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【45:記憶と能力の解放】
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もしも俺の天頂神としての記憶と能力を解放したら、人間界での修行は終わりで、さくらとも別れなくちゃいけない。凪桑神様がそんなことを口にした。
せっかく、ついさっき一世一代の勇気を振り絞ってさくらに告白したのに。
せっかく両想いになったのに。
せっかく人生で初めて彼女ができたのに。
──それもこれも、ぜーんぶ水の泡ってわけか?
「そうですねぇ」
「チョイ待て、日和。お前らが話してることは、正直まだ信じられないけど。でももし本当のことだとしたら、俺の柴崎天心としての人生はここで終わりってことだよな?」
「そうですねぇ」
「じゃあ、さくらのことはどうなるんだよ!? 両想いになって、いきなりすぐにお別れか?」
日和は真顔で俺をじっと見つめてる。無言だ。
「そんなバカなことがあるかよっ! 百歩譲って俺のことはいいとしても、さくらがあまりにかわいそうじゃないか! じゃあなんで日和は、俺に告白なんてさせたんだ? 俺の柴崎天心としての人生が今日で終わるなら、あんなことさせる必要はなかったじゃないか!」
日和はふうっとため息をついて、口を開いた。
「それがですねぇ天心君。あれも必要なことなんですよ」
「はあ? どういうことだ?」
「今までの天心君の修行があまりに進んでなくて、『修行格』がめっちゃ低かったんです。あまりに修行格が低いと、うまく能力の解放ができないんですよぉ」
「修行格……って?」
なんか、ちょいちょいわからん言葉が出るな。
「修行格っていうのは、修行して人間的に成長することで、上がっていくものですぅ。それが高まれば高まるほど、自然と神としての能力が解放されてくのです」
ふーん、なるほど。そういうことか。ちょっとはわかってきた。
「それが低すぎると、外から無理矢理に能力を解放しようとしてもうまくいかないから、能力解放のためには、ある程度は修行格を上げておかないといけないんですよぉ」
「俺の修行格が低すぎるってことは……つまり?」
「つまり天心君が人としてダメダメってことでス」
ああっ、やっぱりかーっ!!
ショックだ。極めてショックだ。
「それだけ天心君が、本気で人生に向き合ってこなかったということなんですよぉ」
うーむ。そう言われると返す言葉がない。
「でも天心君が何度もさくらちゃんを助けたり、ショッピングモールで身を挺して邪々神からみんなを守ろうとしたり。それでここ最近は、だいぶん修行格が上がってきてたんですよ」
「なに? ショッピングモールでの邪々神って……日和はわかってたのか?」
「はい、もちろん。黙っててごめんなさい、ですぅ」
「もしかして、日和がたい焼きを落として邪々神の攻撃を逃れたのは?」
「はい、わざとですぅ」
「口を動かしてなかったけど、俺に霊力の使い方をアドバイスしたのは?」
「それも私ですぅ。天心君の心の中に、直接語りかけましたぁ」
ああっ! まさかそんなことだったとは。確かにあのアドバイスの口調は、日和みたいだと思ったんだよなぁ。でも口がまったく動かなかったから日和じゃないんだと思った。
こんな変な喋り方をするヤツなんて、そうそうはいないんだけど、やっぱり日和だったってワケかぁ!
「ずーっと以前から、日和はそうなのか? 神様なのか?」
「はい。天心君も私も、『転生』したのですから、生まれたときから17年間ずっと月影日和であり、空司守なんです。ただし私だけは天頂神様をサポートするために、神としての記憶も持ったまま転生しましたぁ」
「じゃあ日和は、俺が神の生まれ変わりだとわかってて、子供の頃からずっと接してたのか。しかも陰キャを拗らせに拗らせた俺と」
日和は俺の言葉を聞いて、くすっと笑った。
「はい。だから面白かったですよぉ。ちょいちょい惑わせるようなことをしたら、純粋な天心君はすぐに焦ったりするし。でも人前で関わるなって言われるのは、ちょっと寂しかったですぅ」
「あっ、それは確かに悪かった……」
「そういえば天心君が席替えのくじ運が悪くて『この世に神はいないのか』とか言った時には、神はあなたですよぉって思いましたぁ」
あ、それであの時、楽しそうにケラケラと笑ってたのか。そうだとわかって思い返したら、めちゃくちゃ恥ずかしいぞ。
「しかも運が悪くなるのは、転生する前に天頂神様自身がそういう設定にしたからですよ」
はあっ? そうなのか? 俺ってなんて徹底してるんだ。マゾかっ!?
