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連載
613 サルバの戦力
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2017. 8. 25
**********
時間は少しばかり遡る。
ティアの転移の魔術によってルクス、ゲイル、ザラン、クロノス、ベリアローズ、ユメル、カヤルとシェリスは無事にサルバの門前に移動していた。
「マジかよ……」
ここが間違いなくサルバであることを確認したザランは、引きつる頬を撫でて気分を落ち着ける。
「何を呆けているんです。行きますよ」
「は、はいっ」
どんな時でもティアを信じて疑わないシェリスの切り替えは早く、もう門へ向かって歩き出していた。
「さぁ、ベル様」
「終わりましたら、最速でユフィア様の元にお送りいたします」
「ああ……明日の夜が刻限なんだが……」
「「……リジット様に相談しておきます」」
「頼む……」
自信満々だったユメルとカヤルだが、さすがに明日の夜かと思うと距離的な意味で不安になったようだ。しかし、ティアにも請け負ったのだ。なんとかするしかない。そんな二人に、ベリアローズは申し訳なさそうに目を伏せる。
「私は先にサガンの方へ向かう」
そう切り出したのはクロノスだ。これにルクスが頷く。
「分かった。あまり無茶はしないでくれ」
「ああ」
そうして、駆け出そうとしたクロノスに、ゲイルが声をかけた。
「待て待て、クロ。俺も行く。マスター! ここは頼んます! ってことで行くぞ」
ゲイルの声に、シェリスは振り向かず片手を振って返していた。
「よろしいのですか?」
「マスターの許可も出た。大丈夫だ。あ~、ルクス。あんま無理すんなよ」
「それはこっちのセリフなんだが……」
歩き出したゲイルにそう言われ、ルクスが顔をしかめる。どう考えても危ないのはクロノスとゲイルだ。だが、ゲイルは違うことを危惧していたらしい。
「バ~カ。嬢ちゃんのことだよ。あんま我慢すっと、早く年取るぞ」
「っ、ど、どういう意味だよ」
「分かってんだろ。嬢ちゃんもまだ子どもなんだからよぉ。多少お前もワガママになっても良いんじゃねぇの?」
アドバイスはここまでだとゲイルはクロノスと行ってしまった。残されたルクスは一気に焦りそうになる心を必死で押さえていた。
「なんなんだよまったくっ。こっちの気も知らないで……」
そこへクロノスとゲイルとすれ違い駆けてきた者がいる。どうやら冒険者のようだ。必死で飛ばして来たのだろう。馬はもう限界だった。
「あっ、あのっ。サルバの方ですかっ?」
「そうだ。落ち着いて、水を」
冒険者の男は、差し出した水を受け取ったが、半分も飲めないくらい息が上がっている。そして、息も絶え絶えに言った。
「こ、ここにっ、黒い魔獣がっ……もうっ、すぐそこにっ」
男がそれを伝えなくても、黒い柱はよく見える。先ほどからその黒い魔獣の気配を感じ取っているのか、森から出て来たらしい魔獣の影も街道に見えている。もう時間もないだろう。
「分かっている。大丈夫だ。これより先には行かせない」
「っ、でもっ……」
「君は休むんだ。行くぞ」
馬から落ちそうになっている若い冒険者を下ろす。門の方へ目を向ければ、もう既に兵たちが準備をしながら出て来ている。冒険者たちも同様だ。
門へ向かって伝令に来てくれた男を支えながら歩いていけば、すれ違う者たちが声をかけてくる。
「ルクスっ、見張り台から報告だ。到達まで十五分」
「よぉ、ルクス。俺らは、迂回しながらサガンまでの間にある町を確認に行ってくっからな」
気をつけてと言って、慌しく出発していく冒険者仲間を見送る。すると、今度はこんな声が聞こえてくる。
「ルクス。俺らもガンバっけど、ちょい落ち着いたらお姫んとこ行けよ?」
「うわっ、お姫いねぇの? ゲイルさん先陣切ったって言うし、気合い入れるぞ!」
彼らが姫と呼ぶのはティアのことだ。最近は一緒にいることも減ったが、まだこの街ではルクスとティアはセットになっている認識らしい。
街に入ると、まだ明け方前であるにも関わらず、多くの人々が起き出していて声をかけてくる。
「おや、妹さんはいないのかい? そばにいないと心配だねぇ」
本当にそうだ。
「ティアちゃんはもうどっかで暴れてんのかい?」
そこは間違いなく。
これだけティアのことを言われると不安になるではないか。
「あの……ティアさんとは……?」
「ああ……俺の……婚約者だ」
「そっ、それは心配ですね。どうぞ構わず行ってください」
