくれた。
「アダムさん、その話はソタイン村のギルドマスターにも聞きました」
「ひょっとして、オカロダ町はロキシアからの移住者が多いのでしょうか?」
「そうではないよ、イポニア国全体がロキシアとその周辺国から来た移住者で作った国なのさ」
「アダムさん、どういうことなのですか?」
「そうだね、イポニア国の人口は1億人と言われているのは知っているね」
「はい、冒険者ギルドの初心者講習で習いました」
「そうだよ、よく覚えていたね」
「そのうちの9999万人は国外からの移住者なんだよ」
「えっ、そうなんですか」
「主な人種は我々ロキシアからの移住者とキタニ人と呼ばれるキーナ国とモンゴリヤ系の移住者だね」
「国王とその一族は西の大陸アンギリア国からの移住者で、純粋なイポニア人は全くいないと言われているのよ」
エレーナさんが付け加えてくれた。
「残りの1万人がコリレオ国と西の大陸から移住してきてイポニアで成功した輸入貴族たちよ」
「へぇ~、そうだったんですか」
エレーナさんは手作りメドヴーハをヒロシとミサエさんに出してくれた。
「じゃあ、ここの領主も成功した輸入貴族ですか?」
「そうよ、輸入貴族たちはネットワークを組んでイポニア国内で生活に便利な魔導具を独占販売して利ざやを稼いで大きくなったのよ」
「俺たちはオカロダ町にいない方がいいのでしょうか?」
「そうではないよ、オカロダ町のマリティレスの4人は貴族と教会の関係者だけど、他のメンバーは貴族ではないよ。まぁ、貴族連中も勢力争いが激しいので領主に気に入られようと勇者と聖女を担ぎ上げているのさ」
「そうなんですか」
「ああ、オカロダ町の領主はキント市から来ているし、キント市の領主は国王の一族なのでオカロダ町の領主も国王派なんだ。領主にとって不穏な貴族は更迭されるって訳さ」
「領主にとっては俺たち市民の声が重要だからね」
「だから、マリティレスもヒロシさんたち4人を捕まえるような暴挙は出来ないだろうね」
「そうなんですね、安心しました」
「でも油断は禁物だから、安心してはいけないよ」
「アダムさん、一つ質問ですが、ダリナやサブローの獣人族は何処から来たのですか?
「ロキシア国のイルクスカとその周辺のモンゴリヤ国だろうね」
「分かりました。機会があればロキシア国のイルクスカに行ってみます」
「アダムさん、エレーナさん、今夜はごちそうさまでした」
「俺たちはこれでお暇します」
「ヒロシさん、遠慮せずに泊まっていきなよ」
「ええ、大丈夫です、実は神様から転移門を作る許可をもらっているのでソタイン村に直ぐに帰れるのです」
「それは凄いな」
「「「「では、おやすみなさい」」」」
ヒロシは店の外で転移門を出して、直ぐにログハウス移動してきた。
「アダム、見た、あの子たちはロストギアの使い手ね」
「ああ、カバロスクの勇者と聖女も転移門を作ってギルドに公開したそうだ」
「じゃぁ、ヒロシとミサエは渡り人なの?」
「多分な、考え方も変わっているし、カバロスクの勇者と聖女と同じ渡り人だと思うよ」
「エレーナ、それより本国に連絡だな」
「そうね」
(話終わり)
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「ヒロシさん、エレーナが食事を用意してくれたので食べていってくれ」
「アダムさん、ありがとうございます」
4人はエレーナさんが作ってくれたロキシア料理を堪能した。エレーナさんはロキシアチキンカツレツを揚げてくれた。
「サブロー、この鶏肉の揚げ物美味しいね」
「ダリナさん、うま」
ダリナとサブローはロキシアチキンカツレツにかぶりついていた。
「サブロー、ゆっくり食べなさい」
「ミサエさん、美味しいね」
「そうね、お肉にハーブが入っているのが特徴ね」
「ミサエさんはさすがだね、使っているのはデイルだよ」
エレーナさんはデイルを見せてくれた。
「ヒロシさん、マリティレスから目を付けられているようだね」
「えっ、アダムさん、何で知っているのですか?」
「商人の情報網さ」
「それと、ヒロシさんたち4人が峠の魔物を退治してくれたのは広く商人に知れ渡っているよ」
「エレーナの話では君たちの魔力量は上級魔導師の3倍以上だから高位の魔物が倒せたと思うよ」
「確かに俺たちがギルドで目立ちすぎたからマリティレスに目を付けられたのは事実です」
「ヒロシさん、冒険者として成功したかったら早めにロキシア国か周辺の国に移住して名を売ることだ」
アダムさんは手作りクワスをヒロシとミサエさんに勧めながら話を続けた。クワスとはロキシアの微炭酸アルコール飲料だとエレーナさんが教えてくれた。
「アダムさん、その話はソタイン村のギルドマスターにも聞きました」
「ひょっとして、オカロダ町はロキシアからの移住者が多いのでしょうか?」
「そうではないよ、イポニア国全体がロキシアとその周辺国から来た移住者で作った国なのさ」
「アダムさん、どういうことなのですか?」
「そうだね、イポニア国の人口は1億人と言われているのは知っているね」
「はい、冒険者ギルドの初心者講習で習いました」
「そうだよ、よく覚えていたね」
「そのうちの9999万人は国外からの移住者なんだよ」
「えっ、そうなんですか」
「主な人種は我々ロキシアからの移住者とキタニ人と呼ばれるキーナ国とモンゴリヤ系の移住者だね」
「国王とその一族は西の大陸アンギリア国からの移住者で、純粋なイポニア人は全くいないと言われているのよ」
エレーナさんが付け加えてくれた。
「残りの1万人がコリレオ国と西の大陸から移住してきてイポニアで成功した輸入貴族たちよ」
「へぇ~、そうだったんですか」
エレーナさんは手作りメドヴーハをヒロシとミサエさんに出してくれた。
「じゃあ、ここの領主も成功した輸入貴族ですか?」
「そうよ、輸入貴族たちはネットワークを組んでイポニア国内で生活に便利な魔導具を独占販売して利ざやを稼いで大きくなったのよ」
「俺たちはオカロダ町にいない方がいいのでしょうか?」
「そうではないよ、オカロダ町のマリティレスの4人は貴族と教会の関係者だけど、他のメンバーは貴族ではないよ。まぁ、貴族連中も勢力争いが激しいので領主に気に入られようと勇者と聖女を担ぎ上げているのさ」
「そうなんですか」
「ああ、オカロダ町の領主はキント市から来ているし、キント市の領主は国王の一族なのでオカロダ町の領主も国王派なんだ。領主にとって不穏な貴族は更迭されるって訳さ」
「領主にとっては俺たち市民の声が重要だからね」
「だから、マリティレスもヒロシさんたち4人を捕まえるような暴挙は出来ないだろうね」
「そうなんですね、安心しました」
「でも油断は禁物だから、安心してはいけないよ」
「アダムさん、一つ質問ですが、ダリナやサブローの獣人族は何処から来たのですか?
「ロキシア国のイルクスカとその周辺のモンゴリヤ国だろうね」
「分かりました。機会があればロキシア国のイルクスカに行ってみます」
「アダムさん、エレーナさん、今夜はごちそうさまでした」
「俺たちはこれでお暇します」
「ヒロシさん、遠慮せずに泊まっていきなよ」
「ええ、大丈夫です、実は神様から転移門を作る許可をもらっているのでソタイン村に直ぐに帰れるのです」
「それは凄いな」
「「「「では、おやすみなさい」」」」
ヒロシは店の外で転移門を出して、直ぐにログハウス移動してきた。
「アダム、見た、あの子たちはロストギアの使い手ね」
「ああ、カバロスクの勇者と聖女も転移門を作ってギルドに公開したそうだ」
「じゃぁ、ヒロシとミサエは渡り人なの?」
「多分な、考え方も変わっているし、カバロスクの勇者と聖女と同じ渡り人だと思うよ」
「エレーナ、それより本国に連絡だな」
「そうね」
(話終わり)
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