少年英雄の学園生活記

天満月

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ブラックファングの群れ

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四方八方ブラックファング(キングブラックファング)の群れに囲まれ、ウラノスの殲滅級魔法を使いその場を凌ぎ切った。

その後、3人は討伐の証となる尻尾を切り取りパルデスの森をあとにする。

パルデスの森を抜け、集合地点に戻った3人。

ゴウセは周りを見渡し、こう呟く

「俺らが最初に戻って来たんだな。」

この呟きに、ウラノスは言葉を返す

「そうだな。それより、二人とも日陰で休んだらどうだ。魔力と体力が底を尽きそうなんだろ?」

「まぁな。じゃ、お言葉に甘えて休ませてもらうよ。」

「私も休ませてもらいます」

「おう。ゆっくり休め」

2人は近くの日陰に移動し、体を休ませる。

ウラノスは2人が休んだことを確認してから、へーベルトのもとに行き一応ブラックファングの群れに囲まれたこと、パルデスの森に棲息しない筈のキングブラックファングがいたことを報告する。

「そうか。パルデスの森にキングブラックファングが....。森の中にキングブラックファングがまだいるとなると....」

「「!!!」」

パルデスの森の中にいる生徒が危ない!

へーベルトとウラノスは同時に森に向かって走り出す。

森の中を駆け走るへーベルト、ウラノス。

キングブラックファング、魔物階級Aランクの肉食性の狼魔物。そんな魔物に実戦経験がない、皆が遭遇したら確実に....死ぬ。なんとしてでも、遭遇する前に皆を助けないと!

パルデスの森を少し行った所で、ウラノスは走るの止める。走るのを止めたウラノスを見て、へーベルトも足を止める。

「何をしている?」

ウラノスはその場で目を閉じ、あるスキルを使用する。

「今皆を探してみます」

「探索スキルか!?」

「はい...........いました!このまま真っ直ぐ行くと、広く開けた場所に固まってます。これは早く行かないとやばいですね。」

それを聞いた瞬間、へーベルトは

「まさか!?」

「はい。キングブラックファング率いるブラックファングの群れに囲まれてます。数は200」

なんで散らばっていた皆が一箇所に固まってるんだ?
終わってから、聞くか。

「へーベルト先生、先に行きます!」

「俺が着く前に倒されるなよ!」

「はい!『身体能力限界突破・神領域』」

ウラノスはこの先の開けた場所向かって、走りだす。

「あれが魔王を倒した少年英雄か....さて、俺も行くか」


―目的地―

「≪炎よ 我の意の元に 敵を射抜け≫」
「≪水よ 我の意の元に 敵を射抜け≫」
「≪光よ 我の意の元に 敵を射抜け≫」
「≪闇よ 我の意の元に 敵を射抜け≫」
「「「「『ファイアアロー』『ウォーターアロー』『シャインアロー』『ブラックアロー』」」」」

一斉に中級魔法を放つ1―Sクラスの生徒。
だが、10人程度の魔法をくらっても
ブラックファングはビクともしない。
何故なら、生徒達よりもブラックファング達の群れの方が圧倒的に多いからだ。
死と隣り合わせのこの状況で、生徒達は恐れ戦き死を悟る。
だが、この状況に、生徒達に一筋の光が照らされる。

「『身体能力限界突破・神領域』解除。」

突然木々の中から、クラスメートのウラノスが現れ驚く。
そして、ウラノスは生徒達に背を向け前に立つ。

「大丈夫だったか?怪我はないか?」

「あぁ、大丈夫だ!だけど、この状況が最悪だ」

「大丈夫だ。もうすぐへーベルト先生も到着する!」

「本当か!?」

「あぁ」

「良かった。私達助かるのね」

「あぁ、そういうことだ」

このくらいの魔物の群れなら、楽勝だ。

「皆は下がってろ。俺がコイツらの相手をする」

「無茶だ!ブラックファングが200匹はいる!1人で挑むなんて無謀だ!無駄死にするだけだぞ!ウラノス!」

「無茶でも無謀じゃないさ。それに、俺は無駄死にすることはしない。だから、皆は下がっててくれ。直ぐに終わらせるから」

束の間の沈黙があったが、生徒達は下がってウラノスを見守る。

「さて、始めるか。」

ブラックファングの群れに殺気を向けると、それに反応したブラックファング達がツメを立てて襲い掛かってくる。
ウラノスは余裕の笑みを浮かべながら、襲い掛かってきたブラックファングを魔法で倒していく。

生徒達の目の前で起きていること、それは
クラスメートであるウラノスが氷の剣でブラックファングの胴体や首を馘首かくしゅする光景だった。

次々とウラノスに襲い掛かるブラックファングは、何の抵抗もなく絶命していく。ウラノスとブラックファングとの戦闘が始まる前は、大地が緑で広がる場所だったのが今ではブラックファングの血で赤に変わっていた。

そして、ブラックファング達の胴体から溢れ出た血と首を馘首され吹き出した血で辺りは血腥い。
ウラノスの動きは華麗で、氷の剣で打ち出されるその一撃一撃が即死級の攻撃だった。

ウラノスの服はブラックファング達を殺して受けた、返り血で真っ赤だった。ウラノスの戦いを見た生徒達は、凄すぎると心の中で思いウラノスを見守り続ける。

ブラックファングが残り少なくなった時、へーベルト先生が茂みから現れる。

「ここか!....お前達、大丈夫だったか!?」

「はい!大丈夫です!ウラノスが来て、今ブラックファングの群れと戦ってます。」

「そうか。よし、お前達ここから避難しろ」

「えっ?で、でもまだウラノスが戦って」

「大丈夫だ。アイツなら。クラス委員長だぞ?クラスで飛び抜けて強い。大丈夫だ、安心しろ。」

安心しろって言っても、安心出来ないよな。

「お前達も見ただろ?ウラノスの戦いを」

「「「「はい」」」」

「あいつはブラックファングの群れ如きに、倒されはしないさ。それに、お前達がアイツを信じないでどうする。」

「「「「....分かりました」」」」

「よし。早く避難しろ!この先を真っ直ぐ走るとゴウセ達がいる」

「「「「分かりました!」」」」

生徒達はへーベルトに言われた通り、真っ直ぐ走り出す。

さて、俺も参戦するか

ウラノスが戦っている近くで、へーベルトもブラックファングを倒していく。
この後、5分が経ち残るはキングブラックファング2匹。

「先生、俺右の奴倒します」

「しくじるなよ!」

「しくじりませんよ!」

「だといいがな....行くぞ!」

「はい!」

二人同時に走り出し、それと同時に2匹のキングブラックファングも向かってくる。だが、2人は臆することなくキングブラックファングを一撃で決めようと攻撃を仕掛ける。

「ハァァァッ!『雷手刀イカズチシュトウ』」

刀の様な形を手で作り、その手に雷を纏わせキングブラックファングの心臓がある首元下を狙い貫通させる。

「ハァァァッ!『氷滅斬剣ヒョウメツザンケン』」

氷の剣に更に氷を纏わせ、へーベルト同様首元下を狙い剣を突き刺す。

同時にキングブラックファングが絶命し、2人はキングブラックファングを殺したことによって返り血を浴びる。

その後、2人は皆がいる森の入口前に戻る。
戻った時、ウラノスはアテナにブラックファングやキングブラックファングを殺した時に浴びた返り血を、ウラノスが流した血だと勘違いし慌てふためていたが勘違いを解き、アテナを落ち着かせた。

ゴウセはアテナの後ろで、ケラケラと笑っていた。ウラノスはそれを見て、少しカチンときて氷魔法で氷塊棒を作りゴウセの頭頂部にヒットさせる。
ゴウセはそのまま気絶をする。

皆は先程の状況を忘れ、満面の笑みでゴウセの気絶姿を見て笑っていた。

よかったよかった。ありがとう、ゴウセ。お前のおかげで皆が元気を出し始めたぞ!

1―Sクラス一同は、疲れを感じたまま寮へと帰る。

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