薔薇の弔い

たける

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第2章

2─2

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警察署の屋上で、冷めたモーニングセットを食べた。ローレンは3月の寒い空を見上げた。青く澄んだ空気には、排気ガスを感じられない。
ため息をつき、事件の事を考えてみる。


──犯人はブルーローズだろうか?だとしたら、ジョンを殺害した動機はなんだ?怨恨か、金銭トラブルか?2人の関係は友人か、恋人か。バラを撒いた理由は?


まだ何も分かっていない。
ジェシカは何か掴めただろうか?そんな事を考えながらデスクに戻ったローレンは、FAXが何枚か届いているのを見つけ、慌ててそれらを手に取った。FAXは、取調べ前に家庭裁判所へ、ジョン・ホリスンの両親が起こした裁判記録の詳細が欲しいと頼んでおいたものだ。
冒頭には、財産分与と親権問題について、とある。どこにでもあるような内容だ。
離婚で財産分与と同じぐらいに争われるのが、この親権問題だ。記述には、争ったのは父親カーズ・ホリスンと、その妻ミディアム、とある。長い記録に目を光らせていると、見た事のある名前がそこに書かれていた。


──リジャスティンス。


妻ミディアムの旧姓と記されていた。
忘れもしない。この名前は、ブルーローズと同じだ。こんな長い名前は、そうないだろう。
だとしたら、被害者ジョンとブルーローズは、姉弟だったと言う事になる。


──もし、ブルーローズがジョンを殺害していたのだとしたら、その理由は何だ?


また同じ質問を繰り返す。だがさっきとはまるで違う。
ローレンは時計に目を遣りながらジェシカに連絡を取った。時刻は10時を回っている。

『どうしたの?』

「いつ戻る?」

質問に質問で返すと、ジェシカは耳元でため息をついた。

『あと10分ぐらい』

そう言われ、ローレンはファイルにそのFAXを挟むと、慌ただしく立ち上がりながらジェシカに言った。

「じゃあ、フランカフェで落ち合おう」

そう言って電話を切ると、ローレンはフロアを抜けてエレベーターまで小走りした。
ジェシカは、聞き込みで何が分かっただろう?被害者の人付合いや家庭問題と言ったところだろうか?
こちらのカードもそんなにあるとは言えない。被疑者の拘置。被害者とは姉弟。あと、理由はまだ分からないが、バラを撒いた事を認めた話。


──まだ不十分すぎる。


母親のミディアムに会いに行かなければならない。父親のカーズの行方は、未だ不明だ。ジョンの殺害理由も不明。被疑者は挙がっているが、黙秘している。
とにかく、ジェシカの話しを聞いて、それからだ。




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