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第二章
045 仕事バカ
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2019. 1. 20
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樟嬰の命によって、雪彦という大柄の男に抱き上げられたまま朶輝は大人しく行く先を思案していた。
すれ違う人々は雪彦を見上げた後、朶輝を見て首を傾げ、樟嬰を見て納得するように頷いて通り過ぎて行く。
これが普通なのかと錯覚しそうになった。
そこに、駆け寄ってきた若い男が樟嬰に報告する。
「お嬢、精算終わりやした」
「そうか。他にはなかったか?」
「へいっ。昨晩の分は終了です!」
「なら戻るか。先に行って、朶輝が休める部屋を用意してもらっておいてくれ」
「承知しやした!」
青年は、くるりと身を翻して先に見える月下楼へ走って行ってしまった。
「あの……私は仕事があるのですが……」
視察中だ。今日の仕事はこれだけだとはいえ、休む時間はない。
「視察だろう? 今している。ほれ、問題ない。『相変わらず』だ。『領主に不満あり』『民の暮らし楽にならず』『作付けも低迷中』今はこれだけ分かれば良い。夜までには嘆願書と現状報告書が山ほど届くだろう」
「……」
確かに、こちらが対応できていないのだ。先月から何が変わる訳でもないだろう。それでも、更に悪くなっていないかと確認はしたい。
「朶輝はもう少し人に頼ることを覚えるべきだ。味方はいるんだからな」
「味方なんて……」
いつだって、朶輝は孤立無援で戦ってきた。必死でやることしかできない。不器用なのだ。サボることも出来ず、常に仕事だけを考えていないと落ち着かない。
周りを見れば苛立つことの方が多く、次第に目を向けることもしなくなった。だから、敵はいても味方はいないと思っているのだ。
「いるぞ。まあ、朶輝の場合は近くにではなく、離れた所になんだがなあ。珍しい例だ。お前はお約束というものを知らんようだな」
「……」
褒められているのだろうか。バカにされているのだろうか。
確かに昔読んだ物語の定番では『味方はすぐ近くにいるものだ』というだろう。それが『離れたところ』とはどういうことか。
「話してみれば、味方になりそうなのが近くにいることはいるんだろうけどな。揃いも揃って、自分のやることしか目を向けていない。同じような仕事バカが結構いるぞ」
「……バカですか……」
「ん? 良い意味だぞ? ちょっとおかしいくらい仕事に入れ込む者たちだという意味でな」
「……そうですか……」
それは本当に良い意味なんだろうか。
「顔を上げられる余裕が出来れば、上手く回るようになると思うんだがなあ。あの太ることにしか能がないブタが上にいたのでは、下が潰れて当然だな。必死で一番下で支えてるお前達は地面しか見えん」
「……すごく納得しました」
それは見えていないわと、ひどく納得した。
(なんだ? なんか軽くなったような……)
途端に息苦しさが消えたような、そんな感覚を覚えた。それはとても不思議な感覚で、何かに導かれるように前を歩く樟嬰を見つめる。
樟嬰は、街並みや人々をゆったりと見回しながら歩いている。そこでふと思った。
「樟嬰殿が町中を歩いているのは珍しいですね……」
思わず声に出していた。これまで樟嬰と会ったのは月下楼か朶輝の執務室だ。こうして、外を一緒に歩くというのは初めてだった。
「そうか? こうしてよく散歩しているんだがな。毎回お供は違うが」
「お嬢と出かける権利は、勝ち取る必要がありやす」
「お前らが出かける前に道場から走ってくるのはそれか?」
「へい。負けた者にお嬢の護衛は務まりやせん」
毎回、樟嬰が月下楼にやって来ると開催される総当たり戦。樟嬰が誰よりも強いことは分かっているが、彼女の前で無様に誰かに倒されることなどあってはならない。
樟嬰には、その辺のゴロツキに指一本触れさせる気はないのだ。
下町では、多くの者が領主や国への不満を募らせ、喧嘩が絶えなくなっている。そんな場所に、身なりが良く、人形のように美しい少女が一人歩いていれば、問題が起きるに決まっている。
「そう気負う必要はないんだがなあ」
樟嬰はそう言うが、実際に一人で歩かせたなら、きっと犯罪者だらけになってしまうだろう。それも、残らず樟嬰に叩き返される未来しかないのだが。
「だが、まあ今日は荒事になるのも覚悟していたんだぞ? 朶輝が引っかかっていて、こっちは助かった」
「……いったい何をなさりたかったのです?」
「ツケの精算だ。さすがに月下楼のツケを踏み倒そうとするバカはいないが、他の芸者楼はそうもいかなくてな。定期的に支払いの催促をしているというわけだ」
花街には、多くの芸者楼がある。芸者の質もそれぞれあり、同じように通う客達の質も違う。そんな中、規定の料金を払わずに踏み倒そうとする客というのはどこにでもいるもので、その精算の催促に、花街一の月下楼の用心棒達が対応しているのだ。
花街の治安を守り、芸者達を守るのが彼らの仕事。それは、どの店も対象となる。
「朶輝が路地から引っ張り出して来た若いのが二人いただろう」
「え、ええ……」
最初に絡んできた二人組の青年達のことかと思い当たる。
「あいつら、二度もツケで遊んでいったらしくてな。その上、店の備品を壊して行ったと聞いて、キツめに灸を据えてやるつもりで探していたんだ」
探し回っていたところに、朶輝と現れたものだから驚いたらしい。
「……最初から見ていたのですか?」
「ああ。お前なら一瞬で片を付けて、こっちは回収するだけで楽だと思っていたというのに、周りを巻き込んで祭りを始めるんだがからなあ。驚いたぞ」
「……」
本当に最初からずっと見ていたようだ。なら、もっと早く出てこられただろうにと少々非難の目を向けた。
樟嬰はそれに気付かないようにしているのか、目を向けることはなかった。
「……その灸は据えられたのですか?」
「まあな。雪彦は目立つからこいつを見て、あいつら逃げ出そうとしてな。別で動いていたやつらが、路地に引っ張りこんで行ったわ」
「そうですか……」
ちょっとした言い訳なのかもしれない。朶輝を今抱え上げている大男は、月下楼の用心棒の中でも一二を争う実力者。
その上に特徴的な見た目だ。下町で知らぬ者はいないのだろう。特に、後ろめたいことのある者たちは警戒しているはずだ。
こんな護衛がいたら、さぞかし視察も楽になるだろうなと思っていれば、急に樟嬰が振り向いた。
「そうだっ。朶輝が視察の時、私が護衛になってやろう! あ、というか仕事の補佐もしてやるぞ。心配するな。計算も暗号解読も、闇討ちも得意だ。お得だろうっ」
「……え……」
まったく内容が頭に入ってこなかった。あまりにも衝撃的過ぎたのだ。
「その場合、下町での情報収集はお任せくだせえ。お嬢の私兵として働かせていただきやす」
「それは良いな。だが、用心棒としての仕事もしてくれよ?」
「もちろんでさ」
「……」
何やら勝手に決まってしまったようだった。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
次回、30日です。
よろしくお願いします◎
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樟嬰の命によって、雪彦という大柄の男に抱き上げられたまま朶輝は大人しく行く先を思案していた。
すれ違う人々は雪彦を見上げた後、朶輝を見て首を傾げ、樟嬰を見て納得するように頷いて通り過ぎて行く。
これが普通なのかと錯覚しそうになった。
そこに、駆け寄ってきた若い男が樟嬰に報告する。
「お嬢、精算終わりやした」
「そうか。他にはなかったか?」
「へいっ。昨晩の分は終了です!」
「なら戻るか。先に行って、朶輝が休める部屋を用意してもらっておいてくれ」
「承知しやした!」
青年は、くるりと身を翻して先に見える月下楼へ走って行ってしまった。
「あの……私は仕事があるのですが……」
視察中だ。今日の仕事はこれだけだとはいえ、休む時間はない。
「視察だろう? 今している。ほれ、問題ない。『相変わらず』だ。『領主に不満あり』『民の暮らし楽にならず』『作付けも低迷中』今はこれだけ分かれば良い。夜までには嘆願書と現状報告書が山ほど届くだろう」
「……」
確かに、こちらが対応できていないのだ。先月から何が変わる訳でもないだろう。それでも、更に悪くなっていないかと確認はしたい。
「朶輝はもう少し人に頼ることを覚えるべきだ。味方はいるんだからな」
「味方なんて……」
いつだって、朶輝は孤立無援で戦ってきた。必死でやることしかできない。不器用なのだ。サボることも出来ず、常に仕事だけを考えていないと落ち着かない。
周りを見れば苛立つことの方が多く、次第に目を向けることもしなくなった。だから、敵はいても味方はいないと思っているのだ。
「いるぞ。まあ、朶輝の場合は近くにではなく、離れた所になんだがなあ。珍しい例だ。お前はお約束というものを知らんようだな」
「……」
褒められているのだろうか。バカにされているのだろうか。
確かに昔読んだ物語の定番では『味方はすぐ近くにいるものだ』というだろう。それが『離れたところ』とはどういうことか。
「話してみれば、味方になりそうなのが近くにいることはいるんだろうけどな。揃いも揃って、自分のやることしか目を向けていない。同じような仕事バカが結構いるぞ」
