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1章 始まり 幼年期

始まる物語

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3年後
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「レイン!今日からお前の専属メイドになるセルフィオーネだ!」

朝からテンションが高い父が部屋にやって来て唐突に言った
ちょっとうるさい…
父の横を見るとメイド服を着た狐耳と尻尾を生やした女の子が立っていた。
髪の毛は長く腰ぐらいまであり茶色、顔立ちは整っており1番に目を引くのはその瞳だ 右眼が銀、左眼が金の左右が違う瞳、何だっけ?オッドアイだったか?
全く……属性盛りすぎなメイドだな!
…………内心ガッツポーズしてるがな

「わかりました父さん シンディさんとセバスさんには許可を取ってあるんでしょう?」

念の為確認しておこうと聞いてみたがもちろん取ってあると言う事、セルフィオーネも了承しているらしい

「これからよろしくお願い致します レイン様」
「よろしくね セルフィオーネ セルフィでいいかい?」
ぺこりと挨拶をしてくるセルフィオーネに対して同じように挨拶を返し返事をすると…

「雪はお好きですか?遊技や愛については?」
と、唐突な質問をしてくる。
やはりこの子か…内心ニヤリとしながら
「雪は好きだよ、まるで自分の様だ…遊技や愛は…まぁ知ってるし約束もあるから」

傍からしたら意味の分からない会話…でもそれで十分か

「ん?お前らは何を言っているんだ?まぁ仲良くなれそうでいいか!」
ガハハと笑いながら背中を叩いてくる父、ちょっと痛い…
まぁ意味の分からないことを互いに言ってる訳だが、もちろん仲良くはなるだろう、何しろこれからずっと一緒にいる事になるだろうから


自分の部屋に2人で向かい、今後の事を話そう これからいろいろやらないといけないわけだし

「さてセルフィ いろいろ教えてくれ この世界の事を 正直まだよく分からないことが多すぎる 」
「かしこまりました、先ずこの世界は双子の神によって作られた始まりの世界ですね そちらで言うところのチュートリアルを学べる世界と申しますか」

ふむ…要はここでレベルを上げたりいろいろ学んで他の世界に行ってくれって事かー なるほど 始まりの世界 チュートリアルね…

「先ずはこの世界で強くなる事をオススメします 学院などもありますので、いろいろと出来ることも多いですし、他の世界に比べて魔獣などはそこまで強くありません」
「弱いのか?」
「他の世界に比べてですね、最初に躓いてしまって死んでもらっても神としては困るので」

なるほど、いろいろと楽にしてくれているわけか、約束もある訳だし、すぐに死なれても困るか

「次にスキルについてです 今の3歳程の身体では、上手く魔法やスキルを使うことは難しいと思います、まだ外に発揮する回路が正常に出来ていませんので 魔力の循環やコントロールを勉強して行きましょう、ここについては私がお教え致します 私の体は多少早く成長して行くように出来てますので」
「わかった よろしく頼む」

身近にこの世界やスキルなどを教えてくれる先生が出来ることはかなり有利だな、知識もないまま動くのは危なすぎる

「スキルにはいくつか種類があります、ノーマルスキル  大抵のスキルはこのスキルです 取得も難しくなく、数も多いものです   次にエクストラスキル、ノーマルスキルよりも強いものが多く取得するにはそれぞれにある条件だったり少しだけ普通の物より難易度が高いものが多いですね、最後にユニークスキルです これは最初から持っていたり試練や何かの拍子に取れたりすることがありますが 条件は不明のものが多く 基本的に取れるものと取れない物がハッキリと別れているものですね」

ここは辺は前の世界のゲームとか本で聞いたりとかした物だな、ゲームは好きだったから何となく分かるな

「と、なるとステータスとかもある訳だ」
「その通りです、これに関しては皆さんが使えるセルフステータスのスキルを使用すれば見ることが出来ます、現状は使えませんが」
「ん?今は使えないのか 気になるから見てみたかったんだがなー」
セルフステータスと唱えるが何も起きない

「先程も申し上げた通り 現状魔力回路が出来上がってませんので…使うことが出来ません それにセルフステータスのスキルは5歳になる時の年に一斉に神から付与して貰うことができますので、この世界の慣例であれば貴族であるレイン様は王都の教会に行くことになるでしょう」

なるほど
いろいろとやる事がありそうだな 覚えることも…まぁ一つ一つ覚えていくとするか
いい先生がいる訳だしな



そしてセルフィにいろいろと教えて貰いながら出来る修行をし


2年の月日が立ち…新しい朝が始まろうとしていた
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