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19 デートしようよ(3)
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午前中の授業は難なく終わった。
シエロくんは相変わらず空を舞う天使のように教壇に立っていた。
授業が終わると、全員で食堂に移動する。
そわそわと落ち着かなく、誤魔化すようにエマはみんなにお弁当を配り、お茶を入れて回った。
食事中も、目の前のカツサンドを集中して食べないと、ついニヤけてしまいそうだった。
こんな気持ちでいるのがバレると、からかわれるかもしれない……。
誰に?
なんて当たり前の疑問すら、まともに答えられないけど。
「ごちそうさま」
息を吐きながら言うと、隣で緑茶をすすっていたチュチュが、こちらを向いた。
「明日の夜、お茶でも飲もうよ」
「明日?今日じゃなくて?」
「うん。今日は忙しいかもしれないから」
「そうなんだ?」
「そう」
と、チュチュが意味ありげな顔をする。
「…………?うん、じゃあ」
と、言いながらいそいそと食堂を出る。
ゆっくりゆっくり。
自分に言い聞かせながら階段を上るけれど、階段に響くコツコツという音は、いつもよりも小気味良い。
落ち着いて落ち着いて。
自室の扉を閉めると、もう我慢が出来なかった。
ニヤついて仕方がない。
いろいろ悩んだ末、新しく仕立て屋で仕立てたスカートにした。上着を羽織る。
静かに。
誰にも見つからないように階段を下りる。
玄関まで行くと、玄関ホールに置いてある椅子に、足を投げ出して座るヴァルを見つけた。
こちらに気付き、表情が緩む。
「…………!!」
そんな顔がかわいいと思ってしまうなんて。
「待った?」
「いや?」
これが……!
これが、恋人同士の待ち合わせってやつかぁ。
確かに、相手がパッと顔を上げて嬉しそうな顔見せるのは嬉しいな。
ヴァルは、私のこと……"好き"……なんだ。
嬉しさから笑ってしまいそうになる。
流石にヴァルの隣でニヤニヤしてるわけにもいかないのに。
「目的地はあるのか?」
「ううん。ただ、馬にでも乗って、散歩でもしようかなって」
「いいな」
それだけを言うと、ヴァルは先に立って階段を下りた。
厩舎で、馬を一頭連れてくる。
颯爽と馬に乗ると、ヴァルがエマに手を伸ばした。
「え?」
……一緒に乗るの?
辺りを見回したけれど、確かに馬はもう一頭居る。
二頭で行けないわけじゃない。
これは何かの罠なのでは?
生きて帰れる?
いや、冷静になろう。
もしかしたら、二頭で行くと、翼竜と戦った時のことを思い出して嫌なのかも。
今まで一緒に乗ったこともあるし、なんてことない。
手を伸ばす。
その手に触れるだけで、どうしてこんなにドキドキしてしまうんだろう。
「へへ……」
照れながらヴァルの前に座ると、ヴァルの腕がきゅっとエマの身体をホールドした。
…………なんだか、今まで以上に近くない?
◇◇◇◇◇
もちろんコーヒーも紅茶もあれば緑茶もあります!
シエロくんは相変わらず空を舞う天使のように教壇に立っていた。
授業が終わると、全員で食堂に移動する。
そわそわと落ち着かなく、誤魔化すようにエマはみんなにお弁当を配り、お茶を入れて回った。
食事中も、目の前のカツサンドを集中して食べないと、ついニヤけてしまいそうだった。
こんな気持ちでいるのがバレると、からかわれるかもしれない……。
誰に?
なんて当たり前の疑問すら、まともに答えられないけど。
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息を吐きながら言うと、隣で緑茶をすすっていたチュチュが、こちらを向いた。
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「明日?今日じゃなくて?」
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と、言いながらいそいそと食堂を出る。
ゆっくりゆっくり。
自分に言い聞かせながら階段を上るけれど、階段に響くコツコツという音は、いつもよりも小気味良い。
落ち着いて落ち着いて。
自室の扉を閉めると、もう我慢が出来なかった。
ニヤついて仕方がない。
いろいろ悩んだ末、新しく仕立て屋で仕立てたスカートにした。上着を羽織る。
静かに。
誰にも見つからないように階段を下りる。
玄関まで行くと、玄関ホールに置いてある椅子に、足を投げ出して座るヴァルを見つけた。
こちらに気付き、表情が緩む。
「…………!!」
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「待った?」
「いや?」
これが……!
これが、恋人同士の待ち合わせってやつかぁ。
確かに、相手がパッと顔を上げて嬉しそうな顔見せるのは嬉しいな。
ヴァルは、私のこと……"好き"……なんだ。
嬉しさから笑ってしまいそうになる。
流石にヴァルの隣でニヤニヤしてるわけにもいかないのに。
「目的地はあるのか?」
「ううん。ただ、馬にでも乗って、散歩でもしようかなって」
「いいな」
それだけを言うと、ヴァルは先に立って階段を下りた。
厩舎で、馬を一頭連れてくる。
颯爽と馬に乗ると、ヴァルがエマに手を伸ばした。
「え?」
……一緒に乗るの?
辺りを見回したけれど、確かに馬はもう一頭居る。
二頭で行けないわけじゃない。
これは何かの罠なのでは?
生きて帰れる?
いや、冷静になろう。
もしかしたら、二頭で行くと、翼竜と戦った時のことを思い出して嫌なのかも。
今まで一緒に乗ったこともあるし、なんてことない。
手を伸ばす。
その手に触れるだけで、どうしてこんなにドキドキしてしまうんだろう。
「へへ……」
照れながらヴァルの前に座ると、ヴァルの腕がきゅっとエマの身体をホールドした。
…………なんだか、今まで以上に近くない?
◇◇◇◇◇
もちろんコーヒーも紅茶もあれば緑茶もあります!
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