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貴族一家と還る墓
『帰名墓場』
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「……で、探索者活動をしばらく休止したいって、そういうわけねぇ」
「はい……もう、私情でこれ以上、迷惑はかけられませんわ」
エクスペディション・ギルドのカウンターで、リゼットはローズマリーに言った。
自分の探索者としての登録を、一時的に外してほしいと。
ローズマリーはさほど驚かなかった。彼女が原因でフレイヤが怪我をしたというのも知っていたし(幸い、軽い怪我で済んだ)、数日ほど彼女が呆けた調子なのも見ていた。ローズマリーからしてみれば、こうなるだろうと予期できる範囲の事態だったらしい。
「あなた達も、それでいいのね?」
振り返ったローズマリーの問いかけに、クリス達が頷いた。
リゼットが幽霊なのに食べたり飲んだりする上、疲れるだけでなく涙すら流すと言うのは周知の事実だったが、精神的な衰弱というのは誰も想定していなかった。
武器の破壊以外で、リゼットの消滅に関わってしまうのではないかと思えば、クリスだけでなく、仲間達も彼女の身を案じるのは当然である。
「ここに来るまでに、何度も相談しました。俺は、リゼットがこれ以上無茶をして、彼女も……仲間も取り返しのつかない事態になる前に、休ませてあげたいです」
「家族を喪うつらさはよく分かる、簡単に癒える傷ではないということもなっ!」
クリスとフレイヤの隣で、カムナもうんうん、と頷き返した。
「あたしとマガツは、血の繋がりとかよくわかんないけど、クリスがいなくなったらって思うと耐えられないわ。それと同じだっていうなら、しっかり休むべきよ」
普段は犬猿の仲であるカムナにまで心配されたリゼットは、暗い面持ちで、ぺこりと頭を下げた。
「皆様……本当に、申し訳ありませんわ」
「気にしないで、リゼット。元気になったら、また探索に行こう!」
「……そうですわね……」
これまた普段なら、クリスに優しい言葉をかけられただけでも舞い上がるはずだ。
しかし、今のリゼットは、もう何も考えられないようだった。自分はいったいどうなったのか、元に戻れるのか、それだけで頭がいっぱいになっているのは明らかだ。
「クリス、この子、元通りになれるの?」
裾を引っ張って言ったマガツの頭を、クリスがくしゃりと撫でた。
「なれるさ、きっと。マガツも俺達と一緒に会いに行ってあげれば、きっとね」
「うん。マガツ、クリスと一緒に行くね」
猫のように喉を鳴らすマガツを、リゼットは少しだけ羨ましそうに見つめている。
もっとも、張り合う気力など、今の彼女にはないだろうが。
「ありがとうございますわ。では、わたくしは先に――」
ふわりと浮いたリゼットが、幽体化してギルドを立ち去ろうとした時だった。
「――『帰名墓場』ってダンジョンを、知ってる?」
思い出したように――わざとらしく、ローズマリーが言った。
彼女の言葉を聞いて、リゼットは幽体化を止めた。
「……どうしたんです、急に?」
首を傾げる一同の前で、ローズマリーはこれまたわざとらしく、それでいてリゼットに言い聞かせるような口調で話を続けた。
「これといって特徴がない、ちょっぴり不気味なだけのダンジョンだったのよ。けど、ここ一か月か二か月ほど、妙な噂が流れて困ってるのよねぇ。なんでも、強い願いを持っている探索者だけが行ける、最奥のさらに奥の階層があるらしいわぁ」
「強い願いを持つ者だけ? そんなの、初めて聞きました」
「私もよぉ。で、その階層なんだけど……」
少しだけ間を置いて、彼女が含みのある様子で告げた。
「『死んだ人間に会える』らしいわぁ」
死んだ人間と再会できる、ダンジョンがあるのだと。
「――っ!」
