【選択小説】枯男は生還したい。〜旧校舎の神隠し〜

ルナ

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4day 5月4日 火曜日

到達

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「誠司くん…もうすぐだっ…!?来るぞ!」
「はいっ!」

 前方、廊下の暗闇から飛び出す白い欠片。向かって来たそれを俺は正確にハンマーで捉え、一撃で打ち砕く。確実に腕が上がっている。
 俺達は校舎中に潜むツクヨミの欠片を砕いて廻った。教室を一つ一つ当たり、ツクヨミが居ないことを確認しながら廊下を奔走。確認の仕方としてはひたすらに部屋を荒らす事。机、椅子、ロッカー、床。至る所をハンマーでボコボコにして教室を出る。原始的なやり方だが、これが一番良い。

「よし、次はそこの教室だ」

 月神の指示通りの教室に駆け込む。そこには大粒の欠片が三体ほど俺達を待ち構えていた。

「これはマズイな…三体同時、それも大きい…」
「先生!来ます!」

 二体の欠片がコチラに向かって突進。残りの一体はその場から動かずにいる。よく見ると怪しげに光っているように見える。嫌な予感がし、教室を見渡した。教卓が欠片と同じように光り、カタカタと独りでに揺れ動いていた。咄嗟に思いついたのはツクヨミの攻撃、サイコキネシスだ。

「先生危ない!」

 俺が気づいて声を出した頃にはもう遅い。月神はハンマーを大振りしてしまい、その勢いで教卓に背を向けてしまっている。その大振りのおかげで向かって来た二体の欠片は倒せたが、このサイコキネシスによる攻撃、月神は避けられそうに無い。直撃すると思ったが

「はああああ!!」

 月神は教卓を派手に蹴り飛ばして見せた。しかも一切教卓の方を見ること無く、回し蹴りでだ。蹴りは見事に直撃し、教卓は教室の壁に勢いよく衝突した。見ると大きく凹んでいる。教卓も、壁も。

(この人…ハンマー無くても良いのでは…?)

 スーツと革靴を装備した細身の男性が発揮したフィジカルの良さに思わず引いた。

「はぁ…無事かね?誠司くん」
「いや、コッチの台詞ですから」

 双方共に無傷。特に何の問題も無く捜索は再開。そしてとうとう…

「ここで…最後…」
「さぁ…ラスボスの登場だ」

 一階から順に登り詰め、全ての教室を制覇。残るは学校の最上階。屋上だ。月神がドアノブに手をかけ、ゆっくりと扉を開く。その先で待ち受けていた光景とは…。

「なんだよ…これ…」
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