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第二章
063 おじいさまに優しさをおくれ
今現在、この世界で召喚された聖女と勇者はこの二人のみ。そして彼らが最後。最後の意地ではないが、キリアルートが転生する直前まで試していたようだ。それ以前の者達は皆、既にこの世に居ない。寿命できっちり魂は回収され、元の世界に帰っている。
「なぜお連れになったのです?」
弱っているなら、大事に教会で保護して閉じ込めておけよと言いたかったのを我慢した。
聖女も勇者も三十頃だろうか。かなり弱っているので、実年齢が推測しづらいが、それほど間違ってはいないはずだ。
「うむ。こっちの勇者(笑)はこの世界に来て十八年。異世界で生きた時間よりも長い時間が経った。最初はハーレムだなんだとまあ……調子に乗ってのお……その……王妃を誘惑したとかで投獄されておった」
「ある意味で正しく勇者(笑)ですね。王妃に手を出すとか終わってる」
「っ……」
カタカタと震え、身を縮めながら絶望する勇者は反省はしているようだ。
「それで、二年後に召喚されたこっちの性女(笑)は……」
「もういいです。その感じで分かりました。お花畑を呼び寄せてしまう方なんですね」
「そうじゃ! 上位貴族の子息や王子の婚約者達が団結してのお。それに貴族の奥方達が賛同し、処刑寸前じゃったわい。いやあ、女性は怖いのお。はっはっはっ」
「……っ」
聖女の方は悔しそうに、カサついた唇を噛み締めて俯く。こちらはまだ反抗的で元気がありそうだ。
「はあ……だから神々も嫌がっていたんですよ……異世界からの聖女と勇者は、素質もなにもなく、ただ誘拐されてしまったお詫びとして力を付与されているだけに過ぎませんからね……人格込みの査定を受けていない裏口さんでしかありません」
「裏口……なるほどなあ。はっはっはっ」
受けたらしい。とはいえ、召喚された二人にとっては笑い事ではない。
「た、助けてくださいっ」
「帰してよっ! うちに! 日本に! 帰して!!」
「なんじゃ。元気じゃな~」
はじめてまともに声を出したのを見たというように、教皇は目を丸くしていた。
「はあ……先ず、やったことについての責任は取らねばなりません。そこはどうなのですか?」
「うむ。二人とも追放処分で終了じゃ」
「召喚したのに国が責任を取らないというのは気になりますが、それなら、あなたはもう助かっている。教皇が保護……保護しているんですよね?」
「まあの」
「なら助かっていますね。はい。次」
「え……」
勇者の方はとりあえず終わり。
「聖女? のあなたの言うことの答えですが、無理です。そもそも、あの召喚は生に執着ある強い魂を呼ぶようになっていたそうで、あちらでは亡くなっています。転移ではなく、肉体を再構築した転生です」
「……でも、同じ顔……」
「ですから再構築です。そうですね……古い怪我とかでもあれば消えるはずですけど……他に証明……あ……こちらでの最初のお相手の時に気づきませんでしたか?」
「最初の……っ!! あ……っ」
羞恥で真っ赤になる聖女。さすがは性女様と呼ばれるだけはある。初めての経験は地球でも済ませていたらしい。
「そういうことです」
「ううっ……」
「え……あ……っ」
勇者も性に奔放な少女の様子と話の内容で察したらしい。ギョッとして少し距離を取ったのが面白い。
「ああっ! 処ッ」
「お黙りください。おじいさま」
「お、おうっ。だ、大聖女よ。おじいさまと呼んでくれるのは嬉しいんじゃが、本気の殺気は寿命が縮むのぉ……」
明確に言葉にしようとした教皇に、控えていたユウリが咄嗟に殺気を飛ばしたようだ。微笑みがとても怖い。
そう。ユウリが現在の大聖女だ。キリアルート同様、教皇は娘か孫のように思っているため、こんなやり取りも問題ない。