リゼットの目が、信じられないほど見開いた。両親が死んだと聞いた時よりも大きなその目は、悲しみや苦しみではなく、喜びと興奮から来ているものだった。
ただ、彼女以外はどう見ても、ローズマリーの話に懐疑的だった。何を言っているのかさっぱりだ、と言いたげなカムナとマガツはともかく、特に家族と死別しているフレイヤ、家族を追うクリスはなおさらだ。
より深く言うなら、クリスに至っては、ローズマリーを怪訝な顔で見つめている。
「死んだ人間に、だと? おとぎ話にしか聞こえないなっ!」
「ところが、そうでもないみたい。南部ギルドには実際、報告が上がってるわぁ」
そんな二人の態度も織り込み済みだと、ローズマリーの顔は言っていた。
「こっちでも何度か調査班を送ったけど、何も見つからなかったのよぉ。噂でいうところの、会いたい人がいなかったのも、そこまで強く願ったメンバーがいなかったのも、見つけられなかった理由かもしれないわねぇ」
何の話をしたいのかは、大方誰もが理解していた。
それを理解した上で、クリスは初めて、ローズマリーに嫌悪感を抱いていた。
「……それで、どうして今、その話を?」
「クリスちゃん、ギルドへの借金返済の一部を免除してあげる代わりに、『帰名墓場』の噂の真相を突き止めてくれないかしら? 他の探索者の安全を確保する為にも、ね」
やはり彼女は、クリス達にダンジョンの調査依頼を出した。しかも、家族を喪ったリゼットに対して、家族と会えるかもしれない、怪しい階層を調べろというのだ。クリスでなくとも、いい気分はしない。
クリスは、試すような様子のローズマリーに向かって、はっきりと言った。
「……悪い冗談ですね、ローズマリー本部長。俺達は今――」
ところが、彼の毅然とした態度は、横から打ち崩されてしまった。
彼の声を遮ったのは、カムナでもマガツでも、フレイヤでもない。
「――行かせてくださいましっ! その調査、わたくしが受けますわ!」
ほかならぬ、リゼットだ。
先ほどまでの虚ろな目は、今や熱意と勇気で燃え上がっていた。
「はい……もう、私情でこれ以上、迷惑はかけられませんわ」
エクスペディション・ギルドのカウンターで、リゼットはローズマリーに言った。
自分の探索者としての登録を、一時的に外してほしいと。
ローズマリーはさほど驚かなかった。彼女が原因でフレイヤが怪我をしたというのも知っていたし(幸い、軽い怪我で済んだ)、数日ほど彼女が呆けた調子なのも見ていた。ローズマリーからしてみれば、こうなるだろうと予期できる範囲の事態だったらしい。
「あなた達も、それでいいのね?」
振り返ったローズマリーの問いかけに、クリス達が頷いた。
リゼットが幽霊なのに食べたり飲んだりする上、疲れるだけでなく涙すら流すと言うのは周知の事実だったが、精神的な衰弱というのは誰も想定していなかった。
武器の破壊以外で、リゼットの消滅に関わってしまうのではないかと思えば、クリスだけでなく、仲間達も彼女の身を案じるのは当然である。
「ここに来るまでに、何度も相談しました。俺は、リゼットがこれ以上無茶をして、彼女も……仲間も取り返しのつかない事態になる前に、休ませてあげたいです」
「家族を喪うつらさはよく分かる、簡単に癒える傷ではないということもなっ!」
クリスとフレイヤの隣で、カムナもうんうん、と頷き返した。
「あたしとマガツは、血の繋がりとかよくわかんないけど、クリスがいなくなったらって思うと耐えられないわ。それと同じだっていうなら、しっかり休むべきよ」
普段は犬猿の仲であるカムナにまで心配されたリゼットは、暗い面持ちで、ぺこりと頭を下げた。
「皆様……本当に、申し訳ありませんわ」
「気にしないで、リゼット。元気になったら、また探索に行こう!」
「……そうですわね……」
これまた普段なら、クリスに優しい言葉をかけられただけでも舞い上がるはずだ。
