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アヘン6

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 茉緒は料亭の周りに下忍を20人配置した。その指揮を九郎に任せる。さらに護衛隊3百を料亭の裏に繋がる草原に潜ませた。茉緒はゴラクと地下室で会っている。
「経済大臣とはもう古い付き合いですね?彼がアヘンの王宮側の頭だと言う情報があるのですが?」
「私としては信じられない。茉緒が来るまで私と彼とは組んでチャクラバットと戦ってきたのだ。和寇とも敵対してきた。それが今更和寇と組むこともない」
「私の調査を始めてからも経済大臣は料亭に2度出かけています」
「それは私も調べさせた。どうも経済大臣と会っているのは薬師の女房だな」
「あれは私と同じ忍者ですよ。和寇の戦いでは一度も姿を見せたことがないのです。だが相当な使い手です」
「ただ今回商人に調べさせたが少し気になることがある。大臣にはただ困ったことが昔からあった」
「それは?」
「息子だ。今の王の兄についてしばらくビルマに行っておったが、最近帰ってきたが」
「王の兄と?」
「あれは王の兄の念者だよ」
「では今どこに?」
「料亭の横の別邸にいるようだ」
「どうもその息子を女房は経済大臣の人質として取ってるようですね?一度それも加味した色分けをすべきですね?」
「そうだ。それを持って王と話し合わないとな」
 ゴラクと会談を終えて黒装束に着替えて別邸に潜る。天井裏に入ると人の気配を感じる。闇から手裏剣が飛んでる。茉緒は瞬間に場所を変えると同時に手裏剣を投げる。どさりと倒れる音がする。それを確認して声がするところから覗く。裸の男に女房が跨っている。二人ともアヘンを使っているようだ。





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