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11th ステージ
115 厳し〜っ
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せっかく生徒達のための生徒総会としたのだ。言いたいことは全部吐き出してもらおうと決めた。
「自分らも覚えあるか?」
「っ……ない……とは言えません……」
マルクレースやスレインも、少し発散した方がよさそうだ。何より、これも経験だろう。その間、彼と話すことにした。
「クーレ言うたな。家は?」
「ユーラです……」
「ああ、伯爵家の。フィーレのおっちゃんの子か。生真面目なとこ似とるなあ」
「っ、父を知って……っ」
「大人らの魔法の指導しとるでなあ」
「父にも……?」
剣聖エリクイールも剣の指導をしているが、それだけではということで、たまにリンディエールとケンレスティンをはじめとした魔法師達で魔法の訓練もしているのだ。
最初は陰でコソコソ愚痴っていたが、最近はかなり静かになった。上達したことを実感するようになったからかもしれない。
中には、彼の父のように世間話をしたり、打ち解けた者もいる。
「王宮に行ったら、仕事の合間に指導することになっとるんよ。フィーレのおっちゃんは、魔法は不得手らしいねん。あんだけ剣が出来るで、何とか防御系の魔法を覚えて欲しいねんけどな~」
当然、真面目に取り組む人には、目をかけたりするし、通常の会話の間にアドバイスを贈ったりもしていた。
そうすると、一気に成長するのだ。リンディエールの様々な技術は、ヒストリアに育てられた。そのヒストリアも助言している。成長しないはずがなかった。
「何かええ防御系の魔法あらへんかな~……あっ!」
リンディエールは思い当たった。
「ど、どうされました?」
驚くクーレ達。そんなクーレの胸元にある校章を指差した。
「それや!!」
「っ、え、えっ?」
「その校章や!! そうやった!! じいじが考えそうなことや!!」
「あ、あの?」
立ち上がって、リンディエールは拳を握る。
「ってか何やねん! この中途半端な術式はっ! あれか!? 生徒に気付いてほしいんか!? 気付くわけあらへんやろ!!」
「っ???」
リンディエール一人でヒートアップしていく。止められる者が居なかった。
因みに、これだけ大きな声で叫んでいても、生徒たちの言い合いも激化しているため、聞こえていない。
「気付いて答えが分かった所で、こんなもん発動できる魔力量あるかいっ! レベル百相当やぞ! あぁぁぁっ! もうっ……呼ぶか」
決めたと、リンディエールは通信を繋げる。
『おうおう。リンちゃんか? ひっさし振りじゃのう』
「今どこにおるん? ちょい来てくれへん?」
『なんじゃい。じいじが恋しなったんか? ええよ~。そろそろ研究もひと段落したんでなあ。ファシードと茶でもしようかと思っておったところじゃ』
「ほんなら、じいじの学校」
『はて? ワシの? まさか、学園かえ?』
彼が作った学園。
「その講堂におるんやけど」
『……まあええ。行くわ』
「ん~」
そして一瞬後、リンディエールの目の前に、優しそうな、真っ白な顎ヒゲを蓄えたお爺ちゃんが現れた。
「じいじ……銅像に寄せたん? そのヒゲ邪魔やないの?」
「外出る時はコレって決めとるんよ。トレードマーク☆ 大事じゃろ♪」
「あざとい! いつものダンディなじいじの方がうちは好きや」
「……変えるか」
「あかんよ。待ったもやり直しも、お色直しもナシや」
「厳し~っ」
「「「「……」」」」
クーレと役員の三人は、突然老人が現れたことにも驚いていたが、その老人の姿が、学園の入り口にある銅像の人物とそっくりで唖然としていた。
「で? これなにしとんの?」
「説明するから座ってや」
「うん」
そして、ここまでの経緯を説明した。すると、スクっと立ち上がり、老人はツカツカと杖を出して舞台の方に歩き出した。
「よろしい。黙らせるとしよう」
「あ、しゃべり方、変えるん?」
今までは無理してお爺さんっぽい喋り方をしていたのだ。彼は、見た目も本来は若い。魔族の血を色濃く引いているからだ。
「細かいよっ。リンちゃん厳しいっ。老人っぽく喋るの疲れるんだよ」
「じいじ呼べ言うやん」
「若いおじいちゃんいいでしょ」
「……なんや……不思議と悪い気持ちはせえへんなあ……」
「それは良かった」
老人の見た目には合わないニヒルな笑みを浮かべ、彼は舞台に出て行った。
すると、一斉に誰もが口を閉じた。
響いたのは、学園長の震える声。
「イ、イクルス大賢者さま……っ」
これに思わずリンディエールは吹き出してしまった。
「ぷふっ。大賢者……っ」
「リンちゃん笑わない! 台無しだよ!」
そっちのが台無しだろうとツッコもうにも、リンディエールは腹を抱えて笑ってしまっていた。
**********
読んでくださりありがとうございます◎
一週空きます。
よろしくお願いします◎
「自分らも覚えあるか?」
「っ……ない……とは言えません……」
マルクレースやスレインも、少し発散した方がよさそうだ。何より、これも経験だろう。その間、彼と話すことにした。
「クーレ言うたな。家は?」
「ユーラです……」
「ああ、伯爵家の。フィーレのおっちゃんの子か。生真面目なとこ似とるなあ」
「っ、父を知って……っ」
「大人らの魔法の指導しとるでなあ」
「父にも……?」
剣聖エリクイールも剣の指導をしているが、それだけではということで、たまにリンディエールとケンレスティンをはじめとした魔法師達で魔法の訓練もしているのだ。
最初は陰でコソコソ愚痴っていたが、最近はかなり静かになった。上達したことを実感するようになったからかもしれない。
中には、彼の父のように世間話をしたり、打ち解けた者もいる。
「王宮に行ったら、仕事の合間に指導することになっとるんよ。フィーレのおっちゃんは、魔法は不得手らしいねん。あんだけ剣が出来るで、何とか防御系の魔法を覚えて欲しいねんけどな~」
当然、真面目に取り組む人には、目をかけたりするし、通常の会話の間にアドバイスを贈ったりもしていた。
そうすると、一気に成長するのだ。リンディエールの様々な技術は、ヒストリアに育てられた。そのヒストリアも助言している。成長しないはずがなかった。
「何かええ防御系の魔法あらへんかな~……あっ!」
リンディエールは思い当たった。
「ど、どうされました?」
驚くクーレ達。そんなクーレの胸元にある校章を指差した。
「それや!!」
「っ、え、えっ?」
「その校章や!! そうやった!! じいじが考えそうなことや!!」
「あ、あの?」
立ち上がって、リンディエールは拳を握る。
「ってか何やねん! この中途半端な術式はっ! あれか!? 生徒に気付いてほしいんか!? 気付くわけあらへんやろ!!」
「っ???」
リンディエール一人でヒートアップしていく。止められる者が居なかった。
因みに、これだけ大きな声で叫んでいても、生徒たちの言い合いも激化しているため、聞こえていない。
「気付いて答えが分かった所で、こんなもん発動できる魔力量あるかいっ! レベル百相当やぞ! あぁぁぁっ! もうっ……呼ぶか」
決めたと、リンディエールは通信を繋げる。
『おうおう。リンちゃんか? ひっさし振りじゃのう』
「今どこにおるん? ちょい来てくれへん?」
『なんじゃい。じいじが恋しなったんか? ええよ~。そろそろ研究もひと段落したんでなあ。ファシードと茶でもしようかと思っておったところじゃ』
「ほんなら、じいじの学校」
『はて? ワシの? まさか、学園かえ?』
彼が作った学園。
「その講堂におるんやけど」
『……まあええ。行くわ』
「ん~」
そして一瞬後、リンディエールの目の前に、優しそうな、真っ白な顎ヒゲを蓄えたお爺ちゃんが現れた。
「じいじ……銅像に寄せたん? そのヒゲ邪魔やないの?」
「外出る時はコレって決めとるんよ。トレードマーク☆ 大事じゃろ♪」
「あざとい! いつものダンディなじいじの方がうちは好きや」
「……変えるか」
「あかんよ。待ったもやり直しも、お色直しもナシや」
「厳し~っ」
「「「「……」」」」
クーレと役員の三人は、突然老人が現れたことにも驚いていたが、その老人の姿が、学園の入り口にある銅像の人物とそっくりで唖然としていた。
「で? これなにしとんの?」
「説明するから座ってや」
「うん」
そして、ここまでの経緯を説明した。すると、スクっと立ち上がり、老人はツカツカと杖を出して舞台の方に歩き出した。
「よろしい。黙らせるとしよう」
「あ、しゃべり方、変えるん?」
今までは無理してお爺さんっぽい喋り方をしていたのだ。彼は、見た目も本来は若い。魔族の血を色濃く引いているからだ。
「細かいよっ。リンちゃん厳しいっ。老人っぽく喋るの疲れるんだよ」
「じいじ呼べ言うやん」
「若いおじいちゃんいいでしょ」
「……なんや……不思議と悪い気持ちはせえへんなあ……」
「それは良かった」
老人の見た目には合わないニヒルな笑みを浮かべ、彼は舞台に出て行った。
すると、一斉に誰もが口を閉じた。
響いたのは、学園長の震える声。
「イ、イクルス大賢者さま……っ」
これに思わずリンディエールは吹き出してしまった。
「ぷふっ。大賢者……っ」
「リンちゃん笑わない! 台無しだよ!」
そっちのが台無しだろうとツッコもうにも、リンディエールは腹を抱えて笑ってしまっていた。
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