肩を貸していた冒険者にも気を遣われた。だが、自分で言った『婚約者』という言葉に少し頬が熱くなる。それでも悪い気分ではなかった。
「いや。ここでのことをやってからでないと怒られるんだ。やるだけのことはやってから行くさ」
「そうですか……信頼されているんですね」
「そうでありたいと思うよ」
その後、男をギルドに預けると、まっすぐ伯爵家に向かう。屋敷ではなぜか迎撃部隊が出撃用意を済ませていた。
「さぁ、日頃の成果を見せる時よ!」
「奥様っ。そのお姿は、いつの間にっ。お、お待ちください~っ」
「カヤルっ。ベル様をお願い。僕は奥様を捕かっ、あっ、奥様っ」
「行っくわよ~ぉ!」
「……」
物凄い勢いでシアンが出て行った。それもティアの冒険者姿を参考にしたような服装でバッチリ決めていたように思う。その後をユメルが追いかけていった。
「ルクスさんっ。奥様を見送られては困りますっ」
メイド達の非難が飛ぶ。あんなキラキラとした生き物を止められるはずがない。
そして、更にこの人まで出撃してしまった。
「ついに私の時代だ! 待っておれ~っ!」
「……」
「お祖父様っ!? わ、私も行きます!」
「ああっ、ゼノ様っ、ベル様っ!!」
生き生きとした様子のゼノスバートは高笑いを上げながらシアンを追うように出て行く。それに慌ててベリアローズとカヤルが続いた。またも見送ってしまった形のルクスは、その後に泣きそうな顔でフラフラと出て来たフィスタークを見つけて駆け寄る。
「伯爵っ……」
「ううっ、ルクス……私には止められなくて……シアンが……っ」
「ええ……お止めできず申し訳ありません……ゼノ様とベル様も向かわれましたので大丈夫です。ユメルとカヤルも向かいました」
「そうか……うん。なら私は君たちを信じて指示を出さなくてはね」
「お願いします」
フィスタークの預かる領地は、当然このサルバだけではない。サガンとの間には幾つかの町や村がある。その避難状況など、確認すべきことは多々あるのだ。
「ルクス、ここはいいよ。前に出てくれるかい? それで、少し落ち着いてきたら、ティアの所へ戻ってくれ」
「ですが……」
さすがに、後方とはいえ、フィスタークだけにするのは良くない。だが、現在戦力になりそうな者達は全て前線へ向かってしまった。
自分だけでも護衛としての役目を果たさなくてはと思う。しかし、まだ頼れる者達はいた。
「ここはお任せください。ルクスさん」
「リジット……それにっ……」
《わしもおる。後ろは気にせず行くがよい》
そこにいたのは地王だ。
《火のはクロとゲイルの方へ向かわせた。それに……頼もしい味方が向かって来ておる。心配は無用じゃ》
「味方?」
それを確認するのは憚られた。もう行けとリジットと地王、フィスタークは言っている。
「わかりました。行って参ります」
地鳴りは聞こえない。けれど、多くの不穏な気配が向かって来ているのがわかる。
ルクスは戦いの場へ向かった。
**********
舞台裏のお話。
町人A「ちょっ、シアン様!?」
町人B「なっ、なんでシアン様が!?」
シアン「さぁっ! 敵はどこです?」
冒険者A「……伯爵夫人だよな?」
冒険者B「シアン様だ……どうすんだ?」
シェリス「おや。出て来てしまいましたか。あなた達、彼女について行きなさい」
冒険者達「「「ええっ!?」」」
シェリス「彼女は、それなりに強いですよ。ただ、一対一しか経験はないですから、巻き添えにならないよう気をつけなさい」
冒険者達「「「ええっ!?」」」
シアン「まぁ、マスター。私はどちらへ行けばいいのかしら」
シェリス「これらについていってください」
シアン「そう。よろしくお願いしますわね」
冒険者達「「「はっ、はい!」」」
ゼノ「お~い、マスター! 私も出ますぞ」
シェリス「あなたは、そこのお孫さんと好きにどうぞ」
ゼノ「よっし! 行くぞ、ベル!」
ベル「ちょっ、お祖父様!?」
冒険者C「アレ、マジで?」
町人C「こうしちゃ居れん! 後方支援は任せろ! マスター。私らも使ってください!」
町人A「私も! 寧ろ冒険者は残らず前へ!」
シェリス「そうですねぇ……いいでしょう。マーナ、職員達を中心に後方を頼みます。彼らの申し出を受けましょう」
マーナ「はいっ。え? マスターは?」
シェリス「決まっています。たまにはSランクの実力を見せてあげましょう。護衛は邪魔なので伯爵夫人の方へ回してください」
マーナ「しょっ、承知しました……っ」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
ヤル気です?
