308 / 457
連載
455 勇敢に果敢に
しおりを挟む
2016. 7. 15
********************************************
ザランは冒険者ギルドを出ると、のんびりと街を眺めながら待ち合わせの西門へと向かった。
西門に着くと、既にメリのパーティが揃っていた。
「おっ、来たな」
「悪い。待たせたか」
「いいや、俺らが早かっただけだよ。さぁ、いざ出発!」
「「「おぉっ」」」
「おう……」
やる気に満ちた様子に苦笑しながら、ザランはこのメリのパーティについて出発したのだ。
荷物運び用に一頭の馬を連れ、ザランを含めて五人の冒険者一行は、丸一日半ほど歩き続けて目的の場所へとたどり着いていた。
そこは森や山に囲まれた小さな村だった。
「ギルドの調査だと、次にこの村が危ないって事だったが……静かだな」
「避難してるんじゃない?」
「警告はしてるはずだもんな」
「でも、どこに?」
メリ達がそう呟くのも無理はない。普通ならば、そろそろ夕食の支度や、畑仕事でまだ人が外に出ていてもいい時間なのだ。
しかし、家が十数軒あるにも関わらず、外には子どもの姿一つもない。声も聞こえなかった。
だが、ザランには分かった。
「……人は家の中だ。多分、警戒して外に出るのを控えてんだろ。それに、逃げる場所もこの辺りにはねぇしな」
気配は確かに家の中にある。音を極力立てないようにする、張り詰めたものも感じられた。
村を捨て、山や森へ逃げるわけにもいかない。周りにあるのは危険な魔獣が少ない比較的安全な森ではあるが、いない訳ではなく、ザランが感じる気配の中には、幼い子どももいるのだ。安全が保証される場所はなかった。
「そうか。近くに街や村もなかったしな」
「そういえば、ここが危ない理由はそれだったね」
「あぁ、ここが進行方向で唯一の村だっけか」
メリ達が話すのを聞きながらも、ザランは痛いほどの緊張感を村から感じていた。
そして、近付いてくるその気配も感じたのだ。
「ちっ、来やがった。メリ、村を突っ切るぞ。手前で何とかケリを付けるんだ」
「マジ? 本当だっ。みんな、行くぞ!」
そうメリが声を掛けるのを、ザランは背中で聞いていた。既に走り出していたのだ。
村の真ん中を突っ切りながら、視界の端に不安気な村人達の視線を捉えていた。
暗くなってきた家の中から、静かにその目だけが光って見えたのだ。
「ちっ、ヤらせるかよ」
この村を襲わせるわけにはいかない。
村を抜け、しばらくして森の上空にその姿を捉える。
「おい、五頭じゃねぇのかよっ」
「……十……って倍だろ!」
メリも話が違うと能天気ないつもの表情を一変させた。
「ま、まずいよっ」
「ムリだ……」
「メリ、ここは一旦引こうっ」
メリの仲間達も、その数を見て完全に腰が引けていた。
メリも判断を迷っているのが分かる。だが、ザランはグッと手に力を入れると後ろにいるメリ達に構わず駆け出した。
「ザランっ⁉︎」
メリが呼び止める。それに振り向く事なく怒鳴るように言った。
「このまま村を見捨てられるかよっ!」
その大声は、ワイバーンを引き付ける意味もあった。村から引き離す為、右へと進路を変える。
そして、全速力で走りながら、アイテムボックスから拳で握れるほどの火薬の入った爆音玉と呼ばれる威嚇用の玉を取り出す。
これは、少しだけ火花が出るが、大きな破裂音がするもので、引火用の導線に火をつけて魔獣に向かって投げる。
弱い魔獣ならばその音を聞いて逃げていくし、そうでなくても、大きな音に驚いてこちらが逃げる隙を作る事ができるのだ。
一般的には、畑を荒らす害獣を追い払う為に使われたりしていた。
冒険者に至っては、これを離れた場所にいる仲間への合図に使ったりもする。
ザランは走りながらそれに火をつけると、振り向いてワイバーンに投げつけた。
《グルァァァァッ!》
「よっし。こっちだっ!!」
これでワイバーンを完璧にこちらへ引き付ける事ができる。そう思った。
「なにっ⁉︎」
しかし、ザランを標的に定め、追って来たのは半分だけだったのだ。
「どういうことだっ」
ザランなど最初から目に入っていないと、半数はそのまま脇目も振らず村へ向かって行く。
だが、なぜだと考えている余裕はなかった。
