転生したら亀だった 亀の甲羅を背負った元傭兵のオッサン

にしのみつてる

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1章

ぷるぷるの帰還、顔面ずんだと家族の絆

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「遠い森の香りが消えて、静かな夜の帳がおりた。今夜の機長は私、グリル・カメ吉です」

 甲羅AIが静かに起動する。

 ――《ぷるぷる航路、しっぽり進行中。豆腐蒸気、微量拡散》

 エネルギー充填30%、エコドライブ起動。  
 甲羅は静かに空を滑り、ソイリアからモルトハイムを経て、ビエント町へ向かっていた。

 リナが目を細める。

「カメ吉さん、しっぽりすぎて、眠くなりますね…」

 ミナが微笑む。

「でも、心が落ち着く…ぷるっと顔も癒される…」

 リナがふと声を上げる。

「ミナ、ズルイ!私もエルフパックするの!」

「ふふっ…こっそり森の長老からもらった“ぷるぷる美顔パック・粉末式”よ♪」

「俺の甲羅、蒸し機能あるぞ。豆腐も顔も、ぷるっと仕上げる」

 ――《蒸気モード起動。香味:ラベンダー&枝豆。ぷるぷる指数:上昇中》

 しかし、枝豆の香りが強すぎることに気づいたリナが叫ぶ。

「これ…“エルフパック”じゃなくて“枝豆粉”だったかも…!」

「俺の甲羅、今夜は“顔面おつまみ”仕様か…」

 ――《警告:顔面枝豆化進行中。ぷるぷる指数、方向性不明。お酒との相性:良好》

「ちょっと!私の顔、居酒屋で出されそうなんだけど!?」

「ぷるぷるじゃなくて、カリッと焼かれそう…!」

「焼きモードは封印だ。顔面豆腐、守るぞ」

 ――《蒸気調整完了。枝豆→ずんだ餅作成》

 枝豆粉は完全進化し、甘くて柔らかなずんだ餅へと変化した。  
 甲羅の中は、ぷるぷると甘味の香りに包まれていた。


 その頃、ビエント町の冒険者ギルドでは――  
 ギルマスター・チョコと弟・リョウスケの姉弟喧嘩が勃発していた。

「ぼーっと息してんじゃねえの、この脳筋ゴリラ!」

「姉貴、痛えじゃないか!」

 職員たちが次々と報告を持ち込む。

「ギルマス、モルトハイムで新作料理と踊りの報告が上がっています」

「ギルマス、ソイリアで豆腐料理と踊りの報告が上がっています」

「ギルマス、リナさんから“顔面ずんだ餅化成功”の報告が…」

「顔面で成功すんな!脳筋兄貴と同じ方向に進んでるじゃない!」

「俺は進化してるぞ。昨日は“顔面たこ焼き”だったし」

「それ退化だよ!しかも粉もの!」

 ――《ぷるぷる通信接続。現在位置:ソイリア→モルトハイム→ずんだ雲上》

「ずんだ雲上!?何その甘味系浮遊都市!」

「リナ、何処にいるのよ~!」

「ギルマス、リナさんから“ぷるぷるレシピ”が届いてます。表紙は“顔面で作る豆スイーツ”です」

「顔面で作るな!手を使え!なんで表紙が兄貴の顔なの!?」

「俺の顔は、ぷるぷるの象徴だからな…」

「ぷるぷるじゃなくて、ボコボコだよ!」

 ――《ぷるぷる家族指数:混乱。お笑い指数:上昇中》

「ギルマス、枝豆の着ぐるみで踊る動画も届いてます」

「枝豆で踊るな!しかも着ぐるみ!?あのバカ妹、どこまで行く気なの…」

「俺も着ぐるみ作ってみようかな。“脳筋ゴリラ豆腐”って名前で」

「それ、売れたらギルドの信用が蒸発するよ!」

 ---

 ### 【後編】ぷるぷるの帰還と再構築

 ――《ぷるぷる航路、最終着陸態勢。豆腐蒸気、朝モードへ移行》

「夜のハイボールが効いたな…俺の甲羅、ちょっと炭酸残ってる」

「ぷるっと踊りすぎて、足がずんだ餅みたい…」

「顔面スイーツのままギルドに帰るの、ちょっと恥ずかしいかも…」

 ――《到着地:ビエント町。ぷるぷる家族の本拠地》

 その頃、町ではさらなる報告が届いていた。

「ギルマス、オルト・ズン・グリムのてっぺんでドワーフのおばちゃんが枝豆の着ぐるみで笑い転げてました」

「ギルドの名誉が下駄で登ってるじゃない!」

「俺も登ってみようかな。“脳筋ゴリラ豆腐”の旗持って」

「やめろ!天緑塔が泣く!」

 そして翌朝――

 ――《ぷるぷる着陸完了。ビエント町ギルド前、豆腐蒸気拡散中》

「よし、着いたぞ。俺の甲羅、今日もぷるっと任務完了」

「ただいま~!チョコちゃん、顔面ずんだ餅、無事成功したよ!」

「枝豆の踊りも、オルト・ズン・グリムで大ウケだったよ~!」

「おかえり。まず顔洗ってこい。ギルドの看板が甘くなるだろ!」

「俺の顔も、ぷるっと看板に使っていいぞ」

「それだけは絶対にやめて」

 ――《ぷるぷる家族指数:再構築完了。笑い指数:安定》

 こうして、ぷるぷるの旅は一旦の帰還を迎えた。  
 顔面ずんだ、枝豆の踊り、そして家族の絆。  
 カメ吉の甲羅は今日も静かに光りながら、次なるぷるぷるを焼く準備を始めていた。

 
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