みんな応援してますよ。
次回、月曜28日0時です。
よろしくお願いします◎
**********
時間は少しばかり遡る。
ティアの転移の魔術によってルクス、ゲイル、ザラン、クロノス、ベリアローズ、ユメル、カヤルとシェリスは無事にサルバの門前に移動していた。
「マジかよ……」
ここが間違いなくサルバであることを確認したザランは、引きつる頬を撫でて気分を落ち着ける。
「何を呆けているんです。行きますよ」
「は、はいっ」
どんな時でもティアを信じて疑わないシェリスの切り替えは早く、もう門へ向かって歩き出していた。
「さぁ、ベル様」
「終わりましたら、最速でユフィア様の元にお送りいたします」
「ああ……明日の夜が刻限なんだが……」
「「……リジット様に相談しておきます」」
「頼む……」
自信満々だったユメルとカヤルだが、さすがに明日の夜かと思うと距離的な意味で不安になったようだ。しかし、ティアにも請け負ったのだ。なんとかするしかない。そんな二人に、ベリアローズは申し訳なさそうに目を伏せる。
「私は先にサガンの方へ向かう」
そう切り出したのはクロノスだ。これにルクスが頷く。
「分かった。あまり無茶はしないでくれ」
「ああ」
そうして、駆け出そうとしたクロノスに、ゲイルが声をかけた。
「待て待て、クロ。俺も行く。マスター! ここは頼んます! ってことで行くぞ」
ゲイルの声に、シェリスは振り向かず片手を振って返していた。
「よろしいのですか?」
「マスターの許可も出た。大丈夫だ。あ~、ルクス。あんま無理すんなよ」
「それはこっちのセリフなんだが……」
歩き出したゲイルにそう言われ、ルクスが顔をしかめる。どう考えても危ないのはクロノスとゲイルだ。だが、ゲイルは違うことを危惧していたらしい。
「バ~カ。嬢ちゃんのことだよ。あんま我慢すっと、早く年取るぞ」
「っ、ど、どういう意味だよ」
「分かってんだろ。嬢ちゃんもまだ子どもなんだからよぉ。多少お前もワガママになっても良いんじゃねぇの?」
アドバイスはここまでだとゲイルはクロノスと行ってしまった。残されたルクスは一気に焦りそうになる心を必死で押さえていた。
「なんなんだよまったくっ。こっちの気も知らないで……」
そこへクロノスとゲイルとすれ違い駆けてきた者がいる。どうやら冒険者のようだ。必死で飛ばして来たのだろう。馬はもう限界だった。
「あっ、あのっ。サルバの方ですかっ?」
「そうだ。落ち着いて、水を」
冒険者の男は、差し出した水を受け取ったが、半分も飲めないくらい息が上がっている。そして、息も絶え絶えに言った。
「こ、ここにっ、黒い魔獣がっ……もうっ、すぐそこにっ」
男がそれを伝えなくても、黒い柱はよく見える。先ほどからその黒い魔獣の気配を感じ取っているのか、森から出て来たらしい魔獣の影も街道に見えている。もう時間もないだろう。
「分かっている。大丈夫だ。これより先には行かせない」
「っ、でもっ……」
「君は休むんだ。行くぞ」
馬から落ちそうになっている若い冒険者を下ろす。門の方へ目を向ければ、もう既に兵たちが準備をしながら出て来ている。冒険者たちも同様だ。
門へ向かって伝令に来てくれた男を支えながら歩いていけば、すれ違う者たちが声をかけてくる。
「ルクスっ、見張り台から報告だ。到達まで十五分」
「よぉ、ルクス。俺らは、迂回しながらサガンまでの間にある町を確認に行ってくっからな」
気をつけてと言って、慌しく出発していく冒険者仲間を見送る。すると、今度はこんな声が聞こえてくる。
「ルクス。俺らもガンバっけど、ちょい落ち着いたらお姫んとこ行けよ?」
「うわっ、お姫いねぇの? ゲイルさん先陣切ったって言うし、気合い入れるぞ!」
彼らが姫と呼ぶのはティアのことだ。最近は一緒にいることも減ったが、まだこの街ではルクスとティアはセットになっている認識らしい。
街に入ると、まだ明け方前であるにも関わらず、多くの人々が起き出していて声をかけてくる。
「おや、妹さんはいないのかい? そばにいないと心配だねぇ」
本当にそうだ。
「ティアちゃんはもうどっかで暴れてんのかい?」
そこは間違いなく。
これだけティアのことを言われると不安になるではないか。
「あの……ティアさんとは……?」
「ああ……俺の……婚約者だ」
「そっ、それは心配ですね。どうぞ構わず行ってください」
肩を貸していた冒険者にも気を遣われた。だが、自分で言った『婚約者』という言葉に少し頬が熱くなる。それでも悪い気分ではなかった。
「いや。ここでのことをやってからでないと怒られるんだ。やるだけのことはやってから行くさ」
