41 / 133
新本部長と帝都技術士協会
カムナの計画
しおりを挟む
廃倉庫での激闘は、ほんの数分で終わった。
当然だ。傍から見ても分かるくらい、カムナとラッツ達では戦力差がありすぎる。探索に関わる者であれば、どちらが勝つかなど、子供だとしても理解できる。
「――で、もう終わり? あたし、まだまだ戦れるけど?」
すなわち、カムナが圧勝するのだと。
「ぐ、おご……がぁ……!?」
「だ、だずげで……痛い、いだいよぉ……!」
無傷で首を鳴らすカムナの周囲には、無残にも彼女の手によって破壊された技術士やならず者が倒れていた。
ボーマンのように顔中血まみれ、痣だらけなどはまだ優しい方で、中には床に顔を突っ伏したまま動かなかったり、手足がおかしな方向に曲がったりしている男もいる。いずれにせよ、誰もカムナにこれ以上反撃を試みようとは思わないようだ。
そしてそれは、殴られすぎて、顔が倍ほどに腫れ上がったラッツも同様だった。
「バカな、あり得ない……こっちは二十人もいるのに、なんで……ぎひぃ!?」
あまりの瞬殺ぶりに震えるラッツの右手を、カムナが勢いよく踏みつけた。
「二十人ぽっちでカムナオイノカミ様を相手取ろうなんて、発想が甘すぎるのよ。ましてや誘拐するつもりだったって、この頭の中に、ほんとに脳みそが詰まってんの?」
「あ、がが、ががぁ!?」
少女の華奢な足だが、力は魔獣以上だ。柔らかな肌も中身は鋼の塊であり、そんな脚部で踏みつけられれば、ラッツの腕から骨が軋む音もするだろう。
今度こそ命の危機を感じた彼は、じたばたと狂ったように叫び散らかした。
「ず、ず、ずびばぜん! 調子乗ってまじだ! い、命だげは……!」
「命なんてとりゃしないわよ。そこの連中みたいに、両足へし折って自警団のところに突き出すだけだから安心しなさい」
「ひいいぃぃ……!」
しかし、ラッツの命乞いが、カムナにとってどれほどの価値があるだろうか。
鼻を鳴らして一蹴する彼女の冷たい目を見て、ラッツは涙と鼻水を流して震えた。
これほど無様な姿を見たカムナには、彼らをいたぶってやる気はなかった。自分を誘拐しようなどと企む愚かさと、もしもその作戦が成功したとしても、その先は絶対に成功しないと理解しない愚かさに、ただただ呆れるばかりだった。
何故かというなら、主のクリスが、武器の拉致を許すはずがないからだ――。
「それにしても、あたしを攫うなんてね。クリスが知ったら、なんて言うか――」
そこまで言って、ふとカムナは思った。
(……ちょっと待って、あたしがもしも誘拐されたら、クリスはすっごく心配するわよね。それで必死になってあたしを探して、見つけてくれるわよね!?)
自分がいなくなれば、クリスはきっと街中を探し回るだろう。街の外に出てしまったと知れば、白い馬を駆って、帝都だろうが地上の果てだろうが追いかけてくるだろう。
その事実は疑いようもないが(カムナの主観が大半を占めているというのに、彼女が気付くはずもないが)、クリスは自分がいなくなって初めて、一層寄り添ってくれる相手の愛おしさを分かってくれるのではないか。
(もしかすると、いなくなって初めて、あたしの大事さに気付いてくれるとか……!)