《グルァァァァ!!》
「クソっ!」
ワイバーンは一気に急降下してザランに襲いかかる。ドラゴンよりも小さいとはいえ、人の数倍の大きさだ。
ザランは背から大剣を抜くと、向かって来たワイバーンを切りつける。
「ちっ、堅ってぇな……」
剣に当たった時の音は、硬質な武具に当たったような高音だった。
それでも何度か切りつけ、吐き出される風のブレスを避けると、ワイバーンが着地した。
何度も低空飛行を仕掛けるより良いと考えたのかもしれない。目標を常に定めておきたかったのだろう。
五頭のワイバーンは今、ザラン一人を取り囲んでいた。
「何だよこの状況っ」
ザランもワイバーンよりも小回りが利くとはいえ、一度に相手ができる余裕はない。これはAランクの実力があっても可能なことではないだろう。
絶体絶命だと冷や汗を拭ったその時だった。
《ずど~んっ》
《グガっ!!》
「は?」
何かが物凄い勢いでワイバーンを跳ね飛ばしたのだ。
《もういっか~いっ》
《グガァァァ!》
「……おい……」
再び駆け戻って弾丸のようにワイバーンを跳ね飛ばしていくのが何者なのか。そんなものは、その色を見なくても分かったかもしれない。
「……マティ……」
思わずその名が口をついて出る。呆れ過ぎて脱力感が半端ない。
《お待たせサラちゃんっ。正義の味方っ、サラちゃん愛好会の副会長、マティ参上っ!》
「……」
助かったとか、ありがとうなんて言葉は死んでも言いたくなかった。
************************************************
舞台裏のお話。
エル「……」
ビアン「エ、エル様……」
エル「ビアン」
ビアン「はっ、はいっ!」
エル「最近、ティアの気持ちが分かるんだ……」
ビアン「それは……騎士達に……」
エル「もういっその事、使い物にならなくなっても、全員の心を折る勢いで……うん」
ビアン「あの……今何をお考えで……」
エル「お前達。全員で私にかかってこい」
騎士達「「「……」」」
ビアン「エル様っ!」
エル「うるさいぞ、ビアン。焦れったい上に、覇気がなさ過ぎてうっかり寝てしまいそうなんだよ。次の仕事もあるんだ」
隊長「全員を相手になさるのは無理かと……私はエル様の剣の腕を知りませんし……」
エル「構わん。ティアには事後報告になるが、ダメとは言わんだろう」
隊長「ティア……? どなたです?」
ビアン「っ、あ、あ~……なんでもありません。ちょっ、エル様⁉︎」
エル「良いからかかってこい。おキレイな型の練習など、学生にしか本来許されんものだ。実戦あるのみ。さぁ、来い」
騎士A「来いって……なぁ……」
騎士B「まさか王子相手になど……」
騎士C「怪我などされたら……」
エル「……おい、隊長。先ずは隊長からっ」
ビアン「あぁ~っ、き、君達」
騎士達「「「はい」」」
ビアン「今年で五年目だったか。君達三人が先ず相手を。自分の実力を出し切るつもりで行きなさい」
騎士A「はぁ……ですが……」
ビアン「大丈夫だ。寧ろ君達が怪我をしないように気をつけなさい」
騎士B「本当によろしいので?」
ビアン「心配ない」
騎士C「……分かりました。お願いします」
エル「よし。なら来い」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
エル兄ちゃんが騎士達の心を折ります。
サラちゃんはいじられるだけの人ではありませんでしたね。
男気溢れる頼もしい冒険者です。
勇敢に挑んでいく人です。
こんなサラちゃんをマティが助けないはずありません。
では次回、一日空けて17日です。
よろしくお願いします◎
********************************************
ザランは冒険者ギルドを出ると、のんびりと街を眺めながら待ち合わせの西門へと向かった。
西門に着くと、既にメリのパーティが揃っていた。
「おっ、来たな」
「悪い。待たせたか」
「いいや、俺らが早かっただけだよ。さぁ、いざ出発!」
「「「おぉっ」」」
「おう……」
やる気に満ちた様子に苦笑しながら、ザランはこのメリのパーティについて出発したのだ。
荷物運び用に一頭の馬を連れ、ザランを含めて五人の冒険者一行は、丸一日半ほど歩き続けて目的の場所へとたどり着いていた。
