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【43:凪桑神様】
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「さあ、奥に入って、そこの座布団に座りたまえ」
お父さんに言われたとおり、木の床に敷かれた座布団に、日和、二階堂と三人で正座する。
前を見ると、さらに五段ほど階段があり、その上のところに白木作りの祭壇がある。祭壇の上には神事でよく見かける、お供え物を乗せた小さな四角い台が置いてある。
前面と左右の三方に穴を開いてるから、三方というのだとさくらが教えてくれた。
祭壇の奥には朱色の扉があり、これを開けた奥が本当の本殿らしい。そこには神主さんも年に数回しか入ることはなく、ご神体が奉られてるらしい。
今俺たちがいるところは正確には拝殿と言って、お参りする人が入れるところだそうだ。
神凪神社は本殿と拝殿がつながっているので、俺たちにもわかりやすいように、さくらはさっき『本殿に入る』と言ったけど、正確に言うと、本殿は神主さん以外は入れない神聖な場所なのだという。
「それではさくらのお友達のみなさんの安全と幸福を祈願いたします。皆様、ご低頭ください」
言われたとおり、みんな頭をさげる。
神主は幣、つまりご祈祷用の棒を俺たちの頭の上で振りながら、お清めをした。そのあと前を向いて、祭壇に向かって祝詞を唱えだした。さくらは神主の横で低頭しながら、静かに立っている。
神主さんが「おおぉぉぉぉ」という声を発すると、前の本殿につながる朱色の扉がすーっと開いた。そしてその奥から、なんとも言えない神々しい光に包まれた神様が現われるのを、頭を下げたまま上目遣いで見た。
これは──
オッサン神なんて比較にならないくらい、強くて、そして威厳のある霊力だ。きっとこれは凄い神様に違いない。
さくらの父は続いて、みんなの安全を祈願するというような祝詞を唱えだした。神様は、俺たちの方を見回している。
その時突然、神主が上げていた声がぴたりと止まった。
ん? 祝詞はまだ途中だし、変なタイミングで神主の声が止まった。どうしたんだ?
少し顔を上げて見ると、神主の身体は固まったようにして止まってる。横に立つさくらもじっとしている。
最初は神主さん自身が動きを止めてるのかと思ったが、よく見ると幣の先に付いてる白い紙垂が、不自然な方向に浮いたまま止まってる。
こんなことはあり得ない。神主が動きを止めてるというより、まるで時間が止まっているかのようだ。
だけど建物の外では、鳥の鳴き声も聞こえるし、時間が止まってるわけじゃない。この空間内だけ、時間なのか動きなのかが止まってるんだ。
扉の奥から現われた神様が、何かをしたんだろうか?
きらびやかな和装で口元には白く長い髭を蓄えた神様は数歩前に出て、俺たちを見回しながら口を開いた。神の周りには神々しい光が放ち続けられてる。
「ほぉ、これはこれは、珍しい客人がおいでじゃ。お主達からは今までどの人間からも見たことがないような霊力が出とる。お主らいったい何者じゃ?」
以前さくらは、神凪神社の祭神は凪桑神様だと言ってた。これがその凪桑神様か? めっちゃ上品で、尊い感じが溢れてる。
俺の霊力に勘づいた。もしかしたら、この神様なら俺が何者なのかわかるんじゃないか?
「あの、俺は……」
「さあ、誰だと思いますか?」
えっ? 右横を見ると、それは二階堂の言葉だった。てっきり俺以外は固まってしまってるのかと思ったら、二階堂は普通に動いてる。
「ふむ。ワシの時空硬直の術に囚われておらぬ者が三名か」
三名!? 慌てて左隣を見たら、日和が頭を掻いて「へへへ」と笑ってる。
神主とさくらは完全に固まってるのに、日和と二階堂は平気って、どういうことなんだよ!?
そういやさっき凪桑神様は、『お主達から』見たことがないような霊力が出てると言ってた。つまり俺だけでなくて、日和や二階堂からも霊力が出てるということか?
二階堂は何者なんだ!?
そしてどう見ても日和に見える日和は、本当に日和なのか?
凪桑神様は二階堂の顔をじっと見つめて、やがて何かに気づいたような表情になった。
「お主、もしや……堂宮神殿では?」
「わちゃ、一発でバレましたか。さすが凪桑神様の洞察力は鋭い!」
へっ? 堂宮神? 二階堂が神様? マジか?
いやいや、そんなことある? 信じられん。
「堂宮神は霊力を消すのが下手すぎるんですよぉ。私だってあなたが転校してきたその日に、一発でわかったし」
ん? 今のセリフの主は……左側を見て確かめた。間違いなく日和だ。
ええ? ええーーーっ???
ちょっと待て。待ってくれ。理解不能だ。
「ひ、日和。いったい何を言ってるんだ?」
「え? 言ったとおりですよぉ天心君。堂宮神は霊力を消すのが下手すぎるので、これではダメですよねぇ?」
「お、お前は誰だ?」
「やだなぁ天心君。正真正銘、月影日和ですよ。でもその実体は、天空を司る神『空司守』です。知りませんかぁ?」
「知らん知らん知らんー!」
何が何だか理解が追いつかない!
でも凪桑神様は、なるほど、っていう顔をした。
「空司守殿ですか。全然気づかなかった。でも確かにそう言われれば、その広大なオーラはそうですな」
日和はドヤ顔で「でしょーっ」とか言ってる。マジか? 日和が神様だなんて?
「そう言えば空司守殿は、18年前に人間界に転生して、修行をされてると聞いたことがある。そのお姿が転生した人間ですか?」
「そうでーす。月影日和と申しますぅ」
て、転生? 日和は神様が生まれ変わって人間になった姿だって言うのか? マジで? そんなことある?
とにかく一生分のびっくりが一度に押し寄せたような感じだ。こんなに驚くことは、これから死ぬまでもう無いに違いない。
だけど──
俺のその予測は、数分後には覆されて、さらに驚くべきことが起きた。
「そう言えば空司守殿は、人間界に転生する天頂神様のお付きとして一緒に転生されたと聞きました」
「はい、そうですぅ。私は常に天頂神様の側にいて、時には友達としてサポートしたり、時に黙って見守ったり、時には励ましたり、ちょいちょい惑わすようなことをしたり。ふふふ」
なんだなんだ? 最後の、惑わすってとこで、えらく楽しそうに笑ったぞ。惑わすってなんのことを言ってるかわからんけど、こいつはいたずらっ子か?
「なるほど。では天頂神様はどうされてるのですか?」
なんか言ってることがイマイチよくわからんけど。要は、日和は空司守という神が転生した者であって……日和は天頂神とかいう神様のお付きとして転生してきた。
ということは、その天頂神というヤツも人間の姿をして、どこかにいてるってことだよな。
──ん? それが二階堂か?
そう思って二階堂の顔を見たけど、そう言えば二階堂はさっき凪桑神様から『堂宮神殿』とか呼ばれてたのを思い出した。二階堂は天頂神ってヤツではないと。そうすると……
「日和。天頂神って?」
「神道系と仏教系のすべての神の頂点に立つ神様、えらーい統一神様ですよぉ」
日和はにっこりと笑ってる。
「へぇ、そんな凄い神が、人間界に転生してきてるってのか。どこにいてるんだ?」
俺にはまだ日和の言ってることが半信半疑だけど、ついそんな質問をしてしまった。
「ここにいるですよ、天心くーん」
日和は俺を指差してる。
お父さんに言われたとおり、木の床に敷かれた座布団に、日和、二階堂と三人で正座する。
前を見ると、さらに五段ほど階段があり、その上のところに白木作りの祭壇がある。祭壇の上には神事でよく見かける、お供え物を乗せた小さな四角い台が置いてある。
前面と左右の三方に穴を開いてるから、三方というのだとさくらが教えてくれた。
祭壇の奥には朱色の扉があり、これを開けた奥が本当の本殿らしい。そこには神主さんも年に数回しか入ることはなく、ご神体が奉られてるらしい。
今俺たちがいるところは正確には拝殿と言って、お参りする人が入れるところだそうだ。
神凪神社は本殿と拝殿がつながっているので、俺たちにもわかりやすいように、さくらはさっき『本殿に入る』と言ったけど、正確に言うと、本殿は神主さん以外は入れない神聖な場所なのだという。
「それではさくらのお友達のみなさんの安全と幸福を祈願いたします。皆様、ご低頭ください」
言われたとおり、みんな頭をさげる。
神主は幣、つまりご祈祷用の棒を俺たちの頭の上で振りながら、お清めをした。そのあと前を向いて、祭壇に向かって祝詞を唱えだした。さくらは神主の横で低頭しながら、静かに立っている。
神主さんが「おおぉぉぉぉ」という声を発すると、前の本殿につながる朱色の扉がすーっと開いた。そしてその奥から、なんとも言えない神々しい光に包まれた神様が現われるのを、頭を下げたまま上目遣いで見た。
これは──
オッサン神なんて比較にならないくらい、強くて、そして威厳のある霊力だ。きっとこれは凄い神様に違いない。
さくらの父は続いて、みんなの安全を祈願するというような祝詞を唱えだした。神様は、俺たちの方を見回している。
その時突然、神主が上げていた声がぴたりと止まった。
ん? 祝詞はまだ途中だし、変なタイミングで神主の声が止まった。どうしたんだ?
少し顔を上げて見ると、神主の身体は固まったようにして止まってる。横に立つさくらもじっとしている。
最初は神主さん自身が動きを止めてるのかと思ったが、よく見ると幣の先に付いてる白い紙垂が、不自然な方向に浮いたまま止まってる。
こんなことはあり得ない。神主が動きを止めてるというより、まるで時間が止まっているかのようだ。
だけど建物の外では、鳥の鳴き声も聞こえるし、時間が止まってるわけじゃない。この空間内だけ、時間なのか動きなのかが止まってるんだ。
扉の奥から現われた神様が、何かをしたんだろうか?
