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3rd ステージ
025 これを読んでみろ
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リンディエールは基本、空気は読みたくない子だ。
読めないのではなく、極力読みたくないのだ。暗くなり過ぎるのは良くないことも連れてくる。だから、いつでも明るく振る舞うようにと心がけていた。
よって、重い空気のこの場にも、普段通り登場する。
「帰ったでー!」
リンディエールは、今回の話をするのに、ヒストリアが自分を遠ざけたことに気付いていた。きっと戦争とか、政争とかそういうきな臭い話に繋がるようなことだったのだろうと推測していた。
そして、一番は恐らく牽制。王達に、リンディエールを国の事にあまり関わらせるなという忠告の意味もあるのだろう。そういう優しいところがヒストリアの良いところだ。そんなヒストリアが誇らしくて仕方がない。
《意外と時間がかかったな》
素知らぬ顔でそう返すヒストリアに合わせる。きちんと分かっているよと目では伝えながら。
「ついでに色々準備しとってん」
実際、地底湖に飛んでグレイトフィッシュを捕まえるのに十分しか掛からなかった。そう。捕まえたのだ。湖に直接潜って、一番デカいやつを捕まえてきた。リンが地底湖に着いて湖を見ながら言ったセリフがこれだ。
『釣りは何が釣れるかを楽しむロマンがあるが……そのロマンは時間がある時にとっとくで! 今はヒーちゃんが満足出来るもんを、いかに確実に仕留められるかどうかや!!』
そうして躊躇いなく飛び込み、ヌシを見事仕留めた。大きさと凶暴性で選んだとっておきだ。
「お待ちかねのコレが! リンちゃん特製のフィッシュ&チップスや! シウジンの炭酸ジュース付きやで!」
ヒストリアは普通の人の食べる大きさでも問題なく味が分かるらしい。なので、大きさは気にしていない。彼はお腹を満たすのではなく、味で満足感を得ているだけだ。
よって、今回のフィッシュ&チップスも獲物の大きさもあり多少は大きくしたが、普通サイズとそれほど変わらない。ただし大量。トレーいっぱいにしてある。
シウジンの炭酸ジュースとはジンジャエールのこと。これは樽で用意した。
《タンサン……?》
「せやで? ピリピリするやつや。別に毒とか雷とかやない。そういう気体や。ちょいゲップが出やすくなるけど、冷たいのは美味いで!」
《あ、あれか! サイダーってやつだなっ。うむ……っ、んっ、これがそうか! なるほどっ。面白い!》
ヒストリアはアニメからしっかり学んでいた。
「地底湖に炭酸水湧いとるの思い出してなっ。揚げ物と一緒だとサッパリすんで。まあ、ウチが飲みたかったんやけどなっ」
一仕事した後の冷たい一杯が良いのだ。ただ、リンディエールは、それほど炭酸飲料が得意なわけではない。寧ろ痛いと思うので、キツめのは飲まない。今回用意したのは、八割型ヒストリアのためだ。アニメで情報を得ているヒストリアに飲ませてやりたいと思っただけ。
《あげものってのが、これか?》
ヒストリアはサカナのフライを浮かせて確認する。
「周りのはパン粉や。油で揚げるんやけど……説明は難しいわ。今度見せたんで。もう一つはジャガジャガや。それはパン粉無し。食感が違うでな」
なぜか、じゃがいもがこの世界ではジャガジャガ。誰だ付けたやつと叫んだのはお約束。
《っ、サクサクだ! 美味っ。ジャガも良い!》
「せやろ! あ、ばあちゃん達のもあんで」
リンディエールはそれぞれを大盛りで出す。取り皿とフォークを渡し、シウジン炭酸ジュースを一人ずつ用意した。
《ああ、そうだリン。これを読んでみろ》
「なんや?」
全員に行き渡ったなと思った所でのお誘い。そのまま振り返ると、目の前に製本前の写本が飛んできた。
「先に製本すんで」
《頼む》
慣れたもので、リンディエールは魔法で製本していく。
「サービスや。劣化防止の魔法もかけとくわ。これ、アレなんやろ? 国の書庫行きやろ?」
《そうだな。耐火、防水も必要だ》
「任しとき!」
茫然とするヒストリア意外の者達へは、背中を向けているのでその表情に気付かない。そうしてきちんと保管用の書物に生まれ変わらせた。
「そんじゃ、失礼して……」
リンディエールは嬉しそうに読み始めた。この時点でリンディエールは外からの音をシャットアウトしている。集中力が異常なのだ。
「……あ、あの……読ませてよろしいのですか? 巻き込みたくないのでは?」
魔法師長がリンディエールとヒストリアを見比べる。
《リンの意志で巻き込まれに行くのは、止める気がないからな。どうするにしても、知識は知っておくべきだ。俺は……ここから動けない。全部から守れる訳ではないからな……》
「……っ、あなたは……」
誰もが理解した。ヒストリアがリンディエールに向ける目は優しい。だが、それと同じくらい
、寂しさが見られた。
知られたと気付いたヒストリアは、それを誤魔化すように告げた。
《だが、何より、リンならばこれの新しい使い道を見つけられると思ったのだ》
「はあ……」
《まあ、待て。どうせ、こうなったリンは声を掛けても気付かないからな。ほら、食べないと冷めるぞ。熱い方がコレは美味い》
「あ、そ、そうねっ。いただくわ」
「リンの手料理か……気になってたんだよなっ」
ファルビーラとヘルナは、好奇心を抑えきれず、それを口にした。
サクっという音が響く。
「なにこれ、美味しい!」
「美味っ! 美味いぞコレ! 魚!? 生臭いだけのアレがなんでこんなに美味いんだ!?」
《ふははっ。なっ、美味いだろっ》
「「美味し過ぎ!」」
二人は『うちの孫娘は天才だ!』と恥ずかしげもなく叫んでいた。
「本当に美味しそうですっ。いただきます!」
「お、おい、クイント?」
何の警戒もなく、クイントが取り皿に取って口にした。王の方が慌てている。
「っ、っ、っ!」
「く、クイント?」
クイントは無言で、けれどとても美味しそうに食べた。一通りどころか、三通り食べてからようやく王や魔法師長の視線に気付いた。
「ん? どうしました? あ、王は食べなくて良いですよ。もったいない」
「何でだよ! お前がそういうってことは……っ」
「あっ、ちょっと、食べなくて良いと言っているでしょうっ」
クイントがこう自分に言う時は、本気で美味しい時だ。分けたくないほど気に入った時だと知っていた。だから、警戒心など完全に消してそれを口にした。
「っ、ん、旨! 美味い! なんだコレ! っ、むっ、この飲み物も美味い!」
「ちっ」
クイントがはっきりと舌打ちした。本気で忌々しそうにされても、王は気にしない。長い付き合いだ。
つられるように魔法師長も口にして、静かに嬉しそうに、美味しそうにモグモグしていた。
商業ギルド長とエルスは、ファルビーラ達が食べ始めた所からずっと同じその状態だ。無言で食べている。だが、手元には食べた感想やリンディエールの言葉を書き留めた紙があった。今は、原価計算中だ。食べながら筆談していた。異様な光景だ。
《ははっ。美味いだろう?》
ヒストリアは嬉しそうに自慢する。
これに答えたのはクイントだ。
「とても美味しいです! リンは料理まで才能があるのですねっ」
《まあな……リンは『目覚め人』だ》
「っ、リンが?」
「なんとっ……」
クイントだけでなく、知らなかった祖父のファルビーラ以外が手を止めて、リンディエールを見た。
************
読んでくださりありがとうございます◎
また一日空きます!
よろしくお願いします◎
読めないのではなく、極力読みたくないのだ。暗くなり過ぎるのは良くないことも連れてくる。だから、いつでも明るく振る舞うようにと心がけていた。
よって、重い空気のこの場にも、普段通り登場する。
「帰ったでー!」
リンディエールは、今回の話をするのに、ヒストリアが自分を遠ざけたことに気付いていた。きっと戦争とか、政争とかそういうきな臭い話に繋がるようなことだったのだろうと推測していた。
そして、一番は恐らく牽制。王達に、リンディエールを国の事にあまり関わらせるなという忠告の意味もあるのだろう。そういう優しいところがヒストリアの良いところだ。そんなヒストリアが誇らしくて仕方がない。
《意外と時間がかかったな》
素知らぬ顔でそう返すヒストリアに合わせる。きちんと分かっているよと目では伝えながら。
「ついでに色々準備しとってん」
実際、地底湖に飛んでグレイトフィッシュを捕まえるのに十分しか掛からなかった。そう。捕まえたのだ。湖に直接潜って、一番デカいやつを捕まえてきた。リンが地底湖に着いて湖を見ながら言ったセリフがこれだ。
『釣りは何が釣れるかを楽しむロマンがあるが……そのロマンは時間がある時にとっとくで! 今はヒーちゃんが満足出来るもんを、いかに確実に仕留められるかどうかや!!』
そうして躊躇いなく飛び込み、ヌシを見事仕留めた。大きさと凶暴性で選んだとっておきだ。
「お待ちかねのコレが! リンちゃん特製のフィッシュ&チップスや! シウジンの炭酸ジュース付きやで!」
ヒストリアは普通の人の食べる大きさでも問題なく味が分かるらしい。なので、大きさは気にしていない。彼はお腹を満たすのではなく、味で満足感を得ているだけだ。
よって、今回のフィッシュ&チップスも獲物の大きさもあり多少は大きくしたが、普通サイズとそれほど変わらない。ただし大量。トレーいっぱいにしてある。
シウジンの炭酸ジュースとはジンジャエールのこと。これは樽で用意した。
《タンサン……?》
「せやで? ピリピリするやつや。別に毒とか雷とかやない。そういう気体や。ちょいゲップが出やすくなるけど、冷たいのは美味いで!」
《あ、あれか! サイダーってやつだなっ。うむ……っ、んっ、これがそうか! なるほどっ。面白い!》
ヒストリアはアニメからしっかり学んでいた。
「地底湖に炭酸水湧いとるの思い出してなっ。揚げ物と一緒だとサッパリすんで。まあ、ウチが飲みたかったんやけどなっ」
一仕事した後の冷たい一杯が良いのだ。ただ、リンディエールは、それほど炭酸飲料が得意なわけではない。寧ろ痛いと思うので、キツめのは飲まない。今回用意したのは、八割型ヒストリアのためだ。アニメで情報を得ているヒストリアに飲ませてやりたいと思っただけ。
《あげものってのが、これか?》
ヒストリアはサカナのフライを浮かせて確認する。
「周りのはパン粉や。油で揚げるんやけど……説明は難しいわ。今度見せたんで。もう一つはジャガジャガや。それはパン粉無し。食感が違うでな」
なぜか、じゃがいもがこの世界ではジャガジャガ。誰だ付けたやつと叫んだのはお約束。
《っ、サクサクだ! 美味っ。ジャガも良い!》
「せやろ! あ、ばあちゃん達のもあんで」
リンディエールはそれぞれを大盛りで出す。取り皿とフォークを渡し、シウジン炭酸ジュースを一人ずつ用意した。
《ああ、そうだリン。これを読んでみろ》
「なんや?」
全員に行き渡ったなと思った所でのお誘い。そのまま振り返ると、目の前に製本前の写本が飛んできた。
「先に製本すんで」
《頼む》
慣れたもので、リンディエールは魔法で製本していく。
「サービスや。劣化防止の魔法もかけとくわ。これ、アレなんやろ? 国の書庫行きやろ?」
《そうだな。耐火、防水も必要だ》
「任しとき!」
茫然とするヒストリア意外の者達へは、背中を向けているのでその表情に気付かない。そうしてきちんと保管用の書物に生まれ変わらせた。
「そんじゃ、失礼して……」
リンディエールは嬉しそうに読み始めた。この時点でリンディエールは外からの音をシャットアウトしている。集中力が異常なのだ。
「……あ、あの……読ませてよろしいのですか? 巻き込みたくないのでは?」
魔法師長がリンディエールとヒストリアを見比べる。
《リンの意志で巻き込まれに行くのは、止める気がないからな。どうするにしても、知識は知っておくべきだ。俺は……ここから動けない。全部から守れる訳ではないからな……》
「……っ、あなたは……」
誰もが理解した。ヒストリアがリンディエールに向ける目は優しい。だが、それと同じくらい
、寂しさが見られた。
知られたと気付いたヒストリアは、それを誤魔化すように告げた。
《だが、何より、リンならばこれの新しい使い道を見つけられると思ったのだ》
「はあ……」
《まあ、待て。どうせ、こうなったリンは声を掛けても気付かないからな。ほら、食べないと冷めるぞ。熱い方がコレは美味い》
「あ、そ、そうねっ。いただくわ」
「リンの手料理か……気になってたんだよなっ」
ファルビーラとヘルナは、好奇心を抑えきれず、それを口にした。
サクっという音が響く。
「なにこれ、美味しい!」
「美味っ! 美味いぞコレ! 魚!? 生臭いだけのアレがなんでこんなに美味いんだ!?」
《ふははっ。なっ、美味いだろっ》
「「美味し過ぎ!」」
二人は『うちの孫娘は天才だ!』と恥ずかしげもなく叫んでいた。
「本当に美味しそうですっ。いただきます!」
「お、おい、クイント?」
何の警戒もなく、クイントが取り皿に取って口にした。王の方が慌てている。
「っ、っ、っ!」
「く、クイント?」
クイントは無言で、けれどとても美味しそうに食べた。一通りどころか、三通り食べてからようやく王や魔法師長の視線に気付いた。
「ん? どうしました? あ、王は食べなくて良いですよ。もったいない」
「何でだよ! お前がそういうってことは……っ」
「あっ、ちょっと、食べなくて良いと言っているでしょうっ」
クイントがこう自分に言う時は、本気で美味しい時だ。分けたくないほど気に入った時だと知っていた。だから、警戒心など完全に消してそれを口にした。
「っ、ん、旨! 美味い! なんだコレ! っ、むっ、この飲み物も美味い!」
「ちっ」
クイントがはっきりと舌打ちした。本気で忌々しそうにされても、王は気にしない。長い付き合いだ。
つられるように魔法師長も口にして、静かに嬉しそうに、美味しそうにモグモグしていた。
商業ギルド長とエルスは、ファルビーラ達が食べ始めた所からずっと同じその状態だ。無言で食べている。だが、手元には食べた感想やリンディエールの言葉を書き留めた紙があった。今は、原価計算中だ。食べながら筆談していた。異様な光景だ。
《ははっ。美味いだろう?》
ヒストリアは嬉しそうに自慢する。
これに答えたのはクイントだ。
「とても美味しいです! リンは料理まで才能があるのですねっ」
《まあな……リンは『目覚め人』だ》
「っ、リンが?」
「なんとっ……」
クイントだけでなく、知らなかった祖父のファルビーラ以外が手を止めて、リンディエールを見た。
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