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日常の波乱
無理
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「どうしたもんか…」
一人息子から久しぶりに連絡が来たと思ったら、頼まれたのは孫の世話。いや、良い。それでも良い。アイツが俺達の事を覚えていてくれるなら。
それに…
「おばあちゃん…?抱っこ」
「ウッホオオオオオオオオオオオオオオ」
「おばあちゃん?よしよしして?」
「よ~しよしよしよしよしよしよしよし!」
「おばあちゃん?あ~ん」
「あ~ん♡クッチャクッチャ…おいっぴいいいいい!!」
「ハァ…全く」
重度な孫バカが一人。
「何やっとるんだ京子」
「正男さんこそ…何を言っているのです?」
「?…どういう事だ?」
「こんな可愛い天使のようないやもう天使と言うかなんと言うか天使超越して神的な可愛いの権化である恋々美ちゃんが目の前にいてそれでいてしかも触り放題だなんて神様からよっぽど愛されていなければ味わえないような待遇もとい機会を与えられたのに手を出さないなんてジジイの風上にも置けなー」
「あー!もういいもういい!恋々美と好きなだけ遊んどれ」
とち狂った求愛行動をする京子と恋々美を居間に置いて部屋を出る。京子は恋々美とのラブラブエブリデイを期待しているのだろうが、そうは問屋が卸さない。意地悪では無い。現実的な問題だ。
寝室のタンスを開けて、中に入っている封筒を取り出す。俺達の年金、生活費だ。
「ヒー…フー…ミー…」
正直なところ生活が厳しい。カツカツだ。息子からの仕送りは無いので、少ない年金だけで余生を送らなければいけないのが現状。そこに恋々美の分の生活費で惹かれる事を考えると…。とてもじゃないがやっていけない。
少々心が痛むが、施設に預ける。アイツも入れていいと言っていたんだ。文句はあるまい。なので早速、児童養護施設や長期で預かってくれる託児所へ片っ端から電話をかける。こんな場所に電話する事ははじめてだ。少し緊張するな。
プルルルルッ…
プルルルルッ…
ガチャ
「もしもし、はい…はい。そうです…え」
「二万…?」
プルルルルッ…
ガチャ
「…五万ほど…ですか」
プルルルルッ…
「三万…」
ガチャ
「約四万…」
「はい、コチラ○○」
「あの、実はですな…」
「なるほど、そうしますと…」
「十万円ほどかかりますが、よろしいでしょうか?」
☆●◇■△▼*▽▲□◆○★
突如降り出した雨。夕立。天気予報には無かったこの雨は多くの人達を不幸にさせただろう。降り出したのが家を出る前で良かった。そうでなければ二人とも濡れてしまっていただろう。
「なぁ…恋々美」
「すぅ…すぅ…」
家で遊んでいた京子と恋々美。気がつけば疲れ果てて二人は眠ってしまっていた。二人に細心の注意を払いながら恋々美だけを連れ出す事に成功した。
そして歩く。ひたすら歩く。
傘を片手に。孫を片手に。
落とさないように。なくさないように。
「ここらで…良いか」
雨で覆われた不安定な視界。辿り着いたのは全く知らないボロボロのアパート。近くのゴミ捨て場にダンボールが束になって捨ててあるのを見つけた。それも屋根の下なので濡れていない。漁ってみると紙とペン、使いかけのテープも見つける事ができた。ちょうどいいので勝手に使わせてもらった。
「京子には…施設に…遠い施設に預けたと伝える。竜太にもな。すまない…許してくれ」
俺は小さな声で一方的な別れを告げ、強い雨に打たれながら帰路に着いた。
【拾ってください】
一人息子から久しぶりに連絡が来たと思ったら、頼まれたのは孫の世話。いや、良い。それでも良い。アイツが俺達の事を覚えていてくれるなら。
それに…
「おばあちゃん…?抱っこ」
「ウッホオオオオオオオオオオオオオオ」
「おばあちゃん?よしよしして?」
「よ~しよしよしよしよしよしよしよし!」
「おばあちゃん?あ~ん」
「あ~ん♡クッチャクッチャ…おいっぴいいいいい!!」
「ハァ…全く」
重度な孫バカが一人。
「何やっとるんだ京子」
「正男さんこそ…何を言っているのです?」
「?…どういう事だ?」
「こんな可愛い天使のようないやもう天使と言うかなんと言うか天使超越して神的な可愛いの権化である恋々美ちゃんが目の前にいてそれでいてしかも触り放題だなんて神様からよっぽど愛されていなければ味わえないような待遇もとい機会を与えられたのに手を出さないなんてジジイの風上にも置けなー」
「あー!もういいもういい!恋々美と好きなだけ遊んどれ」
とち狂った求愛行動をする京子と恋々美を居間に置いて部屋を出る。京子は恋々美とのラブラブエブリデイを期待しているのだろうが、そうは問屋が卸さない。意地悪では無い。現実的な問題だ。
寝室のタンスを開けて、中に入っている封筒を取り出す。俺達の年金、生活費だ。
「ヒー…フー…ミー…」
正直なところ生活が厳しい。カツカツだ。息子からの仕送りは無いので、少ない年金だけで余生を送らなければいけないのが現状。そこに恋々美の分の生活費で惹かれる事を考えると…。とてもじゃないがやっていけない。
少々心が痛むが、施設に預ける。アイツも入れていいと言っていたんだ。文句はあるまい。なので早速、児童養護施設や長期で預かってくれる託児所へ片っ端から電話をかける。こんな場所に電話する事ははじめてだ。少し緊張するな。
プルルルルッ…
プルルルルッ…
ガチャ
「もしもし、はい…はい。そうです…え」
「二万…?」
プルルルルッ…
ガチャ
「…五万ほど…ですか」
プルルルルッ…
「三万…」
ガチャ
「約四万…」
「はい、コチラ○○」
「あの、実はですな…」
「なるほど、そうしますと…」
「十万円ほどかかりますが、よろしいでしょうか?」
☆●◇■△▼*▽▲□◆○★
突如降り出した雨。夕立。天気予報には無かったこの雨は多くの人達を不幸にさせただろう。降り出したのが家を出る前で良かった。そうでなければ二人とも濡れてしまっていただろう。
「なぁ…恋々美」
「すぅ…すぅ…」
家で遊んでいた京子と恋々美。気がつけば疲れ果てて二人は眠ってしまっていた。二人に細心の注意を払いながら恋々美だけを連れ出す事に成功した。
そして歩く。ひたすら歩く。
傘を片手に。孫を片手に。
落とさないように。なくさないように。
「ここらで…良いか」
雨で覆われた不安定な視界。辿り着いたのは全く知らないボロボロのアパート。近くのゴミ捨て場にダンボールが束になって捨ててあるのを見つけた。それも屋根の下なので濡れていない。漁ってみると紙とペン、使いかけのテープも見つける事ができた。ちょうどいいので勝手に使わせてもらった。
「京子には…施設に…遠い施設に預けたと伝える。竜太にもな。すまない…許してくれ」
俺は小さな声で一方的な別れを告げ、強い雨に打たれながら帰路に着いた。
【拾ってください】
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