34 / 47
4day 5月4日 火曜日
本戦開始
しおりを挟む
あれから一時間後、月神が姿を現した。
「すまない、少し眠りすぎてしまった」
彼の右手を見る。小指が無く指は四本。間違いない、今度は本物の月神だ。更にここは陽の光がよく届く場所。ヤツが日光を嫌うというのはまだ仮定の範疇だが、確定で良いだろう。恐らく合っている。
「?…どうした松谷誠司くん」
「実はさっき…」
俺は偽月神の事を事細かに話した。
「参ったな…まさか変身までできるとは…」
「え、知らなかったんですか?」
「あぁ、少なくとも私の前でその力を見せた事は無かった」
月神がいったいいつからツクヨミと対峙していたのかは分からないが、少なくとも数年単位はあるだろう。その月神でさえも知らない能力を繰り出してきたという事は
「本格的に我々を仕留めにかかった、という訳か…」
ツクヨミは焦っている。本来ならば昨日の内に俺は死んでいたはずの人間。だが、月神の加入によって俺は助かり、捜査の進行がかなり早くなった。
「良いかい?誠司くん。我々の勝利条件は二つ。
一つはツクヨミが宿っている頭蓋骨の破片を粉々に砕くこと。ヤツが再起不能になるまでな。
二つ目は清めの札を使って封印する事。これはおすすめしない。札の場合、欠片一つ一つにソレを貼らなければならない。一箇所に集めてその周りを札で囲う手段もあるが、そう上手くは行かないだろう。という事で、君にもこれを渡しておく」
「鉄製のハンマー」を手に入れた
「それを使ってツクヨミを見つけ次第叩け」
「分かりました」
月神と二人、第二校舎へ入る。中は至って普通の校舎。特に大きな変わりは無い。月神と並んで廊下を進み続ける。
そして突如感じた威圧感。廊下の先の暗闇から何かが急接近してくるのを肌で感じた。反射的に俺はハンマーを構える。暗闇から飛び出して来たのは小さくて白い物質。ツクヨミが憑依した人骨の欠片だ。
「誠司くん!」
「はいっ!」
月神の呼びかけとほぼ同時にハンマーが振り下ろされる。正確な狙いをつけての攻撃だったが、直前でツクヨミは進行方向を変えた。ハンマーは空振りこそしたものの、ツクヨミは今ので大きく減速。月神はそれを見逃さなかった。封印の札を貼り付け目の前のツクヨミは終息。第一戦は呆気なく終わった。
「ふぅ…こんなのがあと何回続くんですか?」
「さぁ…少なくとも百くらいはあるだろう」
「ひゃ…百…」
予想外の数字に項垂れる。が、これも最終日確保と父親捜索のため。気を取り直して俺達は進みを再開した。
「すまない、少し眠りすぎてしまった」
彼の右手を見る。小指が無く指は四本。間違いない、今度は本物の月神だ。更にここは陽の光がよく届く場所。ヤツが日光を嫌うというのはまだ仮定の範疇だが、確定で良いだろう。恐らく合っている。
「?…どうした松谷誠司くん」
「実はさっき…」
俺は偽月神の事を事細かに話した。
「参ったな…まさか変身までできるとは…」
「え、知らなかったんですか?」
「あぁ、少なくとも私の前でその力を見せた事は無かった」
月神がいったいいつからツクヨミと対峙していたのかは分からないが、少なくとも数年単位はあるだろう。その月神でさえも知らない能力を繰り出してきたという事は
「本格的に我々を仕留めにかかった、という訳か…」
ツクヨミは焦っている。本来ならば昨日の内に俺は死んでいたはずの人間。だが、月神の加入によって俺は助かり、捜査の進行がかなり早くなった。
「良いかい?誠司くん。我々の勝利条件は二つ。
一つはツクヨミが宿っている頭蓋骨の破片を粉々に砕くこと。ヤツが再起不能になるまでな。
二つ目は清めの札を使って封印する事。これはおすすめしない。札の場合、欠片一つ一つにソレを貼らなければならない。一箇所に集めてその周りを札で囲う手段もあるが、そう上手くは行かないだろう。という事で、君にもこれを渡しておく」
「鉄製のハンマー」を手に入れた
「それを使ってツクヨミを見つけ次第叩け」
「分かりました」
月神と二人、第二校舎へ入る。中は至って普通の校舎。特に大きな変わりは無い。月神と並んで廊下を進み続ける。
そして突如感じた威圧感。廊下の先の暗闇から何かが急接近してくるのを肌で感じた。反射的に俺はハンマーを構える。暗闇から飛び出して来たのは小さくて白い物質。ツクヨミが憑依した人骨の欠片だ。
「誠司くん!」
「はいっ!」
月神の呼びかけとほぼ同時にハンマーが振り下ろされる。正確な狙いをつけての攻撃だったが、直前でツクヨミは進行方向を変えた。ハンマーは空振りこそしたものの、ツクヨミは今ので大きく減速。月神はそれを見逃さなかった。封印の札を貼り付け目の前のツクヨミは終息。第一戦は呆気なく終わった。
「ふぅ…こんなのがあと何回続くんですか?」
「さぁ…少なくとも百くらいはあるだろう」
「ひゃ…百…」
予想外の数字に項垂れる。が、これも最終日確保と父親捜索のため。気を取り直して俺達は進みを再開した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)
MisakiNonagase
青春
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。
かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。
44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。
小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。
一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。
ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる