【完結】①魔力・魔法が無いと家族に虐げられてきた俺は殺して殺して強くなります

ルナ

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if story アルサーラー編(真)

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「ぞろぞろ限界だろ?死ねよ!キョウ・クライス!死ねぇ!」

 繰り返される高速の突進、拳、蹴り。コッチはもう体力も魔力も限界に近い。突破口は何も浮かばない。このままスタミナ切れでゲームオーバーか…。

「霧魔法、迷走視界」

 どこからともなく聞こえた知らない男の声。そして霧属性の魔法。辺りは一瞬にして霧に囲まれ、何も見えなくなった。

「淵、空間魔法併用…」
「誰よぉ…邪魔するのはあぁ!」



「内爆発」



 男の声の次に巻き起こった爆風と爆音。間違いない、淵の反応だ。そして爆風によって霧が晴れ、目の前にいたはずのマイラが木っ端微塵に。頭とどこかの指先だけがその場に落ちていた。

「が…ぁ…はぁ?」

 マイラは何が起こったのか分からず、情けない声を出した。いつの間にか晴れた霧の中に誰かいる。彼が先程の声の主だろう。

「君がキョウ・クライス…じゃなくて僕と同じアブソープか。凄いね。伝説の最上位悪魔デビルディザスター相手にここまで耐えるなんて…」

 マイラの残骸の隣に立っている男性。彼が今の攻撃を仕掛けた張本人なのは間違いない。

「やっほ、初めまして」
「えっと…あなたは?」

 瞬時に辺りを一変させた霧魔法。そして淵。こんな手練の魔道士ならば超有名人なはずなのだが、全く知らない顔だ。この男は一体…。

「僕かい?僕の名はソウル・アブソープ・アルサーラー。よろしくねっ。あー…そうそう。またの名を…」
「グガギャラアアアア!」
「危ない!」

 信じられない事に、マイラは既に全身を再生させていた。自慢のスピードで、俺の方を向いていたソウルの背後を取った。しかしソウルは振り向く事無く、先程と同じ技でマイラを粉砕した。

「またの名を…英雄」

 再度マイラは粉々に砕け散り、辺りに散らばった。いや、それよりも今はこの男。

(今…英雄と言ったか?)
〈言ったな〉

 大昔に数々の偉業を成し遂げ、今の世界を創った伝説の魔道士。既に逝去しているはずの人物が今こうして目の前にいる。これは一体どういう事だ。

(…い…える…う…)

 ん?何か直接脳内に。

(おーい、聞こえるかーキョウくーん)

 この声、間違い無くジンの声。お得意の精霊魔法によるテレパシーだ。

(信じられないだろうが、その男は本当にあの英雄さんだよ。俺達とアーロンさんの力で無理やり蘇らせたんだ。一時的にな)

 そんな事が成し得るのか。いや、充分ありえるな、何でもありな精霊魔法なら。

「ガアア…何だ?お前は?…私の邪魔をするなああああ」

 マイラは粉末状になったにも関わらず既に全身を再生しており、俺達に襲いかかった。もう何度か殺しているはずなのに、ヤツの速度と瞬発力が衰える気配が感じない。本当に勝てるのか…?こんな化け物に。

「事情は全部聞いてるよ。完全に倒すには火力不足なんだって?ならば僕が直々に力を貸してしんぜよう!アッハッハ!」

 頼れる(?)仲間が一人加わった。
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