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どうしよう

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ショッピングセンター

取り残された俺達・・・

しかし、二人で買い物は結構行っている。(近所のスーパーだけど)

すると沙織さんが

「こっちへ行きたい・・」

彼女が進んだ方向は、”てぃーんず”という女子学生が制服でお洒落をするものを売っているお店だった。そこで、彼女はカーディガンを物色している。しかも、俺に

「こっちは?」

と聞いて来るので、

「控え目のチェック柄はどう?」

彼女はジト目で

「バーバリアンじゃないんだから・・・もうっ・・」

とか言って、少しむくれたかと思ったら笑顔を見せた。

あ・・・かわいい・・

そう思った瞬間、俺達の視線が店の外に釘付けになった。

おやじ・・

そこには、親父と瀬里奈さんが仲良く歩いていた。

対照的に沙織さんは元気がなくった。

そして、お通夜のようなデートになってしまった。さすがにショッピングセンターの中ではまずいと思って、外の公園にでて気を晴らそうとした。

流石に寒い・・・

とぼとぼと歩いていると沙織さんがぼやいていた。

「私・・結婚してから・・・亮さんとデートもしたこともないのに・・」

「親父の奴、たぶん・・・瀬里奈さんに頼まれてきたんじゃないの?瀬里奈さんも服がないって言っていたから」

暗い顔のままじっと俺を睨んでいる

「私も同じなんだけど」

「あ・・・」

じ~

「あ・・・だから・・先週、買い物したじゃん・・」

じ~

「フォローになってない」

「ごめん」

「なぜ、あやまる?」

「フォローしきれなくて」

「そんなことで謝るの?」

うわ~!!怒ってきたぞ?どうしたらいいんだ?

大パニックになった俺は彼女を抱きしめた

「め・・・めぐみく・・ん」


<hr>

「いや~ラブラブでしたね~お二人さん」

帰り道、みんなに冷やかされていたのだった。

「そうよ・・・あの公園って、恋人の木があるのよ」

「なにそれ?」

沙織さんが驚いたように呟くと

「その木の前で抱き合うと結ばれるんだって」

「「・・・!!!」」

驚いている俺・・・

じ~

沙織さんの視線が・・・痛い。

「お・・・俺は何も知らない」

俺が抵抗できるのはここまで、しかも、沙織さんも否定はできない。学校では付き合っていることにしているから、だから、

じ~!!!

うわっ!!睨んでる・・こわいんですけど、と思っていると本田が

「ま・・あのまま・・キスするかと思って期待してたんだけど・・・」

「あのな~!!さっきから聞いていれば?お前ら俺達の行動を覗いていたんか?」

「覗くって人聞きの悪い!!な~!!」

「そうよ!!温かく見守ってあげてただけよ!!」

それって・・・覗くって言わない?と

「でも、沙織ん良かったね・・・ハグ出来て」

話を逸らすな!!

翌日、学校へ行くと男子たちの視線が痛い・・・








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