「……バカですか……」
「ん? 良い意味だぞ? ちょっとおかしいくらい仕事に入れ込む者たちだという意味でな」
「……そうですか……」
それは本当に良い意味なんだろうか。
「顔を上げられる余裕が出来れば、上手く回るようになると思うんだがなあ。あの太ることにしか能がないブタが上にいたのでは、下が潰れて当然だな。必死で一番下で支えてるお前達は地面しか見えん」
「……すごく納得しました」
それは見えていないわと、ひどく納得した。
(なんだ? なんか軽くなったような……)
途端に息苦しさが消えたような、そんな感覚を覚えた。それはとても不思議な感覚で、何かに導かれるように前を歩く樟嬰を見つめる。
樟嬰は、街並みや人々をゆったりと見回しながら歩いている。そこでふと思った。
「樟嬰殿が町中を歩いているのは珍しいですね……」
思わず声に出していた。これまで樟嬰と会ったのは月下楼か朶輝の執務室だ。こうして、外を一緒に歩くというのは初めてだった。
「そうか? こうしてよく散歩しているんだがな。毎回お供は違うが」
「お嬢と出かける権利は、勝ち取る必要がありやす」
「お前らが出かける前に道場から走ってくるのはそれか?」
「へい。負けた者にお嬢の護衛は務まりやせん」
毎回、樟嬰が月下楼にやって来ると開催される総当たり戦。樟嬰が誰よりも強いことは分かっているが、彼女の前で無様に誰かに倒されることなどあってはならない。
樟嬰には、その辺のゴロツキに指一本触れさせる気はないのだ。
下町では、多くの者が領主や国への不満を募らせ、喧嘩が絶えなくなっている。そんな場所に、身なりが良く、人形のように美しい少女が一人歩いていれば、問題が起きるに決まっている。
「そう気負う必要はないんだがなあ」
樟嬰はそう言うが、実際に一人で歩かせたなら、きっと犯罪者だらけになってしまうだろう。それも、残らず樟嬰に叩き返される未来しかないのだが。
「だが、まあ今日は荒事になるのも覚悟していたんだぞ? 朶輝が引っかかっていて、こっちは助かった」
「……いったい何をなさりたかったのです?」
「ツケの精算だ。さすがに月下楼のツケを踏み倒そうとするバカはいないが、他の芸者楼はそうもいかなくてな。定期的に支払いの催促をしているというわけだ」
花街には、多くの芸者楼がある。芸者の質もそれぞれあり、同じように通う客達の質も違う。そんな中、規定の料金を払わずに踏み倒そうとする客というのはどこにでもいるもので、その精算の催促に、花街一の月下楼の用心棒達が対応しているのだ。
花街の治安を守り、芸者達を守るのが彼らの仕事。それは、どの店も対象となる。
「朶輝が路地から引っ張り出して来た若いのが二人いただろう」
「え、ええ……」
最初に絡んできた二人組の青年達のことかと思い当たる。
「あいつら、二度もツケで遊んでいったらしくてな。その上、店の備品を壊して行ったと聞いて、キツめに灸を据えてやるつもりで探していたんだ」
探し回っていたところに、朶輝と現れたものだから驚いたらしい。
「……最初から見ていたのですか?」
「ああ。お前なら一瞬で片を付けて、こっちは回収するだけで楽だと思っていたというのに、周りを巻き込んで祭りを始めるんだがからなあ。驚いたぞ」
「……」
本当に最初からずっと見ていたようだ。なら、もっと早く出てこられただろうにと少々非難の目を向けた。
樟嬰はそれに気付かないようにしているのか、目を向けることはなかった。
「……その灸は据えられたのですか?」
「まあな。雪彦は目立つからこいつを見て、あいつら逃げ出そうとしてな。別で動いていたやつらが、路地に引っ張りこんで行ったわ」
「そうですか……」
ちょっとした言い訳なのかもしれない。朶輝を今抱え上げている大男は、月下楼の用心棒の中でも一二を争う実力者。
その上に特徴的な見た目だ。下町で知らぬ者はいないのだろう。特に、後ろめたいことのある者たちは警戒しているはずだ。
こんな護衛がいたら、さぞかし視察も楽になるだろうなと思っていれば、急に樟嬰が振り向いた。
「そうだっ。朶輝が視察の時、私が護衛になってやろう! あ、というか仕事の補佐もしてやるぞ。心配するな。計算も暗号解読も、闇討ちも得意だ。お得だろうっ」
「……え……」
まったく内容が頭に入ってこなかった。あまりにも衝撃的過ぎたのだ。
「その場合、下町での情報収集はお任せくだせえ。お嬢の私兵として働かせていただきやす」
「それは良いな。だが、用心棒としての仕事もしてくれよ?」
「もちろんでさ」
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よろしくお願いします◎
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