「では、後継者の教育もありましょう。お早くお帰りに。そちらのお二人もお忘れなくお持ち帰りください」
置いて行きそうな雰囲気なのだ。ユウリは抜かりなく先手を打つ。そして、さっさと帰れとの催促だ。
「待つんじゃ~。もうちょい、話聞いて? このおじいさまに優しさをおくれ」
「厳しさがお好きなのでは? 自分にも他人にも厳しく。そうして鍛えておられるのが教皇様でしょう? 分かっておりますよ」
「ぐぬぬっ……否定できん……っ」
母は強い。キリアルートのためならば、権力者なんて言葉で殴る。微笑みを絶やさない強固な姿勢での意見は、この数年でこの教皇相手に磨いたようなものだ。
「じゃって……ここ、最高の教育者が揃っておるし、監視体制も強固じゃし……」
「否定はしませんよ。よい人材がいて助かっています」
「うんうん。賢人と言われた宰相殿までおられるしのお」
「ええ。とても頼りになる先生です」
新たに契約して聖光霊となった者に、そんな伝説にまでなっている偉人がいる。そもそも、それだけ讃えられるということは、その後の落差があったということ。後継者を正しく導けなかったとの後悔で地上に留まっていた人だ。
現在はキリアルートやシェルマ達も含め、孤児院や、ここで保護されている子ども達の教師をしてくれている。町の大人達の人生相談にも乗ってくれる優しいおじいちゃんだ。
「だから、の?」
「最初からそのつもりでしたね? はあ……そうですね……」
「キリ……」
ユウリが心配そうに、考え込むキリアルートに声をかける。
しばらくして、キリアルートは決断した。
「まあ、再度利用できるならするべきですね。更生の機会は平等に与えるべきですし。いいでしょう。丁度良いので、実験体になってもらいましょう。偽物から本物になれるかどうかの」
「「っ……」」
「知っていますか? かつての召喚された聖女や勇者も、自力で名を残した者がいるのですよ。上に確認しましたら、素質が見られずとも、後天的に努力によってそれを補うことは可能だそうです」
「「上……?」」
キリアルートが上というのは、神々のことだ。しかし、さすがに二人には分からなかったようだ。疑問を浮かべたままになっているが、キリアルートは気にせずにそのまま通す。
「あなた方はまともな努力とは縁遠くなっているようですが、この機会にお近付きになってください。大丈夫。きっと良い縁ですからね。先ずは忍耐力を付けるところからでしょうか」
「そうじゃのお……欲望に忠実で、誘惑に弱いのは分かっておるし?」
「ええ。では、彼女はレモアの所に。彼はセルティに任せましょうか。あ、聖女と勇者の肩書きは無くなったと思ってくださいね自分から名乗らないように」
「……なんで……」
「わ、私は聖女なんでしょ……?」
二人からすれば、それはこの世界に来てから当たり前のものだった。特別なその立場だからこそ、今まで生きてこられたのだと分かっているのだろう。
「既に神は異世界からの召喚を禁じました。その理由と共に、全ての国の王と司祭より上の者達に伝えられ、国々に布告もされている。『神が許さない間違ったことだった』と伝わったのです」
「「……っ」」
元々捕えられていたようだが、恐らく追放処分は国がその『間違ったこと』をした証拠である異世界人を手元に置いておきたくなかったのだろう。
「追放された理由の一つがそれです、国の代表は、臭いものには蓋をするだけでなく、完全に処分して、なかった事にするのが得意なんです。教皇に保護されて良かったですねえ」
「え……じゃあ、あのままあそこに居たら……っ」
「いやっ、た、助けてっ!」
確実に消されていただろうと認識したことで、揃って震える。女性の方は処刑待ったなしだったようなので、今更な気もするが仕方がない。
「ですから、助かっているでしょう? さて、そんなあなた方が『聖女です』『勇者です』と言って、問題にならないと思いますか?」
「「……」」