「わかった。それはわかった。で、さくらへの告白で、俺の修行格が上がったってことだな」
「はい。ショッピングモールでのできごとで、あと一息になってました。そしてさっきのさくらちゃんへの告白の試練を乗り越えて、天心君の修行格はぎりぎり能力解放ができる修行格になりました。良かったです」
「良かった? ちょい待てよ日和。それって俺の修行格を上げるために、さくらを利用したってことだよな? さくらの気持ちを弄んだってことだよな?」
日和はさっと顔がこわばって、焦ったような声を出した。
「さくらちゃんが天心君を好きだって、ゴールデンウィーク中に二人で会った時に聞きました。さくらちゃんは私が天心君のことを好きなんじゃないかって、気にしてました。それで私は、天心君に対しては本当に幼なじみとしての気持ちしかないって伝えて、さくらちゃんの恋がうまくいくように、応援するって約束しました。だから私はその約束を守ったのです」
日和にしては珍しく、甘えたような口調ではなくて早口でまくしたてた。
それって詭弁だろ? 日和の……いや空司守とかいう神様の目的は、さくらのためじゃなくて俺の修行格とやらを上げることだったんだ。
それでも神様かよっ!? 人を幸せにするのが神様のはずだろ?
なんで神様の世界の平和のために、人を利用するんだよ。
そんなの絶対におかしい。
「そんな怖い顔をしないでください。天の国のためだし、天頂神様はきっとこうすることを望まれますぅ」
「はあっ!? 何言ってんだお前? そんなこと、許されるワケがないだろ!」
人の気持ちを弄びやがって!
そんなこと、許せねぇ!!!!
許せねぇ!!!! 許せねぇ!!!!
「お前~!! お前なんか、幼なじみの日和でもなんでもねぇ! 日和はそんなひどいことを平気でするやつじゃない!! 空司守とか言ったな。お前を絶対に許さない! そして俺は記憶とか能力の解放なんて絶対にしない。柴崎天心としての人生を、ここで終わりにされてたまるか!!!!」
俺の身体の奥底から、もの凄いパワーがみなぎるのを感じる。そしてその強大なパワーが、俺の意思とは無関係に体中から噴出するっ!
「予定通りですぅ。天心君は怒りが大きくなると、霊力の蓋が開きやすくなるのです。さあ今ですよ、堂宮神! 凪桑神様も一緒に! 天頂神様の心の底の蓋が開きかけてる! 三人の霊力を結集して、その蓋をこじ開けるのですっ!」
「なんだとっ! そんなことさせるかっ! 俺は、さくらのためにも、絶対に柴崎天心のままでいるんだ!!!!」
「ああっ、いいですよ天心くん。もっと怒ってください! そうすればすぐに心の蓋が開きますから。ほらーっ!!」
日和がいつもとはまったく違う力強い言葉で叫ぶのが、俺の耳には遠くで叫ぶ声のように聞こえた。
「いやだ。柴崎 天心でなくなるなんて、嫌だ!」
「安心してください、天心君。いえ天頂神様。決してあなたを不幸にするようなことはしませんから」
せっかく、ついさっき一世一代の勇気を振り絞ってさくらに告白したのに。
せっかく両想いになったのに。
せっかく人生で初めて彼女ができたのに。
──それもこれも、ぜーんぶ水の泡ってわけか?
「そうですねぇ」
「チョイ待て、日和。お前らが話してることは、正直まだ信じられないけど。でももし本当のことだとしたら、俺の柴崎天心としての人生はここで終わりってことだよな?」
「そうですねぇ」
「じゃあ、さくらのことはどうなるんだよ!? 両想いになって、いきなりすぐにお別れか?」
日和は真顔で俺をじっと見つめてる。無言だ。
「そんなバカなことがあるかよっ! 百歩譲って俺のことはいいとしても、さくらがあまりにかわいそうじゃないか! じゃあなんで日和は、俺に告白なんてさせたんだ? 俺の柴崎天心としての人生が今日で終わるなら、あんなことさせる必要はなかったじゃないか!」
日和はふうっとため息をついて、口を開いた。
「それがですねぇ天心君。あれも必要なことなんですよ」
「はあ? どういうことだ?」
「今までの天心君の修行があまりに進んでなくて、『修行格』がめっちゃ低かったんです。あまりに修行格が低いと、うまく能力の解放ができないんですよぉ」
「修行格……って?」
なんか、ちょいちょいわからん言葉が出るな。
「修行格っていうのは、修行して人間的に成長することで、上がっていくものですぅ。それが高まれば高まるほど、自然と神としての能力が解放されてくのです」
ふーん、なるほど。そういうことか。ちょっとはわかってきた。
「それが低すぎると、外から無理矢理に能力を解放しようとしてもうまくいかないから、能力解放のためには、ある程度は修行格を上げておかないといけないんですよぉ」
「俺の修行格が低すぎるってことは……つまり?」
「つまり天心君が人としてダメダメってことでス」
ああっ、やっぱりかーっ!!
ショックだ。極めてショックだ。
「それだけ天心君が、本気で人生に向き合ってこなかったということなんですよぉ」
うーむ。そう言われると返す言葉がない。
「でも天心君が何度もさくらちゃんを助けたり、ショッピングモールで身を挺して邪々神からみんなを守ろうとしたり。それでここ最近は、だいぶん修行格が上がってきてたんですよ」
「なに? ショッピングモールでの邪々神って……日和はわかってたのか?」
「はい、もちろん。黙っててごめんなさい、ですぅ」
「もしかして、日和がたい焼きを落として邪々神の攻撃を逃れたのは?」
「はい、わざとですぅ」
「口を動かしてなかったけど、俺に霊力の使い方をアドバイスしたのは?」
「それも私ですぅ。天心君の心の中に、直接語りかけましたぁ」
ああっ! まさかそんなことだったとは。確かにあのアドバイスの口調は、日和みたいだと思ったんだよなぁ。でも口がまったく動かなかったから日和じゃないんだと思った。
こんな変な喋り方をするヤツなんて、そうそうはいないんだけど、やっぱり日和だったってワケかぁ!
「ずーっと以前から、日和はそうなのか? 神様なのか?」
「はい。天心君も私も、『転生』したのですから、生まれたときから17年間ずっと月影日和であり、空司守なんです。ただし私だけは天頂神様をサポートするために、神としての記憶も持ったまま転生しましたぁ」
「じゃあ日和は、俺が神の生まれ変わりだとわかってて、子供の頃からずっと接してたのか。しかも陰キャを拗らせに拗らせた俺と」
日和は俺の言葉を聞いて、くすっと笑った。
「はい。だから面白かったですよぉ。ちょいちょい惑わせるようなことをしたら、純粋な天心君はすぐに焦ったりするし。でも人前で関わるなって言われるのは、ちょっと寂しかったですぅ」
「あっ、それは確かに悪かった……」
「そういえば天心君が席替えのくじ運が悪くて『この世に神はいないのか』とか言った時には、神はあなたですよぉって思いましたぁ」
あ、それであの時、楽しそうにケラケラと笑ってたのか。そうだとわかって思い返したら、めちゃくちゃ恥ずかしいぞ。
「しかも運が悪くなるのは、転生する前に天頂神様自身がそういう設定にしたからですよ」
はあっ? そうなのか? 俺ってなんて徹底してるんだ。マゾかっ!?
「わかった。それはわかった。で、さくらへの告白で、俺の修行格が上がったってことだな」
「はい。ショッピングモールでのできごとで、あと一息になってました。そしてさっきのさくらちゃんへの告白の試練を乗り越えて、天心君の修行格はぎりぎり能力解放ができる修行格になりました。良かったです」
「良かった? ちょい待てよ日和。それって俺の修行格を上げるために、さくらを利用したってことだよな? さくらの気持ちを弄んだってことだよな?」
日和はさっと顔がこわばって、焦ったような声を出した。
「さくらちゃんが天心君を好きだって、ゴールデンウィーク中に二人で会った時に聞きました。さくらちゃんは私が天心君のことを好きなんじゃないかって、気にしてました。それで私は、天心君に対しては本当に幼なじみとしての気持ちしかないって伝えて、さくらちゃんの恋がうまくいくように、応援するって約束しました。だから私はその約束を守ったのです」
日和にしては珍しく、甘えたような口調ではなくて早口でまくしたてた。
それって詭弁だろ? 日和の……いや空司守とかいう神様の目的は、さくらのためじゃなくて俺の修行格とやらを上げることだったんだ。
それでも神様かよっ!? 人を幸せにするのが神様のはずだろ?
なんで神様の世界の平和のために、人を利用するんだよ。
そんなの絶対におかしい。
「そんな怖い顔をしないでください。天の国のためだし、天頂神様はきっとこうすることを望まれますぅ」
「はあっ!? 何言ってんだお前? そんなこと、許されるワケがないだろ!」
人の気持ちを弄びやがって!
そんなこと、許せねぇ!!!!
許せねぇ!!!! 許せねぇ!!!!
「お前~!! お前なんか、幼なじみの日和でもなんでもねぇ! 日和はそんなひどいことを平気でするやつじゃない!! 空司守とか言ったな。お前を絶対に許さない! そして俺は記憶とか能力の解放なんて絶対にしない。柴崎天心としての人生を、ここで終わりにされてたまるか!!!!」
俺の身体の奥底から、もの凄いパワーがみなぎるのを感じる。そしてその強大なパワーが、俺の意思とは無関係に体中から噴出するっ!
「予定通りですぅ。天心君は怒りが大きくなると、霊力の蓋が開きやすくなるのです。さあ今ですよ、堂宮神! 凪桑神様も一緒に! 天頂神様の心の底の蓋が開きかけてる! 三人の霊力を結集して、その蓋をこじ開けるのですっ!」
「なんだとっ! そんなことさせるかっ! 俺は、さくらのためにも、絶対に柴崎天心のままでいるんだ!!!!」
「ああっ、いいですよ天心くん。もっと怒ってください! そうすればすぐに心の蓋が開きますから。ほらーっ!!」
日和がいつもとはまったく違う力強い言葉で叫ぶのが、俺の耳には遠くで叫ぶ声のように聞こえた。
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