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第七章 秘伝と任されたもの
429 プロ集団
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時刻はそろそろ深夜二時。
首領達から指示を出され、全員が一丸となって場を調整していく。
そこに清掃部隊が到着した。
「お呼びと聞き、参上いたしました!!」
「あ、はい……よろしくお願いします……」
「もちろんです! いかようにもお使いください!」
「ありがとうございます……」
清掃部隊が綺麗に整列して並んだその前には、高耶が居る。現在、高耶は神楽部隊と音の確認中だった。
そんな所に勢い込んで集まり、何十人と居る清掃部隊の者達が頭を下げるのだ。何事かと全員の視線が集まった。
そこに、首領達が呆れた顔で歩み寄ってくる。
「ほんに、お前達は……高坊が好きやねえ」
「君たちさあ、もう秘伝に入るの?」
「噂には聞いていたが……お前ら、そんな喋るんだ? ってか、そんな顔できるのかよ……」
「むすっとした顔しか知らないんだけど……え? 別人? 別人なのかしら?」
焔泉と蓮次郎には、もう慣れた光景だが、そのほかの首領達はほぼこんな清掃部隊の様子は初見。別人疑惑が普通に持ち上がる。
清掃部隊の面々も、分かりやすく彼らに向ける顔はスンっと表情を消して見せる。声もやや低めだ。
「何か問題が?」
「っ……あからさますぎでしょ!」
気に入らないという顔だと嫌でもわかる。これでは喧嘩になるかもしれないと、高耶が声をかけた。
「あ、あの。祭壇をお願いします。土地神様から少し距離は置いてもらいますが、あの辺り。神木の領域から出たすぐの位置で」
「っ、承知いたしました! 一時間ほどでご用意します!」
「お願いします」
「私達からもお願いします」
丁寧に、神楽部隊の面々も頭を下げた。これに胸を張る清掃部隊。
「もちろんですよ。伊調殿。では、作業にかかります! お前達! 俺たちの腕の見せ所だ! 邪魔な奴は投げ飛ばせ! 俺らの領域を侵させんなよ!」
「「「「「おうっ!」」」」」
「御当主様に満足してもらえる最高の働きを見せろ! その辺の有象無象など、御当主様のお側に侍るには相応しくないと示すのだ!」
「「「「「おうっ!」」」」」
「俺たちこそ! 御当主様のサポートする者に相応しい!! 御当主様が誇れる舞台を! 仕事を! やるぞ!!」
「「「「「おぉぉぉぉっ!!」」」」」
その声と共に、さっと散開していく清掃部隊。舞台と祭壇用を造るための木材が搬入されてきて、すぐにトンカン音が響きだす。
そこでようやく、周りが正気に戻った。
「やばいな、あいつら……」
「高耶お前……えらいのを手懐けたもんだなあ……」
感心されても、高耶には返す言葉もない。よって、綺麗に頭を切り替える。
「伊調さん。急ぎましょう。あと半分です」
「そうですね。では、続けましょう。皆さん、楽器の準備を始めましょう。出来ている所から練習を始めてください」
「「「「「はい!」」」」」
舞台も一時間ほどで出来てしまう。何より、朝になってしまうのは困る。今は出来ることを確実にと事を急いだ。
土地神は今はまだ眠っており、イスティアが見ている。暴れないようにする対策も済んでいた。そして、その脇で神職の者達は懺悔中だ。
一方、他の者達は、清掃部隊の者達の働きぶりを見て感心していた。
「清掃部隊って……掃除する人たちじゃないのか?」
「そういえば、儀式場を作るのって……あの人達だったんだ……」
「あっちの人たち、休憩場所作ってるのか? え? 神楽部隊が着替える場所……そんなものも作る? のか?」
初めてまともに清掃部隊の働きを見た者達は、しばらくして土下座して頼み込み、手伝いに回った。遠慮なく指示する怒号が飛び交う。それに必死に食らいついていくようだ。
「お、俺たちより、清掃部隊ってすごいんじゃ……」
「あっと言う間に、土を浄化して均した……」
「術もまともに使えない出来損ないの集まりだって……誰が言ったんだ?」
何でもささっと出来てしまう清掃部隊の働きを見て、多くの者達は真っ青になっていた。自分達よりもよほど出来ることが多い人たちなのだと知ったようだ。