ラッツの腕を踏みにじりながら、カムナはあり得るかもしれない夢物語に浸った。
※ここから妄想
敵を打ち倒したクリスが、カムナを抱きかかえている。その目は精悍で、それでいて優しさに満ちている――つまり、カムナを見つめる瞳には、彼女への愛が溢れているのだ。
『カムナ、君が連れ去られて、やっと大事さが分かったよ……もう俺は、君なしじゃ生きていけないんだ! 君が誰よりも大事なんだ!』
『クリス……!』
『好きだ、カムナ! 二人で一緒に、幸せな未来を歩んでいこう!』
クリスの言葉に、カムナは彼の首に手を回し、胸に顔をうずめて応えた。
まさしく相思相愛の関係を、後ろから現れたギルドの人々が祝福する。
『はっはっは! 愛の絆に乾杯だなっ!』
『おめでとう、カムナちゃぁん! ギルド総出で、早速挙式の準備をするわよぉ~っ!』
『むきー! 悔しいですけど、カムナとクリス様の間には入れませんわー! わたくしの負けでしてよーっ!』
フレイヤは上等な酒を振りまき、ローズマリーはギルド本部を式場へと早変わりさせる。リゼットなどという障害など今や些末、彼女にできることは二人の愛を認め、大人しく引き下がることだけだ。
これが二人のラブロード。永遠に続く未来への道。
作戦通りに物事が進めば、こんな未来が待っているのは確定的なのだ――。
※ここまで妄想
「……えへ、でへへ、でゅふふふ……!」
凛々しさなどかけらもない蕩けた顔で、妄想に耽るカムナはにやにやと笑っていた。
さっきまで自分達を淡々と叩きのめしていた武器の突然の豹変を目の当たりにして、その場にいた誰もが戦慄の表情を隠しきれなかった。
「……ど、どうしたんですか、いったい……!?」
痛みに呻きながらも、どうにか絞り出したラッツの問いで、やっとカムナの顔はもとに戻った。そうして彼女は、彼の腕から足をどかして、何かを決めたように言った。
「――気が変わったわ、誘拐されてあげる」
なんと彼女は、自分から誘拐されると宣言した。
ラッツの顔にわずかな希望が灯ったが、それはたちまち絶望に塗り替えられた。
「その代わり、今からあんた達はあたしの言う通りに動きなさい。クリスがあたしを見つけて助けてくれるお手伝いをさせてやるんだから、感謝しなさいよね」
カムナの言い分は、要するに「捕まるまで自分の作戦のおぜん立てをしろ」という意味だったからだ。ついて来てくれるどころか、自分達を逃がす気すらないというのだ。
自警団に捕縛されるならまだいい。問題は、賄賂も脅迫も通じないギルドや探索者に、犯罪者として突き出された時だ。ローズマリーの性分からして、どう考えても自分達をただでは帰さないだろう。
そう確信したラッツは、痛みも忘れて、必死の形相で叫んだ。
「な、何を言ってるんですか!? それってつまり、我々がやられ……」
しかし、もう彼の意志など関係ない。カムナの決定が、この場での最高判決である。
「おぶぎゅっ!?」
その証拠に、カムナは直ぐ近くに転がっていたならず者の後頭部を思い切り掴んで、地面に叩きつけた。床が砕ける音が耳に入り、吹き出す血がラッツの顔を染めた。
口をぱくぱくさせた彼が見上げると、そこには地の底よりも冷たい双眸があった。
じょぼぼぼ、と失禁したラッツに、カムナは静かに告げた。
「別に、強制はしないわよ。手伝わないなら、こうするだけだから」
「や、や、やります! やらせてくださいぃッ!」
ラッツは理解した。自分が、自分達が選択する余地など、最初からないのだと。
――こうして、ラッツの惨めな懇願とともに、彼らの立場は地に落ちた。貴族お抱えの技術士集団から、カムナのために働く奴隷以下の存在になり下がったのだ。
そしてここから、カムナの一大計画が幕を開けるのであった。
当然だ。傍から見ても分かるくらい、カムナとラッツ達では戦力差がありすぎる。探索に関わる者であれば、どちらが勝つかなど、子供だとしても理解できる。
「――で、もう終わり? あたし、まだまだ戦れるけど?」
すなわち、カムナが圧勝するのだと。
「ぐ、おご……がぁ……!?」
「だ、だずげで……痛い、いだいよぉ……!」
無傷で首を鳴らすカムナの周囲には、無残にも彼女の手によって破壊された技術士やならず者が倒れていた。
ボーマンのように顔中血まみれ、痣だらけなどはまだ優しい方で、中には床に顔を突っ伏したまま動かなかったり、手足がおかしな方向に曲がったりしている男もいる。いずれにせよ、誰もカムナにこれ以上反撃を試みようとは思わないようだ。