しかし、今のリゼットは、もう何も考えられないようだった。自分はいったいどうなったのか、元に戻れるのか、それだけで頭がいっぱいになっているのは明らかだ。
「クリス、この子、元通りになれるの?」
裾を引っ張って言ったマガツの頭を、クリスがくしゃりと撫でた。
「なれるさ、きっと。マガツも俺達と一緒に会いに行ってあげれば、きっとね」
「うん。マガツ、クリスと一緒に行くね」
猫のように喉を鳴らすマガツを、リゼットは少しだけ羨ましそうに見つめている。
もっとも、張り合う気力など、今の彼女にはないだろうが。
「ありがとうございますわ。では、わたくしは先に――」
ふわりと浮いたリゼットが、幽体化してギルドを立ち去ろうとした時だった。
「――『帰名墓場』ってダンジョンを、知ってる?」
思い出したように――わざとらしく、ローズマリーが言った。
彼女の言葉を聞いて、リゼットは幽体化を止めた。
「……どうしたんです、急に?」
首を傾げる一同の前で、ローズマリーはこれまたわざとらしく、それでいてリゼットに言い聞かせるような口調で話を続けた。
「これといって特徴がない、ちょっぴり不気味なだけのダンジョンだったのよ。けど、ここ一か月か二か月ほど、妙な噂が流れて困ってるのよねぇ。なんでも、強い願いを持っている探索者だけが行ける、最奥のさらに奥の階層があるらしいわぁ」
「強い願いを持つ者だけ? そんなの、初めて聞きました」
「私もよぉ。で、その階層なんだけど……」
少しだけ間を置いて、彼女が含みのある様子で告げた。
「『死んだ人間に会える』らしいわぁ」
死んだ人間と再会できる、ダンジョンがあるのだと。
「――っ!」
リゼットの目が、信じられないほど見開いた。両親が死んだと聞いた時よりも大きなその目は、悲しみや苦しみではなく、喜びと興奮から来ているものだった。
ただ、彼女以外はどう見ても、ローズマリーの話に懐疑的だった。何を言っているのかさっぱりだ、と言いたげなカムナとマガツはともかく、特に家族と死別しているフレイヤ、家族を追うクリスはなおさらだ。
より深く言うなら、クリスに至っては、ローズマリーを怪訝な顔で見つめている。
「死んだ人間に、だと? おとぎ話にしか聞こえないなっ!」
「ところが、そうでもないみたい。南部ギルドには実際、報告が上がってるわぁ」
そんな二人の態度も織り込み済みだと、ローズマリーの顔は言っていた。
「こっちでも何度か調査班を送ったけど、何も見つからなかったのよぉ。噂でいうところの、会いたい人がいなかったのも、そこまで強く願ったメンバーがいなかったのも、見つけられなかった理由かもしれないわねぇ」
何の話をしたいのかは、大方誰もが理解していた。
それを理解した上で、クリスは初めて、ローズマリーに嫌悪感を抱いていた。
「……それで、どうして今、その話を?」
「クリスちゃん、ギルドへの借金返済の一部を免除してあげる代わりに、『帰名墓場』の噂の真相を突き止めてくれないかしら? 他の探索者の安全を確保する為にも、ね」
やはり彼女は、クリス達にダンジョンの調査依頼を出した。しかも、家族を喪ったリゼットに対して、家族と会えるかもしれない、怪しい階層を調べろというのだ。クリスでなくとも、いい気分はしない。
クリスは、試すような様子のローズマリーに向かって、はっきりと言った。
「……悪い冗談ですね、ローズマリー本部長。俺達は今――」
ところが、彼の毅然とした態度は、横から打ち崩されてしまった。
彼の声を遮ったのは、カムナでもマガツでも、フレイヤでもない。
「――行かせてくださいましっ! その調査、わたくしが受けますわ!」
ほかならぬ、リゼットだ。
先ほどまでの虚ろな目は、今や熱意と勇気で燃え上がっていた。
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