そこは森や山に囲まれた小さな村だった。
「ギルドの調査だと、次にこの村が危ないって事だったが……静かだな」
「避難してるんじゃない?」
「警告はしてるはずだもんな」
「でも、どこに?」
メリ達がそう呟くのも無理はない。普通ならば、そろそろ夕食の支度や、畑仕事でまだ人が外に出ていてもいい時間なのだ。
しかし、家が十数軒あるにも関わらず、外には子どもの姿一つもない。声も聞こえなかった。
だが、ザランには分かった。
「……人は家の中だ。多分、警戒して外に出るのを控えてんだろ。それに、逃げる場所もこの辺りにはねぇしな」
気配は確かに家の中にある。音を極力立てないようにする、張り詰めたものも感じられた。
村を捨て、山や森へ逃げるわけにもいかない。周りにあるのは危険な魔獣が少ない比較的安全な森ではあるが、いない訳ではなく、ザランが感じる気配の中には、幼い子どももいるのだ。安全が保証される場所はなかった。
「そうか。近くに街や村もなかったしな」
「そういえば、ここが危ない理由はそれだったね」
「あぁ、ここが進行方向で唯一の村だっけか」
メリ達が話すのを聞きながらも、ザランは痛いほどの緊張感を村から感じていた。
そして、近付いてくるその気配も感じたのだ。
「ちっ、来やがった。メリ、村を突っ切るぞ。手前で何とかケリを付けるんだ」
「マジ? 本当だっ。みんな、行くぞ!」
そうメリが声を掛けるのを、ザランは背中で聞いていた。既に走り出していたのだ。
村の真ん中を突っ切りながら、視界の端に不安気な村人達の視線を捉えていた。
暗くなってきた家の中から、静かにその目だけが光って見えたのだ。
「ちっ、ヤらせるかよ」
この村を襲わせるわけにはいかない。
村を抜け、しばらくして森の上空にその姿を捉える。
「おい、五頭じゃねぇのかよっ」
「……十……って倍だろ!」
メリも話が違うと能天気ないつもの表情を一変させた。
「ま、まずいよっ」
「ムリだ……」
「メリ、ここは一旦引こうっ」
メリの仲間達も、その数を見て完全に腰が引けていた。
メリも判断を迷っているのが分かる。だが、ザランはグッと手に力を入れると後ろにいるメリ達に構わず駆け出した。
「ザランっ⁉︎」
メリが呼び止める。それに振り向く事なく怒鳴るように言った。
「このまま村を見捨てられるかよっ!」
その大声は、ワイバーンを引き付ける意味もあった。村から引き離す為、右へと進路を変える。
そして、全速力で走りながら、アイテムボックスから拳で握れるほどの火薬の入った爆音玉と呼ばれる威嚇用の玉を取り出す。
これは、少しだけ火花が出るが、大きな破裂音がするもので、引火用の導線に火をつけて魔獣に向かって投げる。
弱い魔獣ならばその音を聞いて逃げていくし、そうでなくても、大きな音に驚いてこちらが逃げる隙を作る事ができるのだ。
一般的には、畑を荒らす害獣を追い払う為に使われたりしていた。
冒険者に至っては、これを離れた場所にいる仲間への合図に使ったりもする。
ザランは走りながらそれに火をつけると、振り向いてワイバーンに投げつけた。
《グルァァァァッ!》
「よっし。こっちだっ!!」
これでワイバーンを完璧にこちらへ引き付ける事ができる。そう思った。
「なにっ⁉︎」
しかし、ザランを標的に定め、追って来たのは半分だけだったのだ。
「どういうことだっ」
ザランなど最初から目に入っていないと、半数はそのまま脇目も振らず村へ向かって行く。
だが、なぜだと考えている余裕はなかった。
《グルァァァァ!!》
「クソっ!」
ワイバーンは一気に急降下してザランに襲いかかる。ドラゴンよりも小さいとはいえ、人の数倍の大きさだ。
ザランは背から大剣を抜くと、向かって来たワイバーンを切りつける。
「ちっ、堅ってぇな……」
剣に当たった時の音は、硬質な武具に当たったような高音だった。
それでも何度か切りつけ、吐き出される風のブレスを避けると、ワイバーンが着地した。
何度も低空飛行を仕掛けるより良いと考えたのかもしれない。目標を常に定めておきたかったのだろう。
五頭のワイバーンは今、ザラン一人を取り囲んでいた。
「何だよこの状況っ」