そしてそれは、殴られすぎて、顔が倍ほどに腫れ上がったラッツも同様だった。
「バカな、あり得ない……こっちは二十人もいるのに、なんで……ぎひぃ!?」
あまりの瞬殺ぶりに震えるラッツの右手を、カムナが勢いよく踏みつけた。
「二十人ぽっちでカムナオイノカミ様を相手取ろうなんて、発想が甘すぎるのよ。ましてや誘拐するつもりだったって、この頭の中に、ほんとに脳みそが詰まってんの?」
「あ、がが、ががぁ!?」
少女の華奢な足だが、力は魔獣以上だ。柔らかな肌も中身は鋼の塊であり、そんな脚部で踏みつけられれば、ラッツの腕から骨が軋む音もするだろう。
今度こそ命の危機を感じた彼は、じたばたと狂ったように叫び散らかした。
「ず、ず、ずびばぜん! 調子乗ってまじだ! い、命だげは……!」
「命なんてとりゃしないわよ。そこの連中みたいに、両足へし折って自警団のところに突き出すだけだから安心しなさい」
「ひいいぃぃ……!」
しかし、ラッツの命乞いが、カムナにとってどれほどの価値があるだろうか。
鼻を鳴らして一蹴する彼女の冷たい目を見て、ラッツは涙と鼻水を流して震えた。
これほど無様な姿を見たカムナには、彼らをいたぶってやる気はなかった。自分を誘拐しようなどと企む愚かさと、もしもその作戦が成功したとしても、その先は絶対に成功しないと理解しない愚かさに、ただただ呆れるばかりだった。
何故かというなら、主のクリスが、武器の拉致を許すはずがないからだ――。
「それにしても、あたしを攫うなんてね。クリスが知ったら、なんて言うか――」
そこまで言って、ふとカムナは思った。
(……ちょっと待って、あたしがもしも誘拐されたら、クリスはすっごく心配するわよね。それで必死になってあたしを探して、見つけてくれるわよね!?)
自分がいなくなれば、クリスはきっと街中を探し回るだろう。街の外に出てしまったと知れば、白い馬を駆って、帝都だろうが地上の果てだろうが追いかけてくるだろう。
その事実は疑いようもないが(カムナの主観が大半を占めているというのに、彼女が気付くはずもないが)、クリスは自分がいなくなって初めて、一層寄り添ってくれる相手の愛おしさを分かってくれるのではないか。
(もしかすると、いなくなって初めて、あたしの大事さに気付いてくれるとか……!)
ラッツの腕を踏みにじりながら、カムナはあり得るかもしれない夢物語に浸った。
※ここから妄想
敵を打ち倒したクリスが、カムナを抱きかかえている。その目は精悍で、それでいて優しさに満ちている――つまり、カムナを見つめる瞳には、彼女への愛が溢れているのだ。
『カムナ、君が連れ去られて、やっと大事さが分かったよ……もう俺は、君なしじゃ生きていけないんだ! 君が誰よりも大事なんだ!』
『クリス……!』
『好きだ、カムナ! 二人で一緒に、幸せな未来を歩んでいこう!』
クリスの言葉に、カムナは彼の首に手を回し、胸に顔をうずめて応えた。
まさしく相思相愛の関係を、後ろから現れたギルドの人々が祝福する。
『はっはっは! 愛の絆に乾杯だなっ!』
『おめでとう、カムナちゃぁん! ギルド総出で、早速挙式の準備をするわよぉ~っ!』
『むきー! 悔しいですけど、カムナとクリス様の間には入れませんわー! わたくしの負けでしてよーっ!』
フレイヤは上等な酒を振りまき、ローズマリーはギルド本部を式場へと早変わりさせる。リゼットなどという障害など今や些末、彼女にできることは二人の愛を認め、大人しく引き下がることだけだ。
これが二人のラブロード。永遠に続く未来への道。
作戦通りに物事が進めば、こんな未来が待っているのは確定的なのだ――。
※ここまで妄想
「……えへ、でへへ、でゅふふふ……!」
凛々しさなどかけらもない蕩けた顔で、妄想に耽るカムナはにやにやと笑っていた。
さっきまで自分達を淡々と叩きのめしていた武器の突然の豹変を目の当たりにして、その場にいた誰もが戦慄の表情を隠しきれなかった。
「……ど、どうしたんですか、いったい……!?」
痛みに呻きながらも、どうにか絞り出したラッツの問いで、やっとカムナの顔はもとに戻った。そうして彼女は、彼の腕から足をどかして、何かを決めたように言った。
「――気が変わったわ、誘拐されてあげる」
なんと彼女は、自分から誘拐されると宣言した。
ラッツの顔にわずかな希望が灯ったが、それはたちまち絶望に塗り替えられた。
「その代わり、今からあんた達はあたしの言う通りに動きなさい。クリスがあたしを見つけて助けてくれるお手伝いをさせてやるんだから、感謝しなさいよね」
