1 / 1
事件の予兆
しおりを挟む
女1「息子はどうして死ななければならなかったの?」
女2「……」
女1「大学だって決まっていたのよ。私の息子だけじゃない。あと26人も人が死んだのよ」
女2「……」
女1「あなたのせいで私の息子は死んだの。あなたがちゃんと教育していればこんなことにはならなかった」
女2「……私の教育のどこがダメだったって言うんですか! 悩みがあれば相談に乗ったし、銃だって買ってあげてない。それに息子は暴力的なゲームもしてないし、そんな映画も見ていなかった。息子がいない時は、部屋を隅々まで確認して銃がないか探したし、日記だって読みました。でも、そんな予兆はどこにも見られなかった。学校の創作の授業でも暴力的な小説も書いていないし、何の問題も見られなかったし、先生に呼び出されたことなんて一度もない。友達だって事件の前日まで普通だったとしか言わない。私と息子の友達も誰も知らなかったSNSのアカウントにも愚痴ひとつ書かれていない。それに銃を買ったのだって息子の18歳の誕生日、事件の当日、通学途中なんですよ。これでどう気づけって言うんですか? これ以上、私にどうしろって言うんですか?」
女1「そこまで熱心に教育したってことは本当は何か予兆があったんじゃないの?」
女2「私はただ、コロンバン事件の犯人の母親の手記を読んでちゃんと子どもを育てようと思っただけですよ。……教えて下さい。私の教育のどこに問題があったって言うんですか?」
女2「……」
女1「大学だって決まっていたのよ。私の息子だけじゃない。あと26人も人が死んだのよ」
女2「……」
女1「あなたのせいで私の息子は死んだの。あなたがちゃんと教育していればこんなことにはならなかった」
女2「……私の教育のどこがダメだったって言うんですか! 悩みがあれば相談に乗ったし、銃だって買ってあげてない。それに息子は暴力的なゲームもしてないし、そんな映画も見ていなかった。息子がいない時は、部屋を隅々まで確認して銃がないか探したし、日記だって読みました。でも、そんな予兆はどこにも見られなかった。学校の創作の授業でも暴力的な小説も書いていないし、何の問題も見られなかったし、先生に呼び出されたことなんて一度もない。友達だって事件の前日まで普通だったとしか言わない。私と息子の友達も誰も知らなかったSNSのアカウントにも愚痴ひとつ書かれていない。それに銃を買ったのだって息子の18歳の誕生日、事件の当日、通学途中なんですよ。これでどう気づけって言うんですか? これ以上、私にどうしろって言うんですか?」
女1「そこまで熱心に教育したってことは本当は何か予兆があったんじゃないの?」
女2「私はただ、コロンバン事件の犯人の母親の手記を読んでちゃんと子どもを育てようと思っただけですよ。……教えて下さい。私の教育のどこに問題があったって言うんですか?」
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
【短編集】こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
月弥総合病院
僕君・御月様
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる