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2章 特訓
side レオナルド①
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僕はレオナルド。エルフと人のハーフで平民だ。父は冒険者だったらしく魔物の森でエルフである母と出会い、恋に落ちたらしい。母が言うには、エルフは基本的に自国から出ずに書物を読んで過ごすため、魔物の森に行きたがる母は変わり者扱いされていたらしい。エルフは他種族を見下す傾向にあるが、母は逆に他種族に興味津々だったため、父と出会った時も母の方から凄くアプローチをしたのだと恥ずかしがりながらも話していた。
明るい母と無口だが優しい父に囲まれて僕は幸せだった。
僕が5歳の時に父と母が冷たい骸となって帰ってくるまでは。
その日は僕が高熱を出したのだが、解熱剤となる薬草をちょうど切らしてしまっていた。エルフと人とのハーフである僕に効く薬草は街では流通しておらず、自分たちで採取するしかなかった。父は騎士で薬草を探すのが苦手だったため、魔法士である母も同行することになった。母は部屋に冷却魔法をかけてから僕の手を握りしめた。
「レオ、お母さんはお父さんと2人でレオのお熱を下げるための薬草を取ってこなくちゃいけないの。1人で寂しいかもしれないけど、すぐに戻ってくるからいい子で待てる?」
「わかったよ、かあさま。まってるね。」
「行ってくるわね」
母はそう言って僕の額にキスを落とし、隣にいた父は僕の頭をクシャリと撫でて家を出た。
それが父と母に会った最後だった。
父と母が家を出て数時間経った後、母のかけてくれていた冷却魔法がふと消えてしまった。最初はもうすぐ家に着くから魔法を消したのだと思っていたが、それから何分経っても帰って来ないため何だか嫌な胸騒ぎがしていた。
母の冷却魔法が消えてからさらに数時間後、家のドアが開く音がした。その時には熱がさらに高くなっており、意識も朦朧としていたため父と母が帰ってきたのだと安堵し、眠りに落ちた。
眠りから覚めると、見知らぬ天井が目に入った。慌てて飛び起きるとガタンと大きい音が横から聞こえてそちらに目を向ける。すると20代くらいの女性が椅子から立ち上がり、こちらを見ていた。全く知らない人だったため訝しげな視線を向けると、慌てた様子で胸ポケットから何かを取り出した。どうやら身分証明のカードのようだ。
「あ!!私、怪しい者ではありません。冒険者ギルド職員、リーエヌ支部所属のイーラと申します。ここはギルド職員の住む寮で、私の部屋です。レオナルド君のお父さんから万が一の時は頼むとお願いされていたの。」
「…万が一?万が一って何?とうさまとかあさまはどこにいるの?」
僕の質問に彼女は言葉を詰まらせた後、ゆっくりとだが語り始めた。
「レオナルド君のお父さんとお母さんはね、魔物大量発生に遭遇したらしくて…亡くなったわ。」
「なくなった…?どういうこと?かあさまは帰ってくるって言ってたよ?」
僕の言葉に彼女の方が先に泣き出してしまい、僕もそれにつられてわんわん泣いた。泣き疲れて眠りに落ちるまでずっと泣いた。何日か経って落ち着いた僕は父の妹である叔母さんの家で面倒を見てもらうことになったのだが、それからが地獄だった。
叔母さんはもちろんその家族も皆、エルフとのハーフである僕を蔑んだ。食事を抜かれることなんてざらにあったし、暴力を振るわれることもあった。そんな中、僕は魔法について学ぶことを生き甲斐にして何とか生きていた。冒険者になり、魔物を魔法で殺していくことで心の穴を埋めようとしていた。
そして僕に《魔物殺し》の異名がついてしばらくしたある日、アルバート・アダマンタイトが訪ねてきたのだ。
明るい母と無口だが優しい父に囲まれて僕は幸せだった。
僕が5歳の時に父と母が冷たい骸となって帰ってくるまでは。
その日は僕が高熱を出したのだが、解熱剤となる薬草をちょうど切らしてしまっていた。エルフと人とのハーフである僕に効く薬草は街では流通しておらず、自分たちで採取するしかなかった。父は騎士で薬草を探すのが苦手だったため、魔法士である母も同行することになった。母は部屋に冷却魔法をかけてから僕の手を握りしめた。
「レオ、お母さんはお父さんと2人でレオのお熱を下げるための薬草を取ってこなくちゃいけないの。1人で寂しいかもしれないけど、すぐに戻ってくるからいい子で待てる?」
「わかったよ、かあさま。まってるね。」
「行ってくるわね」
母はそう言って僕の額にキスを落とし、隣にいた父は僕の頭をクシャリと撫でて家を出た。
それが父と母に会った最後だった。
父と母が家を出て数時間経った後、母のかけてくれていた冷却魔法がふと消えてしまった。最初はもうすぐ家に着くから魔法を消したのだと思っていたが、それから何分経っても帰って来ないため何だか嫌な胸騒ぎがしていた。
母の冷却魔法が消えてからさらに数時間後、家のドアが開く音がした。その時には熱がさらに高くなっており、意識も朦朧としていたため父と母が帰ってきたのだと安堵し、眠りに落ちた。
眠りから覚めると、見知らぬ天井が目に入った。慌てて飛び起きるとガタンと大きい音が横から聞こえてそちらに目を向ける。すると20代くらいの女性が椅子から立ち上がり、こちらを見ていた。全く知らない人だったため訝しげな視線を向けると、慌てた様子で胸ポケットから何かを取り出した。どうやら身分証明のカードのようだ。
「あ!!私、怪しい者ではありません。冒険者ギルド職員、リーエヌ支部所属のイーラと申します。ここはギルド職員の住む寮で、私の部屋です。レオナルド君のお父さんから万が一の時は頼むとお願いされていたの。」
「…万が一?万が一って何?とうさまとかあさまはどこにいるの?」
僕の質問に彼女は言葉を詰まらせた後、ゆっくりとだが語り始めた。
「レオナルド君のお父さんとお母さんはね、魔物大量発生に遭遇したらしくて…亡くなったわ。」
「なくなった…?どういうこと?かあさまは帰ってくるって言ってたよ?」
僕の言葉に彼女の方が先に泣き出してしまい、僕もそれにつられてわんわん泣いた。泣き疲れて眠りに落ちるまでずっと泣いた。何日か経って落ち着いた僕は父の妹である叔母さんの家で面倒を見てもらうことになったのだが、それからが地獄だった。
叔母さんはもちろんその家族も皆、エルフとのハーフである僕を蔑んだ。食事を抜かれることなんてざらにあったし、暴力を振るわれることもあった。そんな中、僕は魔法について学ぶことを生き甲斐にして何とか生きていた。冒険者になり、魔物を魔法で殺していくことで心の穴を埋めようとしていた。
そして僕に《魔物殺し》の異名がついてしばらくしたある日、アルバート・アダマンタイトが訪ねてきたのだ。
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父様は、秘密を知った上でそれを制御できるように教えるレオナルド先生を雇い、シノンを守らせるためにフラン兄様にも秘密を教えているので大丈夫です!!
父様も色々考えてますよ!!
これからもご覧いただけると幸いです。
カワイイ(^ω^ )三( ^ω^)カワイイ
気長に待ってます!世界観すこです!
返信遅くなって申し訳ございません<(_ _)>
ありがとうございます、最近本業が忙しいため結構間が空くとは思いますが、気長にお待ちください(*^^*)