「そうですか……信頼されているんですね」
「そうでありたいと思うよ」
その後、男をギルドに預けると、まっすぐ伯爵家に向かう。屋敷ではなぜか迎撃部隊が出撃用意を済ませていた。
「さぁ、日頃の成果を見せる時よ!」
「奥様っ。そのお姿は、いつの間にっ。お、お待ちください~っ」
「カヤルっ。ベル様をお願い。僕は奥様を捕かっ、あっ、奥様っ」
「行っくわよ~ぉ!」
「……」
物凄い勢いでシアンが出て行った。それもティアの冒険者姿を参考にしたような服装でバッチリ決めていたように思う。その後をユメルが追いかけていった。
「ルクスさんっ。奥様を見送られては困りますっ」
メイド達の非難が飛ぶ。あんなキラキラとした生き物を止められるはずがない。
そして、更にこの人まで出撃してしまった。
「ついに私の時代だ! 待っておれ~っ!」
「……」
「お祖父様っ!? わ、私も行きます!」
「ああっ、ゼノ様っ、ベル様っ!!」
生き生きとした様子のゼノスバートは高笑いを上げながらシアンを追うように出て行く。それに慌ててベリアローズとカヤルが続いた。またも見送ってしまった形のルクスは、その後に泣きそうな顔でフラフラと出て来たフィスタークを見つけて駆け寄る。
「伯爵っ……」
「ううっ、ルクス……私には止められなくて……シアンが……っ」
「ええ……お止めできず申し訳ありません……ゼノ様とベル様も向かわれましたので大丈夫です。ユメルとカヤルも向かいました」
「そうか……うん。なら私は君たちを信じて指示を出さなくてはね」
「お願いします」
フィスタークの預かる領地は、当然このサルバだけではない。サガンとの間には幾つかの町や村がある。その避難状況など、確認すべきことは多々あるのだ。
「ルクス、ここはいいよ。前に出てくれるかい? それで、少し落ち着いてきたら、ティアの所へ戻ってくれ」
「ですが……」
さすがに、後方とはいえ、フィスタークだけにするのは良くない。だが、現在戦力になりそうな者達は全て前線へ向かってしまった。
自分だけでも護衛としての役目を果たさなくてはと思う。しかし、まだ頼れる者達はいた。
「ここはお任せください。ルクスさん」
「リジット……それにっ……」
《わしもおる。後ろは気にせず行くがよい》
そこにいたのは地王だ。
《火のはクロとゲイルの方へ向かわせた。それに……頼もしい味方が向かって来ておる。心配は無用じゃ》
「味方?」
それを確認するのは憚られた。もう行けとリジットと地王、フィスタークは言っている。
「わかりました。行って参ります」
地鳴りは聞こえない。けれど、多くの不穏な気配が向かって来ているのがわかる。
ルクスは戦いの場へ向かった。
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舞台裏のお話。
町人A「ちょっ、シアン様!?」
町人B「なっ、なんでシアン様が!?」
シアン「さぁっ! 敵はどこです?」
冒険者A「……伯爵夫人だよな?」
冒険者B「シアン様だ……どうすんだ?」
シェリス「おや。出て来てしまいましたか。あなた達、彼女について行きなさい」
冒険者達「「「ええっ!?」」」
シェリス「彼女は、それなりに強いですよ。ただ、一対一しか経験はないですから、巻き添えにならないよう気をつけなさい」
冒険者達「「「ええっ!?」」」
シアン「まぁ、マスター。私はどちらへ行けばいいのかしら」
シェリス「これらについていってください」
シアン「そう。よろしくお願いしますわね」
冒険者達「「「はっ、はい!」」」
ゼノ「お~い、マスター! 私も出ますぞ」
シェリス「あなたは、そこのお孫さんと好きにどうぞ」
ゼノ「よっし! 行くぞ、ベル!」
ベル「ちょっ、お祖父様!?」
冒険者C「アレ、マジで?」
町人C「こうしちゃ居れん! 後方支援は任せろ! マスター。私らも使ってください!」
町人A「私も! 寧ろ冒険者は残らず前へ!」
シェリス「そうですねぇ……いいでしょう。マーナ、職員達を中心に後方を頼みます。彼らの申し出を受けましょう」
マーナ「はいっ。え? マスターは?」
シェリス「決まっています。たまにはSランクの実力を見せてあげましょう。護衛は邪魔なので伯爵夫人の方へ回してください」
マーナ「しょっ、承知しました……っ」
つづく?
なんて事が起こってましたとさ☆
読んでくださりありがとうございます◎
ヤル気です?
みんな応援してますよ。
次回、月曜28日0時です。
よろしくお願いします◎
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