リーンカーネーション 小学4年に戻ったおれ

Seabolt

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なにあれ

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金曜日

この日、俺の周りには、井上さん、太田さん、岡田さん、佐野さん、山田さんのいつもの5人の他に桜井さん、田村さん、増田さんの3人もいたのだった。その光景を見た男子たちの視線は少し痛かった。特に三宅と川村の二人は、俺の前で

「女とばっかり遊びやがって。それでも男か?」

「佐藤は男女だから女の子と一緒にいたいんだろう?なぁ軟弱な佐藤!!」

全く持って無意味な兆発を繰り広げるのだが、俺は全く動じることもなかった。

「だから?どうした?」

すると更に向きなって。

「だから?どうした?だと?この弱虫が俺にい返せないのか?この男女野郎が!!」

何をそんなにムキになっているのかわからない。俺としてはこんな奴にかまっているだけ、時間の無駄だ。そして、俺は三宅の行動を、負け犬の遠吠えとくらいしか思っていなかった。しかし、さっきの三宅の言葉を聞いた山田さんが怒ったのだ。

「なによ。佐藤君が私たちと一緒にいることのどごが悪いのよ?」

すると三宅が待ってましたとばかりに山田さんに食って掛かった

「別に。何も悪いとは一言も言ってませんよ~」

「ぐ…」

揚げ足取りにいら立ちを隠せない山田さんに

「山田さん。なにイライラしているの?」

「だって、佐藤君あんなこと言われても平気なの?」

「別に…」

「どうして?あんなひどいこと言っているのに?」

「あれは、三宅が俺や俺の周りにいる君たちをわざと怒らせて、争いを作ろうとしているんだ。そして、問題が起きたら、そのことを足掛かりに言いがかりをつけようとしているんだよ。だから、あんな挑発にのったらだめだよ」

「え?そうなの?」

「そうだよ。人の上げ足をとって、相手を不利に向かわせようとしている。彼のせこい考えに騙されてはいけないよ」

「ぷ…せこいだって」

「そうさ。あいつはそんなせこい考えのセコセコビッチさ…」

「なんだ…そうね。そう思ったら、イライラが消えたわ」

周りの彼女たちも平然としている俺の姿を見て、ニコニコと笑顔が絶えないように見える。本来ならお尻をポンと触りたいところなのだが、ここは我慢しないと、それは、俺の行動は監視されているような気がしたからだった。

***

5時間目の算数の授業

「この間のテストを返すぞ」

「えーーー!!!」

先生はわら半紙のテスト用紙を手にして俺たちに叫んだ。

「今回は点数がいい順で返すからな」

「まずは、三宅。百点!!おめでとう」

すると胸を張って誇らしげにテストを取りに行った三宅は当然、みんなに100点満点のテスト用紙を見せびらかせながら、途中、頭の悪い二宮にもこれでもかと見せびらせながら席に戻っていたのだった。

「続いてもう一人100点がいる。小林」

「はい」

転校生がいきなり100点を取ったとなってはクラス中の視線を集めたのは言うまでもなかった。しかし、彼女は何も物落ちすることもなくテスト用紙を取りに行って何ごともなかったかのように席に戻った。当然彼女の周り女の子は興味津々で話をしている。

「今回はもう一人いるぞ。佐藤」

「はい」

俺もテスト用紙を取りに行き、席に戻ろうとすると鬼の形相で俺を睨んでいる三宅の顔が目に入った。あいつは、ふだんから塾に通って、勉強をさせられているらしい。そして、もう一人、小林さんをちらっと見ると何ごともなかったように、机に座っていた。席に着くと隣の山田さんが

「すごいわね…」

「そう?」

「私90点」

「すごいじゃないか」

「それって嫌味?」

「そんなつもりはないけど」

その横で顔が少し暗かったのは太田さんだった。そして、今度3人で勉強会をしようということを決めたのだった。


そのことが三宅の攻撃心を更に掻き立てたのだった。


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