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数日後、加藤、山下両刑事が、事件の結果を報告しに教会へやって来た。
報告の前に2人は、慣れない様子で祭壇に黙祷を捧げた。
「高木が罪を認めたよ」
メフィストフェレスから預かったナイフから、野中清治が殺された夜に、通り魔事件として捜査されていた被害者の血液が出た。またそのナイフからは、高木の血液も採取された。
「酒井さん、貴方には感謝してるよ。あのナイフが決め手だったからな」
照れ臭そうに加藤が言い、山下も感謝の意を述べた。
「お礼ならメフィストフェレスに言って下さい。彼がナイフを持っていたんですから」
そう言うと、加藤と山下は、ぎこちない顔でメフィストフェレスに礼を言った。
「また裁判の時にお会いするでしょうが……くれぐれも、妙な事をしないで頂きたい」
神妙な面持ちになり、加藤は護を見つめながら言った。
「妙な事……とは?」
「貴方が以前、事情聴取の際に言っていた、その悪魔を使って犯人に報いを受けさせるってやつです」
護は黙っていた。それを加藤も黙って見つめていたが、やがて手を上げて教会を出て行った。
報告の前に2人は、慣れない様子で祭壇に黙祷を捧げた。
「高木が罪を認めたよ」
メフィストフェレスから預かったナイフから、野中清治が殺された夜に、通り魔事件として捜査されていた被害者の血液が出た。またそのナイフからは、高木の血液も採取された。
「酒井さん、貴方には感謝してるよ。あのナイフが決め手だったからな」
照れ臭そうに加藤が言い、山下も感謝の意を述べた。
「お礼ならメフィストフェレスに言って下さい。彼がナイフを持っていたんですから」
そう言うと、加藤と山下は、ぎこちない顔でメフィストフェレスに礼を言った。
「また裁判の時にお会いするでしょうが……くれぐれも、妙な事をしないで頂きたい」
神妙な面持ちになり、加藤は護を見つめながら言った。
「妙な事……とは?」
「貴方が以前、事情聴取の際に言っていた、その悪魔を使って犯人に報いを受けさせるってやつです」
護は黙っていた。それを加藤も黙って見つめていたが、やがて手を上げて教会を出て行った。
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