「神が、教会が『真に認める聖女と聖人、勇者とは』との説明も世界に発信されています。異世界の聖女と勇者はそうではなかったと知られたのです。あなた方は全面的に違うと知られてしまっている」
「……っ、じゃあ……どうすれば……」
「わ、私……好きで聖女やってたんじゃないわっ」
未だ現実を受け入れられない様子の二人に、警告する。
「この地では、聖女や勇者は特別です。その実力を側で見て知っている」
「大聖女と大聖人、そして、本物の勇者が居るからのお。それも、領地を富ませる実績付きじゃ。実感して恩恵を受け取った者達からすれば、彼らは尊敬の対象で、神聖視する者もおる……ぶっちゃけ、ここが本部になってもおかしくないわい」
食べるものにさえ苦慮していた貧しい土地。それを、たった数人で変えてしまったのだ。尊敬もされる。中にはこの地が聖域だと認識している者もいるほどだ。
教皇は続ける。
「そこに、実績も何もない。ただ異世界から召喚されたというだけで聖女と勇者を名乗る者……その上、捕縛されておった者達とくれば、袋叩きに合うぞい」
「「そんなっ」」
「尊敬する者達と同じ称号を持つ犯罪者なんぞ、許せんと思う者はいるだろうからのお」
「「っ……」」
怯える二人。そこに、キリアルートがため息を吐きながら補足する。
「どうしても、狂信的な者が生まれますからね……対策はしていますが、難しいのですよ。あちらからすれば、正義であり、やるべきことですからね。あまり遠い存在になりすぎないよう調整は常にしていても、結局は人の思い次第ですから」
「おおっ。聖下は本当に、よく分かっておられるわい」
「ここで自由に生きるためです。仰々しく守られるのは好きではないので」
「はっはっはっ。まあ、聖騎士なんぞより強い者がここには多いんじゃ。今更周りを固める必要はないがのお」
「「っ……」」
それだけ頼りになる味方がいるということでもあるのに、二人はなぜかとんでもない所に来てしまったという驚愕と絶望感の入り混じる表情で固まっていた。
何はともあれ、二人は引き取ることに決まったのだ。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
「なぜお連れになったのです?」
弱っているなら、大事に教会で保護して閉じ込めておけよと言いたかったのを我慢した。
聖女も勇者も三十頃だろうか。かなり弱っているので、実年齢が推測しづらいが、それほど間違ってはいないはずだ。
「うむ。こっちの勇者(笑)はこの世界に来て十八年。異世界で生きた時間よりも長い時間が経った。最初はハーレムだなんだとまあ……調子に乗ってのお……その……王妃を誘惑したとかで投獄されておった」
「ある意味で正しく勇者(笑)ですね。王妃に手を出すとか終わってる」
「っ……」
カタカタと震え、身を縮めながら絶望する勇者は反省はしているようだ。
「それで、二年後に召喚されたこっちの性女(笑)は……」
「もういいです。その感じで分かりました。お花畑を呼び寄せてしまう方なんですね」
「そうじゃ! 上位貴族の子息や王子の婚約者達が団結してのお。それに貴族の奥方達が賛同し、処刑寸前じゃったわい。いやあ、女性は怖いのお。はっはっはっ」
「……っ」
聖女の方は悔しそうに、カサついた唇を噛み締めて俯く。こちらはまだ反抗的で元気がありそうだ。
「はあ……だから神々も嫌がっていたんですよ……異世界からの聖女と勇者は、素質もなにもなく、ただ誘拐されてしまったお詫びとして力を付与されているだけに過ぎませんからね……人格込みの査定を受けていない裏口さんでしかありません」
「裏口……なるほどなあ。はっはっはっ」
受けたらしい。とはいえ、召喚された二人にとっては笑い事ではない。
「た、助けてくださいっ」
「帰してよっ! うちに! 日本に! 帰して!!」
「なんじゃ。元気じゃな~」
はじめてまともに声を出したのを見たというように、教皇は目を丸くしていた。
「はあ……先ず、やったことについての責任は取らねばなりません。そこはどうなのですか?」
「うむ。二人とも追放処分で終了じゃ」
「召喚したのに国が責任を取らないというのは気になりますが、それなら、あなたはもう助かっている。教皇が保護……保護しているんですよね?」
「まあの」
「なら助かっていますね。はい。次」
「え……」
勇者の方はとりあえず終わり。
「聖女? のあなたの言うことの答えですが、無理です。そもそも、あの召喚は生に執着ある強い魂を呼ぶようになっていたそうで、あちらでは亡くなっています。転移ではなく、肉体を再構築した転生です」
「……でも、同じ顔……」
「ですから再構築です。そうですね……古い怪我とかでもあれば消えるはずですけど……他に証明……あ……こちらでの最初のお相手の時に気づきませんでしたか?」
「最初の……っ!! あ……っ」
羞恥で真っ赤になる聖女。さすがは性女様と呼ばれるだけはある。初めての経験は地球でも済ませていたらしい。
「そういうことです」
「ううっ……」
「え……あ……っ」
勇者も性に奔放な少女の様子と話の内容で察したらしい。ギョッとして少し距離を取ったのが面白い。
「ああっ! 処ッ」
「お黙りください。おじいさま」
「お、おうっ。だ、大聖女よ。おじいさまと呼んでくれるのは嬉しいんじゃが、本気の殺気は寿命が縮むのぉ……」
明確に言葉にしようとした教皇に、控えていたユウリが咄嗟に殺気を飛ばしたようだ。微笑みがとても怖い。
そう。ユウリが現在の大聖女だ。キリアルート同様、教皇は娘か孫のように思っているため、こんなやり取りも問題ない。
「では、後継者の教育もありましょう。お早くお帰りに。そちらのお二人もお忘れなくお持ち帰りください」
置いて行きそうな雰囲気なのだ。ユウリは抜かりなく先手を打つ。そして、さっさと帰れとの催促だ。
「待つんじゃ~。もうちょい、話聞いて? このおじいさまに優しさをおくれ」
「厳しさがお好きなのでは? 自分にも他人にも厳しく。そうして鍛えておられるのが教皇様でしょう? 分かっておりますよ」
「ぐぬぬっ……否定できん……っ」
母は強い。キリアルートのためならば、権力者なんて言葉で殴る。微笑みを絶やさない強固な姿勢での意見は、この数年でこの教皇相手に磨いたようなものだ。
「じゃって……ここ、最高の教育者が揃っておるし、監視体制も強固じゃし……」
「否定はしませんよ。よい人材がいて助かっています」
「うんうん。賢人と言われた宰相殿までおられるしのお」
「ええ。とても頼りになる先生です」
新たに契約して聖光霊となった者に、そんな伝説にまでなっている偉人がいる。そもそも、それだけ讃えられるということは、その後の落差があったということ。後継者を正しく導けなかったとの後悔で地上に留まっていた人だ。
現在はキリアルートやシェルマ達も含め、孤児院や、ここで保護されている子ども達の教師をしてくれている。町の大人達の人生相談にも乗ってくれる優しいおじいちゃんだ。
「だから、の?」
「最初からそのつもりでしたね? はあ……そうですね……」
「キリ……」
ユウリが心配そうに、考え込むキリアルートに声をかける。
しばらくして、キリアルートは決断した。
「まあ、再度利用できるならするべきですね。更生の機会は平等に与えるべきですし。いいでしょう。丁度良いので、実験体になってもらいましょう。偽物から本物になれるかどうかの」
「「っ……」」
「知っていますか? かつての召喚された聖女や勇者も、自力で名を残した者がいるのですよ。上に確認しましたら、素質が見られずとも、後天的に努力によってそれを補うことは可能だそうです」
「「上……?」」
キリアルートが上というのは、神々のことだ。しかし、さすがに二人には分からなかったようだ。疑問を浮かべたままになっているが、キリアルートは気にせずにそのまま通す。
