【完結】①魔力・魔法が無いと家族に虐げられてきた俺は殺して殺して強くなります

ルナ

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魔境地帯編

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「ほらほら~、もっと早く逃げないと当たっちゃうよ~?」
「ぐっ…クソ!」

 ディアボロスを囲むモヤがコチラまで伸びて来る。俺が避けた場所にあった草木がことごとく消滅している。ヤツのモヤに当たったからだ。音をたてる事無く一瞬にして消え去る、あんなのを生身でくらったら一溜りもない。
 早くディアボロスを討伐してリング達の元に行かなくてはならないのだが、普通の攻撃が 一切通じない。ほとんどが避けられるか弾かれてしまう。

「石化!」
「んっ…無駄だって!」

 メディーサから奪った石化魔法は一瞬で破られてしまう。炎、毒、風、雷、氷柱は全て届かない。ジュナの槍もモヤにより消滅し、吸引魔法だけでは戦えない彼女は避けるで精一杯だ。

「クソ…今の俺じゃ勝てないのか…」
「さて、終わりだよ」

 ディアボロスは本気をだしてきたとでも言うように、細長い触手のようなモヤを無数に飛ばしてきた。まずい、これは防ぎれないし避けきれない。最悪の場合を想定しながら、覚悟を決めてソレに立ち向かう。

「苦戦してるね~キョウく~ん」
「っ…!?この声は…」

 しかしそこでどこからともなく現れた一人の青年。瞬間移動したかのように突如俺の目の前に現れ、モヤの前に立ち塞がった。

「精霊魔法…炎精霊サラマンダーの咆哮!」

 俺とディアボロスの間を高出力の炎が阻み、お互いの視界を塞いだ。ディアボロスのモヤは進行方向を見失い、こちらの姿が見えないのもあって、炎を突き破ってこれ以上コチラまで来ることはなかった。

「精霊魔法だと!?…誰だ貴様!」

 ディアボロスが声を荒らげる。今まで聞いたことないような怒気を孕ませた声だ。突然の強敵の登場で焦っているのかもしれない。

「お前さんに名乗るほどの人じゃないよ~。ディアボロスか…いいね、これはなかなかに楽しめそうだ」

一人の青年、ジン・ベルバーグ。彼がそこにいた。

「えと…どちらさん?」

 すっかり空気のジュナもいた。
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