きらびやかな和装で口元には白く長い髭を蓄えた神様は数歩前に出て、俺たちを見回しながら口を開いた。神の周りには神々しい光が放ち続けられてる。
「ほぉ、これはこれは、珍しい客人がおいでじゃ。お主達からは今までどの人間からも見たことがないような霊力が出とる。お主らいったい何者じゃ?」
以前さくらは、神凪神社の祭神は凪桑神様だと言ってた。これがその凪桑神様か? めっちゃ上品で、尊い感じが溢れてる。
俺の霊力に勘づいた。もしかしたら、この神様なら俺が何者なのかわかるんじゃないか?
「あの、俺は……」
「さあ、誰だと思いますか?」
えっ? 右横を見ると、それは二階堂の言葉だった。てっきり俺以外は固まってしまってるのかと思ったら、二階堂は普通に動いてる。
「ふむ。ワシの時空硬直の術に囚われておらぬ者が三名か」
三名!? 慌てて左隣を見たら、日和が頭を掻いて「へへへ」と笑ってる。
神主とさくらは完全に固まってるのに、日和と二階堂は平気って、どういうことなんだよ!?
そういやさっき凪桑神様は、『お主達から』見たことがないような霊力が出てると言ってた。つまり俺だけでなくて、日和や二階堂からも霊力が出てるということか?
二階堂は何者なんだ!?
そしてどう見ても日和に見える日和は、本当に日和なのか?
凪桑神様は二階堂の顔をじっと見つめて、やがて何かに気づいたような表情になった。
「お主、もしや……堂宮神殿では?」
「わちゃ、一発でバレましたか。さすが凪桑神様の洞察力は鋭い!」
へっ? 堂宮神? 二階堂が神様? マジか?
いやいや、そんなことある? 信じられん。
「堂宮神は霊力を消すのが下手すぎるんですよぉ。私だってあなたが転校してきたその日に、一発でわかったし」
ん? 今のセリフの主は……左側を見て確かめた。間違いなく日和だ。
ええ? ええーーーっ???
ちょっと待て。待ってくれ。理解不能だ。
「ひ、日和。いったい何を言ってるんだ?」
「え? 言ったとおりですよぉ天心君。堂宮神は霊力を消すのが下手すぎるので、これではダメですよねぇ?」
「お、お前は誰だ?」
「やだなぁ天心君。正真正銘、月影日和ですよ。でもその実体は、天空を司る神『空司守』です。知りませんかぁ?」
「知らん知らん知らんー!」
何が何だか理解が追いつかない!
でも凪桑神様は、なるほど、っていう顔をした。
「空司守殿ですか。全然気づかなかった。でも確かにそう言われれば、その広大なオーラはそうですな」
日和はドヤ顔で「でしょーっ」とか言ってる。マジか? 日和が神様だなんて?
「そう言えば空司守殿は、18年前に人間界に転生して、修行をされてると聞いたことがある。そのお姿が転生した人間ですか?」
「そうでーす。月影日和と申しますぅ」
て、転生? 日和は神様が生まれ変わって人間になった姿だって言うのか? マジで? そんなことある?
とにかく一生分のびっくりが一度に押し寄せたような感じだ。こんなに驚くことは、これから死ぬまでもう無いに違いない。
だけど──
俺のその予測は、数分後には覆されて、さらに驚くべきことが起きた。
「そう言えば空司守殿は、人間界に転生する天頂神様のお付きとして一緒に転生されたと聞きました」
「はい、そうですぅ。私は常に天頂神様の側にいて、時には友達としてサポートしたり、時に黙って見守ったり、時には励ましたり、ちょいちょい惑わすようなことをしたり。ふふふ」
なんだなんだ? 最後の、惑わすってとこで、えらく楽しそうに笑ったぞ。惑わすってなんのことを言ってるかわからんけど、こいつはいたずらっ子か?
「なるほど。では天頂神様はどうされてるのですか?」
なんか言ってることがイマイチよくわからんけど。要は、日和は空司守という神が転生した者であって……日和は天頂神とかいう神様のお付きとして転生してきた。
ということは、その天頂神というヤツも人間の姿をして、どこかにいてるってことだよな。
──ん? それが二階堂か?
そう思って二階堂の顔を見たけど、そう言えば二階堂はさっき凪桑神様から『堂宮神殿』とか呼ばれてたのを思い出した。二階堂は天頂神ってヤツではないと。そうすると……
「日和。天頂神って?」
「神道系と仏教系のすべての神の頂点に立つ神様、えらーい統一神様ですよぉ」
日和はにっこりと笑ってる。
「へぇ、そんな凄い神が、人間界に転生してきてるってのか。どこにいてるんだ?」
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