「あなた方はまともな努力とは縁遠くなっているようですが、この機会にお近付きになってください。大丈夫。きっと良い縁ですからね。先ずは忍耐力を付けるところからでしょうか」
「そうじゃのお……欲望に忠実で、誘惑に弱いのは分かっておるし?」
「ええ。では、彼女はレモアの所に。彼はセルティに任せましょうか。あ、聖女と勇者の肩書きは無くなったと思ってくださいね自分から名乗らないように」
「……なんで……」
「わ、私は聖女なんでしょ……?」
二人からすれば、それはこの世界に来てから当たり前のものだった。特別なその立場だからこそ、今まで生きてこられたのだと分かっているのだろう。
「既に神は異世界からの召喚を禁じました。その理由と共に、全ての国の王と司祭より上の者達に伝えられ、国々に布告もされている。『神が許さない間違ったことだった』と伝わったのです」
「「……っ」」
元々捕えられていたようだが、恐らく追放処分は国がその『間違ったこと』をした証拠である異世界人を手元に置いておきたくなかったのだろう。
「追放された理由の一つがそれです、国の代表は、臭いものには蓋をするだけでなく、完全に処分して、なかった事にするのが得意なんです。教皇に保護されて良かったですねえ」
「え……じゃあ、あのままあそこに居たら……っ」
「いやっ、た、助けてっ!」
確実に消されていただろうと認識したことで、揃って震える。女性の方は処刑待ったなしだったようなので、今更な気もするが仕方がない。
「ですから、助かっているでしょう? さて、そんなあなた方が『聖女です』『勇者です』と言って、問題にならないと思いますか?」
「「……」」
「神が、教会が『真に認める聖女と聖人、勇者とは』との説明も世界に発信されています。異世界の聖女と勇者はそうではなかったと知られたのです。あなた方は全面的に違うと知られてしまっている」
「……っ、じゃあ……どうすれば……」
「わ、私……好きで聖女やってたんじゃないわっ」
未だ現実を受け入れられない様子の二人に、警告する。
「この地では、聖女や勇者は特別です。その実力を側で見て知っている」
「大聖女と大聖人、そして、本物の勇者が居るからのお。それも、領地を富ませる実績付きじゃ。実感して恩恵を受け取った者達からすれば、彼らは尊敬の対象で、神聖視する者もおる……ぶっちゃけ、ここが本部になってもおかしくないわい」
食べるものにさえ苦慮していた貧しい土地。それを、たった数人で変えてしまったのだ。尊敬もされる。中にはこの地が聖域だと認識している者もいるほどだ。
教皇は続ける。
「そこに、実績も何もない。ただ異世界から召喚されたというだけで聖女と勇者を名乗る者……その上、捕縛されておった者達とくれば、袋叩きに合うぞい」
「「そんなっ」」
「尊敬する者達と同じ称号を持つ犯罪者なんぞ、許せんと思う者はいるだろうからのお」
「「っ……」」
怯える二人。そこに、キリアルートがため息を吐きながら補足する。
「どうしても、狂信的な者が生まれますからね……対策はしていますが、難しいのですよ。あちらからすれば、正義であり、やるべきことですからね。あまり遠い存在になりすぎないよう調整は常にしていても、結局は人の思い次第ですから」
「おおっ。聖下は本当に、よく分かっておられるわい」
「ここで自由に生きるためです。仰々しく守られるのは好きではないので」
「はっはっはっ。まあ、聖騎士なんぞより強い者がここには多いんじゃ。今更周りを固める必要はないがのお」
「「っ……」」
それだけ頼りになる味方がいるということでもあるのに、二人はなぜかとんでもない所に来てしまったという驚愕と絶望感の入り混じる表情で固まっていた。
何はともあれ、二人は引き取ることに決まったのだ。
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