完全に清掃部隊への印象が変わった瞬間だった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
首領達から指示を出され、全員が一丸となって場を調整していく。
そこに清掃部隊が到着した。
「お呼びと聞き、参上いたしました!!」
「あ、はい……よろしくお願いします……」
「もちろんです! いかようにもお使いください!」
「ありがとうございます……」
清掃部隊が綺麗に整列して並んだその前には、高耶が居る。現在、高耶は神楽部隊と音の確認中だった。
そんな所に勢い込んで集まり、何十人と居る清掃部隊の者達が頭を下げるのだ。何事かと全員の視線が集まった。
そこに、首領達が呆れた顔で歩み寄ってくる。
「ほんに、お前達は……高坊が好きやねえ」
「君たちさあ、もう秘伝に入るの?」
「噂には聞いていたが……お前ら、そんな喋るんだ? ってか、そんな顔できるのかよ……」
「むすっとした顔しか知らないんだけど……え? 別人? 別人なのかしら?」
焔泉と蓮次郎には、もう慣れた光景だが、そのほかの首領達はほぼこんな清掃部隊の様子は初見。別人疑惑が普通に持ち上がる。
清掃部隊の面々も、分かりやすく彼らに向ける顔はスンっと表情を消して見せる。声もやや低めだ。
「何か問題が?」
「っ……あからさますぎでしょ!」
気に入らないという顔だと嫌でもわかる。これでは喧嘩になるかもしれないと、高耶が声をかけた。
「あ、あの。祭壇をお願いします。土地神様から少し距離は置いてもらいますが、あの辺り。神木の領域から出たすぐの位置で」
「っ、承知いたしました! 一時間ほどでご用意します!」
「お願いします」
「私達からもお願いします」
丁寧に、神楽部隊の面々も頭を下げた。これに胸を張る清掃部隊。
「もちろんですよ。伊調殿。では、作業にかかります! お前達! 俺たちの腕の見せ所だ! 邪魔な奴は投げ飛ばせ! 俺らの領域を侵させんなよ!」
「「「「「おうっ!」」」」」
「御当主様に満足してもらえる最高の働きを見せろ! その辺の有象無象など、御当主様のお側に侍るには相応しくないと示すのだ!」
「「「「「おうっ!」」」」」
「俺たちこそ! 御当主様のサポートする者に相応しい!! 御当主様が誇れる舞台を! 仕事を! やるぞ!!」
「「「「「おぉぉぉぉっ!!」」」」」
その声と共に、さっと散開していく清掃部隊。舞台と祭壇用を造るための木材が搬入されてきて、すぐにトンカン音が響きだす。
そこでようやく、周りが正気に戻った。
「やばいな、あいつら……」
「高耶お前……えらいのを手懐けたもんだなあ……」
感心されても、高耶には返す言葉もない。よって、綺麗に頭を切り替える。
「伊調さん。急ぎましょう。あと半分です」
「そうですね。では、続けましょう。皆さん、楽器の準備を始めましょう。出来ている所から練習を始めてください」
「「「「「はい!」」」」」
舞台も一時間ほどで出来てしまう。何より、朝になってしまうのは困る。今は出来ることを確実にと事を急いだ。
土地神は今はまだ眠っており、イスティアが見ている。暴れないようにする対策も済んでいた。そして、その脇で神職の者達は懺悔中だ。
一方、他の者達は、清掃部隊の者達の働きぶりを見て感心していた。
「清掃部隊って……掃除する人たちじゃないのか?」
「そういえば、儀式場を作るのって……あの人達だったんだ……」
「あっちの人たち、休憩場所作ってるのか? え? 神楽部隊が着替える場所……そんなものも作る? のか?」
初めてまともに清掃部隊の働きを見た者達は、しばらくして土下座して頼み込み、手伝いに回った。遠慮なく指示する怒号が飛び交う。それに必死に食らいついていくようだ。
「お、俺たちより、清掃部隊ってすごいんじゃ……」
「あっと言う間に、土を浄化して均した……」
「術もまともに使えない出来損ないの集まりだって……誰が言ったんだ?」
何でもささっと出来てしまう清掃部隊の働きを見て、多くの者達は真っ青になっていた。自分達よりもよほど出来ることが多い人たちなのだと知ったようだ。
完全に清掃部隊への印象が変わった瞬間だった。
**********
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