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第6話 斑鳩にて
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―――斑鳩
ウマヤド皇子とその父タチバナ皇子への報告を終わると、ウマヤド皇子と二人で話となった。
ヲサダ大王の体調は悪く、いつお亡くなりになるかわからないそうだ。それに対してシマ(蘇我氏)と物部大連が対立を始めた。理由は、ヲサダ大王の次の候補。しかも、穴穂部皇子が次の大王になりたがっていて、血筋からはシマが彼を推薦するはずなのだが、シマは全く動こうとしない。
「まだ、大王が存命中に勝手なことはできない」
まさに正論だ。一方、物部も慎重にしているが、両者の対立するは水面下で既に始まっていた。
最初はシマ大臣個人の寺院が火災で焼失したのだ。
歴史的には疫病が流行り出したは仏教を崇拝したため、古来の神が怒ったことを理由に物部大連が破壊、更に尼僧を椿市で裸にして鞭打ったことになっている。
しかし、古来の神の祟りで疫病の原因というのもこの時代ならありなんだけど、だからと言って、他人の家を焼くかということになる。
この時点で蘇我と物部が戦争になると思うのだが一方的に物部が焼き討ちをしたことになっている。
さてと、話は元に戻って、仏教の事で宮殿内で揉めたのは、事実。シマ大臣が建てた寺院が火事になったのも事実。
そして、尼僧たちは火事を防げなかったとして罰を受けたらしい。
一方、シマ大臣は、当然の如く、物部大連が火を付けたと思っているらしく、お互いの関係は、過去最悪なものとなっている。
そこに大王の座を狙っている穴穂部皇子がシマ大臣が推薦しないことに不信感を抱いて、物部大連に近づいている。特にシマ大臣は、
「ヲサダ大王の命に従う」
この一言で穴穂部皇子と決別したらしい。
「ところで忍坂皇子は、どうなのですか」
「父の命に従うとのことで、我が父を推薦する方向で動いているようです」
このままいけば、歴史通りに蘇我氏と物部氏の戦いが始まる。その前に穴穂部皇子はその前に暗殺される。それは、蘇我馬子が暗殺することになる。その前に穴穂部皇子は額田部王(のちの推古天皇)への暴行未遂事件を起こすのだが、それを防いだ三輪逆を逆属として蘇我氏と物部氏を説得し、物部氏とともに三輪逆を撃つことになる。
その後、穴穂部皇子は蘇我氏によって暗殺される。
「皇子様、相談があります」
「何か」
「斑鳩に王子様直属の軍を創設したく存じます」
「私の軍?既に上之宮に直属軍がいますし、いらないのではないでしょうか」
「今後、銀の輸送や斑鳩、播磨の国を守るのに必要かと」
「わかった。それで費用は」
「昨年度の税の一部を使用します」
「人員はどうするのだ?」
「農民たちの三男以降を募集します」
「わかった」
「それと」
「まだ何かあるのか」
「はい。学校を作りたいのですが」
「学校?なぜだ」
「農民たちの文字を覚えさせるのです」
「なぜ?農民に教える必要があるのだ?」
「読み書きができれば、農民を管理しやすくなります」
「よくわからないがやって見ろ」
「ありがとうございます」
こうしてこの村に軍隊と学校ができた。そして金山一族と連携して、斑鳩に鍛冶と焼物の工房を立てた。
ウマヤド皇子とその父タチバナ皇子への報告を終わると、ウマヤド皇子と二人で話となった。
ヲサダ大王の体調は悪く、いつお亡くなりになるかわからないそうだ。それに対してシマ(蘇我氏)と物部大連が対立を始めた。理由は、ヲサダ大王の次の候補。しかも、穴穂部皇子が次の大王になりたがっていて、血筋からはシマが彼を推薦するはずなのだが、シマは全く動こうとしない。
「まだ、大王が存命中に勝手なことはできない」
まさに正論だ。一方、物部も慎重にしているが、両者の対立するは水面下で既に始まっていた。
最初はシマ大臣個人の寺院が火災で焼失したのだ。
歴史的には疫病が流行り出したは仏教を崇拝したため、古来の神が怒ったことを理由に物部大連が破壊、更に尼僧を椿市で裸にして鞭打ったことになっている。
しかし、古来の神の祟りで疫病の原因というのもこの時代ならありなんだけど、だからと言って、他人の家を焼くかということになる。
この時点で蘇我と物部が戦争になると思うのだが一方的に物部が焼き討ちをしたことになっている。
さてと、話は元に戻って、仏教の事で宮殿内で揉めたのは、事実。シマ大臣が建てた寺院が火事になったのも事実。
そして、尼僧たちは火事を防げなかったとして罰を受けたらしい。
一方、シマ大臣は、当然の如く、物部大連が火を付けたと思っているらしく、お互いの関係は、過去最悪なものとなっている。
そこに大王の座を狙っている穴穂部皇子がシマ大臣が推薦しないことに不信感を抱いて、物部大連に近づいている。特にシマ大臣は、
「ヲサダ大王の命に従う」
この一言で穴穂部皇子と決別したらしい。
「ところで忍坂皇子は、どうなのですか」
「父の命に従うとのことで、我が父を推薦する方向で動いているようです」
このままいけば、歴史通りに蘇我氏と物部氏の戦いが始まる。その前に穴穂部皇子はその前に暗殺される。それは、蘇我馬子が暗殺することになる。その前に穴穂部皇子は額田部王(のちの推古天皇)への暴行未遂事件を起こすのだが、それを防いだ三輪逆を逆属として蘇我氏と物部氏を説得し、物部氏とともに三輪逆を撃つことになる。
その後、穴穂部皇子は蘇我氏によって暗殺される。
「皇子様、相談があります」
「何か」
「斑鳩に王子様直属の軍を創設したく存じます」
「私の軍?既に上之宮に直属軍がいますし、いらないのではないでしょうか」
「今後、銀の輸送や斑鳩、播磨の国を守るのに必要かと」
「わかった。それで費用は」
「昨年度の税の一部を使用します」
「人員はどうするのだ?」
「農民たちの三男以降を募集します」
「わかった」
「それと」
「まだ何かあるのか」
「はい。学校を作りたいのですが」
「学校?なぜだ」
「農民たちの文字を覚えさせるのです」
「なぜ?農民に教える必要があるのだ?」
「読み書きができれば、農民を管理しやすくなります」
「よくわからないがやって見ろ」
「ありがとうございます」
こうしてこの村に軍隊と学校ができた。そして金山一族と連携して、斑鳩に鍛冶と焼物の工房を立てた。
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