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守護竜ガーディアンドラゴン
しおりを挟む昭和の日本にこんな話があった。
奇跡の少女ナナは神仏に愛された為、生まれ終えてからすぐに、精神構造がまる見えな身体にされた。齢0才にして片言の日本語を操り、愛する父親に読み聞かされた童話の様なダークな物語を創ろうと決意する。だが、彼女の物語を創ろうとする脳に溢れた情報は、カネを稼ぐ商売をしている大人達に略奪され放題だった。齢4才にして、ライフワークとなる物語を脳に溢れさせた彼女は、その物語すら酷い形で奪い利用されたので、ある野心を抱く。それは彼女が壊し自害させる為だけの命を生み出す事だった。特別な信仰をする清い母と警察職につく厳格な父に和合を促し占いで孤高とされる日に赤子を産ませる奇跡のセクハラを成功させた。排便が上手く出来ない精神構造がまる見えの赤子は笑うことが無く泣き顔だったので、年子の幼い姉より母親に深く愛された。父親の意向で後継ぎに選ばれた赤子は父親から防犯に関する英才教育をうける。母や姉からも大切に育った子は、齢4才の時に幼稚園に巣だっつ姉と引き裂かれ、父親が与え、母親が読み聞かせた童話の絵本をきっかけに物語を創る独身者に育つぞと決意した。「五月蠅いだまれ」と吠え続けたナナの様に。
月日は流れる。
毎年、祖母に会いにゆく。寺の墓場前の土産屋に売っている地獄の本が買えないこともあり、もっと地獄を読みたいという精神構造が寺の墓場でまる見えだった。
それと毎正月、精神構造がまる見えの身体で誰にも内緒で「漫画家になれます様に」と神社で手を合わせていた。
月日は流れた。
そして子はナナの同人誌を手にした。子は東洋ファンタジーに夢中になった。睡眠時、夢をみない子は、生まれてから2度目の夢で、その家族殺しという夢の殺人犯役を怖くて、姉になすりつけた事も、同時に掲載されていた物語は彷彿させたのだが。子はその東洋ファンタジーの商業誌化を強く願った。一人の作画家だけに漫画の作画監督をさせたいという、我が儘で、そのチームワークを壊した。それは熱かった。はつ恋をしたかの様に。「夢々忘れるな」「眠りを妨げたお前の為に此の世は炎獄さ」という作品を子は愛した。他の同人誌も全て商業誌化を強く願ったくらいに。そしてナナの作品は子を壊し自害させる為に、子の肖像・作品を大方混ぜこんだ。何も知らない子は姉を愛する様にナナを慕った。そして童話や地獄の様なグロテスクな表記を楽しむお年頃の子の最後の作品に子が運命を感じるくらいに、ナナは子の望みを叶えた。子はナナに血肉を与え続け、骨だけにされても、運命の作品に熱狂した。だが、作品は自分で溢れてると気がついた子はソレに命を懸ける決意をした。それが排便が上手く出来ない、邪悪の心理学で言われるところの民衆の生贄のドラゴンでも、守護竜(ガーディアンドラゴン)として子は生きた。だが、ナナは子を嫌っており、いずれは別れたい。もう自害せずともと想う意志を子に伝え、子が共に活きる幸せを諦める様に仕向けた。そうして命をかけた守護竜(ガーディアンドラゴン)は己の夢を叶える為にその役目を作画監督にバトンを渡し、骨だけにされた身体で己の最初の野心を叶える為に、独り創作に取り組んだ。ナナが作品の完成度をあげる為に、子の人脈を完全に断つという工作を行ない続けるのだが。(ナナのフアンのアズがナナ面して子を長きに渡って翻弄もした)
了
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