ザランもワイバーンよりも小回りが利くとはいえ、一度に相手ができる余裕はない。これはAランクの実力があっても可能なことではないだろう。
絶体絶命だと冷や汗を拭ったその時だった。
《ずど~んっ》
《グガっ!!》
「は?」
何かが物凄い勢いでワイバーンを跳ね飛ばしたのだ。
《もういっか~いっ》
《グガァァァ!》
「……おい……」
再び駆け戻って弾丸のようにワイバーンを跳ね飛ばしていくのが何者なのか。そんなものは、その色を見なくても分かったかもしれない。
「……マティ……」
思わずその名が口をついて出る。呆れ過ぎて脱力感が半端ない。
《お待たせサラちゃんっ。正義の味方っ、サラちゃん愛好会の副会長、マティ参上っ!》
「……」
助かったとか、ありがとうなんて言葉は死んでも言いたくなかった。
************************************************
舞台裏のお話。
エル「……」
ビアン「エ、エル様……」
エル「ビアン」
ビアン「はっ、はいっ!」
エル「最近、ティアの気持ちが分かるんだ……」
ビアン「それは……騎士達に……」
エル「もういっその事、使い物にならなくなっても、全員の心を折る勢いで……うん」
ビアン「あの……今何をお考えで……」
エル「お前達。全員で私にかかってこい」
騎士達「「「……」」」
ビアン「エル様っ!」
エル「うるさいぞ、ビアン。焦れったい上に、覇気がなさ過ぎてうっかり寝てしまいそうなんだよ。次の仕事もあるんだ」
隊長「全員を相手になさるのは無理かと……私はエル様の剣の腕を知りませんし……」
エル「構わん。ティアには事後報告になるが、ダメとは言わんだろう」
隊長「ティア……? どなたです?」
ビアン「っ、あ、あ~……なんでもありません。ちょっ、エル様⁉︎」
エル「良いからかかってこい。おキレイな型の練習など、学生にしか本来許されんものだ。実戦あるのみ。さぁ、来い」
騎士A「来いって……なぁ……」
騎士B「まさか王子相手になど……」
騎士C「怪我などされたら……」
エル「……おい、隊長。先ずは隊長からっ」
ビアン「あぁ~っ、き、君達」
騎士達「「「はい」」」
ビアン「今年で五年目だったか。君達三人が先ず相手を。自分の実力を出し切るつもりで行きなさい」
騎士A「はぁ……ですが……」
ビアン「大丈夫だ。寧ろ君達が怪我をしないように気をつけなさい」
騎士B「本当によろしいので?」
ビアン「心配ない」
騎士C「……分かりました。お願いします」
エル「よし。なら来い」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
エル兄ちゃんが騎士達の心を折ります。
サラちゃんはいじられるだけの人ではありませんでしたね。
男気溢れる頼もしい冒険者です。
勇敢に挑んでいく人です。
こんなサラちゃんをマティが助けないはずありません。
では次回、一日空けて17日です。
よろしくお願いします◎
20
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】
星森 永羽
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
私に姉など居ませんが?
山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」
「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」
「ありがとう」
私は婚約者スティーブと結婚破棄した。
書類にサインをし、慰謝料も請求した。
「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
ねえ、今どんな気持ち?
かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた
彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。
でも、あなたは真実を知らないみたいね
ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。