【完結】①魔力・魔法が無いと家族に虐げられてきた俺は殺して殺して強くなります

ルナ

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序章

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「いやあああ!!何なのよ!さっきから!何で私が…こんなっ…何で!!」
「あっ…待て!」

 マイラは奇声を上げながら燃える城の奥深くへと走り去ってしまった。慌てて捕まえようとしたが、ちょうど俺と逃げたマイラの間の天井が崩れ落ち、先に進めないようになってしまった。

(このまま強行突破して追いかけるか?…いや、ここだけじゃない、もうこの城は全体的に危うい。深追いは危険…か)

 俺はマイラの追跡を断念し、急いで外に出た。ガランドール、フレグラスを含めた三人は必ず見つけ出す。そう決意をして。



 特に消火活動を行うこと無く数時間後。城は燃え尽き火は消えた。その後、三人の死体を探したが見つかることは無かった。アーロンやノルザ、その他のお手伝いさん達、不思議な事に彼らの死体らしきモノも一つも見つけられなかった。

(皆無事に避難したのだろうか…)

 これ以上の捜索は無駄と判断し、クライス家の城跡に背を向けた。これからは俺の一人旅。旅の目的はもちろん、行方を眩ませたマイラ、フレグラス、ガランドールの三人の惨殺。ついでに執事、メイドの生死の確認。

グゥ~…

「…まずは腹ごしらえと、拠点の確保だな」

 城は全焼。厨房にあった食材は疎か、旅に使えそうな物品が何一つとして残ってない。今はアーロンもノルザも誰もいない。全て自分で準備してやりくりしなくてはならない。一見とても面倒くさく、不自由に感じるかもしれないが、逆だ。
 これからは全てが自由。
 何を食べるか。
 どこで寝るか。
 何を見ようか。
 どこまで行こうか。
 両親や兄弟がいた今までとは違う。
 叱る者、止める者、文句を言う者がいない。

「ん…そうだなぁ~」

 試しにスラム街と呼ばれる場所へ行ってみよう。昔から名前だけは知っている場所。行こうとしたら執事やメイドから強く反対され行けなかった場所。
 今の俺には魔法がある。しかも三属性も。
 昔の何もできなかった自分とは違うんだ。

「行こう」

 今までの選択。
 これからの選択。
 今の選択。
 それらが全て正しかったのか、正しくなかったのか。
 今の俺には知る由もない。
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