カムナの言い分は、要するに「捕まるまで自分の作戦のおぜん立てをしろ」という意味だったからだ。ついて来てくれるどころか、自分達を逃がす気すらないというのだ。
自警団に捕縛されるならまだいい。問題は、賄賂も脅迫も通じないギルドや探索者に、犯罪者として突き出された時だ。ローズマリーの性分からして、どう考えても自分達をただでは帰さないだろう。
そう確信したラッツは、痛みも忘れて、必死の形相で叫んだ。
「な、何を言ってるんですか!? それってつまり、我々がやられ……」
しかし、もう彼の意志など関係ない。カムナの決定が、この場での最高判決である。
「おぶぎゅっ!?」
その証拠に、カムナは直ぐ近くに転がっていたならず者の後頭部を思い切り掴んで、地面に叩きつけた。床が砕ける音が耳に入り、吹き出す血がラッツの顔を染めた。
口をぱくぱくさせた彼が見上げると、そこには地の底よりも冷たい双眸があった。
じょぼぼぼ、と失禁したラッツに、カムナは静かに告げた。
「別に、強制はしないわよ。手伝わないなら、こうするだけだから」
「や、や、やります! やらせてくださいぃッ!」
ラッツは理解した。自分が、自分達が選択する余地など、最初からないのだと。
――こうして、ラッツの惨めな懇願とともに、彼らの立場は地に落ちた。貴族お抱えの技術士集団から、カムナのために働く奴隷以下の存在になり下がったのだ。
そしてここから、カムナの一大計画が幕を開けるのであった。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。
樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。
ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。
国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。
「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
ゴミ鑑定だと追放された元研究者、神眼と植物知識で異世界最高の商会を立ち上げます
黒崎隼人
ファンタジー
元植物学の研究者、相川慧(あいかわ けい)が転生して得たのは【素材鑑定】スキル。――しかし、その効果は素材の名前しか分からず「ゴミ鑑定」と蔑まれる日々。所属ギルド「紅蓮の牙」では、ギルドマスターの息子・ダリオに無能と罵られ、ついには濡れ衣を着せられて追放されてしまう。
だが、それは全ての始まりだった! 誰にも理解されなかったゴミスキルは、慧の知識と経験によって【神眼鑑定】へと進化! それは、素材に隠された真の効果や、奇跡の組み合わせ(レシピ)すら見抜く超チートスキルだったのだ!
捨てられていたガラクタ素材から伝説級ポーションを錬金し、瞬く間に大金持ちに! 慕ってくれる仲間と大商会を立ち上げ、追放された男が、今、圧倒的な知識と生産力で成り上がる! 一方、慧を追い出した元ギルドは、偽物の薬草のせいで自滅の道をたどり……?
無能と蔑まれた生産職の、痛快無比なざまぁ&成り上がりファンタジー、ここに開幕!
鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった
仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。
Sランクパーティーを追放された鑑定士の俺、実は『神の眼』を持ってました〜最神神獣と最強になったので、今さら戻ってこいと言われてももう遅い〜
夏見ナイ
ファンタジー
Sランクパーティーで地味な【鑑定】スキルを使い、仲間を支えてきたカイン。しかしある日、リーダーの勇者から「お前はもういらない」と理不尽に追放されてしまう。
絶望の淵で流れ着いた辺境の街。そこで偶然発見した古代ダンジョンが、彼の運命を変える。絶体絶命の危機に陥ったその時、彼のスキルは万物を見通す【神の眼】へと覚醒。さらに、ダンジョンの奥で伝説のもふもふ神獣「フェン」と出会い、最強の相棒を得る。
一方、カインを失った元パーティーは鑑定ミスを連発し、崩壊の一途を辿っていた。「今さら戻ってこい」と懇願されても、もう遅い。
無能と蔑まれた鑑定士の、痛快な成り上がり冒険譚が今、始まる!
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。